ガンダムビルドファイターズ Beginning Tale   作:セルフィア

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第30話〜幼馴染は姉として見極めたい件について〜

ガンプラ合宿が終わって数日後の事

学校は夏休み中だが、部活動がある生徒は学校を訪れ部活に励んでおりそんな中唐突に響が口を開いた。

 

「悪い拓哉、先に行っててくれ。忘れもんしたっぽい。」

「おいおい、まさかさっき行ったバーガーショップに忘れたのか?」

「かもしれん、ちょっとひとっ走りしてくる。」

「りょーかい、早く帰ってこいよ。愛しの小川さんが待ってるからな。」

本人の前では言うなよ!、と走りながら注意喚起した響が校門を出て駆け出していった。

 

「この暑いのに走るとかあいつ元気だな...まぁ普段走らないしいい運動になるだろ、さて部活行くか。」

そして、いつも通り挨拶をしようと部室のドアに手をかけ開いたところで

「なんだこりゃ...」

沙希が部員ではない人物とのバトルが繰り広げられていた。

 

「おや、拓哉くん。響くんはどうしたんだい?」

「あいつなら忘れ物を取りに帰ってますよ、それよりこれは一体どういう状況で?近接戦で戦ってる真剣な小川さんを見るの鉄血祭以来なんですけど。」

「そうだね、事の始まりを話そうか。」

 

話の始まりは数十分前に遡る。

 

部室には響・拓哉以外の部員が集結しており、木乃香と翼は機体の調整、奏はおやつを頬張り沙希は雑誌を読んでいた。

直後、部室のドアが開き響かと思っていた沙希が顔を上げるがそこにいたのは響ではなかった。

「こんにちは〜響くんいます?」

 

突如現れた響を訪ねる女性が現れ沙希を含め部員全員が固まるなか木乃香がなんとか口を開いた。

「今はいないけど後から来るわ。それで貴女は?」

「あ、申し遅れました!私、黒羽 紫織って言います。水泳部に所属していて響くんとは幼馴染で今日はちょっと用があったんですけど、ここで待たせてもらっても良いですか?」

 

「大丈夫、後数分くらいで来るって連絡はあったから何もないけどゆっくりしていって。」

「ありがとうございます!あ、そう言えば小川さんって人はいますか?」

「あ、私です...」

「貴女が小川さんね!よく響くんが話しているからどんな人なんだろうって思ったけど、なるほどね当てはまるわ。」

 

「何がですか?」

「響くんってめったに女の子の話はしないんだけど、ここ最近嬉しそうに話すもんだから気になってね。そっかぁ、響くんの隠してる本のヒロインにそっくりだわ。」

「それって...⁉︎」

「わぁぁ、沙希ちゃんしっかりしてー!」

 

奏が慌てながら沙希を落ち着かせ団扇でパタパタ風を起こすといつもより早く落ち着きを取り戻したようだ。

「えっと、話を戻すけど黒羽さんは沙希ちゃんの様子を見に来たって事で良いかしら?」

「そうですね、ホントは響くんもいたら面白い事になったと思うんですけどそれはさておき小川さんがどんな人か見に来たって言うのが理由ですね。」

 

「それで結果は?」

「よくもなければ悪くもない感じです、姉としてもうちょっと...」

「「「姉⁉︎」」」

部員集合〜と、奏・翼・沙希を呼び意見を求める事にした。

 

「幼馴染って言ってなかった?」

「言ってたね、そして響くんの本の詳細を知ってると。」

「翼くん家にあるのはまた違う感じだけどね。」

「十六夜先輩の家にもあるんですか...?」

「ちょっと待ってほしい。奏、どこまで知ってるんだい?」

「ストップ!話が逸れてる。まぁ、もうちょっと聞いてみれば教えてくれるかも。」

 

