イーリス聖王国の魔道士がオラリオに来るのは違っているだろうか?   作:カルビン8

53 / 87
オリ設定として魔法を習得しないと精神力がないということになっています。

冒険者
神の恩恵を得て戦う者達の総称。

たくさんのお気に入り登録ありがとうございます!


オラリオでお世話になる人々

異界の門をくぐり、無事(?)オラリオにたどり着くことに成功したシエンはヘスティアファミリアに入団するのだった。

 

「魔道具といえば・・・あ!?アイツから貰った魔道書!なあベル!黄色い本を見なかったか!?」

 

「黄色い本、それならソファーの上にありますよ。」

 

オレは顔を動かしてソファーのある場所を見るとルフレに貰ったオレ専用の【トロン】の魔道書があった。

 

「よ、よかった〜。あれ?でも他のものはなかったか?」

 

「いえ、見当たらなかったです。」

 

どうやら他に持っていた物はどこかにいってしまったらしい。なくなったのならまた作ればいいがこのルフレから貰った魔道書がなくならなくて本当に良かった。

 

「この本、大事なものなんですか?」

 

「ああ、そうだ。親友から貰った大切な魔道書なんだ。」

 

「魔道書ってなんですか?」

 

「これはな、魔力を持っている奴が魔法を使うための物なんだ。」

 

ベルに魔道書を持ってきてもらいオレは魔道書を手に持ち、使えるかどうかを試してみた。

今までのやり方で発動させようとすると体から何かが抜けていくような感じがした。

おかしい、今までこんな事はなかったのに。

魔道書は魔法を発動させるためのなにかが足りず。魔道書が光るだけで終わった。

 

「グッ、ダメか・・・しかも体から何か抜けていった感覚がする。」

 

「それは、精神力の事かな?」

 

「精神力?」

 

ヘスティアによると精神力というのはこの世界で魔法を使う上で必ず使うもののようだ。これを消費して魔法を使うらしいのでオレの体から抜けていったのもそうなのだろう。あの空間に入った事でオレの体にも何かが変化したと思われる。

魔力が上がったら精神力も上がるようだ。

 

「なるほどな。魔力をないとオレは大したことはできないから、他の魔道書を作って攻撃のレパートリーを増やさないといけないな。」

 

「まあ、話はこれくらいにして新たな団員を迎えた宴をしようじゃないか!」

 

「それは良いですね神様!」

 

その後に小さな宴を開いてそれぞれの事を話し、お互いの常識の違いを確かめ合って驚き、笑ったりと楽しいものだった。

 

次の日

 

「ふあ〜あぁ・・・よく寝たなぁ・・・」

 

「やあ、おはようシエン君。」

 

「おはようヘスティア。」

 

オレはベッドから起きたらソファーで本を読んでいたヘスティアに挨拶をした。

昨日の宴の時にヘスティアには話し方が堅苦しすぎるとのことで話し方を戻した。ベルにはこれからは仲間だからオレに対して敬語で話さなくて良いと言った。

 

「あれ?ベルは?」

 

「ベル君ならもうダンジョンに行ったよ。」

 

オレは壁に備え付けてある時計を見ると午前7時のようだ。早すぎないか、ベル・・・

 

「さて今日は、シエン君が冒険者となる日だ。その冒険者登録する場所には僕が案内するよ。」

 

「ありがとう、助かるよ。」

 

「ふふん、任せてくれよ!」

 

今日はバイトが休みなのかオレの事に付き合ってくれるらしい。ありがたい事だ。

 

このオラリオという街は広大な面積を誇る円形状の形をしており、堅牢な市壁に取り囲まれていて都市中央には、天を衝く白亜の巨塔がそびえていて都市の中央から放射状に、北、北東、東、南東、南、南西、西、北西の八方位に巨大な大通りが伸びているそうだ。

 

ちなみにヘスティアファミリアは北西と西のメインストリートに挟まれた区画にある。

 

早速冒険者登録しに行くために北西のメインストリートにあるギルド本部に向かう事にした。

道を歩いているとエルフにドワーフに猫人といった人とは違う亜人がいっぱいいる。改めて別世界に来たのだと実感できた。

 

「それで冒険者登録をする場所ってのはどこなんだ?」

 

