一般人生徒リツカ!   作:ブタどもの一人

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ち○ちゅき!学園に関しては後々にオリ編作るんでまた出てきます。というか桜通り云々で出番ある。


何気ない日常が俺の幸せ、とか言ってみたい

 ネギ君が来た。

 

 到着早々に色々と原作通りのことをしてくれたらしい。主に自動脱衣とか。さすがネギ君だぜ!

 

 それから数日、帰宅するたびにエリちゃんからネギ君及びクラスの近況を聞いている。順調にイベントを消化しているみたいで安心。

 

 なんだか色々言ってたけど、これってもしかしてもしかすると俺はスルーなパティーンですか?

 ついでにエリちゃんも置いてって欲しいけど、無理なんだろうなぁ。

 

 一番ネックとなっている魔法世界編では魔法関係者を伴っての旅となっていた。絶対、エリちゃんも連れてかれる。というかエリちゃんも優しいからついて行っちゃうと思う。

 

 そうなると魔力とかどうなの?って話なわけよ。そこからなし崩し的に英霊云々の話が広がって、俺も行かざるを得ないと。その前に魔力どうにかしないとだけどね。

 いや、エリちゃんが行くなら俺も行くけどね。

 エリちゃん第一とは言いつつも俺にもちゃんと自由意志があるから。

 エリちゃんの気持ちを優先することに変わりないけど。

 

 エリちゃんがそろそろゲシュタルト崩壊しそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「おーす、シスターシャクティーいるー?」

 

 菓子を大量に入れたビニール袋を下げて教会を訪れる。なんかヴァサヴィ・シャクティみたいなシスターだよなあの人。

 未だ正午を過ぎた時間にこんなところをほっつき歩いているのは別に俺が不良生徒だからではない。

 今日は日曜日。休日だからだ。

 なんだか最近はエリちゃんもクラスメイトと遊びに行ってしまって一人寂しい俺は教会へと足を運んだ。

 

「まだ……仕事」

 

 教会の椅子にはちょこんと褐色幼女が座っている。

 え? 犯罪的だって? ばっかお前、俺は健全な男子高校生だぞ。たとえ褐色幼女と知り合いだろうと脳内で『今日のパンツ何色かなぁ』とか『ゲヘヘ、子どもが一人でいると危ないよ……××』な想像をしてるだけで一切、手出ししていない。

 YESロリータNOタッチ!YESペドNOタッチ!だ!!

 

 いや、実際、ココネはギリロリだと思う。

 俺は健全なロリコンだ(錯乱

 

 

 

 件の褐色幼女の隣に座って袋を広げる。

 ちなみにこの薄幸系美幼女……少女はココネちゃんだ。シスターシャークティーのところでシスターやってる子。なんだか前世のネットでは彼女の過去について色々と凄惨な考察がなされてたけど、そんなことは俺には関係ない。

 ただ、幼女と会って仲良くなって、友達になっただけだ。(確信犯

 

「リツカ、気持ち悪い」

 

「え、いきなりヒドイ」

 

 座るなりすごく嫌そうな顔でそう言われた。なぜなんだ。

 ほら、こんなにお菓子持って来たよ。

 大丈夫、怪しいものなんてナニモ、ハイッテナイヨ。

 

「気持ち悪い想像してる顔してた、お菓子はもらうから帰って」

 

 顔に出てたらしい。辛辣な言葉とともに退去を命じられた。

 うぅん、今のは効いた……!

 

「いや、普通にお菓子一緒に食べようと思って来ただけだよ」

 

 真面目に不埒な思考はない。いやほんと。

 なんだか彼女は友達が少なそうだった、その原因が積極性の無さだと思ってこうして言葉のサンドバッグになりに来ている。

 いわばこれは彼女のコミュ力訓練なのだ。

 

「もっともらしいこと言っても変態は変態」

 

「いや君、思考読んでるよね?」

 

 そういう能力持ちなの? 原作ではほとんど出てこないのでまったく分からない。

 とりあえずう○い棒を口に突っ込んでみた。

 

「いふぃふぁい、ふぁにふるほぉ」

 

「かわいい」

 

 俺の素直な一言が彼女の表情をさらに強張らせた。

 そんな反応しながらもモグモグとしっかり菓子食べるあたりやはりお子様である。ふん、こんなお子様に劣情を抱いたりなんかしないんだからね! いやマジで。

 

「……んぐ。仕方ないから変態の持って来たお菓子全部食べてあげる」

 

 嫌そうな顔をしつつもそわそわしていることを隠せないお子様。ふふふ、存分に食べるがいいさ。食べ終わったその時こそ! 貴様の最ーーー

 

「とぉーーーう!」

 

「ぶべらっ!?」

 

 手をワキワキさせて変態おじさんRPをしていると突然、側頭部に鋭い飛び蹴りが炸裂した。

 当然、一般人の俺は散々に転がり壁に激突する。

 

「まぁたココネにちょっかい出して。そろそろ警察に突き出すよ?」

 

 マジで身体中が痛みを駆け巡りながらなんとか起き上がって不届きものを目に焼き付ける。……いやほんと痛い。

 

「き、貴様! 影薄少女インビジブーー」

 

「誰が影薄だコラ!」

 

 鋭い蹴りが、四つん這いの俺の顎を的確に直撃した。

 打ち上げられた俺は今度は頭から床に落ちる。二度も蹴った! 親父にも蹴られたことないのに!

