ガンダムビルドファイターズ Beginning Tale 作:セルフィア
「とうとうこの日が来ちまったな...」
「来ちまったな〜」
響と拓哉は会場を見つめ感嘆の声を上げた。
「会場を見つめるのは良いけど、目立ってるから早く中に入りましょう。」
「そーだよ!早く中でお菓子食べようよ!」
「お菓子を食べる為に来た訳じゃないんだけどね。」
「目立ちたくないです...」
2人に追いついた木乃香達が次々と言葉を掛ける。
そして、会場内に入り予め指定されていた席に荷物を置き開会式を始める為にステージ下に降りる。
「それでは、ここに新人戦の開催を宣言します。」
「「「「「うぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」」」」
盛大な盛り上がりを見せる中、早速第1試合の組み合わせが発表された。
[第1コートで海山高校対天ヶ崎高校の試合を行いますので各高校は移動して下さい。]
「え、いきなり⁉︎部長どうしましょう!」
「そんな焦らないの。落ち着いて移動しましょう。」
第1コートに移動した響たちは見覚えのある顔を目撃する。
「あー!お前らはあの時の女とガキじゃねぇか。」
「そういう貴方は、子供のガンプラバトルを邪魔しようとしてた方々じゃないですか。」
「冷静に全部解説しなくて良いんだよ!ちょうど良いリベンジの機会が巡ってきやがった、覚悟しろよ。」
「自分が出るとは限りませんけどね。」
(周りに冷静じゃない奴がいるとこっちが冷静になるってホントだったんだな。)
と、響は思い誰が出るかの話し合いに戻る。
「響と先輩は、あの連中と関わりあったんだな。」
「交流試合の前に部長があいつらに絡まれててたからほっとけなくてさ。」
「お前!知らない所でフラグたてやがって!」
「なんの話だ⁉︎」
話し合いが別方向に流れそうになったのを木乃香は制すとメンバーを発表した。
「第1試合は試合の雰囲気にも慣れてもらいたいのもあるしあの不良が城戸くんと戦いたがってるからメンバーは私と城戸くんで行くわ!」
「りょ、了解です!」
「派手に暴れてこい!」
「頑張って下さい...」
他の部員たちからも励まされいつもの勢いが戻った響は
「おう!行ってくるよ。」
と、筐体に向かって歩き出した。
真ん中に筐体を挟んで各選手はGPベースをセットする。
《Beginning[Plavesky particle]dispersal.Fiard3,forest》
《Please set your GUNPLA》
音声に従ってガンプラを置く
《BATTLE START》
「今井 木乃香、エクストリームガンダムブレイヴァーフェース。殲滅を始めましょうか!」
「城戸 響、ストライクルージュ黄昏。出るよ!」
レバーを動かしガンプラを発進させる。
「さてと、いくら前にも勝ってるからって油断しちゃダメだよ?」
「はい、それに今までの戦い方じゃダメだって石川さんや部長に気づかされましたからね...」
「そう、なら良いけど!さぁ、行きましょうか。」
全身が黒に染め上げられているエクストリームは、背中のウィングを展開すると飛翔を開始し続くストライクも置いていかれてはたまらないとバーニアスラスターを噴かしながらついて行く。
少し進んだ所に森林が生い茂っていない拓けた場所を見つけ降り立つ。
「居ませんね、何処にいるんでしょう。」
「うーん、あそこの岩場とか怪しいけどそこに行くまでにトラップがあったら厄介だし...あ、城戸くんトリアイナの他に近接武装持ってきてる?」
「え、一応持ってきてますけど。どうしたんですか?」
「ちょっと前シュミレーションバトルでトリアイナをぶん投げたら凄い威力になった一撃あったじゃない?それを今やろうと思って。」
「あれって確かSEED発動してビームランス展開中だったからできた奴じゃないですか、今やります?」
「いいえ、SEEDはまだ見せたくないしその点私のこれなら何回か見てる人もいるから問題なしって訳でトリアイナ貸してもらえる?」
「分かりました、壊さないで下さいね。」
ストライクからトリアイナを受け取ったエクストリームはそれをビーム弓、オリオニアスにかけるとSPモード[射撃強化]を選択する。
「善処します。爆ぜろ!
