ガンダムビルドファイターズ Beginning Tale   作:セルフィア

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第4章〜全国大会〜
第40話〜舞い降りる翼〜


ムラマサストライクを回収し木乃香と別れ部屋に戻った響たちは、翼に機体を預け事の次第を話していた。

「と言うわけなんです...それで俺のストライク、直りますか...?」

「僕に直せない機体はないよ。時間は掛かるだろうけど直してみせる。」

「お願いします。」

 

その後、本来の予定通り宴会が行われ会場に足を踏み入れた響は中心部で先ほど対戦した美咲の姿を見ると隠れるように隅の方へ移動して

始まった宴会も司会の人が出てきて何かを口にしていたが耳が雑音と判断しぼーっとする事しか出来ず美味しいはずのご飯も殆ど喉を通らず箸を置いてしまっていた。

 

「悪い、ちょっと席外す...」

「おい響!」

その場から逃げるように会場を飛び出し、飛び出す直前で木乃香が何処かに連絡を取っていたのを尻目にこれからどうするかぼんやり考えながら歩いていると前を見てなかった所為で柱に衝突する。

 

「いった...気晴らしにちょっと風にでも当たってくるかな。」

ロビーを出て近くのベンチに腰掛け夜風の気持ち良さを肌に感じながら星を眺めていると両肩に手が置かれていた。

「うぉぉい⁉︎は?え?ま、舞姫?」

「そうです、舞姫です。」

 

「舞姫どうしてここに?」

「どうしてって地区大会突破校は呼ばれてるからでしょ。そんな事より、ねぇガンプラバトルしない?」

「残念ながらムラマサストライクは翼さんに預けてるし機体が無いんだ。」

「それなら大丈夫お姉ちゃんからバンダースナッチを預かってきたから。」

 

「バンダースナッチを?でも俺は今バトルする気がないんだ...」

「その性根を据えるために私はお姉ちゃんに呼ばれたの。」

「部長に?」

「そうだよ。だからやるよ、ガンプラバトル!」

 

(この押しの強さ部長とそっくりだな...)

舞姫からストライクガンダムバンダースナッチを受け取り2人はファイタールームへ足を運び筐体を真ん中に挟んでGPベースをセットする。

≪Battle Damage level set to B≫

 

《Beginning[Plavesky particle]dispersal.Fiard2,desert》

 

《Please set your GUNPLA》

音声に従ってガンプラを置く

 

《BATTLE START》

「ストライクガンダムバンダースナッチ、城戸 響。推して参る!」

「今井 舞姫、ロストフリーダムレーヴェ。殲滅を始めようか。」

 

ゲートから飛び出た2機が砂煙を巻き上げながら降り立つ。

 

「ロスト...フリーダムだよな...?」

「そうだよ、改修したの。」

そう言った舞姫のロストフリーダムレーヴェが背部ウイングから実体剣を2本引き抜き、その内の1本を響に突き付ける。

 

「さ、始めようよ。」

「ホントにやるのか?俺は...」

「ごちゃごちゃ言うな!」

もう片方の実体剣を振り上げようとしたのを感覚で感じ取り自身に届く直前で腕を押さえつつビームライフルをしまいビームサーベルを抜刀、振り下ろそうとしたところで蹴り飛ばされてしまう。

 

「な⁉︎以前より早い!」

「判断が遅い!何で今ビームライフルをしまったの!ノーカンでも撃ってれば何処かしらに当たってた!」

蹴り飛ばされた先が悪かったのか、体制を立て直そうと地面についた手がめり込みどんどん沈んでいくがストライカーパックの推力を全開で使い空中に浮かび上がったところで今度は頭部を殴られ落下していく。

 

「くぁ!重量の所為で重い...」

「今更!」

地面が砂と言うこともあって落下によるダメージはほとんどなく安心した響はビームライフルに持ち替え撃ち続けるがロストフリーダムレーヴェは臆する事なくブーストを噴かし突撃、すれ違い様にストライクガンダムバンダースナッチのビームライフルを切り刻む。

 

「ライフルが⁉︎」

「いつもの勢いはどうしたの?」

持ち手だけになってしまったライフルの残骸を投げ捨てイーゲルシュテルンを連射しながらビームサーベルを抜いて振り下ろすとロストフリーダムレーヴェもこちらに向けてアロンダイトを振り上げ鍔迫り合いにもつれ込んだ。

 

「近接戦闘で負けるのか⁉︎」

「キレがない!」

鍔迫り合いにもつれ込んだ2機だったが、先にストライクガンダムバンダースナッチのビームサーベルの柄が弾かれ地面に膝をついてしまう。

 

「ほらな、所詮俺の力なんてこんなもんなんだよ!今まで勝ててきたのだってマグレだったって事だ...もうこのまま首をはねてくれ。」

「まぐれだったって?それは今までアンタに負けた人が弱かったってことになるでしょ⁉︎しかも生殺与奪の権利を人に委ねるな!」

膝をついていたストライクガンダムバンダースナッチの頭部を掴み持ち上げながらそのまま放り投げる。

 

「な⁉︎俺が...」

「私が認めたアンタはそんな軟弱じゃなかった!」

顔を上げた響の目前ではロストフリーダムレーヴェがビームライフルを連結させ充填を始めており「このままでは落ちる」そう判断しビームダガーを投擲、撃ち込まれたビームとぶつかり爆発が起きた。

