イーリス聖王国の魔道士がオラリオに来るのは違っているだろうか?   作:カルビン8

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夏は仕事の都合上更新が遅れがちになります。
それと7月26日からはしばらく更新できないと思いますのでご容赦を・・・




タイトルが思いつかない

オレ達は獣人の男に馬鹿にされてダンジョンに潜って鍛えていたが疲労もそれなりに溜まってきたので地上に戻りホームに戻る事にした。

外はもう既に日が昇り始めて教会の入り口に着くと眠そうにしているヘスティアが教会にいた。

 

「神様・・・ただいま戻りました」

 

「ただいま」

 

「・・・ん、ふ、二人共何処に行っていたんだい!?うわ、服がボロボロだ。まさかダンジョンに行っていたんじゃないだろうね!?」

 

「・・・・・ごめんなさい」

 

「・・・一体何があったんだい?」

 

ホームに戻り、事情を聞こうとするがいつもの元気がないベルに違和感を覚え、優しく問いかけるヘスティア。しかし、ベルは押し黙って答えることはなかった。

 

「・・・分かったよ、君は意外と頑固だからね。事情は聞かないよ。さ、一晩中戦っていたんだろう?疲れているし早く寝ようじゃないか!」

 

「はい、・・・神様」

 

「ん?なんだい?」

 

「僕、強くなりたいです・・・」

 

「・・・きっとなれるさ、おやすみベル君」

 

そう言ってベルはソファで寝ようとするがヘスティアがベッドをベルに譲り、そこで寝た。やはり疲れていたのかすぐに寝息が聞こえてくる。

ベルが寝た事を確認した後にオレに事情を聞きに来たがベルが言っていないのにオレが言うのもなんだから言わなかった。

オレも早く寝よう・・・

 

 

 

「いらっしゃい、おや?あの時の坊やじゃないか。もう手に入れたのかい?随分と早いねぇ・・・」

 

帰ってきた日の時間は正午近く、レノアさんのお店にやって来た。ベルは疲れ切っていたのかオレが起きた時もまだ眠っていたため、ダンジョン探索は今日はやめておいた。

その分時間が出来たのでまたライブの杖を作るために水晶と杖を買いに来た。

一応ファイアーの魔道書があるが攻撃手段がまだ少ないので売りたくはない。

 

「こんにちは。いや、杖と水晶が買いたくてやってきたんだけど」

 

「そうかい、杖といえば前にあげた杖は何に使ったんだい?」

 

オレはレノアさんに作ったライブの杖を見せながら説明した。

 

「なんだいその馬鹿げた杖は・・・精神力さえあれば誰でもヒーラーになれて【魔力】が高ければ高いほど性能が上がるとかそんなものは誰でも欲しがるよ・・・というかアタシによこしな」

 

この世界では戦闘で使う武器や道具は馬鹿みたいに高い。数回魔法を放つ魔剣とやらでさえ数百万ヴァリスかかるほどだ。

20回近く治療を行えるこの杖はいったいどれだけの値段がするのだろうか・・・こんなのをタダで渡してボロ儲けさせる訳にはいかない。

 

レノアさんは自分の店に並べて商品にしたがっていたが断った。オレ自身まだオラリオの物価をよく分かっていないので正確な値段が判断できなかったからだ。

というか儲けた金をどうやって運ぶんだ?弱小ファミリアが突然に金を稼ぎ出したらホームを襲撃されてしまうかもしれない。

クレジットカードとかないのかな・・・ないか・・・

 

それに何本も欲しいと言われたらウチのファミリアの行動も制限されるし、今すぐに売る必要があるわけでもない。

それにこちらの素材ではまだ一本しか作ったことがない。正直あまり自信がない、まだまだ研究が必要だ。

そういう理由がある事をレノアさんに伝えた。

 

「ヒッヒッヒ、意外と慎重だねぇ・・・けどアタシは諦めないよ、チッ」

 

舌打ちが漏れてるぞ、レノアさん・・・オレは杖と水晶を買って店を出た。

ちなみに杖と水晶は少し安めに売ってくれた。恩を売るというか逃がさないというか・・・やり方が露骨過ぎるぞ・・・

 

「ただいまー」

 

「あ、おかえり、シエン」

 

ホームに戻るとベルが起きていた。ヘスティアに昨日の夜に稼いだ経験値をステイタスに更新したらとんでもない成長をしていたらしい。上昇値トータル300程・・・

ベルはその事についてヘスティアに成長期なのだと説明を受けたそうだ。

 

