ガンダムビルドファイターズ Beginning Tale   作:セルフィア

1 / 62
今回はPixivの浅羽さんとのコラボ企画第1弾です!
普段とは違った世界観をお楽しみ下さい!


Beginning Tale<コラボ企画>
片翼の自由とバンダースナッチ<GBDEX-DW編>


今日は学校が午前中までしかなく、部活動が休みだった拓哉は1人部室へ訪れていた。

「あーあ、新型機の武装調整を翼先輩に手伝ってもらおうと思ってたのにまさか休みだったとは...」

仕方ない自分で出来るところまでやるかと、部室のドアを開けるとカギがかかってなくすんなりと部室へ入れてしまう。

 

「あれ、カギって昨日掛け忘れてたんだっけか?てか、筐体も電源入ってて誰か戦ってんのか?」

そんな事を考えているとちょうど筐体のスクリーンが溶け中からこの天ヶ崎高校ガンプラバトル部の部長である今井 木乃香が姿をあらわす。

 

「あれ、安藤くんじゃないどうしたの?」

「新機体の調整で翼先輩に用があったんですけど、部長は?」

「私は新武装の調整でちょっとね。」

その後、ソファに腰を下ろしスマホを弄りながら話している中ふと拓哉は目に付いた記事の内容を口に出した。

 

「そうだ部長、GBDEX-DWって知ってます?」

「GBDEX-DW?」

「正式には[ガンダムビルドダイバーズエクストラ・デュアルウォリアー]っていうらしいんですけど、自分で作ったガンプラをデータとして取り込んで自由に対戦出来るゲームです。」

 

「えっと、あれよね?GBN計画の第1陣としてプラモデルをスマホとか電子機器の中に取り込む事に成功したアプリだった筈、確か。」

それがつい去年の事で大々的に報道されていたのを思い出す。

「それでそのGBDEX-DWがどうしたの?」

 

「いやそれが、この前友達が面白そうなスマホゲームがあるとかで進めてきてまず友達にやるっていうから俺のv2ABをスキャン用のデータとして貸したんですよ。」

「その友達、ガンプラバトルの経験は?」

「無いです、だから貸したんですし。」

「安藤くん...バトル未経験の人にあんな複雑兵装の機体を貸すとか正気の沙汰じゃないね。」

 

「俺だって止めましたよ!けどあいつ強そうな機体が良いって言うもんだから貸したわけです。そこで噂なんだけど、ロストフリーダムが居たとか。」

「ロストフリーダムが?あの子がやってるとは思えないけど...」

「そこでです、ちょっとやってみません?」

「まぁする事も無かったし、やってみましょうか。」

 

設定画面をいくつか行った拓哉は同じく設定していた木乃香に声をかけた。

「部長はこのEXアビリティは何にしたんですか?」

「EXアビリティ?このズラッと並んでるやつね、安藤くんはどれにしたの?」

「当然ベース機のトランザムを積んでこの他にもう一つセット出来るみたいだったからまたトランザムをセットしたら、なんか同アビリティセットボーナスとかで20%効果UPしました。」

 

「セットボーナスなんてあるのね、けどなんか難しそうだから今回はなにも付けずに行くわ。」

EXアビリティのセット画面を飛ばし、早速タッグマッチボタンをタップする。

 

試験が終わって数日後の事

「さて、帰るかな。」

「おーい、逆神くん。」

いつも通り学校が終わって帰ろうとした燈真を呼び止める声がし後ろを振り向くとそこにいたのはこの学校に転校した初日くらいに始めて声をかけてくれた七星 輝だった。

 

「七星くんどうしたの?」

「えっとね、この後ハンバーガーショップにいかない?」

まぁ、いつも通りGBDEX-DWをやるんだろうなと輝の提案を飲むことにした。

「良いよ、じゃぁ行こう。」

「分かった!急いで自転車取ってくる!」

 

輝が自転車を取りに行くまで校門前でスマホを弄りながら待ち、自転車に跨った輝を後ろを小走りで燈真も付いていきバーガーショップの偶然にも空いていたテーブル席に腰を落ち着ける。

「席が空いててラッキーだったな。」

「そうだね。じゃぁ早速GBDEX-DWって言いたい所なんだけど、なんだかお腹空いちゃったから買って来てもいい?」

 

「確かに何も買わないのもあれだし、俺も行くよ。」

そうして、燈真はチーズバーガーセットのメロンソーダ氷なしを頼み輝はビックマックセットを2つの他にポテトのLサイズも頼んでいた。

(小柄な身体のどこにそんな量収まってるんだろうな...)

