インフィニット・ストラトス 白い狼《ホワイトウルフ》 作:如月ユウ
一夏に対する侮辱発言は控えてください
あくまで一般人のオリ主が主役の場合どう進むか考えただけです
学校が終わった放課後。今日は掃除当番で僕は机を持って教室の端に持っていく。
「おい、男女」
クラスメイトの友達が一人の女の子を『男女』と言ってからかっていた。
その子は何処から見ても普通の女の子だが視線が包丁のように鋭い。
「今日は剣を持ってきてないのか?」
「剣じゃない。竹刀だ」
「似たようなものだろ男女」
「そうだな男女」
友達の取り巻きがケタケタと笑っていて女の子を『男女』と言って止めない。
「掃除しないなら帰りなよ。はやく終わらせないと僕が見たいアニメが見れなくなるんだよ」
掃除をしない友達に掃除をしないなら帰ってほしいと言う。
「なんだ
内維……それが僕の名字。
山田や佐藤と言った在り来たりな名字ではないがそれでも普通の家庭である。
「だから見たいアニメがあるからはやく掃除して帰りたいの。しないなら僕がやるから帰って」
「ちっ、いこーぜ」
舌打ちをしてランドセルを持った友達は取り巻きと一緒に教室を出た。
「大丈夫、
友達がいなくなったのを確認して『男女』と呼ばれていた篠ノ之さんに近寄る。
「なんで無視して掃除をしなかった。はやく帰りたいなら私を無視して掃除すれば良かっただろ」
「なんでって言われても……困っている人がいたら助けなさいってお父さんとお母さんに言われたから」
「私は困ってない。あんな奴ら私だけで何とか出来た」
「だったらなんで黙ってたの? 篠ノ之さんなら一人でやっつけられたんでしょ?」
一人でどうにか出来たならなんで何もしないで黙っていたのか聞くと。
「……剣道は礼儀が基本の武道。試合や練習以外で相手を竹刀で叩いたりしたら礼儀に反する」
「けんどう以外で使ったら悪いってこと?」
「そうだ」
コクリと頷いた。
けんどうを知らないが篠ノ之さんは
「はやく帰りたいんだろ。掃除するぞ」
「そうだね」
僕と篠ノ之さんしかいない教室で掃除をして綺麗になったあとそれぞれの家に帰った。
◇
「やーい男女」
また友達が篠ノ之さんをからかっているが篠ノ之さんは何も言わず睨み付けていた。
「男女はしゃべり方がほんとおかしいよな」
「あぁ、女のくせに男みたいにしゃべって。ほんとおかしいぜ」
はははっと笑って悪口を言っている。ふと、篠ノ之さんが持っていた箒が震えていたに気付く。
「男女のお父さんとお母さんは変な話し方を教えるんだな」
「お前っ!」
篠ノ之さんが箒を両手で持つと天井に向けて振り上げた。
「あぶない!」
友達を押し出すと尻餅をついて篠ノ之さんが持っていた箒が僕の頭を叩いた。
「うっ、くぅ……」
「お、おい……」
「やべぇよ、逃げるぞ」
僕が庇った友達は篠ノ之さんを恐れて逃げ出した。
「お前……どうして」
「だって……あんなの当たったら痛いからだよ。それに友達を助けるのは普通だよ」
「私……私は……」
持っていた箒を手から離してペタンと座って泣いてしまう。
「僕は大丈夫だから泣かないで」
ポケットからティッシュを出して篠ノ之さんに渡した。それを受けとると涙を拭いた。
「悪かった。家族を馬鹿にされたからカッとなって……」
「お父さんとお母さんは大事な家族だから怒って当たり前だよ」
「だが……私は」
「なら、怒らないように我慢すれば良いんじゃない?」
「我慢?」
怒らないようにするには我慢すれば良いと言ったら篠ノ之さんは首を傾げる。
「うん。誰かに言われて叩かないように我慢出来るようになればいいよ」
「出来るのか……私に」
「僕も手伝うよ。困った人がいたら助けなさいってお父さんとお母さんに言われたからね」