みんなで紫織の方を向き、木乃香が口を開く前に紫織が口を開いた。

「あ、話し合いは終わりました?響くんに見合ってるか確かめるのに小川さん、ちょうどバトルシステムもあるしバトルしません?」

「分かりました...望むところです。」

2人が筐体を真ん中に挟みGPベースをセットする。

 

《Beginning[Plavesky particle]dispersal.Fiard1,space》

 

《Please set your GUNPLA》

音声に従ってガンプラを置く

 

《BATTLE START》

「小川 沙希、レオパルドデュルガーwithストライクブースター。行きます!」

「黒羽 紫織、ビルドストライクアルテミス。出ます!」

 

レバーを動かしガンプラを発進させる。

 

今回のステージは、サンダーボルト中域の宇宙だった。

 

辺りに雷鳴が轟くなか、響のストライクブースターを装備していたレオパルドがステージ中央へ先行し待っているとそれから程なくしてストライクがブースター全開で突っ込んで来る。

 

「早々に決着をつけます!」

「そんな攻撃!」

ストライクが高出力ビーム砲を起動しビームを放つがレオパルドはストライクブースターの大型ビームサーベルで斬り裂きそのまま接近して大型ビームサーベルを振り下ろすと紫織も砲撃を諦め小型シールド内蔵のビームサーベルで切り結ぶ。

 

「ビームを斬るなんて響くんみたいだね!」

「...!」

以前響がビームを斬り裂きながら戦っていた所を思い出し見よう見まねでやってみて上手く出来た事に安堵していたが紫織に思考を読まれ、耳が真っ赤になるが頭をブンブン振って戦いに集中し直し大型ビームサーベルをバックパックに戻して代わりに膝からビームサーベルを抜き振り上げ紫織のストライクの右翼を斬り落とす。

 

「貴女も取り回しのしやすい武装に変えたところで、鍔迫り合いと行きましょう!」

「望む、ところです!」

そして鍔迫り合いの最中、ストライクのソードライフルが折れてしまいソードライフルを放棄しストライクがその場から離脱しようしたがレオパルドがそれを許すわけもなく更に追撃していく。

 

「逃がしません!」

「逃げるんですよ、これが!」

「グレネード⁉︎」

腰裏からグレネードを取り出し膝からビームサーベルを抜き貫こうとしていたレオパルドに投擲、ビームサーベルの切っ先がグレネードを貫いて辺りに黒煙が立ち込め煙に紛れてミサイルがこちらに向かって来る。

 

「全て薙ぎ払います!」

スロットから[腰部メガ粒子砲]を選択すると、チャージが始まり出力を絞った状態で横一線にビームを流し自身に届く前にミサイルを爆発させ、お返しと言わんばかりに4連ミサイルから残弾が空になるまで撃ち続ける。

 

「ウソ⁉︎」

「コロニーの中に逃げたって!」

ブースターを噴かしながらコロニーの残骸に紛れ込んだストライクに向け、先程放ったミサイルの他に腰部メガ粒子砲・ブースターキャノン・大型ビームサーベル(ライフルモード)を一斉射すると最初はコロニーの外壁に阻まれ中まで届いていなかったが沙希が更に出力を上げた瞬間バキバキと外壁に亀裂が入りコロニーが真っ二つに引き裂かれる。

すると、中の空気が外に漏れだし始めその隙間からストライクが吸い出され外に吐き出されてくる。

 

「まずはその邪魔なストライカーを潰します!」

「ならこっちはそのブースターを貰おうかな!」

吸い出されたストライクがバーニアを全開で噴かしその場から急速離脱、こちらにキャノンを向けていたレオパルドに向け高出力ビーム砲を起動し撃ち込む。

そのビームとすれ違うようにブースターキャノンも放たれストライクがミサイルポッドをレオパルドがブースターキャノンを被弾してしまいお互いに損傷箇所をパージする。

 

