イーリス聖王国の魔道士がオラリオに来るのは違っているだろうか? 作:カルビン8
難易度ルナティックの無料DLが来たらまた150時間ぐらいやり直しだな!(アヘ顔)
市壁の上
「・・・フッ」
「ぐああぁあああ!?」
「ぐへッ!?」
太陽が出ていない暗闇の中でオレ達の特訓が始まった。【剣姫】さんが特訓を引き受けたが何をやるのか決めておらず実際に戦ってみようという事になり戦闘をしている。
それとオレ達は【剣姫】さんから名前で呼んで欲しいと言われた。
戦ってはいるがアイズからしてオレ達は弱すぎて先程から地面に転がされてばかりだった。
ダメージを負っているので【スキル】が発動しようとするが抑える。いくらバレにくい市壁の上でも黒紫色の魔力が立ち昇ったり魔法を放ったりしたら他の人に市壁の上で何かやっているという事がバレてしまうからだ。
僅かに発動した時のベルとアイズは初めて見るのでそれはそれは動揺していた。
オレにできるのはせいぜい【呪い】でアイズの動きを制限する程度だが反応速度がケタ違いの第一級冒険者にはなんの意味もなかった。
「・・・・・」
「あっ・・・」
どうやらベルは当たりどころが悪かったのか気絶してしまった。アイズはやり過ぎてしまったと少し落ち込んでいたが倒れているベルのもとに行って座り込みベルの頭を自分の膝の上に乗せた。どう見ても膝枕だった。・・・なんで?
「・・・」
「・・・」
その場に静寂が訪れる。オレって場違いじゃないかな・・・
「へぇ、あの子達。また強くなったようね」
誰にもバレないような場所で特訓をしているにも関わらず、バベルの塔の最上階にいるフレイヤからは丸見えだった。
市街の上には眩い金色の魂に無色透明の魂、そして少しずつ輝きを取り戻し始めた黒色の魂が見えた。
フレイヤは人の魂の色を見ることが出来る。その色を見てその人物がどのように成長しているか見ることも出来るのだ。因みにロキからはチート呼ばわりされている。
彼らがぶつかり合うたびに魂はより強く輝きを放っている。その輝きを見るのは楽しいが自分が気に入っているものが自分の知らないところで強くなっているのは気に食わなかった。
「あの子達が強くなっているのは良いことだけれども、ちょっと近すぎるわね。どのくらい強くなったのか確かめるのと少しばかり警告しておく必要があるかしら」
「・・・・・ツ!あ痛たた・・・頭いてぇ」
アイズとの特訓が始まり4日ほど経った。今はロキファミリアに渡す魔道具を製作中なのだが何故か上手くいかなくなってきていた。
最近、ステイタスの更新をしてから精神力を使おうとする度に頭が痛み、体のあちこちが痛むのだ。だから夜に修行をすることもできなくなってきている。
最初は特訓での怪我で痛むのだと思い特訓に行かないようにしたのだがどうやら関係がないらしい。
神ミアハに頼んで診てもらったが原因は不明との事だ。
シエン
Lv.1
力 :I0
耐久 :F367→D457
器用 :SS1254→SSS1584
敏捷 :H121→H154
魔力 :SSS1891→SSS2691
現在のオレのステイタスはこんな感じだ。
【魔力】と【器用】はいつも通りだが【耐久】の伸びがとても良い。最近は怪我をしていなかったので【耐久】は4日でこれだ。
ただこれを見ているとなんとなくだが身体の異常の原因がどう見ても【魔力】だと分かる気がする。
基本アビリティの限界が999だというのに2倍以上になっている。明らかに異常だ。オレ自身がゴム風船に例えると分かりやすいかもしれない。
ゴムが【耐久】でゴム風船の中に入っている気体が【魔力】もしくは精神力だとする。【耐久】がたいして増えていないのに【魔力】がどんどん増えていく。
つまりオレの体は増え続ける【魔力】に耐えきれないのではないだろうか。
解決策としては簡単で【魔力】を使わずに【耐久】を上げる特訓をするとかかもしれない。
しかし今は魔道具作りをしなければいけないのでそれが出来ない。正直限界だし身体が悲鳴をあげている今、いつ破裂してしまうかわからない恐怖の方が強い。不本意だがランクアップをせざるを得ない・・・もっと【耐久】をあげておくべきだったな。
次の日
「うん、ボクも君の考察通りだと思うよ」
オレは朝にヘスティアに昨日考えた事を言ってみると納得のあったように頷かれた。
「ミアハがわからないのも無理がないよ。だって【魔力】が上がりすぎて身体がおかしくなるなんてそんな子は今までいなかったんだから。それでどうするんだい?ランクアップするのかい?」
