東方妖怪堂     作:ノック

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挨拶回りをしているエルは、古明地こいしを見掛けると声をかける。エルに気づいたこいしは、お酒を片手にエルに近づいた。

 

「エル!久し振りだよ!」

 

「こいし姉…お酒臭い…」

 

「失礼だよ!エルも飲んで!」

 

こいしはエルに抱きついていると、さとりが駆け付けて、エルを救出した。

 

「こいし!エルから離れなさい!」

 

「さとり姉…助かった…」

 

エルはさとりの背中に隠れた。こいしに怯えている。

 

「こいし、エルに謝りなさい。」

 

エルの泣きそうな表情に、こいしは酒瓶を置いた。この行動に、こいしに近づく。

 

「ごめんね…」

 

「大丈夫…」

 

「仲直りできたわね。エルは挨拶回りをしないとダメよね。」

 

「うん…」

 

こいしはエルと離れたくないのか、掴んでいる腕を緩めない。少し考えて、エルの心を読んださとりは、こいしをエルに任せることにした。

 

「良いの?お姉ちゃん!」

 

「エルが良ければね?」

 

さとりの言葉にエルは頷いて、こいしの手を繋ぐと一緒に行動する。

 

「後で、エルを地霊殿に招待しないとね。」

 

 

 

 

 

 

エルとこいしが行動している頃。ロードは美鈴と神社の屋根で月を見ていた。

 

「平和ですね。」

 

「この平和が続けばいいけどな。」

 

「美鈴は宴会に参加しないのか?」

 

「この時しか、息抜きできませんからね。レインさんは、楽しそうですよ。」

 

レインが大量の料理を黙々食べ続けていた。それを見た幽々子が、対抗していた。

 

「食べ過ぎたら…ヤバそうだな。」

 

「妖夢さんでは、止められませんね。」

 

「たまには、こういったイベントも悪くないな。」

 

 

 

 

 

 

紫は幻想郷に施している結界の点検作業をしている。何時もなら、藍にも頼むのだが、今現在は宴会に参加しているので、紫だけで点検している。

 

「結界に異常はないわね。」

 

結界の点検を終えると、金の十字架に触れながら、隙間でエルの様子を見ている。

 

(エルの記憶が戻れば、能力も戻る。けど、それは幻想郷の崩壊を意味する。それだけは、阻止しないと。)

 

金の十字架を隙間に入れる。

 

(エルは契約能力で、妖怪、人間の能力を得すぎた。強い力は、持ちすぎると悲劇を引き起こす。これからの行動に、注意しないとね。)

 

紫は神社に行くと、宴会に参加した。

 

 

 

 

 

 

エルとこいしは藍の膝で眠っている橙を見て、起こさないように寝顔を眺めていた。

 

「エルは挨拶回りしなくて良いのか?」

 

「疲れたから、一休みしてるだけだよ。」

 

「私はエルの付き添いだよ。」

 

「料理を余り食べてないだろ?エルは男の子だ。沢山食べないと駄目だろ?」

 

藍はエルに肉料理を持ってくるが、食べようとしない。

 

「肉だけは苦手だよ!こいし、野菜料理持ってきてくれない?」

 

「わかった!」

 

「エルは肉食べないと、力がでないぞ?」

 

「……でも、食べると体調を崩しちゃうよ…」

 

藍はエルの肉嫌いに頭を抱える。野菜、魚は食べられるのだが、肉だけは食べられないのだ。

 

(やっぱり、肉は食べられないか。どうするか…)

 

橙の頭を撫でながら、暫く考えることに。

 





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