「迷惑じゃないのか?」
「そんなことないよ。何か言われて怒らないように頑張ろう篠ノ之さん」
「箒で良い」
「ほうき?」
「私のことは箒と呼べ。お前だけ特別に私を名前で呼ぶのを許す」
「箒……ふふっ」
「な、なにがおかしい」
「だって掃除道具と同じ名前だもん。おかしくて笑っちゃうよ」
ツボに入ったか笑いが止まらず篠ノ之さんが箒を持って叩いてきた。
「いたっ」
「お父さんとお母さんが付けてくれた私の名前を悪く言うな!」
「ご、ごめん……」
「ふんっ」
名前を馬鹿にしたせいでそっぽ向かれる。でも、今の篠ノ之さ……箒はそれほど嫌な顔をしていなかった。
◇
あの一件から箒と一緒にいる事が多く、箒の実家である篠ノ之神社にも足を運ぶことが増えていった。
「お互いに、礼」
「ありがとうございました」
剣道の練習を終えて正座をして頭を下げる。
「お父さん、お疲れ様。はい、これ」
「ありがとう、
「
「篠ノ之先生にはまだまだ勝てませんよ」
僕の名前である僕の名前である
お父さんは自衛隊という日本を守るお仕事をしている。
お父さんの名前を呼んだのは箒のお父さんである
「優、お前は剣道に興味ないか?」
「興味ですか?」
練習が終わって休憩しているとお父さんより年下だが僕よりも年上の女性から剣道をしないかと誘うこの人は
箒のお姉さんと同級生で剣道をしているらしく、箒の家にある道場で練習をしているそうだ。
「よく篠ノ之先生の道場に来ているからやってみたいのかと思って」
「剣道は気になりますが僕は無理だと思ってます」
「それはやってみてから考えてはどうだ?」
どうやら強制らしい。箒から竹刀を借りて僕に持たせる。
「右手は柄……輪っかがある部分の近くで左手は端を持って……そうだ」
織斑さんに竹刀の握り方を教わる。
「はじめて持つから肩に力を入れるのは分かるがそれほど重くないだろ? 力を抜いて構えろ」
「は、はい」
「右足は前、左足は後ろにして踵を上げろ」
織斑さんの言うとおりに剣道の基本的な構えを教えてもらう。
「移動するときは摺り足で移動して。竹刀を振るときは右手ではなく左手を使って……ほう、筋が良いな」
摺り足と素振りをやると織斑さんは褒めてくれた。
「もしかしたら才能があるかもな。少し教えただけで基本の形が出来てる」
「そ、そうですか?」
「この際だ。優も一緒に剣道を──」
「ちぃぃぃぃちゃぁぁぁぁん!!!」
道場の入り口から声が聞こえて一人の女性が織斑さんに向かって飛び掛かるが織斑さんは片手で顔面をガシリと掴んだ。
「邪魔だ、束……」
「もう、ちーちゃんは相変わらず……いや、待ってほんと束さんの顔がミシミシいってちょっとマジで痛いから!」
織斑さんは片手で女性を投げるがその女性は空中で体勢を整えて地面に着地した。
「ちーちゃんの愛はいつも通りだね。やっほー箒ちゃん、剣道頑張ってる?ゆーくんもこんにちはー」
「は、はい束さん」
ひらひらと手を振ってくれた女性は箒のお姉さんである
最初に会ったときはとても怖い目をして見ていたが箒が自分を助けてくれたと説明したら態度が変わり、今のように無邪気に話しかける。
「ゆーくん、竹刀を持ってるけどまさか剣道に興味持ったのかな?」
「えっと、その……剣道はカッコいいと思ってます」
「うんうん。箒ちゃんが剣道してる姿は見惚れちゃうよね。束さんも同じ気持ちだよ」
剣道をしている箒はアニメにいる剣士のように見えてカッコいいと思う。
「ゆーくんはカッコいいものが好きなの?」
「はい、憧れますから」
「ならゆーくんに見せたいものがあるの」
「見せたいもの?」
「ゆーくんが絶対好きそうなものだからお姉さんの部屋に行こ」
