ガンダムビルドファイターズ Beginning Tale 作:セルフィア
「十六夜先輩が言っていたシステムか...エクシアのトランザムに対応出来るとしたら使わない手はないだろ!」
響は球体を操作し名前が明記されていないスロットを選択する。
[SEED、使用可能まで後70%]
そんな機械音がコックピット内で響いたかと思うと今まで明記されていなかったスロットにSEEDと刻まれているのを見つけた。
「SEEDシステム⁉︎ってすぐ使えないのかよ!」
そんな1人ツッコミをした直後に通信が入る。
「やぁ、どうやら起動は出来たみたいだね。SEEDシステムを」
「十六夜先輩!このSEEDシステムって一体なんですか?」
未だにトランザム中のエクシアの攻撃をなんとか交わしながら翼に尋ねる。
「元は部長のストライクに付ける予定だったんだけど、何故か起動しなくてね。トランザムの様なものだと思ってくれて構わないよ」
「トランザム。この機体も何かの残像と化すんですかね?」
「それは僕にも分からない」
と、通信の向こうで大きな爆発があったのだがそれがなんだったのかわからないまま通信を切られてしまいもう一度スロットを確認する。
(残り15%か...)
「だとしても!なんとか耐え切って使ってやらぁ!」
「何を企んでるかは知らんがファングを落としたぐらいで勝った気になるなよ!」
トランザムを中断したエクシアは、ストライクに向かってビームダガーを投げつける。
「しまっ⁉︎」
その発言の直後にエクシアの投げたダガーがライフルに刺さり爆発した衝撃でライフルを持っていた左腕と腰に付いていたサーベルも誘爆してしまう。
「どうだ!これで武装の半分は無くなったんじゃないか?」
「でも!ようやく溜まったこのシステムで俺は!」
改めてSEEDシステムのスロットを選択する
[SEED、スタンバイ。システム終了まで残り120秒]
ストライクが蒼く光り輝くと、粒子による残像をその場に残しエクシアの背後を取り左腕をサーベルで斬り落とす。
「早い!これなら行ける!」
「クソ!これが十六夜先輩の言ってたやつか⁉︎残り粒子が心許ないがやるしかない!トランザム!」
再び紅い残像と化したエクシアは蒼い残像と化しているストライクに向かってGNソードを振り上げ、対するストライクもトリアイナを振り下ろした。
お互い一歩も引かずにバーニアを極限まで稼働させて空中戦を始める。
「そろそろ決めようぜ!なぁ響ぃ!」
「望むところだ!来いよ拓哉ぁ!」
それは側から見ると紅と蒼がぶつかり合ってるようにしか見えず
響は残り少なくなったサーベルをダガーにするとエクシアに向かって投げつける。
「今更、ダガーを投げたところで!」
ライフルモードでダガーを撃ち落そうと何発か打つと自身に刺さる前に爆発し辺りに煙が立ち込めた。
直後、煙を晴らすかの様にストライクが持っていたはずのトリアイナが飛んでくる。
「な⁉︎あのダガーは囮か!」
[SEED終了まで残り、3.2.1]
「これで終わりだぁぁぁぁぁぁ!」
トリアイナを何とか弾いたエクシアだったが、それに気を取られ後ろからストライクが接近していた事に気付けず胸部をサーベルによって貫かれその動きを止める。
[0 SEED終了、機体を強制停止します。]
機械音と共にストライクは、棒立ちになってしまったが幸い1分程でストライクは動けるようになった。
「ちょ!こんな副作用があったのか迂闊に使えないなこのSEEDってやつは...」
しかし、先ほどの激闘で所々が悲鳴をあげていることに気づく
「これトリアイナ持てないじゃん!持って移動しようもんなら腕が持たずに関節が逝くよね⁉︎はぁ〜仕方ない置いてくか」
泣く泣くストライクのメイン武装であるトリアイナを放置し残り1本となったサーベルをバックパックから腰に移動させた。
「そう言えば、拓哉とタイマンに入る前に小川さんが滝沢先輩に追われてたな。反応はっと...残ってる!小川さんの援護に行かないと!」
軋む関節のギシギシという音を聞かなかった事にしてその場を後にする。
一方その頃
バンダースナッチと撃ち合いをしていた翼だったが
煙に紛れ距離を置くと
「このままではラチが明かないな、奏くんビームガトリングとナイフを交換しよう」
「今沙希ちゃんと鬼ごっこ中なんだけど!でも良いよ!その代わり実弾の方ね!」
Gセルフサーガを追いかけていた奏は、途中で翼の方へ行くとイチイバルッグの右腕で差し出していたビームの方ではなく左腕に付いていた実弾入りのガトリングを奪い取るとゲルググに装備し実体ナイフを投げ渡した。
「やれやれ、相変わらず強引だな。ん?安藤くんがやられたか」
奏が翼から装備を変更するために呼ばれた事で難を逃れた沙希は手持ちのライフルを置くとバックパックに付けていたケルディムガンダムのビームガンⅡを両手に持つ。
「これで、大丈夫かな?滝沢先輩は何処に...」
ゲルググを探そうと歩き出した矢先
「沙希ちゃんお待たせー!」
軽快な言葉とは裏腹にガトリングが火を噴きGセルフサーガを大胆にかつ正確に装甲を削っていく。
「もう⁉︎これだけ撃たれると狙いが付けられないっ!」
「鬼ごっこはおしまいだよ!」
ガトリングに気を取られていた沙希は、それがオートに切り替えられていたことに気づかずゲルググの接近を許してしまった。
「じゃぁねー」
(もうダメなの...?)