 

「良いさ、ならとことんやってやる...」

「そうこなくっちゃね!」

立ち上がったストライクガンダムバンダースナッチの6連ミサイルから残弾が空になるまで撃ち続け、撃ち終わったポッドをパージするとロストフリーダムレーヴェは向かってきたミサイルを逃げるわけでもなく両手で構えた2本の実体剣を勢いよく振るい衝撃波で先頭が爆発し続けて残ったミサイルを誘爆させる。

 

「ほら、使える手は何でも使わないと。多少性能は劣るけどお姉ちゃんのバンダースナッチでも使えるやつがあるでしょ?」

「敢えて使わないようにしてたけど、そっちが使えってんなら...SEEDⅡ[ツヴァイ]!」

[SEED system standby。Remaining until the time limit of 60 seconds。]

 

蒼い残像を残しながら逆手に持ち替えたビームサーベルで背部ウイングの1枚を貫き、ロストフリーダムレーヴェが実体剣で振り払うがその時には既にその場からは離脱していた。

「行けよ、粒子ビット!」

「これは初めて見るけど、果たして追いつけるかな!」

 

ストライクガンダムバンダースナッチが振るった腕から余剰粒子がいくつかの形を形成しながら追撃をかけた途端、ロストフリーダムレーヴェがこちらに背を向け背部バーニアを噴かすとあっという間に距離を開けられ追いつけなかった粒子ビットが形を失い消滅していく。

 

「SEED発動状態なんだぞ⁉︎こうなりゃ出来るか分からないけど[行く手を阻むは勇敢なる皇后(ブレイヴエンプレス)]やるか?いや、仮に追いつけたとしてもこの機体じゃすぐに粒子切れだ。」

「あ、終わった?じゃぁ今度はこっちから!」

 

SEEDⅡを中断し纏っていた蒼い粒子が空に溶けていったのを見届けたロストフリーダムレーヴェが急速旋回し、右手のアロンダイトを正面で構え突撃する。

「これで終わろうよ!」

「いや、まだ終わらせない!喰らえよ。アスタロト!」

 

ロストフリーダムレーヴェが両手で構えているアロンダイト(ビームランスモード)を背部バーニアの推力をフルで使った高速突撃を敢えて、正面に立ったストライクガンダムバンダースナッチがアスタロトを起動し最大火力で撃ち放す。

アスタロトによって威力を大幅に削がれ貫くには速度が足りなかったのかぶつかる直前で上空に回避しようと飛び上がったロストフリーダムレーヴェにパンツァーアイゼンのアンカーを射出しバックパックに戻されていた実体剣の1本に食らいつく。

 

「取った!」

「良いよ、1本と言わず2本あげる!」

引き寄せられるのを防ぐために食らい付かれていた実体剣を捨てもう片方の実体剣を投擲、咄嗟の事で反応の遅れたストライクガンダムバンダースナッチの右肩に突き刺さる。

 

「これが俺の!バンダースナッチだ!」

「違う!お姉ちゃんのだから!」

突き刺さった実体剣を抜き捨てバンダースナッチストライカーを射出しロストフリーダムレーヴェがこれをビームサーベルで斬り伏せ再び目線を戻すが目の前にストライクガンダムはおらず、アラームが鳴った方向を向くとストライクガンダムが上空で対艦刀を構えており

 

「うぁぁぁ!」

「なんだ、やれば出来んじゃん。」

上から突き立てた対艦刀の切っ先はロストフリーダムレーヴェの左腕を貫いており、逆にビームサーベルはストライクガンダムバンダースナッチの頭部まで突き立てられていた。

 

[YOU WIN!!!]

スクリーンが溶けそこで足に限界がきたのか地面に座り込んでしまった響だったが、こちらとは裏腹に楽しそうに歩いてくる舞姫を見て負けてられないと子羊の誕生のような足にムチを打ち立ち上がった。

 

「舞姫、俺...」

「あー言わなくて良いよ!これで貸し1つだから。」

「ありがとう!部長にバンダースナッチ返してくる!」

もう宴会は終わっていたが天ヶ崎高校のメンバーは残っており、入り口に立った響を見たみんなが駆け寄ってくる。

 

「心配掛けやがって!」

「拓哉ごめんな。部長、それに皆さんもご迷惑をおかけしました。」

「良いのよ戻ってきてくれたんだから!これでガンプラバトル辞める事になったら、申し訳なさと同時に翼くんに怒られてたわ。」

「翼くんは怒らせると怖いからね〜。」

 

「君たちは一体僕をなんだと...」

みんなが安堵している中、唐突に沙希が口を開いた。

「城戸さん、私のお父さんに会いませんか?」

「え、小川さんのお義父さんに?」

 




最近、ガンブレで☆4のパーツが出るようになってて驚きが隠せない...
つい先日作った機体を実際に作ってこっちにも登場させたいと思う今日この頃。

というわけで40話でした!次回から新章に突入しますので引き続きよろしくお願いします。

今回のガンプラ紹介!
ロストフリーダムレーヴェ
武装:実体剣×2、アロンダイト、ビームライフル×2、ビームサーベル×2、腹部ビーム砲、実弾バズーカ
SP:なし
今井 舞姫の駆るロストフリーダム→ラピッドロストフリーダムからの最終形態。今までドラグーンを使用していたが今回、速さと持続戦闘能力を求めた結果不要と判断し取り除いた。
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