イーリス聖王国の魔道士がオラリオに来るのは違っているだろうか?   作:カルビン8

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太陽が顔を出していない朝、オラリオの正門付近にて

「ヘルメス、じいさんのファミリアの事って言わないほうがいいんだよな?」

「そうだねぇ、バレたら大変なことになるかも?あ、それと二強ファミリアに目をつけられないようにね?(無理だろうけど)」

「神ロキと神フレイヤだっけ?問題ないだろ?まあ、気をつけるよ」

「それとオラリオに入る際には身分証明が必要になるからバレたらまずいから無断侵入でよろしく!!ダンジョンに潜ることと魔石の換金のことはアスフィに任せてくれ!また後で合流しよう!さらば!!」


「・・・ハァ!?アスフィなら頼もしいけど、そこはオレに任せてくれ!じゃないのかよ!!」

「シエン、嫌でも慣れますよ。この理不尽さに(虚ろ目)」

「向こうでも破茶滅茶だったけど苦労してんだな・・・つーかどうしよう早速問題発生じゃないか!!」



オラリオに到着、いきなりハプニング発生!?

大変なことになった、ヘルメスはオレに無断侵入しろと言ってきた。捕まったらどうしよう、オレが頭を抱えていると

 

「シエンこれをあなたにこれを差し上げます」

 

「これは?」

 

漆黒兜(ハデス・ヘッド)、これを被ると透明状態になります。しかし、匂いや気配は隠せません。オラリオに入ってからの事は私に任せてください、それでは御武運を」

 

「アスフィ・・・(トゥンク)アスフィの優しさが心に染み渡るでえ・・・」

 

「何を言っているんですか・・・私とヘルメス様は正門から、シエンはどうしますか?」

 

アスフィの優しさに頼もしさに心を堕とされながら考える。

 

「オレは・・・このオラリオを囲む市壁の上から侵入する」

 

「かなりの高さですよ?」

 

「こんな時に役に立つのがこいつさ」

 

そう言ってオレはマントをめくり、背中に装着したバッグの中を見せる。中には緑の分厚い魔道書が入っている。

 

「こいつを発動させてその反動で上に行く」

 

「無茶苦茶ですね」

 

「頭の悪いオレにはこれしか思いつかなかった」

 

「(スルー)これはオラリオの地図です、ここにヘルメス・ファミリアがあります、ここを目指してください」

 

「ここね、了解!また後で!」

 

 

オレは地図を貰いアスフィと別れ、正門から離れた所に行った。

 

「さーてとまずはこいつからだ」

 

オレは漆黒兜(ハデス・ヘッド)を被り、背中のバッグの中にある緑の魔道書に精神力を流し光らせ、【ウインド】を発動し、反動で体を浮かして

 

「その次にこれ」

 

【エルウインド】を発動させて強い風を起こし、一気に体を上昇させる。

 

「はい到着っと」

 

あっと言う間に市壁の上に到着する、楽勝だな!さて、ヘルメス・ファミリアに向かおうか・・・!?

なんだ?この人とは違う変わった魔力は?オレは顔を横に向けると離れた所に

 

「・・・・・」

 

金髪金眼の少女がこちらを見ていた。手にはかなりの業物の剣を持っている。鍛錬中だったのか?

この子、かなり強いのか?バレているのか?わかんねぇ

 

「・・・・・」

 

そ、そんなことないよな?な、何故こちらに来る!?なんで走って来る!?逃げるしかねぇ!!

オレは市壁から飛び降りオラリオに入った。

 

くっそ!全然引き離せない!それどころかどんどん距離が縮められていく!?なんて速さだ!だかオレは捕まるわけにはいかない!

 

よく見ると朝日も出てきたな、上手くいくか分からないが仕方ねえ、魔法を使ってみるか!

それにしてもあの少女ずっと無表情だな、怖えよ、ペレジア兵もオレに追われている時こんな感じだったのか?まあ、あいつらのことなんざどうでも良いが。

 

オレは目の前のT字路の左に行く、そして少し行ったところでそして少女も現れ突っ込んで来る。

 

「ミラーバリア!!」

 

少女の少し前にバリアを張る、そして反射する対象は太陽の日差し!光の角度も変えて顔面に食らわせる。

 

「!?、ッ〜〜〜〜〜!?」

 

よし、目くらまし成功!!で、突っ込んで来たよな?

