どうぞお楽しみください!
「お〜お〜、凄まじいこって…」
ようやく処刑場に着いたカゲルは、気絶している海兵と、それを介抱する海兵達を見て呟いた。
ルフィ達とモーガン大佐の勝負に決着が着いてから10分ほど経っているがまだ意識を取り戻さない海兵もいた。
「ん?カゲル少尉、今までどこに居たんだ!」
と、リッパー中佐がカゲルに気付き、声を掛けた。
「あ、リッパー中佐。いや〜、色々とありまして…。ちょっと向こうで話しません?」
カゲルは、頭をかきつついつもの困ったような笑いを浮かべていたが、一瞬その表情が真剣なものとなった。
「⁉︎、分かった向こうで話そう。」
モーガンに次ぐ階級に位置していたリッパー中佐は、その変化を感じ取り、カゲルの提案に応じた。
「いや〜、助かりますわ。ココだと話しづらか「テメェら!誰の許可を得て俺に触れてやがる!離しやがれ!」っ!」
突然、怒鳴り声が響いた。
見れば、気絶していたはずのモーガンが目を覚まし、拘束しようとした海兵達を振り払っていた。
「不味い、もう目を覚ましたのか!」
これには、リッパー中佐も焦っていた。
「中佐、おれが何とかしてましょう。」
この事態に対して、カゲルが名乗り出た。
「っ!出来るのか少尉」
「えぇ、何とかしましょう。」
「だが、距離があるぞ?どうするのだ?」
何とかする、そう言ったカゲルの言葉に表情が明るくなったが、少しとはいえ、離れたところにいるモーガンを止める方法が分からなかった。
「一つ、この基地のだれにも言ってない事があります…」
「な、何のことだ?」
「それは…、おれが悪魔の実の能力者って事です。"瞬雷"」…バチッ
何かが弾ける音とともにカゲルの姿がリッパー中佐の目の前から消えた。
(っ!消えた⁈ まさか!)
モーガンのところに目を向けると、そこにはモーガンの身体に手を当てたカゲルの姿があった。
「"伝雷--縛"!」バチバチバチッ!
瞬間、モーガン大佐の身体を電流が迸った。
「ぐぁっ…!きっ…さま…!少、尉!」
「モーガン大佐…、あんたは確かにこの基地の中じゃ一番の権力者だ。命令権があるのも当然だし、どんなルールを決めても構わない…。」
痺れて動けないモーガン大佐を前にして、カゲルは今までモーガン大佐に思っていた事を静かに吐き出した。
「だがな…、正義を掲げてる海軍が、町の住民に悪政を敷いちゃいかんだろうが!」
普段はのらりくらりとした態度を取っているカゲルがここまで言うのを見た事がある者は数少ない。それだけに、周りにいた海兵達は固まっていた。
「ぐっ…ぅあ…!お、れに…少尉ご…ときが…指図す、るんじゃ…ねぇ!」
しかし、傲慢なモーガン大佐には、カゲルの言葉は響かなかった。
恐らく、カゲルも分かってはいた。だが、せめて少しでも反省の色を見せて欲しかった。
「そう…ですかい…。せめて、牢屋の中ででも反省してくれ…。」
ドゴンッ!
カゲルはモーガン大佐の腹に一撃を入れ、再度その大柄な身体を地に沈めた。
「ふぅ〜、ほら、モーガン大佐が気絶したんだから早く手錠をかけて拘束してくださいな」
いつもと変わらない、へらっとした表情を浮かべたカゲルは固まっている周りの海兵達にそう言った。
「え…と、少尉?さっきの電撃は?」
ふと、一人の海兵がカゲルが先程使った電撃について尋ねた。
「ん?あぁ、コレ? おれは"バチバチの実"を食べた帯電人間でね。さっきのはその能力ってとこ。」
カゲルは『あ、忘れてたわ』とでも言うかのような軽さでそう宣言した。
「「「「えぇー!?」」」」
当然、海兵達は全員驚いた。カゲルの能力と、それを使った本人の実力に…
--???視点--
ここは、偉大なる航路にあるとある街の海軍支部。
カリカリカリカリッ
カリカリッ
その支部長室で女性が一人で何かを書いていた。と、
コンコンッ「大佐、失礼します。」
ガチャッ
一人の海兵が入ってきた。
「只今、東の海の海軍支部で支部長が絡むトラブルがあり、支部長を拘束したとの連絡がありました。」
大佐と呼ばれた女性は
「そうですか、では、詳しい報告の為にそちらから海兵を一人…、あぁ、『カゲル少尉』をこちらに寄越す様に伝えてください。」
「は、はぁ…。了解しました。では。」
バタンッ
海兵が退室するのを見届けた彼女は、先程の真面目な顔を崩すと少し艶を含んだ笑みを浮かべた。
「ふふっ、また会えますねカゲルさん♡」
さぁ、新たな人物が登場しました。
さてさて、彼女は何者なのでしょうか!
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