深夜の幻想郷の森で、エルは何やら作業をしていた。紙や血の入った小瓶を準備している。
(これが、成功したら…幻想郷の維持を強化できる。俺の計画を短縮できる。)
人里から買ってきた紙を人の形を作り、折り目をつけて、折っていく。
「結構大変だ。幻想郷の結界は、綻びが少しでもできると、脆いからな。大量に作らないとな。」
紙を切り、量を増やしていく。
3時間程して、5体の等身大の人形が完成すると、エルはその人形に血を染み込ませると、血を吸収した。
(後は…力を与えないとな。)
エルは5体の人形に霊力、魔力、妖力を送り続ける。この作業を毎日繰り返すようだ。
その頃、博麗神社の縁側で、お酒を飲んでいる霊夢は、落ち込んでいた。
(あれから、エルに会えてないのよね。何処にいるんだろ…)
お酒を飲み終える。すると、ニーナが姿を現した。何やら様子がおかしい。
「私に復讐に来たの?」
「違う!それはもういい。霊夢が後悔しているの知ったから…」
「何のようなの?」
「エルを探すのを手伝ってほしい。あれから、姿を見せなくて…誰にも会ってないらしいの。」
「なんですって!?」
「お願い…エルを探して!」
霊夢はニーナの頼みを聞き入れて、一緒にエルを探しに向かった。
「ニーナは何か知らないの?」
「エルからは、何も言われてない。」
ニーナは悲しそうな表情をしている。見ていられなくなった霊夢は、抱き締めた。
「霊夢!?」
「エルを見つけたら、ぶっ飛ばさないとね?ニーナを泣かせるんだから……」
「程々にしてね?」
霊夢は笑みを浮かべて頷いた。
翌朝、エルは人形のに力と血を送り続ける。すると、人形が動き出した。エルを見る動作をしている。
「完成したか。血と力を使いすぎたな。でも、急がないとな。命令を出す…俺の記憶と力の半分を渡す。各自の判断で、幻想郷を観測しろ。結界の綻びを発見したら、修復しろ。後、霊夢には絶対に見つかるな!今から渡すぞ。」
エルの体から力の玉が抜け出して、それが5等分されて、人形の中に入った。
「各自、行動を開始しろ!」
5体の人形が一斉に散らばった。
(………さて、今使える力は……霊力、魔力、妖力が少しか…弾幕は撃てるか。治癒能力。契約した力は…消えてやがる。無理しすぎたな。分身を取り込めば、力は戻るが…やりたくないな。)
エルは重い足を無理矢理動かして、隠れ家に向かい体を休める。
(今は体を休めないとな。負担がヤバイ……霊夢とかに知られたら…秘密がばれる。)
隠れ家に到着すると、布団に入り、眠るのだった。