数日後。エルは、マヨイガから出て、店に戻っていた。
「おい、狂気…‥もう覚醒してるんだろ。出て来いよ。」
エルの目の前に、フランの姿をした少女が現れた。
『ヤットデテコレタヨ!オニイチャンヒサシブリ~』
「今日は、御前の器を作成する。その方が、御前も自由に行動出来るだろ?」
『ワタシヲ!?ジユウニシテイイノ!?』
「勿論だ。だが、能力は制限させてもらうぞ。それが、絶対条件だ。」
『モンクナイ!ジユウニナレルナラ』
「よし。俺の式神になるか?器を維持するのに式神の方が都合が良いんだ。」
『オニイチャンニマカセル!』
「その前に、名前を決めないとな。」
『ナマエ!?』
「存在している証を与えないと駄目だろ?器をだけなのは、駄目なんだよ。」
『…‥』
「今日から御前の名前は、レインだ。思い付いた名前だけど、駄目かな?」
『ダメジャナイヨ!』
「器を作成するぞ。」
エルは、札を取り出して、札に血で文字を刻む。
「く!レイン…‥その札に触れて妖力を込めろ!」
レインは、エルの指示道理に、札に妖力を注ぎ込むと、札がレインに吸収された。
「成功だ…‥」
「…‥大丈夫…‥」
「レインは大丈夫か!?」
「…‥丈夫…‥エルは?」
「大丈夫だよ。レイン…‥今日からよろしく。」
「よろ…‥」
エルとレインは、マヨイガに向かう時に、紫に会った。
「エル。マヨイガに送るわよ。あら…‥私は、八雲紫。よろしくね。」
「私…‥レイン…‥エルの…‥式神…‥よろ…‥」
「ベースは、フランドールね。髪色の違い以外は、瓜二つね。」
レインの容姿は、青髪以外はフランと瓜二つだ。
「エル。レインの能力は何かしら。」
「確か…‥【ありとあらゆる耐性を与える程度の能力】」
「凄い能力ね。さて、レイン。貴女は、エルを裏切らないと誓える?」
紫は、真剣な表情で、レインを見つめる。
「エル…‥主…‥友達…‥助ける…‥絶対…‥」
「歓迎するわよ。レイン。一緒にマヨイガに行かない?」
「紫…‥エル…‥友達?」
レインは、紫の目を見る。
「友達だわ。」
「紫…‥よろ…‥」
「紫さん。レインに懐かれましたね。」
「紫…‥私…‥姉…‥どこ?」
「エル。フランドールに会わせてみる?」
「レイン…‥フランに会いたいか?」
「…‥…‥」
無言で、頷く。
「わかったわ。レイン。フランに会わせてあげるわ。」
「あり…‥とう…‥」
レインは、満面の笑みで、紫に感謝した。マヨイガに到着すると、眠くなったのか。エルの膝で寝てしまった。