イーリス聖王国の魔道士がオラリオに来るのは違っているだろうか?   作:カルビン8

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バベルの最上階 フレイヤ
シエン達がデメテル達と会っている時

「(あの【人形姫】と言われた子の魂は金色、こんな輝きは初めて見たわね。けどそれより気になったのはもう一人の子。魂は黒色、けど真っ黒じゃない。様々な色を混ぜ合わせて出来た黒といった感じね。ここに私が関わったらこの子の魂はどのようになるのかしら?黒、それとも銀色・・・?フフフ、面白くなりそうね)」


神出鬼没の商人

中央広場

デメテルに抱かれて喋っていたシエンだったが不躾な銀色の視線に身を引かせる。

 

「ッ!?」

 

右、左、周りを見渡すがそんな視線を持った人はいない。まだ視線は感じた。上、バベルの塔からだった。

 

「あら?もう大丈夫なのかしら?」

 

「・・・もう大丈夫です。あの、服を汚してしまってすみません。」

 

「いいのよ〜貴方が落ち着いたのならそれで。いつでも私の胸に飛び込んできてもいいのよ?」

 

正気を取り戻したシエンであったがデメテルの言葉に感動していた。

いつでも胸に飛び込んできてもいい、そんな言葉が存在しているなんて・・・

感動のあまり、塔からの視線のことはスッカリ忘れてしまった。

 

「なぁ、ロキ」

 

シエンは振り返って真剣な表情をしてロキに問う。

 

「なんや?」

 

「デメテルファミリアにコンバージョンしていいか?」

 

「ダメに決まっとるやろ!さっきまで戦いたくない〜とか言っとったんはどうなったんや!!」

 

「泣いて叫んだらスッキリした。やっぱ溜め込むのは良くないな・・向こうでは誰が聞いているか分からないし軍の士気にも関わるから言えなかったけど。すまんロキ、アイズ、心配かけた。御二方にもお騒がせして申し訳ありませんでした。」

 

そう言ってシエンはロキ達に頭を下げる。

 

「軍?、士気に関わる・・・?ロキ、貴方とんでもない子を眷属にしたようね・・・」

 

「せやろ?かなりの変わり者でなぁ。シエン、ホンマに戦いたくないなら戦わなくたってええんやで?」

 

ロキはシエンの本音を聞いて戦いから遠ざけようした。戦うことより研究や実験を好む為、どちらかというと魔法大国に行った方がシエンの心のケアになるだろう。

 

「ロキ、今のオレの居場所はロキファミリアだ。その居場所を脅かそうとしている奴らが今、オラリオで暴れまわっている。オレだけが戦いから逃げるわけにはいかない。」

 

シエンはロキファミリアに入った以上は厄介ごとがある事なんて最初から理解していた。嫌な事一つや二つのために逃げるなんて事はしない。このくらい慣れっこだった。

 

「それにほっといたら死んでしまいそうな奴の事も心配だしな。」

 

そう言ってアイズの事をチラッと見る。

 

「ふふふ、我慢が出来る良い子なのね。改めて挨拶するわ。私はデメテル、よろしくね」

 

「私はヘファイストスよ。武器や防具を作っているわ。よろしく。」

 

「こちらこそよろしくお願いします。」

 

そう言ってお互いに改めて挨拶をした。デメテルはシエンとアイズの背を見比べてロキに言った。

 

「ロキ、この子達は野菜を好き嫌いなく食べているのかしら?」

 

「食べとるで、特にシエンはよく野菜を食べとるんやけど・・・背が伸びないんや・・・」

 

シエンは8ヶ月前と比べて全くと言っていいほど背が伸びなかった。だいたいフィンと同じくらいだ。もちろん原因は神竜の涙の影響で身体が不安定になっているからである。

 

その後、色々話して女神達と別れた。そして目的の店、【豊饒の女主人】に辿り着いた。

 

「今日の飲み会の場所はここやで。これから先、お世話になると思うから場所を覚えとき。女将〜今日の夜、ここで宴会してもええか〜?ええよな〜?」

 

ロキは店に入るなり背の高い人に話しかけた。

 

「ああん?人が足りなくて忙しいって時に・・・わかったよ!ただし貰うもんはキッチリ貰うよ!」

 

「ほな、頼んだでぇ!あ、それとあの色ボケ女神に言っといてや、うちの子に手を出したら許さんってなぁ・・・」

 

「なんだい・・・今度はアンタのとこの子かい・・・本当にあの女神は・・・」

 

先程シエンが視線に気が付いたようにロキも気が付いていた。ここのオーナーはフレイヤファミリア元団長、ミア・グランド。L v.6の冒険者だ。この店で得た情報は主神である女神フレイヤの下に行く為、ロキはミアに警告を促した。

 

「一応言っとくけど・・・あんまり期待しないでおくれよ?」

 

