イーリス聖王国の魔道士がオラリオに来るのは違っているだろうか? 作:カルビン8
ヘルメスが本を読んだ後、そろそろ寝る時間となった。オレ達はその場を離れる時にアイズから明日街へ行かないかと誘われて行く事になった。
その寝る前にヘスティアにオレとベルがテントに来るように言われて行くとステイタスを更新する事になった。
ダンジョンの中というわけで羊皮紙はなく内容は口頭で伝えられた。
シエン
Lv.2
力 :I0
耐久 :B758→B770
器用 :C641→B720
敏捷 :H154→H158
魔力 :A833→S941
スキル NEW
【竜化】
竜石を持っている時自身の姿を竜に変える。
ベル
Lv.2
力 :F321→E428
耐久 :G284→E417
器用 :F307→F395
敏捷 :D597→B784
魔力 :C643→B709
「神様、シエンに本当に新しいスキルが出たんですね」
「うん。スキルにするかどうかは悩んだけれど」
「とんでもなく強い奴に会った時にこのスキルがあったほうがいいと思ってヘスティアにスキルにしてもらうように頼んだ」
「分かっているとは思うけど。絶対に人前でやってはいけないよ」
「勿論だ。とはいえどんな姿になるのか、大きさはどのくらいなのかも分からないのはちょっと不安だ。一回試しておきたいな」
「気持ちは分かるけどまたの機会にしてくれよ?ロキの子に見つかったらどうなることか。あ、ヴェルフ君を呼んでくれないかい?渡さないといけない物があるんだ」
せっかく手に入れた力を試せないのは残念だが諦めるしかない。またの機会とはいったいいつになるんだろう・・・
その後、ヘスティアはオレ達が連れて来たヴェルフに神ヘファイストスからの言伝をいい魔剣を手渡してオレ達はテントを出た。
「これがヴェルフの作った魔剣か」
「シエンの魔道書よりも使い勝手の悪いけどな」
テントの外に出て野宿する場所でオレ達はヴェルフの作った真っ赤な大剣の魔剣を見せてもらっている。持ってくるときは白布に包まっていた。数回使ったら壊れる魔剣、ヴェルフはもっと使えるようにしたりとかしないのだろうか?
「なあ、ヴェルフ。持ち主を置いて壊れる魔剣が許せないんだよな?」
「ああ、そうだ」
「だったら、壊れない魔剣を作る事は出来ないのか?」
「壊れない・・・魔剣?」
「いきなり出来たりとかしないだろうから、出来る過程でいくつもの魔剣が壊れるかもしれないけど。やってみる価値はあるんじゃないか?」
ヴェルフは今まで自分が魔剣を作れると知ったら魔剣を作れとしか言われなかったが壊れない魔剣を作れと言われたことがなかった。ヴェルフにとってはその言葉は眼から鱗だった。
「ク、ハハハ!!そんな事今まで言われたことがないぜ!折れるのが嫌なら折れないものをつくる。確かにその通りだな。不壊属性なんて物もある、もしかしたら実現できるかもしれねぇ」
「オレの魔道書も壊れるからあまり人の事は言えないんだけどな」
「なに、構わないさ。それより、シエンの魔道書について詳しく教えてくれないか?鍛治師だけの技術じゃ折れない魔剣を作るのは難しいかもしれねぇ」
「勿論、ならオレは魔剣について教えてもらおうかな」
オレ達は夜遅くまでアイデアを出し合った。ヴェルフとは少し仲良く慣れたような気がした。
野営地
シエン達がテントに移動した後フィン達、遠征組はその場でヘルメスが話した話題で盛り上がっていた。
「アイズ!ヘルメス様の言ってた話、面白かったね!!」
「うん」
「そのシエンが話の内容について否定してなかったし本当のことなんだろうけど。そんなに強いのならゴライアスなんて簡単に倒せると思うわ」
「けど、倒さずにここまでやって来ましたね」
「私がベル達の鍛錬に付き合っていた時もそこまで強くなかった」
アイズ達も他の仲間達同様にシエンについて話していて、なぜ本の内容に書かれていた程の力を持っていないのかに疑問を感じていた。
アイズは実際に戦ってみた事があるが簡単に吹き飛んでしまったり、襲撃をされた時もシエンがあっさりやられてしまっている事からそこまで強いとは思えなかった。
