紫に呼び場されたエルは、マヨイガに来ていた。
「紫さん。御用件はなんですか?」
「実は、エルに橙の遊び相手になってほしいのよ。」
「橙のですか。それは構いませんが、弾幕ごっこは無理ですよ。」
「大丈夫よ。橙の様子を見てくれるだけでいいわ。」
紫の後ろから橙が、怯えた表情で、エルを見ている。
「…‥橙です。」
「俺はエル。よろしくな。」
仮面をとって、橙を安心させると、エルに抱きついてきた。
「エル。橙を一日よろしくね。」
紫を見て、小さく頷いて見せると、スキマが出現して紫の姿が消えた。橙は、いまだにエルに抱きついている。
「橙。今日はどうするんだ?」
「えーと。人里で、買い物…‥良いですか?」
「良いよ。買い物しようか。」
橙とエルの二人は、人里で買い物を始めて、先ず始めに向かったのは、八百屋だ。
「橙ちゃん。いらっしゃい。御使いかな?」
「はい!いつものお願いします。」
「まいど。」
八百屋での買い物を終えると、ルーミアとフランを見掛けて声をかけると、走ってきて、エルに抱き付いてきた。
「ぐは!?ルーミアにフラン!危ないだろ!」
「御兄様ごめんなさい。橙久し振り!」
「わはー。お久し振りなのだ―」
「フランとルーミア久し振り!」
「二人は、何処に行ってたんだ?」
「暇だったから散歩してたのだー」
「そろそろか。昼どうするんだ?」
「何か食べたいのだー」
「そうだ。俺が作ってやるよ。」
「そうなのか―」
エル、フラン、橙、ルーミアはの四人は、エルの店に向かった。
「彼奴を尾行するぜ。霊夢は、どうする?」
「良いわよ。バレないようにね。」
エルを監視していた霊夢と魔理沙は、エルの尾行を始めた。尾行されていると、気づかないエルは森を歩き続けている。
「昼御飯の希望はあるか?」
「肉が食べたいのだー。」
「私は、魚が食べたいです。」
「何でもいいよ。」
「そうだな。それよりルーミア。最近は人間を食べなくなっただろ。大丈夫なのか?」
「昨日。紫が食べてもいい人間を連れてきたから問題ないのだー」
「食べてもいい人間?大丈夫なのか?」
「閻魔の御墨付きなのだー」
「閻魔…‥」
エルとルーミアの会話を遠くから聞いていた霊夢と魔理沙は、怒りを露にする。
「紫を退治してもいいかしら?人里の人間を襲うなんて…‥」
「しかも、閻魔は何で許可したんだよ!」
「尾行するなら静かにできないのか?博麗の巫女、泥棒魔法使い。」
エルは、後ろを振り返りながら霊夢と魔理沙を見る。
「どうしたんだ。俺を尾行してたみたいだが…‥」
「御前は、小さい頃に…‥私達に会ったことがあるか?」
「何を言い出すかと思えばよ。笑える話だな。あるわけないだろ。」
「仮面をつけている理由はなんなの?」
「知る必要はないな。」
「最後に…‥何で…‥私達と敵対するの?」
霊夢は、何かを確信したのか少し泣きそうな笑みを浮かべエルを見つめている。
「…‥敵対か。それだけは…‥教えてやるよ。俺の友達を博麗の巫女に殺されたことだ。」
「え!?」
エルの発言に困惑する霊夢。霊夢の表情を見て前に出る魔理沙は、エルを睨み付ける。
「友達だと!?霊夢は…‥」
「覚えてないだろうな。俺の友達は妖怪だったんだからな。」
「妖怪…‥友達…‥?まさか!?」
「悪いが…‥話はここまでだ。フラン、橙、ルーミア。俺についてくるか?」
エルの表情を見て、頷くルーミア、橙、フランの三人は、エルに近付くと、周りに霧が発生して姿を消した。