ガンダムビルドファイターズ Beginning Tale   作:セルフィア

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第15話〜新人戦・準決勝〜

沙希がようやく響と話してくれるようになった頃、準決勝のアナウンスが流れる。

 

[第3コートで城西高校対天ヶ崎高校の試合を行いますので、選手はコートに移動して下さい。]

 

「城西高校って石川さんの所ですよね?」

「そうよ、そして間違いなく彼女が出て来るわ。」

響と木乃香が会話を交わし、その後翼の方を見る。

 

「ん?あぁ、部長のストライカーパックと安藤くんの追加武装の準備は出来てるよ。ホントは奏が行ければ良かったんだけど、今お菓子の食べ過ぎでトイレとお友達になってるからね。」

呆れた様子でため息をつく翼を見て乾いた笑いを取る響たち。

 

「よーし、それじゃ安藤くん行きましょうか!」

「了解!んじゃ行って来るわ。」

「おぉ、派手に暴れてこい!」

響の発言が終わったぐらいでこちらに背を向けた拓哉は軽く手を振りコートへ向かう。

コートに着くと既に城西高校の選手はおり挨拶を交わす。

 

「今回は私と茉莉乃だよ。あの時の交流試合以来だね。」

「拓哉さん!この前はありがとうございました!」

「石川さんお久しぶりです。茉莉乃もまた遊びに行こうな。」

「出て来るとは思ってたわ。それにしてもこの2人はここまでの仲になってたとは...」

 

試合とは関係ない話に流れそうになったので、恵美と木乃香は2人を制すと筐体に向かいそれを真ん中に挟みGPベースをセットする。

《Beginning[Plavesky particle]dispersal.Fiard2,space》

 

《Please set your GUNPLA》

音声に従ってガンプラを置く

 

《BATTLE START》

「安藤 拓哉、ガンダムエクシアディスターブwithGNアームズtypeE!圧倒させてもらう!」

「今井 木乃香、ムサシードストライク!殲滅を始めましょうか!」

レバーを動かしてガンプラを発進させる。

 

今回のステージは周りに戦艦やMSの残骸が漂う月面基地だった。

 

月基地入り口付近で木乃香のストライクと拓哉のエクシアは辺りを見渡し敵影がないことを確認し降り立つ。

「さてと、安藤くんGNアームズは使えそう?ホントはファングが直ってるか私がそっちを動かせば良いだけの話なんだけど...」

 

GNアームズなどの支援兵装は1人で操作する場合のチームは2体+1で支援兵装を別の人が操作するなら1体+1になるので人によっては2体+2も可能だが大抵は同士討ちをしてしまう事の方が多いのでむしろ支援兵装無しの方が多いというわけだ。

 

「ファングが使えなくなる事を想定して翼先輩がGNアームズを持ってきてくれてて良かったですよ。それに今は戦力を削るわけにはいかないんでこれで大丈夫っす。」

エクシアはGNアームズの大型ビームサーベルを起動して漂っていた戦艦の残骸を切断してみせた。

 

「出来る限り前に出るけど、無茶はしないでね。」

了解、と返事を返しストライクがGNアームズの上に乗り移動しながら索敵を行う。

移動を開始して少し経った辺りでレーダーに敵影が映る。

 

「安藤くん!右斜め前方に敵影感知したからGNアームズは砲撃を行いながら援護して!」

「任せて下さい、砲撃しながら援護します!」

GNアームズの大型ビーム砲を起動し威力を抑える事で連続射撃可能にした連続射撃モードで連射する。

その砲撃に合わせストライクもバックパックから対艦刀を抜きいつでも斬り掛かれるよう構えた。

直後軽い爆発が起きるが相変わらずレーダーから敵影反応は消えない。

 

「化け物か⁉︎」

「それ本人に言ったら怒られるからね。って来るわよ!」

木乃香の発言通り、GNアームズが連続射撃モードを中断した辺りで可変形態の黒を基調としたアリオスと新たに増設された牽引用のアンカーに捕まった所々に赤色が入ったブルーディスティニーがこちらに迫っていた。

 

「今なら変形解除できないだろ!」

エクシアは腰からビームダガーを抜き投擲するがビームダガーはアリオスのビームシールドに挟まれ跡形もなくその姿を消した。

「とんだご挨拶だね、茉莉乃の彼氏は。」

「まだ彼氏じゃないですよ!」

慌てながら否定した茉莉乃に対し恵美はまだ、ねと意味ありげな表情をしながら拓哉たちの目の前に降り立つ。

 

「私のアリオスにそんなデカイので来るなんてやって下さいって言ってるようなものだよ。むしろやられたいの?」

「え、拓哉さんってもしかして...」

(GNアームズを装備してきただけで、この言われようとは...)