「なんも言わんよりちゃんと言っといた方がええやろ。話はこんくらいにしといてと、ほな、また夕方くるで〜」

 

夕方 豊饒の女主人

 

「おっしゃ!みんなお疲れさん、今日は宴会!飲めや歌えええええ!!」

 

『うおおおおおおおおお!!』

 

暴れていた闇派閥の冒険者達を捕らえて頑張った眷属達にロキは豊饒の女主人にて宴会を開いた。

シエンとアイズは同じテーブルで小人族用の椅子に座り食事を取ることになった。

 

「突然何かと思えば宴会か、事前に言っておいてくれても良かったんじゃないか?」

 

「ロキとしては僕達を驚かせたかったんじゃないかな」

 

「かもしれんが、ただ単にロキが酒を飲みたかっただけかもしれんのう。ガッハッハ!」

 

「(ギクッ!)そ、そんなわけないやんか!みんな頑張っとるんやから、これぐらいしてやらんとな!なっはっは!」

 

ロキが宴会を開いた理由はなんとなく二つの意味があると3人は察した。

 

「・・・まあそういうことにしておこうか。アイズ、お前の皿を渡してくれ。私が取り分ける。」

 

「うん、ありがとう」

 

そう言ってリヴェリアはアイズの皿に食べ物を盛り合わせた。

 

「シエン、お前のも・・・どうした?」

 

リヴェリアは食器に手が届かないシエンにも皿に盛り合わせようとしてシエンを見るとシエンは誰もいない場所を見ていた。

 

「どうしたんや、シエン?」

 

「店の外に知り合いがいる。この感じは・・・」

 

裏路地に突然現れた【魔力】、それはシエンと同じように異界の門をくぐって来た可能性があり、それにこの神出鬼没な感じはあの人物しかいない。

 

「街は何やら静かだけどここの店は賑やかね。って、あら?誰かに似ているような・・・もしかして、シエン君じゃない!?なんか格好が変わってるけど!?」

 

顔が全く同じでたくさんの姉妹がいて絶対に人が来ないようなところにレアアイテムを売っている、赤い髪の旅商人のような格好をした女性のアンナだった。アンナはシエンのいるテーブルに近づいた。ロキファミリアの眷属達は知らない人物の登場に少し静かになった。

 

「お久しぶりです。アンナさん」

 

「やっぱりシエン君ね。そんな格好になって一体どうしたの?」

 

「こっちに来た時に何か影響を受けたんですよ。アンナさんは影響を受けなかったんですね。」

 

「どうやらそのようね。」

 

そう言ってアンナはシエンに近づき、シエンの頬を掴んだ。

 

「頬っぺたがプニプニじゃない!羨ましいわ・・・」

 

「いきなり何をするんですか・・・今まで出来たことができなくなったりと結構大変なんですけどね」

 

そう言って二人は話をしていたらロキが会話に加わってきた。

 

「シエン、この美人の姉ちゃんは誰や?紹介してくれへんか?」

 

「分かった、この人はアンナさん。商人なんだけど変わったところで珍しいアイテムを売っている人なんだ。アンナさん、この人はロキといって、女性だが女好きのおっさんみたいな奴です。」

 

「初めまして、ロキさん。今紹介にあったアンナです。」

 

「こちらこそよろしくな。って誰がおっさんみたいやねん!ウチは女神やっちゅうのに!」

 

『(普段の行動からしてどう見てもおっさんなんだけど・・・)』

 

ロキファミリアの眷属達は口には出さなかったが心の中でツッコミを入れざるを得なかった。

 

「それでどうしてこちらに来たんですか?」

 

「新しい取引先を見つけたくてね。いろいろなところを巡っていたの。そしたらここに着いたってワケ。ところでシエン君、何か買っていかないかしら?」

 

「通貨がヴァリスですけどいいんですか?」

 

「ヴァリス?ここのお金なら構わないわ。今取り出すから、ちょっとまってね。」

 

そう言ってアンナさんは、店長さんに許可を取って空いているテーブルの上にアイテムを置いていく。周りの人達も物珍しい道具に会話が弾んでいく。

 

「おい、なんだアレ・・・見たことねぇぞ」

 

「稲妻のような形の剣もあるわ・・・魔剣かしら?」

 

「なあ、商人の姉ちゃん!オレも何か買っていいか!」

 

「ええ、構わないわよ。けど商品には触らないでね。」

 

「でもあの袋にどうやってあれだけの物が入っているんだ?魔道具なのか・・・?」

 

店にいた冒険者達は珍しい道具をよく見ようと席を立ち道具の置いてあるテーブルに集まった。

オレはアンナさんにこの世界では武器がとんでもない値段で売買されている事、価値観が全く違う事を伝えた。

 

「なるほどね、そうなるとここにある物の値段は・・・」

 

