ガンダムビルドファイターズ Beginning Tale 作:セルフィア
「って事だから、この図面通りに作って!」
それはガンプラを作って2日後の部室で奏に勉強を教えていた翼に向けて木乃香が放った一言から部活が始まった。
「取り敢えず、どういう経緯でそうなったか教えてくれないか?こちらは奏が中々数式を覚えてくれなくて頭を抱えているんだ。」
翼があきれた様子で奏を見ると奏も悪いのは自分だけじゃないと抗議する。
「だいたいこの数式を覚えた所で社会に出ても役立つわけじゃないでしょ!」
「分かる。」
これには響も共感したようで大きくうなづいていた。
「城戸さん、私で良かったら数学教えますよ...?」
「ホント⁉︎今度の期末前にお願い!」
響は目を輝かせると沙希の手を握りぶんぶんとふる。
するとみるみる沙希の耳が赤くなり湯気が出るんじゃないかと思った所で、木乃香が割って入り話を戻す。
「はーい、この話はこれまでで経緯としては...」
木乃香は響が初めてガンプラを作った事・標準武装を何にするか話し合った結果など土曜日に起きた内容を事細かに翼に説明した。(響が沙希に踏まれた事も)
「なるほど、大体分かった。けど今は奏の勉強が最重要案件だから追試が終わってからでも大丈夫かな?」
「大丈夫です!予備機としてだったんで時間のある時で。」
「すまないね、それまでは今のストライクで自分の苦手分野とかを練習するのも良いのではないだろうか。」
「苦手分野...射撃センスが皆無な事ですかね。」
響の発言にピンときたのか木乃香がガンプラバトルの筐体に歩いていき何やら設定をいじっていた。
「城戸くんの射撃センスを磨こうと練習用に設定し直したから射撃なら沙希ちゃんがこの中で上手いからセコンドに入ってもらって練習しましょうか。」
「よろしくお願いします!」
「こちらこそ、よろしくお願いします...」
「ガンプラはどうしましょっか。」
私のを使って下さいと、ポーチからレオパルドを取り出しバックパックを軽装備仕様に換装して響に渡した。
「ありがとう小川さん!」
「とんでもないです...」
《Beginning[Plavesky particle]dispersal.Fiard1,colony》
《Please set your GUNPLA》
音声に従ってガンプラを置く
《BATTLE START》
「城戸 響、ガンダムレオパルド。行くよ!」
レバーを動かしガンプラを発進させる。
「よし、行きますか。小川さんセコンドよろしくね!」
「は、はい。よろしくお願いします...」
軽く挨拶を交わしステージ中央まで移動すると、一機目のザクが投入され視界に入る。
「早速貰いますか!」
いつも通りビームをザクに向けて撃ち込むが当たらない。
続けて数発撃つがやはり当たる気配はせず。
「何で当たらないんだよ...」
「あ、私が照準を付けるので...」
軽く落ち込んだ響に沙希が慰めるようザクへ照準を付け引き金を引く。
この一撃はザクの胴体を貫通し爆散し、続く2機目から4機目のザクも沙希が照準を付け響がガンダムを操作して撃つというなんとも情けない結果となってしまった。
「この距離なら!」
ようやく自身で照準を付けライフルを再び構え5機目のザクをライフルが誘爆しないギリギリの距離で打ち抜いた瞬間。
[CAUTION!!!]