ゴツン!!とバリアにぶつかり鈍い音がした。

 

名も知らない少女よ、お前の速さは素晴らしかった!だが、しかし、まるで全然!オレを捕らえるには程遠いんだよねぇ!

魔力は覚えた、もう会わねえからな?じゃあな!

オレは少女が痛みに悶えている間に精神力を消費し、少女を閉じこめるようにバリアを変形させて再び逃走を開始する。

 

かなり離れた後に遠くから音がしたがなんだったんだろうか?

その後バリアを解いた。

 

 

 

T字路

アイズ・ヴァレンシュタイン

 

「・・・痛い」

 

ぶつけた頭を触る、おそらくたんこぶが出来ていると思う。

私は怪しい気配を感じて、誰かを追ってみたけど魔法を使われ、逃げられてしまった。逃げられる際、妙に馬鹿にされたような気がして、イラっとした。

 

ぶつかった透明な何かに手で触れる、とても硬くL v.5の私がぶつかっても傷一つついていない。リヴェリアの防御魔法とどっちが硬いだろうか?

しばらく待っても消滅しない、入ってきたT字路から出ようとすると何かにぶつかった・・・

 

「・・・・・!?」

 

閉じ込められた!?上から出られるだろうか、いや、無理だろう。

かなり優れた魔法だ、そんな隙はないはず・・・

とはいえこのままだとここから出ることができない、姿も分からない何者かに馬鹿にされたような気がして腹が立ってきた、これくらいも壊せないの?と。

 

目覚めよ(テンペスト)

 

風を発生させる、ここから出るにはこれを壊すしかない、そう決めた。私は負けるのが嫌いなのだ。剣に風を付加させ、見えない何かに突撃する。

 

「リル・ラファーガ!!」

 

しかし、アイズは苛立ちにより忘れていた。この見えない何かは光を反射した事を・・・

 

必殺の一撃はビクともせず、後からやって来る暴風はバリアに触れ威力が上がり、バリアの中を暴れ回る。例えるなら室内に突然竜巻が発生した感じだ。

アイズは、防御しようとするが間に合わず自分自身の魔法にやられた。まさか、母の風(エアリエル)にやられるとは思ってもいなかった・・・

暴風は収まり、バリアは解け、何か聞こえたような気がした・・・

悔しいでしょうねぇ、と。

 

ヘルメス・ファミリア

 

シエン

 

無事(?)ヘルメス・ファミリアに到着し、ヘルメスの眷属の人に案内されヘルメスの部屋に行く。

 

「まったくひどい目にあったぜ・・・」

 

「何かあったのかい?」

 

「市壁の上にいた金髪金眼の少女に見つかって追いかけられた・・・」

 

「さすがのフラグ回収力だね」

 

「シエン・・・どうやらあなたのオラリオでの冒険は終わってしまったようですね」

 

「え、なんで?」

 

「その金髪金眼の少女・・・おそらくは、アイズ・ヴァレンシュタイン【剣姫】と呼ばれていて、ロキファミリアのLv.5、神ロキのお気に入りです。」

 

「」

 

なんということだ・・・どうやらオレはとんでもないことをしてしまったようだ。

 

「こうなっては仕方がないね、オレにも責任があるオレが何とかしよう」

 

「ヘルメス?」

 

「オレはギルドの取り仕切っている神にコネがあるのさ、そこでシエンを冒険者として登録させよう。けど、ギルドの厄介ごとを手伝うことになりそうだけど」

 

「いやだけど、仕方ないか・・・じいさん、恨むぞ、オレが改宗する場合はどうなるんだ?」

 

「そこは本当の意味で冒険者として認められるから、厄介ごとはしなくてもよくなると思う」

 

「思う?」

 

「思おう、そもそもこんな事態あったことないからわからないんだ。昼ごろにでもギルドに行って登録しに行こうか」

 

かなり不安だがなんとかやっていけそうだ。

 

「シエン、宿屋はどうするんですか?」

 

「なんか適当に探すよ、世話になりっぱなしだし」

 

「水臭いじゃないか!!親友(マブダチ)!!ウチにいるといい!!」

 

「いいのか?」

 

「もちろんさ!そのほうがおもしろ、ンンッ!向こうでも俺たちもシエンの屋敷で世話になったんだ、自分の家だと思ってくつろぎたまえ!!」

 