「で、明日からどうするんだ?」

 

「うん、明日からまたダンジョンに行くよ。神様に許可も貰ったし」

 

「分かった。あ、その前にシルから渡されたバスケットを返しにいかないとな」

 

「あ、うんそうだね。けど、ちょっと気まずいし行きづらいなぁ・・・あ!?僕お金払ってなかった!?急いで渡しに行かないと!」

 

「それならオレが払っておいた。けど、明日はあの店には行くぞ。シルがお前のことを心配していたから顔を合わせて無事だったと安心させてやらないとな」

 

ベルはそれを聞いて頷いた。それとオレに食費の代金を渡そうとしてきたが奢りという事にしておいた。

その後に食事をしている時ヘスティアに言った。

 

「約束して欲しい、二人共無理はしないって」

 

「神様、僕は・・・」

 

「・・・」

 

「強くなりたいっていう君の意志をボクは反対しない、尊重もする。応援も、手伝いも、力も貸すよ。・・・だから。・・・お願いだから、ボクを一人にしないでおくれ」

 

ヘスティアはオレ達に無茶はするな、死ぬなと言ってきた。ベルはその言葉を聞いて泣き出しそうな顔をしているが、オレはそれを約束することはできない。これから先は絶対に無理をする羽目になるだろう。そして死ぬかもしれない・・・オレだってまだ死にたくないけどこんな職柄だから死ぬ覚悟はある。

 

「無茶、しません。頑張って、必死に強くなりに行きますけど・・・絶対に神様を一人にはしません」

 

「オレもヘスティアを一人にはさせない」

 

「うん、二人共信じているよ」

 

そしてヘスティアは早速二人のために動こうと決める。近々開かれる【ガネーシャ主催 神の宴】に参加して、同じく参加するであろう友神であるヘファイストスに会い、二人に似合う武器を作って欲しいとお願いするのだ。

ベルはナイフ、シエンは・・・?

シエンが何を使っているのかわからないので聞いてみた。

 

「シエン君、君は武器を使ったりはしないのかい?」

 

「武器?使いたくても使えないんだが、そもそもオレの武器はこの本だ」

 

シエンは武器を使わない、というか使えないとの事なのでヘスティアはシエンには武器ではなく防具を作ってもらう事にしようと思った。

 

「そうだったね。二人共、ボクは明日の夜に友人のパーティに顔を出そうかと思う。そのため何日か部屋を留守にすると思うんだけど、構わないかな。」

 

「構いませんよ、友達は大切ですから是非行ってきてください」

 

「別に構わないけど・・・パーティに行くならドレスはあるのか?ウチにはなかったと思うが・・・」

 

「うん、持ってないよ。だから一番マシなものを着ていくつもりだけど」

 

「いや、ダメだろ!?ちゃんとした服装で行かないと馬鹿にされるぞ!お前が馬鹿にされるって事はオレ達も馬鹿にされるって事だ。せめてパーティに相応しいドレスは着てくれ」

 

ヘスティアは問題なくパーティに行けると思ったがそうは行かなかった。まさかシエンに服装の事に指摘されるのは思わなかった。いつも杖やら本を持って黒づくめで出歩いているシエンには言われたくはなかった。

 

「いや、そんなお金はないし・・・勿体無いじゃないか」

 

「必要経費だッ!ベルッ!!明日早くから起きてダンジョンに行き、昼頃までに出来るだけ稼ぐぞ!ヘスティアのドレスを買うためにッ!」

 

「ハッ、ハイッッッ!?」

 

普段、夜遅くまで瞑想と魔道具の研究をしているせいで寝不足で朝は起きられないシエンが早く朝起きようとしている事に成長を感じつつ自分の事に気にかけてくれた事に感謝した。

 

「・・・それじゃあ、お願いしようかな。よろしく頼むぜ!」

 

「あ、服を選ぶセンスはねぇからそこは自分でお願いな」

 

「・・・そこも「オレに任せてくれ!」っていうべきなんじゃないかなぁ・・・カッコつかないねシエン君・・・」

 




ライブの杖 使用可能回数20回ほど

精神力を消費すると水晶が光り出しそこから傷を癒す聖なる光を発する。
魔力が高ければ高いほど回復力が増す。
シエンが使用した場合は若干ながら体力も回復する。
その為、ベルの目覚めも早かった。
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