「待て束、優は私と剣道をするんだ。打ち込みや胴着の着方を教えるからさがれ」
束さんが僕の手を握ると織斑さんが僕の肩を掴んだ。
「ちーちゃん一人っ子だからってゆーくんを独占するのは束さんが許さない」
「私は純粋に稽古を付けようとしているだけだ。お前のように発情なんてしない」
「発情してないもん! ゆーくんをぎゅ~して頭を撫で撫でして抱き枕にしてお昼寝したいだけだもん!」
「何処からどうみても如何わしいだろ!」
「ちーちゃんも同じこと考えているのは束さんはお見通しだよ。胴着の着け方を教えるといってゆーくんのぞうさんを見るつもりで」
「それ以上言うとお前の頭でスイカ割りをするぞ」
「やるものやってみろー! 発情狼! 年下好き! ショタ食い痴女!」
「よし、殺そう」
目にも見えない速さで織斑さんと束さんは道場を出て行った。仲が良いよねあのお姉さん達。
「優はその……私の剣道をしてる姿を見惚れていたのか?」
「見惚れ?」
突然のことに首を傾げる。
「いいからはやく答えろ! 私が剣道しているとき、優はどう思ったんだ!」
「カッコいいって思うよ」
「それだけなのか?」
「う~ん……カッコいいとしか思わないかな」
「私は女らしくないってことか……」
「箒は女の子でしょ?」
「もういい! 素振りをするぞ」
「えっ?うん……」
箒に教えてもらいながら素振りを再開した。
なんで怒ったんだろう?
◇
「これが束さんが作ったカッコいいもの?」
束さんの部屋には大きな鎧のような置物が置いてあってケーブルが沢山繋がれていていた。
「うん、
「そら?」
「ん~、ゆーくんには難しい話だったかな。お月様に行くって言えば分かる?」
「お月様って兎さんがいるんだよね!」
「そうだよ。お月様に兎さんがいたら地球と一緒にツーショットするの」
うわぁ……すごい。
空を自由に飛んだり、お月様に行ったり出来るんだ。
「これって僕も乗れるの?」
「うーん……それはわからないかな。まだ完成してないし、研究発表もしないと」
「完成したら僕に見せて!」
「それはもちろんだよ。お姉さんは嘘付かないよ」
「じゃあ指切りしよ!」
「「指切りげんまん嘘付いたら針千本のーます!指切った!」」
◇
今日も篠ノ之道場に来ていたが束さんの姿が見えない。
「束さん? いるの?」
柳韻さんから束さんの部屋が何処にあるか聞いた。
箒の家に入って束さんの部屋の扉をノックしても反応がないのでゆっくり扉を開けるとカーテンが閉められていて部屋の中が暗かった。
「ゆーくん……」
布団にくるまっていた束さんが顔を上げると目が赤く腫れていた。
「大丈夫? 具合悪いの?」
「へーき……」
手にはキラキラと輝いている野球ボールほどの大きさをした球体を持っていた。
「これはなに?」
「ISコア。機体を動かすのに必要な物で心なの」
「心?」
「ゆーくんに分かりやすく言えばISは人と同じように生きてるの」
そう言って束さんが球体を僕に渡してくれた。
「学会で発表したとき誰も見向きしなかった。夢物語だと馬鹿にされたり、そんな物を造る暇があるなら社会に貢献出来るものを考えろって言われた」
ひどい……どんな研究をしていてのか見ていないが頑張っているのは知っていた。
「これが出来たら宇宙空間を活動出来て将来、月や他の惑星で住むようになったり、別の銀河を調査したり、社会的に献上出来るのに……」
悔しいそうにすすり泣いてしまう。
仮に完成出来なくても頑張っての一言を言えばいいのに馬鹿にされて悔しいと思っている。
慰めようと球体を片手に持って空いた手で頭を撫でた。
「ゆーくん……?」
「束さん約束したでしょ?お月様に行って兎さんと一緒に写真撮るって。僕、すごく楽しみにしてるんだよ?」
