東方妖怪堂     作:ノック

51 / 93
50

博麗神社の縁側でお茶を飲んで、まったりしている霊夢とエルは突如、強大な力の気配を感じ取り、境内に出る。

 

「霊夢姉…」

 

「エルは神社に入ってて…」

 

霊夢がエルを中に入れようとするが、エルが咄嗟に霊夢の前に出て、飛んできた弾幕を殴って相殺させた。

 

「誰?」

 

「私の弾幕を相殺させるとは、根性あるね。」

 

境内に降りた諏訪子は、エルに笑みを浮かべると、霊夢がエルの前に出る。

 

「…何者なの?妖怪?」

 

「妖怪は失礼だね!私は神…名前は洩矢諏訪子だよ。」

 

「あんた…」

 

霊夢が何かを言いそうになる瞬間、エルが右手で霊夢を止める。この行動に諏訪子は、エルに興味を示した。

 

「神様のお姉さん、後二人誰か隠れてる?出てきてくれないかな?」

 

「……面白い子供だね!神奈子、早苗…出てきて!」

 

上空から早苗と神奈子が現れた。エルは警戒を緩めずに見据えている。

 

「私達は守矢神社の者です。幻想郷に来たので、挨拶回りに…」

 

「八坂神奈子だ。諏訪子と同じく神の一人だ。」

 

「私は東風谷早苗です。祝風です。」

 

「博麗の巫女、博麗霊夢よ。」

 

自己紹介をしている中、エルだけは三人を睨んで、警戒を解かない。その事に気づいた諏訪子だったが、笑みを浮かべるだけで、何も言わない。

 

「名前は何ですか?」

 

「敵に教える義理はないよ。」

 

「……困りましたね。」

 

早苗が困った表情をしているが、少し楽しそうな笑みでエルから離れる。

 

「用件は?」

 

「私が説明するよ。実はね、博麗神社に私達の分社を建てさせて貰えないかな?」

 

「分社…神社の小型バージョンね。良いわよ。」

 

「………良いの?何で!?」

 

諏訪子は霊夢の承諾に予想外だったようで、目を見開いた。

 

「分社を建てるのは構わないわよ。その代わり、多少の報酬は貰うけど。」

 

「………イメージしてたのと、違いますね。神奈子様…」

 

「どんなイメージよ?」

 

「面倒事はとりあえず、退治する的な…」

 

「否定できないわね。」

 

霊夢の言葉に、早苗は何故か呆れた表情に。

 

「平和的に解決…え!?」

 

早苗の顔スレスレで、霊夢の弾幕が通り過ぎた。

 

「何で!?」

 

「そこの神が最初に攻撃したじゃない?話し合いで解決したけど、する前に攻撃したから倍返しするわね。」

 

霊夢は陰陽玉を操り始めた。それを見た早苗は、冷や汗をかきながら諏訪子を見る。

 

「諏訪子様!?どうするつもりなんですか!」

 

「いや……逃げるぞ!」

 

諏訪子がその場から逃げ出そうとした瞬間。エルが諏訪子の腕を掴み、逃がさないように押さえる。

 

「え!?」

 

「逃がさないからね…お姉さん?」

 

「早苗、神奈子…助けて!」

 

助けを求める諏訪子に、霊夢が早苗と神奈子に警告する。

 

「近づいたら…同罪だから。どうする?」

 

「………諏訪子、お仕置きされな。」

 

「諏訪子様…後で、迎えに行きますね。」

 

早苗と神奈子は諏訪子を見捨てた。霊夢の特大の弾幕が諏訪子に直撃したそうだ。

 

「…………痛い。」

 

「このくらいで許すわ。」

 

早苗、神奈子、諏訪子は霊夢からお茶菓子とお茶が振る舞われた。

 

「………信仰心が得られなくなったから……か。」

 

「信仰が無ければ、神は消えてしまうからな。」

 

「幻想郷に来た理由は、わかったわ。でも、人里の人間は来ないわよ。妖怪に襲われる危険があるから。守矢神社も妖怪の山にあるけど、妖怪の山は人間には危険過ぎる。」

 

「ですから、霊夢さんにお願いに来たんです!」

 

「そうね。人里には行ったの?」

 

「挨拶回りで少し…」

 

暫くアイデアを考えていると、エルが境内にある守矢神社の分社に手を合わせている。

 

「エル?お茶菓子あるわよ。」

 

「……あれ?霊夢姉…」

 

「手を合わせてたわよ。」

 

エルの無意識的な行動なのか、首をかしげている。

 

「……話し合い終わったの?」

 

「休憩。終わってないわ。」

 

早苗が境内にいるエルを見る。既にエルは早苗達を敵として見ていないので、警戒していない。

 

「お祈りしてるの?」

 

「……わかんない。でも、これ…何処かで見たことある。何処だろう…」

 

「………思い出せるといいですね。」

 

早苗はエルの頭を撫でる。すると、神社にルーミアがやって来た。右手には十円玉が握られている。

 

「霊夢。遊びに来たのだー」

 

十円玉を賽銭箱に入れるルーミアに、霊夢が出迎えた。

 

「ルーミア、お茶出すわ。」

 

「ありがとなのだー!エル久し振り!」

 

ルーミアに抱き締められているエルは、頭を撫でている。この光景を見ていた早苗だが、霊夢から教えられる。

 

「早苗。エルの隣にいるのルーミアは、人食い妖怪よ。」

 

「え!?」

 

「霊夢…この人間は、食べてもいい人間?」

 

「食べたら退治するわよ。」

 

霊夢が笑みを浮かべているが、目は笑っていない。

 

「……………そーなのか。」

 

その後、夕食に鍋を仲良く食べたそうだ。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。