「それはね、ギルドでするのさ。」

ギルドは白い柱で作られた万神殿(パンテオン)。

ダンジョンの管理機関でありオラリオの運営を一手に引き受ける。

オラリオの住人として一定の地位と権利を約束する冒険者登録、迷宮から回収される利益を都市に反映させるため、ダンジョンの諸知識・情報を冒険者達に公開、探索のサポート等も行うようだ。

 

「やあアドバイザー君、彼の冒険者登録を頼むぜ!」

 

オレはヘスティアと一緒にギルドに入ると受付にいたほっそりと尖った耳の女の人に登録をお願いした。

 

「はい、分かりました。ではこの書類に記入をお願いします。」

 

オレは手渡された羊皮紙に字を書こうとして手が止まった。

あ、オレこの世界の字書かねえや・・・

読み方はアスフィに多少教えてもらったのでなんとか読めている。

 

「あの、どうかされましたか?」

 

手の止まったオレに受付の女性が話しかけてくる。

 

「ちょっとすみません。」

 

そう言ってヘスティアに字が書けないことを話す。なんたる迂闊!

 

「なら僕が書いてあげるよ。」

 

「すまん、ありがとう。」

 

「困っているときは助け合いさ。それにこれから読めるようになっていけばいいよ。」

 

そう言ってオレの事をヘスティアは書類に書いていくが実際書いたところは名前と年齢だけだった。出身地や身元も空欄だ。

他国や他都市の密偵や諜者などの特殊ケースを除けば誰でも冒険者になることができる。

 

「シエン、さんですね。ではシエンさんのアドバイザーには私エイナ・チュールが担当します。これからよろしくお願いします。」

 

「こちらこそよろしくお願いします。本当に分からないことだらけで・・・」

 

「ではまず共通語の勉強を始めましょうか。」

 

「・・・はい。ヘスティア、どうやら長くなりそうだから悪いけど先に戻っててもいいぞ。案内してくれてありがとな」

 

「そうだね。なら僕はホームに戻るとするよ、頑張ってねシエン君。」

 

さっきのヘスティアに書類を書いてもらった事でオレが共通語というのを書けない事を察しられてギルド本部のロビーに設けられた小さな一室で勉強会が始まったのだった。

 

「・・・覚えるの早いですね。」

 

「まあなんとかね。これ覚えないと何も始まらないからな。」

 

この部屋に押し込まれてそろそろ昼過ぎといったところだろう。エイナの指導により読み書きをマスターする事に成功した。多少読み方を知っていたとはいえ必死にやればなんとかなるもんだ。

彼女とも話し方を元に戻した。

 

「ではベル君がギルドに来たらダンジョンについての勉強を始めましょうか。」

 

「ゑ?」

 

「え?じゃないですよ。もしかしていきなりダンジョンに行くつもりだったんですか?」

 

「いや、流石にそれはないけど。戦闘準備しないと死んじゃうし・・・はっきり言って今のオレでは何もできない。」

 

ダンジョンに潜るためにもこれは一刻も早くに初期魔法【ファイアー】の魔道書を作らないといけないな。本を作るための材料を手に入れて怪我を治す【ライブ】の杖を作らないと。

そう考えているとドアにノックがされてピンク色の髪の童顔の女性が入ってきた。

 

「エイナ〜、弟君がエイナに用があるって〜」

 

「弟君?ベル君の事か、わかった今行くから。シエンさん、少し待っててくださいね。」

 

そう言ってエイナは部屋から出て行った。弟君、ベルよお前はあんなに綺麗な人に弟扱いされているのか、羨ま憎たらしいぞ・・・

少し時間が経った後にエイナがベルを連れて部屋に戻ってきた。

 

「よう、ベル。ダンジョン探索お疲れさん。」

 

「うん、シエンもエイナさんの勉強会に参加するの?」

 

「まあな、知らないことばかりだからありがたいことだな。」

 

「嬉しい事を言ってくれますね。シエンさん。では早速始めましょうか。」

 

そうしてエイナによる勉強会が始まった。

 

「ベル君は上層のモンスターを全部暗記、そしてダンジョンの通路を覚えてね。」

 

「うえぇ!?僕、疲れてヘトヘトなんですけど!?」

 

「そんなに大声出すくらい元気なら問題なし!しっかり覚えるまで帰さないからね!!」

 

