博麗神社の縁側でお茶を飲んで、まったりしている霊夢とエルは突如、強大な力の気配を感じ取り、境内に出る。
「霊夢姉…」
「エルは神社に入ってて…」
霊夢がエルを中に入れようとするが、エルが咄嗟に霊夢の前に出て、飛んできた弾幕を殴って相殺させた。
「誰?」
「私の弾幕を相殺させるとは、根性あるね。」
境内に降りた諏訪子は、エルに笑みを浮かべると、霊夢がエルの前に出る。
「…何者なの?妖怪?」
「妖怪は失礼だね!私は神…名前は洩矢諏訪子だよ。」
「あんた…」
霊夢が何かを言いそうになる瞬間、エルが右手で霊夢を止める。この行動に諏訪子は、エルに興味を示した。
「神様のお姉さん、後二人誰か隠れてる?出てきてくれないかな?」
「……面白い子供だね!神奈子、早苗…出てきて!」
上空から早苗と神奈子が現れた。エルは警戒を緩めずに見据えている。
「私達は守矢神社の者です。幻想郷に来たので、挨拶回りに…」
「八坂神奈子だ。諏訪子と同じく神の一人だ。」
「私は東風谷早苗です。祝風です。」
「博麗の巫女、博麗霊夢よ。」
自己紹介をしている中、エルだけは三人を睨んで、警戒を解かない。その事に気づいた諏訪子だったが、笑みを浮かべるだけで、何も言わない。
「名前は何ですか?」
「敵に教える義理はないよ。」
「……困りましたね。」
早苗が困った表情をしているが、少し楽しそうな笑みでエルから離れる。
「用件は?」
「私が説明するよ。実はね、博麗神社に私達の分社を建てさせて貰えないかな?」
「分社…神社の小型バージョンね。良いわよ。」
「………良いの?何で!?」
諏訪子は霊夢の承諾に予想外だったようで、目を見開いた。
「分社を建てるのは構わないわよ。その代わり、多少の報酬は貰うけど。」
「………イメージしてたのと、違いますね。神奈子様…」
「どんなイメージよ?」
「面倒事はとりあえず、退治する的な…」
「否定できないわね。」
霊夢の言葉に、早苗は何故か呆れた表情に。
「平和的に解決…え!?」
早苗の顔スレスレで、霊夢の弾幕が通り過ぎた。
「何で!?」
「そこの神が最初に攻撃したじゃない?話し合いで解決したけど、する前に攻撃したから倍返しするわね。」
霊夢は陰陽玉を操り始めた。それを見た早苗は、冷や汗をかきながら諏訪子を見る。
「諏訪子様!?どうするつもりなんですか!」
「いや……逃げるぞ!」
諏訪子がその場から逃げ出そうとした瞬間。エルが諏訪子の腕を掴み、逃がさないように押さえる。
「え!?」
「逃がさないからね…お姉さん?」
「早苗、神奈子…助けて!」
助けを求める諏訪子に、霊夢が早苗と神奈子に警告する。
「近づいたら…同罪だから。どうする?」
「………諏訪子、お仕置きされな。」
「諏訪子様…後で、迎えに行きますね。」
早苗と神奈子は諏訪子を見捨てた。霊夢の特大の弾幕が諏訪子に直撃したそうだ。
「…………痛い。」
「このくらいで許すわ。」
早苗、神奈子、諏訪子は霊夢からお茶菓子とお茶が振る舞われた。
「………信仰心が得られなくなったから……か。」
「信仰が無ければ、神は消えてしまうからな。」
「幻想郷に来た理由は、わかったわ。でも、人里の人間は来ないわよ。妖怪に襲われる危険があるから。守矢神社も妖怪の山にあるけど、妖怪の山は人間には危険過ぎる。」
「ですから、霊夢さんにお願いに来たんです!」
「そうね。人里には行ったの?」
「挨拶回りで少し…」
暫くアイデアを考えていると、エルが境内にある守矢神社の分社に手を合わせている。
「エル?お茶菓子あるわよ。」
「……あれ?霊夢姉…」
「手を合わせてたわよ。」
エルの無意識的な行動なのか、首をかしげている。
「……話し合い終わったの?」
「休憩。終わってないわ。」
早苗が境内にいるエルを見る。既にエルは早苗達を敵として見ていないので、警戒していない。
「お祈りしてるの?」
「……わかんない。でも、これ…何処かで見たことある。何処だろう…」
「………思い出せるといいですね。」
早苗はエルの頭を撫でる。すると、神社にルーミアがやって来た。右手には十円玉が握られている。
「霊夢。遊びに来たのだー」
十円玉を賽銭箱に入れるルーミアに、霊夢が出迎えた。
「ルーミア、お茶出すわ。」
「ありがとなのだー!エル久し振り!」
ルーミアに抱き締められているエルは、頭を撫でている。この光景を見ていた早苗だが、霊夢から教えられる。
「早苗。エルの隣にいるのルーミアは、人食い妖怪よ。」
「え!?」
「霊夢…この人間は、食べてもいい人間?」
「食べたら退治するわよ。」
霊夢が笑みを浮かべているが、目は笑っていない。
「……………そーなのか。」
その後、夕食に鍋を仲良く食べたそうだ。