諦めかけていた沙希だったが、いっこうにやられた表示が出ない事を不思議に思い前方に視界を向けるとゲルググはそこにはおらず
「え...?」
「ごめんね小川さん!遅くなった!」
隣を見るともういつ倒れてもおかしくないぐらいボロボロのストライクがゲルググをタックルで吹き飛ばしていた。
「城戸さん?大丈夫なんですか?」
「一応ね、けど長くは持ちそうにないかな」
響は笑いながら沙希に話しかける。
「あー!もー!何そこでイチャイチャしてるの!私いるんですけどー!」
奏は体制を立て直し左手にビームサーベルを構えると壁を蹴り速度を上げて向かってくる。
「イチャイチャ⁉︎って危な!」
すんでの所で交わした響だったがその際、普通の状態であれば問題はなかっただろう。
しかし、今は立ってるのもやっとの状態だったので膝の関節が耐えられず右足が関節の部分から折れてしまう。
「足折れたー!小川さん逃げって小川さん⁉︎聴いてます⁉︎」
「イチャ、イチャ...」
プシューっと煙が出そうなくらい顔を赤くした沙希がそこにはいた。
「沙希ちゃん純真だったね...後で城戸くん謝っておいてー!」
奏は、ビームサーベルでGセルフサーガのコックピット部分をそっと貫くと壁に寄りかからせ地面に這いつくばっているストライクに向けてGセルフサーガから奪ったライフルを数発撃つ。
「こんな死に方あんまりだー!」
ストライクの爆発に合わせて近くに寄りかかっていたGセルフも揃って誘爆した。
翼が奏から実体ナイフを借りる為に通信していた頃
「全く翼くんは何処に行ったの?この付近まとめて吹き飛ばそうかしら」
「やれやれ、部長はせっかちでいけないよ。この前だってそれでやられかけたじゃないか」
バンダースナッチの前にイチイバルッグが降りたつ。
「あれは勝てたじゃない!最後に勝てば良いのよ勝てばね!」
アグニを構え砲撃を始める。
「作戦を考える僕の身になってほしいものだ」
イチイバルッグは、持っていたガトリングを背中にマウントしベース機のフラッグと同じ可変をするとアクロバティックな動きで砲撃を避ける。
しばらく撃っては避け撃っては避けを繰り返すと爆発音が止む。
「おや?部長は射撃戦では終わりが見えないと踏んで接近戦に持ち込む気かな」
アグニをパージしたバンダースナッチは腰からアーマーシュナイダーを抜くとスラスターを吹かし接近してくる。
「そう言えば、沙希ちゃん達大丈夫かしらってやられてるじゃない!こうなったら私がやるしかないわね」
アーマーシュナイダーを逆手に持ちイチイバルの上空を取るとそれを振り下ろし対するイチイバルも奏から借りた実体ナイフで応戦しようと振り上げた瞬間
[TIME UP!!!]
試合時間として定めていた20分が経過したので強制的にスクリーンが溶けバトルが終了した。
3on3では時間切れになった場合その時点で稼働状態にあるガンプラが多いチームの勝ちになるルールなので
「私たちの負けね〜。なんで沙希ちゃん顔真っ赤なの?城戸くん何したの?」
「えっ!俺ですか⁉︎」
「木乃香ちゃん!それ城戸くんじゃなくて私なの!」
その後なんとか沙希を落ち着かせて、話を始める
「それでどうだろう、君たちのガンプラの初陣は?」
「とても良いっすよ!ファングが無くなった後の武装の少なさがあれですけど」
「同じくです!SEEDの使うタイミングは考えないとですけどね...」
「ふむ、2機とも更なる改良が必要と言うことか」
翼はそれだけ言うと会話から外れ拓哉のガンプラの改修案をスケッチしだした
「あのモードに入ると翼くんは長いのよね〜。それはそうと!ねぇ3人は今度の休み空いてるかしら?」
「休みですか、拓哉とガンプラショップでバトルする予定でしたけど大丈夫ですよ!」
「右に同じく」
「私も大丈夫です...」
3人の了承を得ると木乃香は目を輝かせ
「ガンプラバトルの店舗大会に出ましょう!」
「「「店舗大会?」」」
また新たな発見や出会いがありそうな予感がした瞬間だった。
どうもセルフィアです!
ここで、1年生組のガンプラの特徴とベース機を軽く紹介させてもらいたいと思います!
ストライクルージュ黄昏(ストライクルージュ)で、近接特化型
エクシアディスターブ(エクシア)で、近接・遠距離・支援まで行える万能型
Gセルフサーガ(Gセルフ)で、遠距離支援型
となっています!
次回は店舗大会に出る予定なのでお楽しみに!