トリアイナをビームランス展開モードにし射撃強化により普段よりビーム出力が強化され放たれると目標にしていた岩場を抉り取り次の瞬間、岩場に隠れていた敵ガンプラが粉砕した岩に押し出される形で姿を現した。
「ビンゴ!さぁ、狩りの時間よ!」
「マジで隠れてた...っと俺も行くか。」
エクストリームはオリオニアスをソードモードにストライクはバックパックからふた振りの剣、プロミネンスツインブレードを構え姿を見せた敵ガンプラに接近する。
姿を現したガンプラは、緑色のジンクスⅡキャノンと薄い水色をしたアルケーのカスタム機でその内のアルケー以前響が戦ったファイター松本 大揮が通信を入れてくる。
「あのエクストリームはお前のじゃなかったのか、舐めやがって!このアルケーブリザードで叩きのめしてやるよ!」
アルケーは左腕に装備していたビームガンを連射しストライクに襲いかかり、ストライクはそれをプロミネンスでさばきながら応戦した。
「あれには理由があって!って言っても聞いてくれる玉じゃないよな。」
ビームガンによる連射を止めバスターソードを抜いたアルケーはストライクに振り下ろし対するストライクはプロミネンスをクロスさせてガードする。
「城戸くん避けて!」
突如木乃香から通信が入りアルケーを蹴り飛ばしその場から離れると代わりにエクストリームがオリオニアスを振りかざし割って入った。
「アルケーはお願いします!俺はこっちをやります!」
エクストリームを追ってきたのだろう少し遅れてジンクスがこの場に現れる。
「アニキの邪魔はさせないっす!」
「アンタのアニキはむしろ俺の方に用があったみたいなんだけど...」
問答無用と言わんばかりにビームライフルを撃ってきたので、ストライクもビームピストルを抜き応戦しお互いに装甲を少しずつだが削っていく。
「前よりは当たるようになったけど、それでも4割くらいか。」
ストライクは射撃を止めビームピストルをジンクスに投げつけそのすぐ後にビームサーベルも投擲しビームピストルに当てる事でジンクスのビームキャノンを誘爆させ、爆発による煙が辺りに立ち込めストライクは煙が晴れる前に仕掛けようとプロミネンスを構え突撃したが先程まで戦っていたジンクスの持っていないはずの武装で防がれる。
「なに⁉︎このバスターソードっていやでもアルケーだったら先輩が抑えてるはず。」
直後木乃香から通信が入る。
「ごめーん、抜かれちゃった。どうしても彼は城戸くんと戦いたいみたいで引き下がってくれないからお願いしていいかな。」
「分かりました!なんとかやってみます。」
さっきの一撃を止められたストライクはふた振りのプロミネンスを繋げナギナタモードにすると大きく振り回しアルケーを引き剥がす。
「ようやくやる気になったか。そうこなくっちゃなぁ!」
引き剥がされたアルケーはパックに折りたたんでいたGNメガランチャーを両肩に固定しサテライトキャノンのように構えるとそれを放つ。
「2本に増えてる⁉︎けど、前と違ってこの機体なら防げるはずだ!ドラグーン展開、SEEDアームver!」
今までスラスターとして使っていたプロトドラグーンを射出するとドラグーンによるビームバリアを展開しそれでは足りないとここでは使わないと決めていたSEEDを腕部のみ発動しビームシールドを展開する。
[SEEDスタンバイ、アームのみ発動します。]
メガランチャーの一撃はドラグーンバリアの時点で大幅に威力を落とし腕部ビームシールドで完全に防ぎきる。
「こいつを防ぐだと⁉︎なら直接叩っ斬ってやるよ!トランザム!」
再びバスターソードを構えトランザムを発動し紅い残像と化したアルケーはストライクに肉薄しバスターソードを振り下ろす。
「俺はこんな所で負けてなんていられない!SEED全体だ!」
[SEEDオールボディ、システム終了まで残り100秒]
アルケーのバスターソードを身体を少しずらして避け蒼い粒子を纏わせたストライクはSEEDにより出力が上がったビームサーベルを抜きアルケーの手首を切断し、手首ごと落ちたバスターソードが音を立てて地面に突き刺さった。
