紫は藍からの報告を聞くと、書類を取り出して何やら書き込む。
「この書類を閻魔様に届けてきなさい。」
「この書類は?」
「エルに関する報告書よ。今のエルには、10歳までの記憶しかない。このままでは、エルの人格が崩壊するわ。」
紫の発言に、藍の体が震え出す。
「防ぐ方法ならあるわ。エルの肉体年齢を私の能力で変更するわ。それで乗り切るしかないわ。」
「エルの仕事は!?」
「エルの分身に頼むしかないわ。それで様子を見て考えましょう。藍は紅魔館に行って分身に頼んで。霊夢にエルの役割がバレたら終わりだわ。」
「畏まりました。」
藍は紫のスキマを使って、紅魔館に向かった。
「私はエルに会いに行きましょう。」
紫はエルのいる隠れ家に向かうと、エルが武器の作成をしていた。
「エル!?何やってるの!?」
「修業しなきゃ…‥」
紫はエルの顔を触れると、熱かった。風邪を引いているようだ。
「凄い熱よ。休みなさい。」
「でも…‥」
「休まないと、良くならないわよ。」
「わかりました…‥」
エルは布団には入り眠った。
「さて、やりますか。」
エルの身長を紫の能力で、境界を操る。エルの体が幼児化した。
「記憶も一部消しときましょう。」
エルの頭を撫でながら、一部の記憶を消す。すると、エルの熱が引いていく。
「熱が下がったわね。知恵熱かしら?明日また来てみようかしら。」
スキマで姿を消した。
◇
紫がエルの様子を見に行く頃。藍は紅魔館に到着していた。
「さて、待たせてもらうか。門番が寝てどうするんだ。」
「あら。久し振りね。今日はどうしたのかしら?」
「エルに関する用事だ。大事な話がある。レミリアと話がしたい。」
「御嬢様とね。わかったわ。案内するわ。」
藍は咲夜の案内で、紅魔館に入る。藍は咲夜と一緒に廊下を歩いているとフランと分身を目撃する。
「咲夜。あの彼はまさか。」
「エルの分身よ。エルの代わりに妹様の執事をしているわ。」
「レインはいないのか?」
「レインなら御嬢様の相手をしてるわ。それで、彼も関係ある?」
「関係がある。彼に話しておくか。」
藍は分身に近づいて声をかける。
「八雲藍。俺に何か?」
「報告することがある。エル関係でだ。」
「本体に何かあったんだろ?教えてくれ。」
藍は分身に説明する。
「幼児退行による記憶喪失。八雲紫は本体を救うために、本体を幼児化させたのか。他に方法は?」
「それしか方法無かった。」
「そうか。本体は誰が引き取るんだ?能力はどうなっている。」
「今のエルは、能力すら満足に使えない。出来るとしたら…‥魔力、霊力、妖力での身体強化だけよ。引き取り先は、萃香に頼むつもりよ。」
「俺は賛成だ。期間はどのくらいだ?」
「未定だ。貴方にはエルの代わりに仕事を頼みたいの。」
「わかった。引き受けよう。決まったら教えてくれ。」
「わかった。決まり次第知らせる。」
藍は紅魔館を後にした