紅魔館の門前で戦闘が繰り広げられていた。
「美鈴さん。俺の方は、終わったぞ。」
「私の方も、終わりました。」
美鈴とエルは、紅魔館に侵入していた人間を処理していた。
「全く、咲夜さんが留守の時を狙って侵入してくるとは…‥」
「エルさん。助かりました。」
「美鈴さんが居眠りしていたのが原因だろ!レミリアさんに追加料金貰わないとな。」
剣を鞘にしまうと、札に戻してしまう。
「エルさん。咲夜さんには内緒にしてくれませんか?」
」
「仕方ないですね。その代わり、追加料金は美鈴さんが払ってくださいね。」
「わかりました。」
すると咲夜が、買い物から帰って来た。
重い荷物を持っているためか疲れている。
「咲夜さん。お帰りなさい。」
「エル、美鈴。今日も異常は無かった?」
エルは、咲夜の質問に頷いて門を開けると、メイド妖精達がエルに近づいた。
「どうしたんだ?」
「フラン様が、地下室を破壊して館内を暴れまわっています!」
「妹様が!?わかりました。エルは私と一緒に妹様の元に…‥」
すると、エルは咲夜の腕をつかむ。
「レミリアさんには妹が居るのか?」
「ええ。お嬢様には妹様が居るわよ。」
「何故、そんなに慌てているんだ?」
「妹様は、【ありとあらゆる物を破壊する程度の能力】があって地下に閉じ込めてるんです。」
咲夜は、フランの事情をエルに話す。
「なら俺が、その妖怪を救いだしてやるよ…‥」
エルの右目が赤く光出すと、咲夜は警戒してエルから離れる。
「ちょっと、待ってください!咲夜さん。フラン様は、パチュリー様が眠らせました。」
「そうなのか?だったら、能力を解除しないとな。」
楽しくなさそうに能力を解除するエルを見て、少し安心している様子の咲夜。
「こあ。報告ありがとう。パチュリー様から他に何か、指示されなかった?」
「そうでした!パチュリ様からの伝言で、『レミィが、至急私の部屋に集合よ』だそうです。」
「御嬢様が…‥?わかったわ。エルと美鈴は、私と一緒に御嬢様の部屋まで行くわよ。」
エルと美鈴は、咲夜とレミリアの部屋に向かった。
その様子を見ていた八雲紫は、何か決心した様子で頷いている。
「もうすぐ、異変の始まりよ。彼には、頑張って強くなってもらわないとね。私の…‥プランのために…‥」
笑みを浮かべると、紅魔館を見て紫は、謎の札を取り出して地面に貼り付けると消えた。
「異変の始まりが楽しみだわ。」
紫の姿が消えると同時に…‥
地面に貼り付けていた札が、突然と光りだして結界が出現した。