こうしてオレはヘルメスのところに世話になることになり、ギルドに行って冒険者になることができた。

 

 

ギルドの本部地下、地下神殿 昼ごろ

ヘルメス

 

オレはシエンを冒険者にする為にウラノスに会いに来た。

 

「やあ、ウラノス久しぶり」

 

「ヘルメスか、何用だ」

 

「ちょっと頼みごとがあってね、知っているかもしれないけど今日の早朝に何者かがオラリオに侵入したことを知っているかい?」

 

「それなら知っている。【剣姫】が何者かに襲われ大けがをしたと噂になっていたからな」

 

「なら話は早い、その人物なんだけどオレの知り合いでね、このオラリオに滞在したいみたいなんだ。それでダンジョンに入る許可と魔石の換金の許可がほしくてね」

 

「・・・・・」

 

「もちろんタダとは言わないぜ?ギルドの裏の仕事を手伝ってくれるように了承を得た、使える駒は多いほうがいいんじゃないのかい?」

 

「・・・・わかった、手配しよう」

 

「よろしく頼むよ、ああ、正式に冒険者になる時は裏の仕事は勘弁してほしいみたいだ」

 

「・・・・善処しよう」

 

「(すまない、シエン)さて、オレはこれで失礼するよ」

 

さあ、イーリスの英雄よ、君の冒険を俺に見せてくれ!!

 

 

 

ロキファミリア  朝の10時頃

 

アイズ・ヴァレンシュタイン

 

私は重い体を引きずりなんとかファミリアに戻ることができた。そこには、ロキとリヴェリアがいてケガをした私を見て血相を変えて近づいてきた。

 

「ど、どないしたん、アイズたん!?そないな怪我して!」

 

「ダンジョンに潜っていたのか!?しかし、時間的にもそう深い階層に潜ってはいないな、何があった?」

 

「わからない、市壁を越えてきてオラリオに誰かが入ってきて、追いかけたらやられた。」

 

「「!!」」

 

「都市外の冒険者か、しかし第一級冒険者のアイズを倒すなど考えられないな」

 

「そんなことどうでもええ!!ウチのアイズたんが傷物にされたんや!!この落とし前は必ずつけたる!!さ、アイズたん、けがの手当てするで!」

 

そうしてリヴェリアの回復魔法で治療してもらった。そうして、フィン、リヴェリア、ガレス、ロキが集まり私はどんなことがあったか話した。

 

 

 

「つまりLv.5のアイズたんの攻撃にビクともしない透明な壁が現れ、風を反射したちゅーわけやな?」

 

「うん」

 

「とんでもない魔法じゃのう」

 

「とんでもないどころじゃないぞ、ガレス。私たちのようなエルフにとっては天敵のようなものだ」

 

「ンー、なにかその人物についてわかるものがあるといいんだけど、アイズ何か知らないかい?」

 

「わからない、【ミラーバリア】って聞こえた、声は男の人だったと思う」

 

「魔法名だけか?詠唱は?」

 

「してなかった」

 

「ますますとんでもないな、フィンどうする?」

 

「その男の正体が目的が分かるまで街に出るときは団体行動させるよう指示を出そう、それと」

 

「どうした?」

 

「僕の親指が疼くんだ、これから先このオラリオでとんでもないことが起きるかもしれない」

 

「ガッハッハ!!なにを今更!とんでもないことなら今まで数えきれないほどたくさんあったわ!!」

 

「確かにそれもそうだね、でも用心しないと、アイズ?」

 

「・・・今度会ったときは必ず勝つ」

 

 




シエンがオラリオに侵入したことはフレイヤも知っています。

オレにフレイヤ様のことを書くなんて畏れ多くてできない(魅了済み)

追加情報

シエン

身長 164㎝
イーリス聖王国での二つ名
「イーリスの守護者」

敵対国での呼ばれ方
「イーリスの悪魔」

アイズ

13歳 L v.5

市壁の上で鍛錬していたところ、シエンと遭遇する。そして、追いかけるがまんまと、してやられ逃げられてしまう。

大怪我をしてリヴェリアに治療してもらったがたんこぶだけは治していない。シエンとの再戦をする為に次の日からオラリオ内を歩き回ることが多くなった。しかし、シエンにスキルの効果で場所を把握されており出会えない。
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