そう言ってアンナさんは置いてある商品に値段を付けていった。

 

「へぇ、色んなものがたくさんあるね。」

 

「この杖に本、シエンが作った物によく似ているな。」

 

「それに見た感じ武器の質もよい。かなりやり手の商人じゃな。」

 

フィン、リヴェリア、ガレスも商品を見てそれぞれ感想を述べていく。3人はシエンと同じ別の世界から来た人物だと実感出来た。

 

「うへぇ、そりゃこんだけ良ければこれくらいの値段はするよなぁ・・・」

 

「え!?このサンダーソードっていうのはそんな効果があるの!?ぜひ購入したいわ!!」

 

「おいバカ!その魔剣の値段をよく見ろ!オレ達に買えるワケないだろ!」

 

アンナさんが決めていった価格に騒然として、けどそれくらいはするだろうと納得していく冒険者達。残念ながらアンナさんの商品を購入することの出来る冒険者はいなかった。

 

「あらら、流石に高すぎたかしら・・・」

 

「そんな事ないで、アンナちゃん。妥当なくらい・・・いやもうちょっと高くてもおかしくないで(ホンマ、シエンをウチのファミリアにに入れといてよかったわ・・・こんなヤバイ代物をシエンは作れるようになるかもしれんのやからな)」

 

「残念だけど店じまいね。あっそうだわ、ねぇシエン君。貴方にあったら渡しておこうかと思っていたものがあるの。」

 

商品を片付けているアンナはシエンに渡す物がある事を思い出してある本を渡した。

 

「これは・・・」

 

「これ、私には読めなくてね。貴方なら読めるんじゃないかと思って・・・」

 

渡された本は魔道具の作り方を記したものだった。本の文字は全て暗号化されていて読めない代物となっていた。だがシエンは読むことが出来る、何故ならこれはシエンが書いたものだからだ。

ただ、これは自分の家の地下に置いていたはずだったが・・・

 

「アンナさん、この本誰から買ったんですか?」

 

「イーリスの上層部の方よ。この本を買う前にシエン君のお屋敷が壊されるって事件があったから多分その時に見つけたんじゃないかしら。でもその人しばらく前に謎の急死で亡くなられたのよね・・・」

 

「・・・・・」

 

「・・・おやしき?」

 

「立派な家ってことや。急死って絶対に嘘やろ・・・報復されとるやん!」

 

どうやら上層部の人間が人を使い、シエンの家に侵入して盗み出したようだった。手に入れたのはいいが残念ながらその本を読み解くことができずアンナに売り渡したという事になる。

だがそれが誰かにバレてしまいその人物の怒りを買って消された・・・

 

「お屋敷ってシエンが持っていたのか!?」

 

「それってすごいお金持ちって事よね!?ということはシエンは、おぼっちゃま!?」

 

謎に包まれていた少年の明かされた衝撃の真実に驚くロキファミリアの眷属達。

 

「オレはもう帰らないから別に家がどうなろうとも構わない。それでこれをタダでオレに渡した理由は?」

 

「それに記されている魔道具を作って私に売って欲しいの。素材が足りない時は手配するわ。」

 

「・・・・・ある程度の物しか作れませんけど」

 

「構わないわ、それじゃ商談成立ね。」

 

そう言って荷物をまとめて出入り口に移動して振り向き、シエンに爆弾発言をした。

 

「よろしくお願いするわね。イーリス十六神将様!」

 

「・・・・・・えっ!?ちょっとそれどういうことですか!?アンナさん!!」

 

言われた事を理解した後にアンナを探すために店を出るとその姿はなく、【魔力】を探っても見つけられなかった。おそらくもうこの世界にはいないのだろう。

 

「オレがいない間にイーリスはいったいどうなってるんだよ・・・」

 

この後、店に戻ったらシエンはめちゃくちゃロキ達に質問された。

 

とある場所 夜

 

「他神様よ、それはいったいなんなんだ?」

 

「んー?これかい?よくわかんない。」

 

フィン達との戦いを終え、拠点に戻ってきたヴァレッタはタナトスが持っている少し匂う箱に興味を示した。

 

「なーんか怪しい商人にね、たくさんの人を殺すいい道具がないか聞いたら、これをオススメされたから買っちゃった。」

 

「勝手に買うなよ、他神様・・・使えるってんなら使ってみるか。ヒヒヒ!いったいどうなるかなぁ〜フィ〜ン!」

 




スマブラ楽しー!!
更新遅れてすみません!仕事もまだ忙しいので更新はまだ不安定になります!

フィン 34才 119センチ
アイズ 8才 124センチくらい
シエン 8才 118センチ・・・

イーリス十六神将
参考 徳川十六神将

屍兵との戦いで活躍したイーリス聖王国出身の人物のこと
邪竜ギムレーを滅ぼした人数も16人だったため、十六神将という風になった。
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