レインとエルは、にとりに会うために、妖怪の山に向かっていた。
「エル…‥まだ…‥」
「そろそろだ…‥着いたな。」
エルとレインは、妖怪の山に到着すると、椛が目の前にやってきた。
「エルさん。お久し振りです。今日はどのような用事で?」
「にとりに呼び出されたんだ。工房に来てくれと。」
「わかりました…‥貴女は?」
椛はレインを見る。
「…‥レイン…‥エルの…‥式神…‥」
「私は犬走椛です。よろしくお願いします。」
「…‥よろ…‥」
「では、エルさんとレインさん。妖怪の山の案内をします。」
エルとレインは、椛と一緒に行く。
「それでエルさんは、何でにとりに呼ばれたんですか?」
「俺専用武器が完成したみたいでな。見に来てほしいんだとよ。」
「武器ですか。エルさんは武器とか使うんですか?」
「短剣とかな。護身用だが。」
「短剣ですか?」
「使いやすいんだ。殆ど、刀を使ってるけどな。」
「…‥エル…‥小屋…‥発見…‥」
レインの示す方向に、小屋を見つけた。椛は仕事なのか飛んでいった。
「にとりを呼ぶか。にとり。呼ばれてきたぞ!」
小屋から白衣姿のにとりが出てきて、エルに抱きついてきた。
「エル!久し振り!」
「…‥誰…‥離れて…‥」
「にとり。急に抱きついてくるなよ。」
「ごめんごめん。君がレインだね。私は河城にとり。よろしく。」
にとりの後ろから、人形を連れて歩いてくる黄色い髪の少女。
「久し振りね。エル。」
「シャンハイ」
「アリス。久し振り。上海も元気そうだな。」
「シャンハイ!」
上海はエルの頭の座り、ゆらゆらと体を動かしている。
「にとり。武器を見せてくれ。」
「わかった。」
にとりが取り出したのは、黒の手袋だ。
「手袋?布製では無いのか?しかも…‥結構重いな。」
「紫に頼んで黒曜石を貰ったんだ。黒曜石を含んだ手袋だよ。アリスにも協力してもらって。」
「手袋の魔法陣に太陽の光を集めることで、弾幕が放てるようになっているわ。貴方は、弾幕ごっこが苦手みたいだから…‥」
「ありがとう。ん?にとり、アリス…‥悪い。あの魔法使いが来たみたいだ。レイン。俺が呼ぶまで隠れていろ。」
「わかった…‥」
エルは仮面をつける。すると、魔理沙が飛んできてアリスとにとりを呼ぶ。レインは気づかれていない。
「仮面の男!何で此処にいるんだ!?」
「久し振りだな。霧雨。今回は只の散歩だ。」
「そんなの信用できないぜ!にとりとアリスには、手を出すな。」
魔理沙はエルを睨み付けるようにして、箒をエルに向ける。
「安心しろ。俺が敵対するのは、博麗の巫女と一部の人間だけだ。河城にとりとアリス・マーガレットには、手を出していないよ。」
「…‥…‥」
「魔理沙。私とにとりは、大丈夫よ。」
「本当みたいだな…‥さて、本題だ。仮面の男…‥御前の正体を言え!」
「教えるわけないだろ。」
エルは仮面を取られないように警戒しながら魔理沙を見る。
「どうして、何も教えてくれないんだ。エル!」
「誰のことを言っているのかわからないな。話にならない。紫!」
スキマが開いた。エルの隣に紫が出現する。
「どうしたのかしら?魔理沙と喧嘩でもしたのかしら?」
「紫!あの仮面の男はエルだよな!?」
「話は理解できたわ。魔理沙。残念だけど、仮面の男はエルじゃないわ。」
「嘘…‥「なら仮面を外してやろうか?」何だと!?」
エルは仮面を外すと、女の子だった。アリスとにとりは、動揺している。
「女!?私の…‥勘違い!?」
「だから仮面を取りたくなかったのよ。博麗には内緒にしてよ。誰にも言わないのなら霧雨を歓迎するよ。」
「…‥悪かったぜ。私は…‥帰る。」
魔理沙は箒に乗って、飛んでいった。
「帰ったようだな。」
「エル…‥その顔は!?」
「この顔は…‥」
エルは顔の皮膚を剥がすと、本当の顔に戻った。
「変装だ。外の世界の技術だけどな。念のために準備しといて正解だった。紫さん。助かりましたよ。レイン。紅魔館に先に向かってくれ。」
「わかった…‥」
「私も帰らせてもらうわ。」
レインと紫は姿を消した。
「俺も帰らせてもらうよ。にとり、アリス。」
「またね。」
「シャンハイ…‥」
「また会いに行くよ。上海。」
「シャンハイ!」
エルは上海の頭を優しく撫でると、エルの姿が消えた。