「こうなったらもう一回近づいて!」

「サーベルは1本だけじゃないんです!」

急速に近づいたストライクが小型ビームシールドから発振したビームサーベルでレオパルドが急いで抜いたビームサーベルを弾くが沙希はバックパックの大型ビームサーベルをアームから切り離し、右腕のハードポイントに固定して高出力ビーム砲にねじ込みながら振り回す。

なんとか振りほどこうとしていた紫織だったが、ガッチリとねじ込まれていたのと出力の関係で突き放せず右へ左へ振り回されてしまい視界が大きく揺さぶられ気持ち悪くなるのを我慢しながら仕方なくストライカーをパージする。

 

「まだ頭がぐわんぐわんするけど、いけるかな。って戦艦⁉︎」

レオパルドから逃れるためブースターを噴かしていたストライクの目の前に突然、連邦の戦艦が姿を現しその出撃ハッチに戸惑いながらもストライクが入っていった。

 

「ゆっくり休んで...」

ねじ込んでいたままのストライカーを撃ち抜きストライクブースターを戦艦上部に待機させ沙希のレオパルドも出撃ハッチに潜り込むと、足元にその戦艦の乗組員だろうかわらわらと漂っているのを尻目に進み出撃前のジムやボールの陰に隠れていたストライクを見つけ大型ビームサーベルを構え突撃する。

 

「捉えました!」

「この、はなっ!」

して、と紫織が言い終わる前に障壁へストライクを叩きつけ食い込ませていた大型ビームサーベルを自身への損害など考えず引き金を引き胴体に風穴を開ける。

直後、ストライクが爆発を起こし大型ビームサーベルを食い込ませていたために避けきれずその爆発にみぎ腕と大型ビームサーベルが巻き込まれてしまうがレオパルド自体は形を保ち立っていた。

 

[YOU WIN!!!]

 

スクリーンが溶け機体を回収した沙希と紫織がソファに腰掛けていた。

「小川さん、さっきは試すような事言ってごめんね。私貴女の事を誤解してた、これなら響くんを任せられる。」

「...!ありがとう、ございます。」

「さてと!目的も果たしたしそろそろ帰ります。皆さんもウチの響くんをよろしくお願いします。それでは失礼しました!」

 

紫織が部室を去った後、拓哉が思い出したように口を開いた。

「そういや、あいつの家の隣に同い年なんだけど誕生日がその子の方が先で引っ張ってくれるお姉さん的キャラであいつもそのまま姉さんって呼んでた人が居た気がするな。」

その発言に部員一同がそれだ!と口を揃えて話しているとちょうど響が汗だくで息を切らしながらやってくる。

 

「あ、今紫織姉が来てたみたいでみんなに迷惑かけてないですか?さっき廊下ですれ違ったから用があるのか聞いたらもう済んだって言ってたんだけど。ってあれ、小川さんはなんでさっきから顔を合わせてくれないの...?」

自身が内緒にしていた本のヒロインを暴露されていた事を知らない響が、

そこから沙希と顔を合わせられるようになるまで時間がかかるのだった。

 

 

 

 

 

 

 




祝30話!そしてUA数7000突破!そしてコラボも出来てめでたい事ばかりの最近でした。
前回のお話でコラボしてくださった「浅羽さん」ありがとうございました、コラボ先のお話はPixivのGBDEX-DWで読めます!

今回のガンプラ紹介!
ビルドストライクアルテミス
武装:ビームサーベル×2、ハンドグレネード×多数、6連式ミサイル、小型シールド、高出力ビーム砲、ソードライフル
SP:なし
響の幼馴染、兼姉の黒羽 紫織の使用するガンプラでフルアーマーガンダム(TB仕様)を参考にしたストライカーを装備している。
初めて見たガンダムシリーズがビルドファイターズだったため、その主人公機をそのまま使っておりその次に見たのがサンダーボルトでストライカーにそれを採用した。
戦闘スタイルはどちらかと言えば近接型、響とちょくちょくガンプラバトルをしに行くが2人とも近接型なのでタッグバトルをする際狙う相手が被りやすくケンカをする事もしばしば。
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