何者かの乱入を知らせる警告が鳴りステージ設定が練習から戦闘へ変更された。
「乱入⁉︎小川さん何か聞いてる?」
乱入の知らせを受けセコンドに入っている沙希に尋ねるが沙希も焦った様子で何も知らないようだ。
しかしその疑問はすぐに解決する事となった。
「人が勉強して横でバトルしてたらやりたくなっちゃうでしょ!」
「すまないね、どうしてもやりたいって駄々をこねるものだから。少しだけ付き合ってくれないか?」
どうやら響が射撃機の扱いを学ぶためにバトルをしていたのが気になって勉強に身が入らなくなり乱入する事にしたらしい。
「それはいいですけど、でも滝沢先輩ガンプラ置いてきたって言ってませんでした?」
「私のは置いてきたよ!だから木乃香から借りた!」
乱入された事により練習ステージからバトルステージに書き換えが起こりステージもコロニーから市街地になって目の前に見たことのある機体が現れる。
「部長のって...それバンダースナッチじゃないですか!」
バンダースナッチの姿を確認したのと同時にモニターに木乃香と翼から通信が入る。
「なんか面白そうだから貸しちゃった。」
「珍しく奏がガンダムに興味を示すものだから僕も嬉しくなってつい乗ってしまったんだ、本当にすまない。」
モニター越しに頭を下げられここまでされたら許すしかないと響は軽く溜息を吐き奏に問いかける。
「滝沢先輩、バンダースナッチの使い方分かるんですか?」
「勿論だよ!何回戦ったと思ってるの、まぁ私が使いやすいストライカーパックに換装したけどね!」
そう言いながらバンダースナッチが手に持ったビームライフルで数発レオパルドの足元に連射し砂煙を舞わせて視界を遮る。
「いきなりか!小川さんこんな事になっちゃったけど行ける?」
「私は大丈夫、です...行きましょう。」
バンダースナッチが距離をとったと思い改めて射撃の構えを取りスコープに目線を合わせようとした途端目の前から対艦刀で砂煙を切り裂いてバンダースナッチが現れる。
「近接機を相手にしてる時にスコープなんて覗いてたらすぐに落とされるよ!」
バンダースナッチが対艦刀を振り下ろしそれより少し遅れて覗き込んでいたスコープから視線を外してライフルから手を引く事でライフルごと腕を斬られずに済んだ。
「小川さん!動きながらでもちゃんと当てられるのってコツとか必要?」
バックパックからアームで伸ばしたビームガトリングをバンダースナッチに向けて連射しながら沙希に尋ねる。
「えっと、ターゲットが二重の赤ロックになれば大抵は当たるので後は敵と自分の立ち位置を確認しながらライフルの発射口と敵が真正面に重なったら撃つタイミング、です...」
斬るなら楽なんだけどな、とバックパックからビームダガーを抜き投擲するとそのダガーは狙い違わずバンダースナッチの対艦刀に命中し誘爆させる。
「相変わらずダガーの命中率だけは良いよね!」
「ん、このタイミングなのか?試しに!」
ビームライフルをダガーを投擲するように持ちバンダースナッチが少し動きを緩めた瞬間、ライフルを振り下ろしながらトリガーを引く。
するとその一撃はダガーを投擲したような命中率でバンダースナッチの右肩に命中した。
「城戸くんのライフルに当たるなんて!」
「その発言は軽く凹みますよ、でもこの感覚ならやれる!」
再びライフルをダガー構えで持ち何発か放ち肩部3連ミサイルも一斉射するが、バンダースナッチは肩を負傷した右腕をパージしてミサイル群に投げつけそれを爆発させる。
「危なかった〜、でもそろそろ終わりにしないとね!」
「望む所ですよ!最後は近接で行きますけど。」
バンダースナッチは左手でフラッシュエッジを、レオパルドはビームサーベルを構えバーニアを噴かしながら突撃。
お互いにそれぞれの獲物を振り下ろそうとした瞬間、ブザー音が鳴り響く。
[TIME UP!!!]
「あ、練習だから時間決めておいた方が良いと思って設定してたの忘れてた。」
木乃香がやっちゃったと小首を傾げる。
「は?」
「え?」
「「何じゃ(だ)そりゃー!」」
そうして当初、射撃訓練として行っていたバトルは奏とのバトルへ発展し時間切れという形で幕を閉じるのだった。
最近FGOで全然☆4と☆5が出てきてくれなくて少し落ち込んでいるセルフィアです。
次回、新たな出会いがあるかもしれないのでお楽しみに!
今回のガンプラ紹介です!
ストライクガンダムバンダースナッチ(奏使用機)
武装:ビームライフル、対艦刀、フラッシュエッジ×2、アーマーシュナイダー×2、ビームサーベル×2
SP:なし
木乃香のバンダースナッチを奏が使う為に格闘仕様のパックに変更した機体。武装の大半が格闘系になっていて偶然にも7本なのでセブンソードストライカーという名前にした。
奏のGPベースを使った為、seed systemを登録しておらず今回は使えなかったらしいが翼の話ではそういうシステム系はペース配分が出来ないから運用をしていない。