「いただきまーす!」

「まぁいいか、いただきますと。」

2人ともほぼ同時で最初の一口を頬張った。

 

ゲームを始めて数時間が経過し拓哉と木乃香のランクも初期のFからDに上がりその上がった次の試合で、エクシアのGNソードが相手のザクⅢの腹部を斬りはらい爆散すると勝利を示すテロップが流れる。

「うっし!だいぶ操作も慣れて来たぞ!」

「もうだいぶ戦って来たと思うけど、まだロストフリーダムに会えないわね...」

 

不満げな顔を浮かべていた木乃香の横で相方の拓哉が[次の試合に進む]をタップした瞬間画面が乱れる。

「ん?なんかノイズが走ったような...」

「安藤くんも?私もなんだよね、でも戦績とか問題なさそうだし気にせず続けましょう。」

 

「そうっすね。お、早速マッチしたけど相手方のランクがCとE?確かこのゲームのマッチって高い方に合わせるんですよね?」

「えぇその筈...今私たちが共にDランクだからマッチしないと思うけど、この時間帯に人がいなくて仕方なくとかかな?」

未だ腑に落ちない点もあったが、試合が開始してしまうので取り敢えずその事は後で考えようと画面に視線を落とした。

 

ある程度ハンバーガーを食べ終えた燈真と輝は、スマホを手に取りタッグマッチの設定を輝にやってもらい相手を待っていると思いのほか早くマッチする。

「人が居ないからなのかDランクの人とマッチしたね。」

「そんな事あるんだな。」

その会話を遮るように画面では自身の機体がスタート位置へ投下していた。

 

通常のガンプラバトルと違い2人で出撃してもスタート地点が、重なる事はなくみんなバラバラの位置からスタートになるらしく以下に早く味方と合流するかが重要になってくるのを理解していた木乃香は拓哉と合流するためレーダーで位置関係を把握しながらも敵機の位置確認する。

 

「安藤くんよりも先に敵と合流しそうね、城戸くんじゃないけど一番槍は貰いましょうか!」

対艦刀を構えようとしていたストライクだったが、それよりも早く高熱源のアラートが鳴り響く。

 

木乃香とほぼ同時ぐらいにその存在に気づいた燈真は視線上にストライクが映った瞬間、デミウイングの手に持ったビームライフル[ハウリングブラスト]を構え引き金を引き黒金のビームが放たれるが普段の戦いでは想像出来なかった事が起きる。

「ハウリングブランドのビームを引き裂いてるのか⁉︎」

 

本来であれば最大火力でハウリングブラストを放つと落とすか避けられるかされるのだが、今回のストライクに至っては黒金のビームをSEED世界特有の赤と白のビームが引き裂く様子が映し出されていた。

「マジかよ...そんな特殊な見た目はしてないんだけど。」

 

黒金のビームがストライクを飲み込もうとした瞬間木乃香は、通常のガンプラバトルと違い最大火力で砲撃を放てるアスタロトを最大火力で放つがハウリングブラストの砲撃を放出が終わるまでは止められず7割を受け止めた所で回避に転じる。

「最後まで受けられない⁉︎逃げるしか!」

 

脚部スラスターを横向きに噴かして回避すると、すぐ横を黒金のビームが先ほどまで足場にしていたビルが数分しないうちに崩壊し消し炭と化して破片がストライクの装甲にあたりほんの数ミリだがこのゲームの体力であるAP(アタックポイント)が減少していく。

「破片でも削れて行くのね...」

 

一方その頃の拓哉はというと

木乃香と合流するよりも早く、デミウイングではないもう一機黒犬と戦闘を行っていた。

「トランザム!」

[EXアビリティ、スタンバイ]

 

このGBDEX-DWでのスキル発動を示す電子音を聞きながら、紅い残像を残し黒犬の背後に接近しGNビームサーベルを突き立て右腕を斬りとばそうとしたが、間に合わないはずの左手のアックスにGNビームサーベルを弾き飛ばされてしまう。

「この追従性の高さ、阿頼耶識か!」

 

アックスでビームサーベルを弾く事に成功した輝は、自身の愛機[黒犬]のベースとなっている獅電に合わせて阿頼耶識をEXアビリティにセットしていて良かったと内心安堵していた。

「阿頼耶識にしてて良かったよ、そしてもう一つはこれだ!MEPE!」

 

異なる二つのEXアビリティを同時に発動させるのが、EXアビリティの上段階[EX-Dアビリティ]を発動した黒犬が残像を残しながら、エクシアの周囲を取り囲みミサイルランチャーを全弾放ちついでにハンドガンも連射して辺り一面が砂煙によって何も見えなくなる。