「……そうだったね。ゆーくんと約束したんだ。兎さんとツーショットするって」
「うん、だから頑張って。僕と約束破ったら針千本飲まないといけないよ」
「針を千本飲むのは束さんでも嫌だな。うん、頑張るよ」
球体を返して部屋を出ようとしたら束さんが僕を抱きしめた。
「ゆーくん、一緒にお昼寝してくれる?」
「いいけど……」
顔に温かくて柔らかい物が当たって良い匂いがする。
頭を撫でられると眠くなってきた……。
◇
七月七日。
今日は箒の誕生日で篠ノ之神社では織斑さんの家族と僕の家族でお祝いをした。
「誕生日おめでとう。はい、プレゼント」
「これはリボン?」
「髪を伸ばしてるからリボンが良いかなって」
僕がプレゼントしたのは髪を結ぶのに使うリボン。
お母さんのお手伝いをして貯めたお小遣いで買った。
「結んでみたがどうだ?」
「うん、すごく似合ってるよ」
「ありがとう……これ、大事にする」
プレゼントがよっぽど嬉しかったのか髪に結んだリボンを触れる。
「そういえば束さんはどこ?」
「姉さんは部屋に籠ってる。なにか大事な事をしてるから部屋には入るなって言われて」
大事なことってなんだろう。
でも、箒の誕生日に参加しないほどだからとても大変なことなんだろうね。
◇
日曜日である今日は市で行われる剣道の大会で小学生と中学年に別れて開催される。
学年別ではないので下級生や上級生も含めてやるが箒なら誰にも負けないと思っている。
「箒ってどこで試合するの?」
「ここの番号で試合するな」
お父さんからパンフレットを貰ってトーナメント表と試合する場所が書かれている。
「箒が見えないよ?」
「おかしいな。トーナメント表からすればもう始まるのに」
なんだろう、心がモヤモヤする。
「お父さん、トイレ行ってくる」
「試合前には戻るんだぞ」
自分の席から離れて箒を探しに行く。
防具や竹刀を置いている場所や自販機など、思い付く場所をどんどん探すが見つからない。
「あ、いた!」
外に出ると胴着を着た箒がいて、隣にはスーツを着たサングラスをかけている人が箒を囲っている。
「箒、試合が始まるからはやく戻ろう」
「優……私は」
「彼女は引っ越しすることなったんだ」
「引っ越し?」
スーツを着たおじさんの一人が僕と同じ高さまでしゃがんで箒が引っ越しすると話した。
「彼女は篠ノ之たば……お父さんの仕事の都合で引っ越しすることになったんだ」
「嘘だよね? だって今日は剣道の大会だよ。そうだよね箒?」
引っ越しは間違いだと箒に聞くが僕を見ないでうつむいている。
「急でわからないと思うが決まっていた事なんだ」
「でも、でも大会があるから」
会場に行こうと近付くが黒服のおじさんが僕の肩を触れて力強いのか箒に近寄れない。
「俺が止めるから先に連れて行け」
「わかった。さあ、こちらへ」
「誰か、誰か警察呼んで! 誘拐です! 誘拐です!」
力いっぱい叫んで人を呼ぶ。このままじゃあ箒が誘拐される。
「俺の子になにしている!」
大声をあげているとお父さんが助けてくれて肩に置いた手を払いのけて僕を守るように前に出た。
「お父さん、箒が誘拐されたんだ! この人達が箒を!」
「誘拐? おい、どういうことだ。箒になにをした」
「ま、まて。これは上からの指示で一般人に説明するのは」
胸ぐらを掴んでおじさんに聞いていくが穏便に済ませようとするが──
「箒は俺の息子の友達だ! 訳を話さないなら」
「わかった、わかった。話すから腕を離してくれ」
自衛官であるお父さんの力は凄まじく、両腕で身体が宙吊りにされて観念したおじさんは地面に足をつけると腰を抜かしていた。
