東方妖怪堂     作:ノック

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エルが紅魔館から姿を消して二ヶ月。レミリア、咲夜の二人が、エルの行方を捜索していた。

 

「御嬢様。人里の方にはいません。」

 

「魔法の森を探したけど、いなかったわ。フランはエルの分身と一緒にいるわ。」

 

「咲夜。紅魔館に戻るわよ。フランが心配するわ。」

 

「はい。御嬢様。」

 

レミリアと咲夜は紅魔館に戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃。紫は藍を連れて、エルの隠れ家に向かっていた。

 

「紫様。エルの様子はどうでしたか?」

 

「危険な状態だわ。エルの事は霊夢にバレてしまったわ。でも、エルの役目までは知られていないわ。」

 

「どうするのですか?次第にエルは…‥闇に呑まれてしまいます。」

 

「今は様子を見ましょう。」

 

隠れ家に到着して中に入ると、エルは部屋で眠っていた。

 

「紫様。歓迎会の準備が完了しました。紫様に頼まれていた…‥…‥は、保護いたしました。」

 

「藍はエルの近くにいなさい。エルを救えるように。本当なら、真実をエルに伝えないといけないけれど。」

 

「畏まりました。」

 

紫はスキマの中に入っていくのを見届ける。すると、エルは目を覚ました。だが、エルの様子がおかしい。

 

「藍さん!?何で…‥僕の近くにいるの!?」

 

「どうしたんだ!?」

 

エルは藍を見て、何故か怯えている。

 

「ごめんなさい。怒らないで!?」

 

(エルに何があったんだ!?確かめるか。)

 

「エルは何歳だ?教えてくれないか?」

 

「僕は10歳です。」

 

(10歳…‥エルが霊夢と魔理沙から姿を消していた頃だ。多少年齢に誤差はあるが…‥この現象は。)

 

エルは幼児退行していたのだ。しかも、今のエルの記憶は、10歳までの記憶しかない。

 

「大丈夫だ。エルは悪いことはしていない。安心するんだ。」

 

藍はエルの頭を撫でると、安心させる。

 

「そろそろ昼になる。何か食べたい物あるか?」

 

「無いです。手を握ってほしいです。ダメですか?」

 

「良いよ。エルが寝るまで一緒にいるからな。」

 

「ありがとう。」

 

エルは安心したのか。眠ってしまった。藍はエルの頭を撫でるのを終えると、隠れ家から姿を消した。

 

 

 

 

 

 

紅魔館では、フランとエルの分身が弾幕ごっこをしていた。

 

「これで最後だ!」

 

「フラン!?降参だ!」

 

「勝ったよ!でも…‥疲れちゃった。」

 

「俺は仕事があるからそろそろ戻ってもいいか?」

 

「うん。私は昼寝してくるね。」

 

フランは地下室に戻っていった。

 

(本体の方で…‥何かあったな。)

 

分身は窓拭きしながら考えていると、咲夜が料理を持ってきた。

 

「昼の時間よ。簡単におにぎり作ったんだけど食べる?」

 

「頂きます。」

 

窓拭きを中断して、おにぎりを食べ始める。

 

「貴方はエルの分身よね。エルの居場所とかはわからないかしら?」

 

「無理だな。本体の方で何かあったみたいだ。普段なら記憶共有でわかるんだけどな。生きてるのだけは確かだ。」

 

「地道に探してみるしかないわね。貴方と妹様の弾幕ごっこを見たけど、能力はどうなってるの?」

 

「本体の【契約する程度の能力】は、俺は使えない。俺が使える能力は【欠片を集める程度の能力】だ。その名通り。霊力、魔力、妖力の欠片を集める能力。」

 

「その肉体はまさか。」

 

「そうだよ。本来なら本体の霊力を使って維持するんだが。本体が妖怪、魔法使いと契約したからな。魔力、妖力の欠片を集めて俺を維持出来るようになった。心配しなくても本体を敵対しないならば、俺も敵にはならない」

 

「安心したわ。昼休憩が終わったら仕事を終わらせてなさい。今日は窓拭きだけでいいから。」

 

咲夜は仕事に。分身は窓拭きの続きを始めた。

 

 

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