「だが、治癒魔法については制御も完璧で文句のつけようがないほどだった。あれは1年や2年などで身につく物ではない長年魔力を使い続けた者に違いない」
「ンー、故郷では強かったのにオラリオに来てからはまるで力が通用しない・・・か」
「怪我をしておるようには見えんかったのう。なんらかの事情で弱くなっておるとかじゃなかろうか」
フィン達も考えてはみるが何らかの事情で弱くなってしまったぐらいしか分からなかった。
「今日はアルゴノゥト君と戦ったけど明日はシエンと戦おうかな〜」
「あの若造の力を見る良い機会じゃの。ワシも見に行くとしよう」
「ティオナ、本気でやるんじゃないわよ?相手はレベル2なんだから本気でやったらアイツ死ぬから」
「大丈夫、大丈夫!まっかせといて〜!」
「ハァ、本当に大丈夫かしら・・・」
ティオネの不安は消える事はなく、その日の夜を終えて次の日がやってきた。
次の日の朝、オレが目覚めてロキファミリアの人達に食料を貰いに行くとそこにはティオナが待ち構えていてベルと同じく対人戦をしようと言われた。
正直ボコボコにされるだけなので止めておいたほうがいいのだが格上と戦う事で偉業を達成してレベル3になれる状態にしておきたい。もしランクアップ出来なくても良い経験値になるはずなので戦うことにしたのだが・・・
「頑張るっす、シエンさん!」
「いつ倒れても治療できるぞ!」
「ティオナ、程々にしといてやれよー!」
ギャラリーが妙に多くロキファミリアの首脳陣も全員観戦に来ていた。場所は前に風呂を作った草原だ。
オレの装備はサラマンダーウールのローブに【ヘスティアバンブレーズ】を左腕に装着して魔道書【ファイアー】【トロン】【ウォーター】【ストーン】を背中のバックパックに入れている。
杖は今回は使わないがリリにここで作った【リライブ】の杖を持たせておいた。オレの戦いが終わった後に治療をしてもらうためだ。
あと一応竜石もバックパックの中に入っている。
「それじゃあ、いっくよ〜!」
その言葉通り約5M前にいたティオナが自身の背を超える大双刃を片手で持ち突っ込んで来ようとする。相手は接近戦のエキスパート、懐に潜りこまれたら終わりだ。だがこの距離ならアレが使える!
シエンはすぐ【呪い】を発動させて自分の目の前にカーテンのように展開して自分の姿を見えないようにする。
「そんなのぶった斬るから問題なし!おりゃああああ!」
ティオナは
左右を見てもどこにもおらずいるのは冒険者達で皆上を見て唖然としていた。
その様子に違和感を感じて上を見ると多数の火球がティオナ目掛けて落ちてきて地面に当たると爆発し始めた。
「うそ・・・?」
「宙に浮いてる・・・?」
シエンが地上から約10Mほど高い位置にいて足元には障壁を展開して乗り場にしていた。その足場はそれなりに歩き回れるように展開してある。
さらに足元に魔法円を展開しながら下向きに多数の魔法陣を展開してそこから【ファイアー】を連発している。
先程のカーテンはシエンが空中に【ミラーバリア】を多数展開して上がっていくところを見られないようにする為のものだった。
その光景を見てベルはなぜ自分に障壁に触れさせていたのか分かった気がした。シエンはベルにこの乗れる障壁が何処にあるのか分かって活用して欲しかった事を。
「なんて奴だ・・・」
「これではティオナさんは近づけない!?」
「ああもう、邪魔!」
降り注ぐ火球をウルガで薙ぎ払うティオナ、飛び上がってシエンに近づこうとしても障壁に頭をぶつけ地上に戻されてしまう。どこに障壁があるのか探ろうとしてもティオナは【魔力】を持っておらずそういったものを探知するのは苦手だ。
・・・が、逆にシエンには居場所を探知されないという利点も有る。その為、シエンは魔法円、魔法陣を展開している事で視界が遮られて真下にいるであろうティオナの居場所を正確には把握していなかったりする。
草原は【ファイアー】が地面に着弾するたびにボロボロになっていき辺りは火の海となる。ティオナもウルガを振り回して火球を弾いてはいるが爆発に巻き込まれて少しずつではあるが怪我を負っていき追い込まれつつあった。