「これで終わったかな...?」

次の瞬間、輝の目の前の砂煙が揺らいでいた。

 

「エクシア、俺に力を貸せ!トランザムエクスプロージョン!」

今現在発動しているトランザムに重ねる形で本来GBDEX-DWでは使えないはずの[トランザムエクスプロージョン]を擬似的に発動し、周りに立ち込めている砂煙を強引にGNソードで切り裂きながらブーストを噴かして黒犬に突撃する。

 

「まだ倒れてなかったのか!」

大型ショットガンを構えて撃とうとしたが、トランザム中のエクシアにショットガンを掴まれヒビが入っていき後少し暴発しそうだったのでエクシアに押し付けアックスを投げつけ爆発させる。

「間に合わねぇ!さらばGNソード...」

 

間一髪のところでGNソードのシールド部分で防ぐ事に成功したエクシアは、左腕のシールドも投げ捨て代わりに両腰のGNブレイドに持ち替えた。

(EX-Dアビリティの残り時間は25秒って所だな...攻め時か。)

「黒犬のファイターさんよ!ここらで締めと行こうぜ!」

声の聞こえるはずのない相手に向かって叫んだ拓哉が、GNブレイドを構え突撃。

 

「これで終わりにしようって事か!」

輝もエクシアのプレイヤーと会話できているかのように、ハンドガンを構えて迎え撃つ。

エクシアのGNブレイドが黒犬の胴体に突き刺るのと同時に黒犬のハンドガンがエクシアの全身を撃ち抜いていきエクシアと黒犬は爆散して辺りに破片が砕け散りながら散っていった。

 

「近づけばあの巨砲は撃てないでしょう!」

ストライクはストライカーパックをパージしその手に持った対艦刀を突き刺す構えでブーストを噴かして突進、急な事に判断の遅れたデミウイングはハウリングブラストを地面に落とし右腕のビームソードを抜き自身を貫く寸前で受け止める。

 

「早いな...ビームソードが間に合って良かった。」

ビームソードで受け止めたデミウイングが背中の片翼を揺らしながら対艦刀を弾き返し、ハウリングブラストを再び拾い上げ最大火力で放つ。

放たれた最大火力のハウリングブラストの一撃は僅かに狙いがそれストライクの頭部を吹き飛ばしながら数キロ先に大きなクレーターを作った。

 

衝撃で地面に叩きつけられたストライクは、地面に対艦刀を突き刺し立ち上がる。

「これでガンプラバトルだったら確実に酔ってたでしょうね...けどまだメインカメラがやられただけよ!」

先程と同じように対艦刀を突き刺す構えブーストを噴かす。

 

「貰った⁉︎」

「って相手は思っただろうな...」

対艦刀の切っ先は確かにデミウイングの胸部を貫くはずだったが、振り下ろされる直前であえて片翼を犠牲に動きを止め右腕のビームトンファーで逆にストライクの胸部を貫いていた。

 

「終わり、だな。」

ビームトンファーを斬り払うとストライクが爆散し、ゲーム終了を知らせるテロップが流れる。

 

「くっそー!負けちまったぁ...」

「まぁでも、良い試合だったんじゃない?」

結果的に1-0で負けた木乃香と拓哉だったが、良い試合が出来たと喜んでいた。

「結局ロストフリーダムは居なかったし、そろそろ時間だから何処か寄って帰ろうか。」

 

「じゃぁ、ハンバーガー食べて帰りません?」

「あ!良いわね、数駅先にこの辺にないハンバーガーショップがあるみたいだし折角だから行ってみましょうか!」

「はい!」

木乃香と拓哉は荷物を纏めるとハンバーガーショップに行く為、部室を後にする。

 

「お疲れ様、逆神くん!」

「七星くんもお疲れ様。」

2人のスマホには勝利を知らせるテロップが流れており、その後のマイページ画面では機体名が表示されていた。

輝の黒犬弐号機と燈真のLFDW、[ロストフリーダムデミ・ウイング]の名前が。

 

「勝利の美酒とはいかないけど、ハンバーガーで乾杯するか?」

「そうしよう!いただきまーす!」

その時のハンバーガーはすっかり冷めきっていたが、とても美味しかった。




どうもはじめてのコラボでテンションの上がってるセルフィアです!

今回コラボして下さった浅羽さんの作品はこちらから見れます!
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=9736787

普段とは違った世界観で書けてとても良い経験になりました!

またコラボ出来れば良いなぁ。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。