「ひえええええ!?助けて、シエン!」

 

「悪いなベル。オレも大変なんだ、頑張ろうぜ。」

 

この後オレとベルはめちゃくちゃ勉強した。

 

夕方 北西メインストリート

 

日が暮れ出した夕方、勉強で真っ白に燃え尽きたベルと多少元気なオレは一緒にホームに戻るために歩いていた。

 

「つ、疲れた。ダンジョンにいた時よりずっと疲れたような気がする。」

 

「まあまあ、生活が充実してる事はいい事だぞ。リア充だな。」

 

「【りあじゅう】?」

 

ベルは聞き慣れない言葉に頭を傾げる。

神様達もそんな言葉を使っていたような気がする。

 

「ま、それはいいとしてギルドから支給された防具にナイフ。かなりの安物だがないよりマシだろ。次の問題は、魔道具を作るための材料だな。」

 

「えっと、どうやって作るの?」

 

「結構簡単さ、羽ペンとインクと紙さえあれば出来る。エイナに聞いたんだがこの北西のメインストリートにあるリーテイルって道具屋さんがあるみたいでな、そこで購入できそうだ。ただなあ、杖と水晶はないと思うんだ。」

 

「杖って魔導師が使うものみたいだから魔導士専門のお店に行かないとないかもね。」

 

「ヒッヒッヒ、あるよぉそんな店。」

 

「「!?」」

 

突然に会話に加わってきた黒いローブを身に纏った長い白髪の鷲鼻のお婆さん。そしてこの怪しい口調いかにも魔女といった感じだ。

 

「うわ、びっくりしたぁ。お婆さん、そのお店は何処にあるんですか?」

 

「アタシが開いている店にあるよ。外で買い物をして店に戻ろうとしたら魔道具の材料を欲しがっている坊や達の話し声が聞こえてねぇ。つい話しかけてしまったのさ。ヒッヒッヒ。」

 

なんとまあいいタイミングであったものだ。ただこのお婆さんの視線が気になる。その視線はオレを目を見ているのではなく胸、オレの背負っている【トロン】が入ったバッグを見ているような気がするのだ。【魔力】もかなり持っているように感じるし油断できないお婆さんだ。

 

「ねえシエン。そのお店に寄って行こうよ!もしかしたらシエンの欲しいものがあるかもしれないよ。お婆さん、お店の物を見せてもらってもいいですか!」

 

「あぁ、もちろん構わないよぉ・・・ヒッヒッヒ!」

 

う、うさんくせえ・・・怪し過ぎんだろ!真っ当な店なんだろうな、ホント。

結局オレ達はお婆さんの後をホイホイとついて行った。

場所は北西メインストリートを曲がった路地裏の奥深く。地下への階段を下りてそこにあったのは怪しげな店だった。

 

「ここさ、さっお入り。」

 

「「お邪魔します。」」

 

店の中は広く蛇やトカゲの瓶詰めにされたものが置いてあったり、店の奥では大きな黒い鍋から赤い湯気が立ち上っていたりと怪しさ満載でいかにも魔女っぽい店だった。

 

「シエン、このお店はどう?」

 

「ああ、いい品揃えだ。質が良い水晶や魔法石、杖が置いてある。今後も是非とも通いたいくらいだ」

 

「そいつは嬉しいねぇ。それで何か買っていくかい?」

 

「申し訳ないがお金がなくてね。買うことが出来ないんだ、冷やかしで悪いね。」

 

「なに構わないよ。せっかく来たんだ水晶と杖をサービスであげるよ。」

 

「え、本当ですか!?」

 

ベルは驚いているが絶対裏があるだろ。タダより高いものはないぞ。

 

「ただし、坊やのバッグに入っているものを見せてくれたらねぇ・・・」

 

「やっぱりか、さっき話していた時もオレを見ていなかったのはそういう事だったんだな。」

 

「ヒッヒッヒ、流石に気が付いていたかい。なに、見せてもらうだけで構わないよ。貰おうなんて思っちゃいないさ。ま、売ってもらえるならそれなりの額で買い取るつもりだがねぇ。」

 

このお婆さんはここで奪ったりはしないだろう。もしそんなことをすればギルドに言いつけてやるか。

オレは背中のバッグを下ろして魔道書を取り出してお婆さんに見せた。

 