「ああ、頼む。正直辛い。この痛みが経験として【耐久】が上がるとしても僅かだろうし魔道具作りをしたら【魔力】がもっと伸びちまって意味がなくなってしまう・・・」
「あはは・・・それ絶対に他の冒険者に言わない方が良いよ。どう聞いても嫌味にしか聞こえないから」
「そうだな、気をつけるよ。それじゃよろしく頼む」
シエン
Lv.1→Lv.2
力 :I0→I0
耐久 :D457→I0
器用 :SSS1584→I0
敏捷 :H154→I0
魔力 :SSS2691→I0
発展アビリティ
魔導 :I
・足元に魔法円が発生。(魔法円の色は黒色)魔法の威力、効果範囲、持続力、安定性などが上昇
【魔法】
【ミラーバリア】
・速攻魔法
・敵の飛び道具や魔法を反射する。反射する際は向きを自由に変えられることができ、いろんな攻撃も防ぐことができる。形は精神力を消費すると自由に変えられる。
・魔法を反射したとき魔法の威力が上昇する。
・空中に足場を作ったりできるが透明で見えない。
・一度に複数展開することが可能
「はい、これが君のステイタスだよ」
「あれ?魔法の効果が追加されてるな」
「そのようだね。ランクアップしたり【魔力】が上がる事で魔法の性能が良くなったりするんだ。発展アビリティは前に聞いた通り、火力アップの【魔導】にしたよ」
ランクアップすると発展アビリティを習得することが出来る。これは今までの経験から出現するものでモンスターを倒しまくっていたら【狩人】が習得できたりオレのように【魔法】をよく使用している場合は【魔導】を習得することが出来る。
この発展アビリティは基本アビリティよりも成長しづらいモノらしい。
また前のレベルの時に貯めた基本アビリティは消失するのではなく潜在値としてステイタスに反映されるようだ。
つまりオレは【力】がまったく上がらないままランクアップしたのでほかのLv.2に成り立ての冒険者と比べるとオレの方が弱いという事だ・・・ちくしょう
無事ランクアップを終えて今日の魔道具製作のノルマ以上を終えて(ただしステイタスの変化により何度か失敗した)早速【耐久】を上げるためにアイズの特訓を受けに来た。精神力を使用しても頭痛もしないし気分が良い。
現在は昼頃、今日は一日中特訓の日のようだ。
「よっす、ベル。頑張ってるか?」
「あ、シエン。体調が悪いって言っていたけどもう大丈夫なの?」
「ああ、もう大丈夫だ。またしばらくしたら再発するかもしれないけどな」
「それ、大丈夫じゃない・・・」
「ま、対処法を見つけたんだ。それさえやってればなんとかなるはずさ。アイズ、オレも特訓よろしくお願いします!」
「うん、よろしくお願いします」
アイズ・ヴァレンシュタイン
「フッ!」
「む、おっと!」
私はシエンに近付き鞘で胸を突こうとするとそれに反応して躱された。数日前から来なくなったシエンの動きが変わっていた。いったいなにがあったの?
「ハッ!」
シエンの影が手の形になって私を捕らえようとしてきたけどまだまだ遅い。けれどこれは前に見たけどやはり違う。影の速さが上がり、手の本数が前は一本だけだったが8本に増えていてシエンを守るように円陣を組んでユラユラ揺れている。凄く不気味・・・
4本が私に迫って来たけど躱しつつ前よりも速く接近する。シエンは目を見開き口が動き始めたけどもう遅い。今の勢いのまま鞘で鳩尾を突いた。シエンは吹き飛んで市壁の上から落ちそうになって・・・落ちた。
ちょっとやり過ぎたかも。
「ぬわー!?」
「シ、シエンンンンン!?」
ベルと一緒にシエンが落ちた所に駆け寄って上から見るとシエンは落ちておらず、手の形の影が市壁を掴んでいてその影が枝分かれをしてシエンを掴んでいた。
市壁を掴んでいる手を縮めて上に移動を始めて無事戻って来た。
スゴイ、あの影にあんな使い方があるんだ。
「び、ビックリしたー!初めてやったけど上手くいってよかったぜ・・・」
「本当に無事で良かったよ」
「シエン、ゴメン・・・」
「ま、まあ落ちてないから気にするなよ。それより続きをしようか」
その後、日が暮れるまで特訓をした。ベルも戦い方がますます上手くなっていく、そしてシエンは間違いなくランクアップをしている。
前に戦った時よりも反応速度が速くなっていて、それに戸惑い調整できていない感じは私も5回経験したことがある。だからこそランクアップしていると分かる。
シエンが冒険者になったのは約1ヶ月前だという。それなのにもうランクアップ、早い、あまりにも早過ぎる。これはロキに伝えないと