博麗神社では、霊夢と魔理沙がエルに会いたいと紫に頼んでいた。だが、紫は霊夢と魔理沙の頼みを断った。
「どうしてダメなの!?」
「そうなんだぜ!どうしてなんだ!?紫!」
「エルは人間を拒絶してるわ。霊夢と魔理沙。わかるわよね。」
「博麗の巫女…‥私の責任だわ。人里からの依頼だとしても、調べなかった私の責任。」
「…‥…‥紫。どうすれば…‥エルに会えるんだ?」
「一度だけ…‥エルに会うのを許可するわ。だけど、エルは記憶喪失になってるわよ。」
「記憶…‥喪失…‥」
霊夢は紫の発言に放心状態だ。魔理沙は動揺してはいたが、表情には出さなかった。
「今のエルは、人間を拒絶しないわ。記憶が無いわけだから。どうする?」
「紫…‥エルに会えるチャンスは、増やすことは…‥出来ない?」
「霊夢と魔理沙次第だわ。
だけど、エルが人間を拒絶した場合は、もう会わせることは出来ない。」
紫の冗談のない発言。霊夢と魔理沙は、紫を見て頷いた。
「明日。エルを連れてくるわ。最後のチャンスを無駄にしないで。」
霊夢は泣きそうな表情になりながら頷いた。
「紫。ありがとう…‥」
「私は霊夢と魔理沙が、エルと早く仲直りをしてほしいだけだわ。」
スキマの中に入って姿を消した。
「魔理沙…‥今日は…‥泊まって…‥」
「わかったぜ。」
霊夢と魔理沙は、神社の中に入った。二人の様子を見ていた藍と一匹の黒の猫又妖怪。
「博麗の巫女に会いたいと言っていたから連れてきたが、会わなくてもよかったのか?」
「会わない…‥私…‥原因…‥人里に行かなければ、問題にはならなかった。」
「エルには…‥会わないのか?今でも、自分を責めてる。紫様から事情は聞いているのか?」
「聞いてる。記憶喪失になってると。」
黒の猫又は、黒髪の少女に変化した。
「この姿ならエルに会えるよ。」
「人間になってどうするんだ!?」
「僕はこの姿で、エルに何度もあってるんだよ。人間で言う幼馴染みて事だよ。しかも…‥」
銀の鍵を見せる。
「契約の鍵…‥エルの契約者か!?」
「そうだよ。エルにバレるわけにはいかないんでね。紫さんは、エルの記憶を細工したみたいだけど…‥無駄だね。」
「どういうことだ。」
「エルの【契約する程度の能力】は、契約した者との記憶は消せないんだ。」
「何だと!?それじゃあ…‥何で、私と紫様との記憶は消えてないんだ?」
「紫が細工したんじゃないかな?細工してないんなら。霊夢と魔理沙との記憶は消えてるよ。」
「今からでもエルに会いに行くか?」
「明日。会いに行くよ。私は帰るね。」
姿を消した。