「クソがぁぁぁぁ!」
「これで!俺の!勝ちだ!」
両手を失ったアルケーは再びメガランチャーを構え狙いなど定めずガムシャラに放つがストライクはメガランチャーをビームサーベルで両断し武装を失ったアルケーはその場から逃げ出すがストライクはブーストをかけてタックルで押し倒すとガラ空きになった胸部にビームサーベルを突き立てる。
トランザムがちょうど終わりGN粒子の放出が止まったアルケーはその動きを止めた。
ストライクがアルケーを倒した同時期
ジンクスのキャノンを失いながらもビームライフルによる射撃をブレイヴファンネルで防ぎながら、エクストリームはオリオニアスでこちらに向かってくるジンクスの両脚を射抜く。
「もう、貴方に勝ち目はないしこれ以上ガンプラを傷つけたくないから降参してくれないかな?」
両脚を射抜かれた事により、脚部ブースターを失い前のめりに転倒したジンクスのファイター草島 牧雄に通信を入れた。
「撃墜判定が出てない内はまだ負けてないっす!アニキの分もぉぉぉぉ!」
再び起き上がる為、バックパックに増設されていた長距離移動用のタンクブースターを使い無理やりガンプラを起こすとこちらにぶつかってきてその場から連れ去られる。
「くっ〜画面が揺れて気持ち悪い...ん?あそこに突き刺さってるのって。」
ジンクスにぶつかられブレイヴファンネルによる妨害は行なったがそんな事御構い無しに場外へ連れていかれそうになったエクストリームは、ステージ端に近い大木に先程矢にしたトリアイナが突き刺さってるのを見つけた。
「一か八か!城戸くんまた借りるね!」
連れていかれる寸前大木に刺さっているトリアイナの柄を握りステージアウトをすんでの所で回避すると同じく踏みとどまったジンクスもライフルを構えビームサーベルを展開し振り下ろす。
「私だってランスは使えるんだから!」
エクストリームは振り下ろしてきた一撃を真正面から受けてたち手首ごとコックピットを貫き地面に叩きつけるとその衝撃でタンクブースターが爆発を起こしその爆発にジンクスも巻き込まれ誘爆した。
[YOU WIN!!!]
勝利を告げる機械音がコックピット内に響き渡り響・木乃香ペアの勝利が決定し、バトルが終わって不良たちはこの借りは地区大会で返すと言い残すと帰って行った。
「城戸くんお疲れ様!ごめんね〜任せちゃって。」
「大丈夫ですよって言いたい所なんですけど。使わない予定のSEED使っちゃいました...」
「仕方ないわ、けどやられなかったんだからもっと誇りなさい!」
「は、はい!」
木乃香に褒められ喜んだ響はにやけた顔のまま他の部員の所に戻る。
その頃別のコートでは
「おい!なんだよあのガンプラは、ビームが全然通らないぞ!」
目の前に立つガンプラにビームを放つが全く効いていないことに相方のゴトラタンが既に撃墜されているv2のプレイヤーは叫びをあげた。
「そんなビームがコイツに効くとでも思ってるのか!」
マントの隙間から手を伸ばした瞬間、v2は上半身と下半身が切断される。
「なんなんだよ!」
「じゃあね、弱い人。」
勝利アナウンスが鳴り響くまでそのガンプラのファイターは、宙に漂うv2を見つめていた。
UA数2000件突破!
この作品を読んでいただきありがとうございます!
と言うわけでとうとう新人戦が始まりました!最後にチラッと出てきたのはどんなガンプラなのかお楽しみに!
今回のガンプラ紹介です!
アルケーブリザード
武装:バスターソード、GNメガキャノン×2、腕部ビームガン
SP:トランザム
以前響と木乃香が戦った不良の親玉、松本 大揮のガンプラでアルケーをベースにしてスローネ系の武装を積む事で遠近対応型のガンプラに仕上がっている。
色が薄い水色なのはある特撮を見て影響されたのだとか。
ただ両腕が無くなった後は遠距離の武装しかなく今回はそこを突かれてしまったので脚部などに武装を積む予定らしい。