「やめてくれ!俺はMじゃないからな!後、先輩は機体を屈めてくれ!」

 

ストライクが機体を屈めたのを確認すると、GNアームズの大型ビームサーベルを起動し周りのMSの残骸ごとアリオスとブルーディスティニーを薙ぎ払う。

しかし、その一撃は2機に軽々しく避けられアリオスが再び可変形態を取りエクシアの背後に回るとビームマシンガンをGNアームズのブースター部位に連射する。

直後、ブースターは爆発を起こし拓哉は誘爆を防ぐためにブースター部位を切り離した。

 

「クソ!機動性を失ったら良い的だ!」

泣く泣くGNアームズもこの場に破棄しアリオスの追撃を躱した。

追い討ちを掛けようとするアリオスにストライクがスペースデブリを器用に蹴りながらビームブーメラン「マイダスメッサー」を投擲しアリオスの追撃を中断させる。

マイダスメッサーを躱したアリオスと入れ替わるようにブルーディスティニーが180mmマシンガンを連射し帰投途中のマイダスメッサーを撃ち落とす。

 

「今のは危なかったね。当たってたら危なかったよ。」

「どうせこの程度なら避けると思ってたわ。これからが本番よ!」

ストライクは対艦刀をバックパックに戻すと今度は両腰からビームサーベルを抜き二刀流の構えを取り先程と同じようにスペースデブリを蹴りながら移動を繰り返しアリオスに肉薄する。

 

「切り返せるか!」

「接近戦は苦手なんだけどな...」

右側からの一撃は右肩のビームシールドで左側の一撃は同じようにビームサーベルを抜き斬り結ぶ。

その様子を見ていた茉莉乃はストライクの背後からサーベルを構えて突撃するがGNアームズをパージして身軽になったエクシアのGNソードに防がれる。

 

「そんな⁉︎」

「お前の相手は俺だ!」

エクシアに押し出される形でその場から連れ出され少し離れた所で解放された。

「いくら拓哉さんだからって手加減はしませんよ!EXAM!」

[exam system stand by]

 

目が赤く光りオーラのようなものを纏ったブルーディスティニーがエクシアに迫りビームサーベルを振り下ろし装備していたGNシールドごと左腕を斬り落とす。

「やっぱり積んでたか!この威力は俺も本気出さないとヤバイかな...トランザム!」

紅い残像と化したエクシアも負けじとGNソードを振り上げブルーディスティニーの右腕を斬り飛ばし、その後しばらくの間激しい鍔迫り合いが続いた。

 

拓哉が茉莉乃を連れ去った頃

 

「これは心置きなくやりあえって後輩たちの気遣いかな?」

「そう見たいね、じゃぁ早速続きをしましょうか!」

アリオスを蹴り飛ばし右手のビームサーベルを逆手で持ちそれを投擲すると、アリオスはビームマシンガンを連射し撃ち落とし代わりにGNマイクロミサイルをコンテナが空になるまで撃ち続ける。

 

「楽しいよねぇ!木乃香!」

「人格変わってるじゃない、あのアレルヤもどき!」

スペースデブリをミサイルにぶつけて相殺しそれに紛れてビームダガーをアリオスに投擲し突然の事に対処出来なかったアリオスは右肩のビームシールドを失う。

 

「このまま押し切らせてもらうわ!翼くん今こそ使うからね!」

木乃香はスロットからSP[???]を選択すると、普段響が使っているシステムによく似た名前が浮かび上がる。

[SEEDsystem(ツヴァイ) stand by機能終了まで残り30秒。]

恵美との対決を前に翼に無理言って本来使えないはずのシステムを強引に組み込んだ為、終了時間が極端に短くなっていた。

 

「30秒もあれば十分!」

蒼い粒子を纏ったストライクはビームサーベルを構えながら接近しアリオスの残った左肩のビームシールドを斬り落とす。

「そうこなくっちゃぁぁぁ!トランザム!」

ストライクの追撃を紅い残像と化す事で躱したアリオスはお返しと言わんばかりにビームマシンガンを連射し右手のサーベルを撃ち落とした。

 

その後も激しい接戦の末にSEEDやトランザムは終了し、ストライクはサーベルと対艦刀を失い手持ち武装はアーマーシュナイダー1本のみにアリオスは両腕のビームマシンガンは潰されコンテナも失い右脚の右翼をブレード代わりに持つのみとなった。