シエンは火球が弾かれているのを見てティオナがその場所から動いていない事を知り次の行動に移した。
「あれは・・・?」
冒険者の1人がシエンが新たな複数の魔法陣を生み出した事に気がついた。そしてその魔法陣からは大量の水が現れてティオナのいる場所に降り注いだ。
「バカな!?宙に浮いて火球を撃ちながら更に水を生み出すだと!?」
「魔法は一つしか発動できないんじゃなかったのか!?」
「こんなの無茶苦茶です!!」
「・・・レフィーヤは、言ってはいけないと思う、よ?」
この降り注いだ水は地面を濡らして水溜りになりティオナもびしょ濡れになった。まだ火球も一緒に落ちてきて火球がその水溜りに落ちる事で水は一気に温度を上げて蒸発し始めた。ティオナの足元にも水溜りに浸かっていたのでティオナにもその影響が出た。
「そんな事をしても痛くもなんとも・・・アッツ!?」
ティオナはその熱湯の熱さから足元を見て思わず軽くジャンプしてしまう。火球からは完全に意識を離していて降り注ぐ火球の直撃を受けることになった。
「ティオナ!?あの野郎・・・ッ!!」
「落ち着くんだ、ティオネ。君の妹はこのくらいでやられたりするのかい?」
「いえ、そんな事は!」
ティオナが攻撃にやられ続けているところを見てシエンに激怒したティオネだがフィンに言葉で押さえられた。
そんな状況でもシエンの攻撃は収まる事を知らずただひたすらに精神力を消費して【ファイアー】を撃ち続ける。
冒険者達はレベル5のティオナに対してシエンがこれ程一方的に立ち回るなんて思いもしなかった。
だがそれも終わりを告げる時は来た。
シエンがレベル2とはいえ圧倒的な【魔力】にそれを上昇させるアビリティに装備のおかげでティオナに確実にダメージを与えて追い込んでいった・・・が、それが良くなかった。
ティオナが持つレアスキルでもう一つのスキル
「よぉーし、今度はこっちの番だね!」
ティオナはスキルにより赤い息を吐きながら地面を蹴り飛ばして跳躍した。猛烈な速さで飛び上がるティオナを遮る障壁は今の状態のティオナにはただの紙切れ当然でティオナの頭突きによってガラスが割れるような音を立てて割れていった。10Mなんて高さもお構いなしにひとっ飛びでシエンのいる場所まで辿り着いた。
「なにッ!?」
急にティオナが現れた事で動揺するシエンだったがすぐにティオナの立っている場所の障壁を消去しようとしたがそれよりも速くティオナが近づいた。
「おっ返しだああああああ!!」
「ぐあああああああ!!???」
ティオナは持っていたウルガを振り回して刃の付いていない部分をシエンの土手っ腹に叩きつけた。するとシエンは面白いように吹っ飛び足場の障壁の外に出てしまいそのまま草原に叩きつけられた。
「シエン!?」
「おい、あれ大丈夫か!?ティオナは手加減してたんだろうな!?」
「死んだんじゃないの〜?」
空中に展開していた障壁は消えてティオナは地上に着地して遠くにいるシエンを見ると殴られた腹を押さえながらも歯を食いしばり立ち上がった。
「グッ、ゴホッゴホッ!!」
「続ける?」
「いや、降参だ・・・。まだまだ遠く及ばない、か」
立ち上がったとはいえシエンがティオナに対して出来ることはなく敗北するだけだったので降参することにした。レベル差というのを嫌というほど知ったシエンだった。
本当はレフィーヤと戦わせたかったけど戦闘狂ではなく乗り気ではないと思うからボツ!
ダメージを1ずつ与えてたら敵が発狂して手に負えなくなって敗北した話ですね。
原作 レフィーヤ
Lv.3
力 :I79
耐久 :H107
器用 :H184
敏捷 :G226 このときの原作のベルより少し速い
魔力 :C688 レベル2での最終熟練度はS 外伝6巻より
魔導:H
対異常:I
妖精追奏
・魔法効果増大
・攻撃魔法のみ強化補正倍加(強力な魔法に目が行きがちだが個人的にこれが1番やばいと思う。レベル5並みの砲撃を行えるというのも納得できる)