「おお!?これはこれは、アタシもそれなりに生きてきたけどこんな魔法文字は見たことがないよ。これはどういうものなんだい?」

 

オレはベル達にした魔道書の説明をした。するとお婆さんの目が光ったように見える。

 

「気が変わった。坊や、コイツをアタシに売ってくれないかい。高く買い取るよ。」

 

「ほらやっぱりそうなったじゃないか、見せるだけって言ったろ。それにコイツはオレ用にカスタマイズされたものだからお婆さんには使えないぞ。また他にこのタイプの魔道書が手に入ったら売りに来るからさ。」

 

「チッ、しょうがないねぇ。ほら約束通りすきなものを持っていきな。」

 

「おう、ありがとな。なら・・・これとこれだな。」

 

オレはまとめて置いてあった水晶と木の杖をそれぞれ一番良いのを貰おうとしたが二番目に質のいい物を手にした。

 

「へえ、わかるのかい。良い目をしてるね。」

 

「これでも一応魔道士なんでね、物の違いはわかるつもりだ。それと一番良いのをもらっては悪いからな。」

 

「ヒッヒッヒ、アタシはレノア。また来な、坊や。」

 

「坊やじゃない、シエンだ。今度は金を持ってまた来るよ。」

 

そう言ってオレ達はレノア婆さんの店を出た。

 

「材料を貰えて良かったねシエン。」

 

「おう、これで杖はなんとかなりそうだ。これでアシストは出来るからダンジョンに行く時はベルのサポーターとして行くかな。」

 

エイナに教えてもらったがサポーターとは冒険者がダンジョンにて活動をしているのを助ける者のことで基本的に荷物持ちだ。その為に馬鹿にされがちだが、冒険者が荷物を持たずに戦える利点はかなり大きいと思う。

 

「そっか、ならよろしくお願いするねシエン。」

 

「任しとけ。あ、でもベルは朝早いから起こしてくれよ。オレ、そんなに早く朝起きれないんだ・・・」

 

「うん、分かったよ。明日からダンジョン探索頑張ろうね。」

 

そうしてオレ達の1日は終わった。




アスフィ・アル・アンドロメダ 22歳

みんな大好きリューさんの親友

ヘルメスの旅に付き合っていた時に突然現れた異界の門にヘルメスが突っ込んでいき、一緒にイーリスに来てしまった。
FE世界ではステイタスがうまく機能せず、転移先にいたペレジア兵に襲われそうになっていたところ、ペレジア兵絶対殺すマンと遭遇し助かった。
ヘルメス達が来たときはシエン達がギムレーと戦闘する数日前の時だった。
シエン達がギムレーを撃破するところを見たいとヘルメスが駄々をこね、飛翔靴で渋々見に行くことに。ギムレーの動きに当たっただけで即死というオワタ式を無事クリアし、ギムレーが滅びるところを見届けた。
しばらくシエンの屋敷に滞在しヘルメスと共に異界の門をくぐりオラリオに無事戻った。
ステイタスを更新したところ当然Lv.4にランクアップした。ヘルメスは大喜び、本人は「もう絶対イーリスに行かない、もうヤダ・・・」とのこと。

ヘルメス ン億歳

シエンをオラリオに誘った元凶。
突然現れた異界の門に何のためらいもなく入る。ペレジア兵に襲われそうになり、神威を発動しようとするが発動せずかなり焦っていたところ、ペレジア兵絶対殺すマンに遭遇し助かった。
FE世界にいる人々がステイタス無しでも強いことに非常に驚き是非とも一人でもオラリオに連れて行けるように暗躍しようとするが、寒気を感じやめた。
そして、シエン達がギムレーを戦闘することを聞いて見に行き、ギムレーの滅びるところを見届け、シエンをオラリオに来るように勧誘する。
しばらくシエンの屋敷を拠点に覚醒の世界をドラゴンに跨り、探検する。
神竜族の王女チキに会い、とあるものを預かる。お土産もたくさん買い(シエンの金で買った)アスフィと共に異界の門をくぐりオラリオに無事戻った。
 ちなみにヘルメスが暗躍していた場合、異界の門をくぐる前に抹殺されていた。さりげなく、自分自身が生き残る未来を勝ち取っていた。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。