「理由は話せないが彼女は重要人物保護プログラムで今いる場所から離れなければならなくなった」
「じゅうようじんぶつほごぷろぐらむ?」
「有名人が危険な目に遭わないために国家が一丸となって守る法律。箒も選ばれたのは
「……そうだ。篠ノ之束博士が開発した
「それって束さんが宇宙に行くために造ったんだよね? どうして箒がいなくならないといけないの?」
前に束さんが学会で発表したが馬鹿にされて悔しそうに泣いていた。
箒の誕生日にも全然出てなくて部屋に込もっていた。
「白騎士事件と呼ばれる事件でお父さんがしばらく帰らなかった日があっただろ?」
『白騎士事件』。
詳しいことは知らない自衛官であるお父さんから聞いた話によると世界中にあるミサイルが日本に向けて発射されて日本を守るためにお父さんも参加した。
そこに現れたのがお父さんと黒服のおじさんが言っていたISで誰が操縦者なのか不明で発射されたミサイルを全て破壊していなくなった。
お父さんが家に帰って来たのは白騎士事件が起きてから一週間後だった。
「あの事件でISは他の兵器を凌駕することを証明されて、それが原因で自衛隊……お父さんの職場でもISを配備する話をしていた」
「このままだと彼女の親族が狙われる可能性を踏まえて政府は篠ノ之家を保護することを決定した」
「そんなの聞いてないよ……なんで箒もいなくならないといけないの」
「お父さんも納得はしていないさ。この人達は箒を守るためにあんなことをしたんだ」
「ごめんな坊主、友達を急に連れて行って。だが近いうちに会えると思う」
「会えるっていつ?」
「いつかはわからないが必ず会える。その日が来るまではおじさん達が命をかけて守る。では、これで」
僕の肩をポンと叩いた後、頭をさげて離れて行った。
「一言も話してなかったのに箒が引っ越しするなんて」
「そうだな、篠ノ之先生と剣道が出来なくなってお父さんも寂しいよ」
束さんはただ宇宙に行きたくて造ったのにどうして箒も離れ離れにならないといけないのか。
僕には理解出来なかった。
◇
剣道の大会は箒は不戦敗という形で終わってしまった。
学校でも箒が転校したことを伝えられたが担任も知らなかったらしく、箒とよくいた僕にも聞いてきたが気付かなかったと嘘をついた。
けど、箒がいなくなったことを信じたくなくて篠ノ之神社の石段で座って過ごすことが多くなった。
「いつまでそこにいるつもりだ?」
「織斑さん……」
今日も篠ノ之神社で箒が戻ってくるのを待っていると石段の下で見上げている織斑さんは高校を卒業していて今はスーツの姿である。
「雪子おばさんから聞いたが箒が引っ越したそうだな」
「……はい」
同じ石段に行くと隣に座った。
「束がISを開発したのが原因で家族に危険に晒されるから保護したらしい」
「だけど束さんは月に行ってウサギさんと写真を撮りたいから造ったのに……どうして箒もいなくならないといけないの」
箒と離れ離れになったあのとき何は出来なくて悔しくて助けようにも力がなかった自分を恨んだ。
「僕に力があったら箒を守れたのに」
「それなら剣道をしてみたらどうだ?」
「剣道をですか?」
「誰かを守りたいがそのための力がない。なら、力を学んで自分の物にすればいい。それに剣道にも全国大会があって全ての県の選手が一ヶ所に集まるからそこで箒と会えるかもな」
何処にいるかわからないままでは会うことは無理だが県の代表が集まる場所に行けば会えるかもしれない。
それなら──
「織斑さん、僕に剣道を教えてください」
箒と再開するために僕も剣道を始めることにした。
絶対に会える確証はないが僅かな望みがあるなら賭けるしかない。
千冬の両親は表記してませんが蒸発はしてません