イーリス聖王国の魔道士がオラリオに来るのは違っているだろうか? 作:カルビン8
屍兵「オオオオオオオ!!」
????「・・・新種か、だが」
屍兵「ガッ!?」
男は持っていた石で出来た大剣で屍兵を真っ二つにした
????「・・・弱い」
すみません、前話での少し前の時間を朝にします。そうしないとボールスが地上に来るのが速すぎるので。いろんな人の作品見てると地上から18階層がクッソ近く感じてしまう
イーリスにもいた屍兵がオラリオのダンジョンにも現れたかもしれないのでオレとロキファミリアの面々はボールスという人に話を聞くためにメインストリートにある大神殿、ギルド本部に来た。
「ロキファミリアだ」
「黒ずくめもいるぞ」
「地上に戻ってきたボールスも顔色も悪かったし何かあったのか?」
ギルドにいた冒険者達はオレ達が来たことに色々喋り始める。勘のいい冒険者は何かトラブルが起きたことに気づいているみたいだな。
「リヴェリア様!?それにシエンさんも」
「久し振りだなエイナ、ゆっくり世間話でもしたいところだが今はそういう事をしている場合ではないからまた今度だ」
「よ、エイナ久し振り。ボールスさん?って人と話がしたいんだけどなんか会議室みたいなのない?ここじゃあ少し話せないんでな」
「わ、分かりました。今案内します」
久し振りにエイナとあった。エイナもリヴェリアさんに縁があるみたいだな、またいつか話を聞こう。
会議室
「やあボールス、無事で何よりだよ」
「フィンか、なぁにが無事で何よりだ。今まで儲けてた分が全部パァだ!」
ボールス・エルダーさんが会議室に入ってきた。
筋肉隆々の巨漢で凶悪な人相に黒い眼帯をしたいかにもといった風貌で上半身には袖無の戦闘衣を身に付け、盛り上がった肩や腹筋を剥き出しにしている男だった。
「ボールス詳しい事情を話してくれないかい?」
「ま、話してやってもいいがそれには金が「あぁん?」・・・いや何でもありません・・・」
ボールスさんは情報料を貰おうとしていたようだがティオネの脅しで大人しくなった。ナイスティオネ!フィンさんは苦笑しているけどな
「では話してくれるかい?」
「・・・ああ、とんでもない奴らだったぜ。あれは今日の朝だったな。いつも通り店で商売していたら森の辺りからよ黒い煙が上がってたんだ。そんなところで火を起こす馬鹿はいねえ、森で何が起きてるか見るために街で高いところから見ると新種のモンスターが森から大量に出て来やがったんだ!」
「そのモンスターの姿は今噂されている通りかい?」
「そのハズだ、オレが地上に戻った時に流した噂だからな。話を戻すとその新種のモンスター達がオレたちの街に向かって来たんだ。街は湖に浮かぶ島の最上部に築いてる。そうやすやすと来れないとと思っていたんだが」
「空飛ぶ飛竜と馬にやられたんですね?」
「何でテメェその事を!?」
ボールスさんは目を大きく開けてオレを見た。おお、凄い迫力・・・
「彼はシエン、ボールスの言っていた新種のモンスターの事を知っているみたいなんだ」
「だったら話が早いな。こっちが武器や人を集めている間、そいつらの上に乗っていた奴らにアッサリ街は蹂躙されちまったんだ・・・」
「飛んでた飛竜や馬は武装をしていましたか?」
「・・・いや、していなかったと思うぜ」
となるとドラゴンナイトとペガサスナイトか・・・上級職の奴らはいないのか?