お互いにそれぞれの獲物を構え互いを倒さんとブーストをかける。

 

「恵美ぃぃぃぃ!」

「木乃香ぁぁぁ!」

その後激しい衝突音がして、周囲に沈黙が訪れる。

「決着はつかなかったね...」

「えぇ、後は後輩たちに任せましょうか。」

ストライクとアリオスはお互いに身体を預け寄り添うようにその動きを止めた。

 

その頃、絶賛戦闘中の拓哉と茉莉乃

 

 

EXAMが終了したブルーディスティニーに至近距離で3連ミサイルを食らったエクシアは、直撃をもろに受けトランザムが強制終了し吹き飛ばされる。

宇宙空間なので止めるものが何もなくブルーディスティニーの姿が見えなくなるまで飛ばされた辺りで何かにぶつかった。

 

「GNアームズ!ここまで流されてたのか。」

先程ブースターをやられ放棄したはずのGNアームズが漂いに漂ってこちらの中域まで流されてきていた。

「ブースターはやられたけどまだサーベル発生器は使えるな。GNアームズ、最後まで付き合ってくれ!」

 

GNアームズから大型ビームサーベル発生器を斬り出しエクシアの失った左腕に嵌る。

「さてと、戻らないと。ブーストランザム!」

エクシアはスラスター部位のみトランザムを発動しブルーディスティニーの元へ向かう。

 

「拓哉さんは何処まで飛ばされたんでしょう...」

ミサイルを放った側の茉莉乃はまさかあんなに飛ぶとは思わずに索敵を開始する。

「⁉︎高速でこちらに向かっている機体はって、拓哉さんしか居ませんよね。」

「その通り!地獄の底から死神が帰って来たぜってなぁ!」

 

ブーストランザムを中断したエクシアは大型ビームサーベルを振り下ろし、ブルーディスティニーもビームランスを突き出して応戦する。

「くっ!なんて質量なんですか!」

「GNアームズは伊達じゃない!」

直後、ビームランスがその質量に耐えきれずビームから引き裂かれランス部分も折れてしまう。

 

「ビームランスが!」

「ここで終わりにさせてもらおうか、トランザムエクスプロージョン!」

機体各所に増設したビームサーベル発生器からビームを展開しAGE-FXのFXバーストのようにビームを纏いブルーディスティニーにタックルを仕掛ける。

タックルを受けたブルーディスティニーは先程のエクシアのように吹き飛ばされた。

 

「姿勢制御が出来ない⁉︎」

「貰った!これで決める!」

ビームの出力を左腕の大型ビームサーベルに集中し現段階でエクシアの出来る最高の一撃を放つ。

「ライザァァァソォォォド!!!」

高く掲げた大型ビームサーベルのビームは月を一回りできるほど大きくなりそれをブルーディスティニーに向けて振り下ろし月基地ごと両断した。

 

[YOU WIN!!!]

 

勝利を示す機械音がコックピット内に響き渡り天ヶ崎高校の勝利が決定し、スクリーンが溶け恵美と茉莉乃と握手を交わしコートを後にする。

そして、スタンドに戻るとちょうどもう片方のコートで行われていた試合がモニターに映し出される。

 

「あれが最後の対戦相手、やっぱり先輩の妹さんか...」

響がモニターに映った黒いストフリを見て思わず声を出す。

波乱の決勝が今行われようとしていた。




最近、ガンプラのストライクで歴代ガンダムの特徴的な部位を移して○○ストライカーなる物を作成してみたいと思い手始めにクロスボーンガンダムx1から始めました(笑

とうとう、準決勝まで書く事が出来ました!次で長かった新人戦が終わろうとしています!(その先はまだ考えないなんて言えない...)

と言うわけで今回のガンプラ紹介!
ムサシードストライク
武装:対艦刀、ビームサーベル×4、アーマーシュナイダー×2、マイダスメッサー、イーゲルシュテルン
SP:SEEDsystemⅡ(ツヴァイ)
木乃香の使用するストライクのソードストライクverで、射撃武装はバルカンのみになり戦い方が響と同じ脳筋スタイルになってしまう。
本来、木乃香のストライクでは使えないはずのSEEDを翼が改良を重ねて使用出来るようにした物を強引に組み込んでいるのでごく短時間だが使えるようになったがこちらはSEED終了後の使用制限などの安全装置がないので扱いが非常に難しくなっている。
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