東方妖怪堂     作:ノック

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過去編 現代入り編
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紫はプラン進行のために、幻想郷の外の世界…現代に来ていた。その理由は、近々幻想郷に移り住みたい者がいるようで、一度顔合わせをするためだ。

 

(確か、この周辺に神社があるらしいけど…見当たらないわね。)

 

紫の服装は現代に合わせるように、白の制服姿で見た目ならば大学生でも通る。少しだけ、境界を操っているが…

 

(それにしても、数年振りに現代に来たわ。前はあの子と一緒………目的を忘れるところだったわ。)

 

地図を取り出して確認するが、見当たらない。仕方ないため、通り掛かった人に道を聞くことにした。紫に声をかけられた男性は、一瞬紫に見惚れている。

 

「道を聞いてもいいかしら?」

 

正気に戻った男性は「何処に行きたいんですか?」と聞かれたため、守矢神社の場所を男性に聞いた。

 

「守矢神社……ですか。」

 

神社の名前を聞いた男性は、小声でだが「あの腐れ神社か…」と呟いている。勿論だが、紫は聞こえていたが、聞こえていないふりをして「知りませんか?」と男性に聞いた。

 

「知っていますよ。」

 

男性から守矢神社の場所を教えてもらい、その言われた通りに歩いていく。古びた神社を発見した紫。

 

(あの神社ね。参拝者がいる神社とは、思えないわね。)

 

十数年前は、参拝者が結構来ていたそうだ。だが、町の発展につれて徐々に忘れ去られてしまい、今現在は参拝者が全く来なくなった。

 

(神社に人間以外の気配がするわね。弱々しい…)

 

紫は守矢神社の境内を歩くと、緑の巫女服姿の緑髪の少女が掃き掃除をしていた。紫の姿に参拝者と思ったのか声をかけて来た。

 

「あの…」

 

「この神社の巫女さんかしら?」

 

「その様なものです…風祝が正式です。」

 

「実は…洩矢諏訪子さんと八坂神奈子さんから、このような手紙を受け取ったのよ。」

 

紫は封筒を取り出して、早苗に手渡した。封筒の裏を確認する。昔ながらの蛇と蛙が、組合わさったようなマークが刻印されていた。

 

「この刻印は…!?」

 

「信じてもらえるかしら?」

 

「……手紙の存在は信じます…ですが、貴女は何者ですか?」

 

少女は何故か、紫を警戒している。見知らぬ人間を警戒するのは、わからないわけではない。だが、その様な意味で警戒している雰囲気には見えない。

 

「貴女は何故、この刻印を視ることができるんですか?」

 

「貴女の質問に、全て答えましょう。私の名前は、八雲紫。幻想郷の妖怪賢者…この刻印を視れた理由は、私は人間ではないわ。強力な力を持った妖怪よ。」

 

「幻想郷…まさか、諏訪子様と神奈子様が…言っていた…」

 

少女は目を見開いている。既に、何かしら話がされていたようだ。

 

「私は東風谷早苗です。詳しい話を聞いても?」

 

「私はそのために、守矢神社に来たのよ。会わせていただけるかしら?」

 

「諏訪子様と神奈子様がいる部屋に御案内します。」

 

早苗は持っていた竹箒をしまい、守矢神社の裏手にある部屋に入ると声が聞こえた。なにやら、言い争いをしているようだ。

 

「…………喧嘩もしてるわね。」

 

「私が中に入って、止めてきます。」

 

早苗は部屋に入って、言い争いをしている二人の部屋に入っていった。

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