「よく無事だったね」
「ハッ!命あっての物種よ、逃げるのは得意だぜ!」
「威張って言うことじゃないと思うけど・・・」
「いやティオナ、逃げるのが上手いってのはとても大切な事だぞ?」
死ぬより逃げて生きている方がオレはいいとおもうけどね。それをヨシヒロに言ったらブン殴られそうだから言ってないけど
命を惜しむな名を惜しめ!とか言われそう
「それよりボールスさん、そいつらの中でこんなの持っていた奴いなかったですか?」
オレはマントの内ポケットに入っている赤い魔道書を見せる
「・・・!?ああ!確かに持っていたぞ!ゴライアスを奴らが倒す時にいた奴が持っていた!ってなんでオメェが持ってんだ!?」
「まあ、それは後で言いますよ」
「ゴライアスを倒すところを見ていたとはね」
「オレもただ逃げるってのは気に食わねぇ、少しでも奴らに勝つ為の情報を手に入れようとしたのさ」
そう言ってドヤ顔を決めるボールスさん、これはドヤってもいいな。
「それで何かわかったかい?」
「おう、奴ら妙に戦い慣れていて連携が取れるみたいだ。全身アーマーの奴がゴライアスの攻撃を受けてその隙に他の奴がゴライアスの両ふとももを切り落とし身動きを取れないようにしてその本を持った奴が火を浴びせ弓矢を持った奴は矢を浴びせたんだ。そして倒したらゴライアスの魔石を食っていてその間にオレは逃げたぜ」
「連携に魔法に弓矢、かなり頭がいいみたいだね」
「モンスターがシエンと同じ魔法を使うとは、興味深いな」
「魔石を食ったって事は強化種になったということか。その時よりもさらに強くなっているハズじゃ。L v.4クラスはあるかものう」
ロキファミリアの首脳陣が屍兵に対する感想を言った。オレの知ってる屍兵は人の肉を食らう事で己の体を維持し強くなる事を知っているが魔石を食うなんて知らないぞ。屍兵もダンジョンに適応しようとしているのか・・・
ダンジョンのモンスターと同じ強化種になったという事は心臓付近に魔石があるかもしれない。弱点が一つ増えたな
「あれが魔法!?どうなってやがる・・・L v.4クラスとかダンジョン上層にいる冒険者やモンスターは全部奴らの餌食になっちまうぞ!」
「オレが片付けに行きますよ、奴らの戦い方ならよく分かってる」
「・・・私も行く」
「ダメだ、アイズはL v.5で戦えるかもしれないが奴らと戦ってはダメだ」
「どうして?」
「奴らは人の姿をしている。しかもところどころ傷だらけでまるで殺された人のような姿、オレがいた国では奴らのことを屍の兵士、屍兵と呼んだ」
実は本当に死んだ人を利用して出来たなんて言えないな
「屍兵・・・」
「アイズの心に悪影響を及ぼしたくないからな。おまえ絶対戦闘中に動けなくなるぞ」
「シエンは平気なの?」
「オレは屍兵を殺しまくってもう何にも思わないから平気だ」
「ンー、それは平気って言わないんじゃないかな?」
フィンさん、オレは生きるために必死だったんだ。おかしくなってもしょうがないね
「ま、国で屍兵絶対殺すマンとも言われたシエンさんに任せとけってアイズ!」
「・・・う、うん(引き気味)」
『(なんて物騒な二つ名なんだ・・・)』
そこにいる人は皆そう思わざるを得なかった・・・
その後少し話をした後ヘルメスファミリアへ戻った。
「よう、リリ。無事だったか」
「シエン様!はい、今日はダンジョン潜りを程々にして上がってきました。リリも街で話を聞きました、運が良かったです・・・」
「危機管理がしっかりしてるから生き延びたって事だ。運じゃないさ。リリ、ヘルメスファミリアでジッとしてろよ?すぐに片付けてくるから」
「シエン様・・・お気をつけて」
オレは準備をしてダンジョンに潜ることにした。
ダンジョン10階層 その日の夕方
冒険者の声もモンスターの声もせずダンジョンは不気味な程に静かになっていた。
「さて今のところは問題なしっと」
今のところは屍兵は一体も遭遇していないが油断は禁物だ。現在【魔力追跡】を発動中だ。上の階や下の階はうまく探知できないが今いる階は探知できる。
・・・しばらく前から反応があったけど無視していた。大きな【魔力】とそれに比べたら小さな【魔力】の二つの反応の二人。
「なんでお二人さんがついてきているんですかねぇ、リヴェリアさんとフィンさん」
「あはは、バレていたか」
「だから言っただろうシエンには意味がないと」
そう言って二人共近寄ってきた。意味無いとかそう言っていた割にリヴェリアさん【魔力】抑えてましたよね?
「今回だけその屍兵とやらが出てくるわけではないかもしれないからな。実際にこの目で見ておくことにしたのだ」
「って言っているけど実際はシエンの事が心配でついて来たんだよね?」
「・・・フィン、余計な事を」
「リヴェリアさん、ありがとうございます。ではフィンさんはなんでまた」
「ンー、リヴェリアが言っていたこともあるけど将来君が僕らのファミリア入ってくれるかもしれないからね。今のどれくらいの力があるのか分析する為だよ」
そう言ってオレを見上げ笑みを浮かべているフィンさん。心配はしてはくれているんだろうけど、分析か。敵対した時にどのように対処するか考えるためでもありそうだな。団長だからもしもの事のために嫌なことも考えないといけないのか。
「そうですか。団長って損な役回りですね」
「ふふ、まあね」
嫌味もアッサリ流されたよ、敵わないねホント
レノアの店
「やれやれ、ようやくできたかい。あの坊やの杖が」
「ああ、貴女がデザインした通りの物だ。だが良かったのか?代金を取らずに彼の持つ魔道具と交換するとは」
「金だけ持っていてもしょうがないだろう、あの坊やの持っているものにはとても興味があったから充分さ、ヒッヒッヒ!さて今度来た時に渡すとしようかね。このノーヴィ・マジックウォンドをね」
ちなみに価格にしたら3億500万ヴァリスになります