 あと、首が変な音鳴った。すごく痛い。

 

「まったくあんたは……」

 

 袖をまくりながらズカズカと近付いてくる美空。そう、この短髪影薄美少女はあの春日美空ーー

 

「ぶほっ!」

 

 三度目の蹴り。脇腹を直撃したJCの蹴りが俺を壁に叩きつける。

 

「ちょ、待て待て! さすがに死ぬって、俺一般人だから! アレ関係の仕事してるけどあくまで身体は一般人だから!」

 

 必死に止めると美空も「ちょっとやり過ぎたかな」と言いつつ収まった。いや、やり過ぎだろ、死ぬから。後悔する前にやめてほしかった。

 

 なんとか立ち上がって埃を払う。

 

「なんだ、まだいけそうじゃん」

 

「このバカ! 万が一のために“対策”ぐらいしてあるわ!」

 

 全く、その対策も今のでおじゃんだ。田中星人並みに笑えない。今なら西くんの気持ちも分かる。世界全てが危険に思えてくるのだ、不夜キャスが怖がるのも尤もだよ。

 

「で、またココネに手を出そうとしてたみたいだけど」

 

 春日美空。あのネギクラスの一員なのだが彼女は妙に影が薄いので原作ファンでも時々忘れていることがある。

 ボーイッシュな短髪に整った顔立ちから男に見えないこともない。それでシスター服着てると最早笑えてくるw

 

「まだ蹴り足りないのかな?」

 

「何も言ってないだろ!」

 

 こいつもココネちゃん同様に読心能力持ちなのか?

 おふざけもここまでにして本題。

 

「シャークティーに用があってな、ついでにココネちゃんへのお土産を買ってきただけだ」

 

 他意はない。むしろココネちゃんと戯れるために来たとかそんなベタなお約束はない。ほんとだよ。

 

「ほんとかよ……まあいつもココネに構ってくれるのは嬉しいけどさ」

 

 恥ずかしそうに目を逸らしながらポリポリと頬をかく仕草。小さめな声で言ってるけど俺にはバッチリ聞こえてる。ツンデレ乙。

 

「……なんか、アホらしくなった。用が済んだら帰って」

 

 一転辛辣な言動。お前、キャラブレすんなよ! そんなんだから影薄いんだよ!

 

「あー、そういやお前もネギ君のクラスらしいじゃん」

 

「あれ、あんた子供先生知ってんの? ってあんだけ噂されてたら知ってるか」

 

「いや、うちのエリちゃんの担任らしいからな。よく話を聞くんだ」

 

「へー、エリちゃんの……え!?」

 

 何を驚いた顔をしてる。あと、今のノリツッコミは五十点。溜めが足りない。

 

「うちのって、なに? 兄妹?」

 

「いやいや、同棲してるからな。あれ、お前知らなかったの?」

 

 魔法関係者である美空はてっきりもう知ってると思ってた。こりゃあ俺が単なる変態だと思ってた口だな?

 

「ど、同棲!? うち寮制じゃなかった!?」

 

「そうだよ? いやー、一人部屋だったから寂しかったんだけどエリちゃんが来てからは毎日楽しいです」

 

 ほんとそれな。彼女が来てくれたおかげで毎日退屈せずに済んでいる。率直にエリちゃんと一緒にいられるのも嬉しいが、俺の寂しさを吹き飛ばしてくれたことにも感謝しているのだ。

 

「お、お前。彼女いるのにココネに……」

 

 いやいや、まだ彼女じゃあないさ。だがいずれはーー

 

「このロクデナシ!」

 

「なんで!?」

 

 いきなり罵倒された。いやいつものことだけどさ。

 今回は何でか分からない。別に彼女をからかったわけでもないのに。

 

「お前、そんな最低な奴だったのかよ……」

 

 え、なんでガチで引いてるの? ちょっとよくわからないんだが。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、なんだ、使い魔?」

 

「そうそう、厳密には英霊ね」

 

 仕方なく俺とエリちゃんの関係を説明する。この娘、耳年増が過ぎて俺が『彼女と同棲しながら幼女に手を出すロリコンクソ野郎』みたいな想像してやがった。馬鹿野郎、ほとんど合ってるよ!

 

「って使い魔!? あれが!?」

 

 お前魔法使いなんだから魔力で分からねぇのかよ。完全に魔力の塊だろエリちゃん。エーテル体なんだから。あとアレ呼ばわりしたお前は鮮血魔嬢の刑ね。

 

「マジか……あんた、見かけによらず凄いんだね」

 

 一言余計だなぁ、というかそれは必死に戦ってるぐだ男への侮辱でもあるからね。ちゃんと謝ってほしい。

 

「見かけっていうか雰囲気の話。あんたも元は整ってるんだからもう少しちゃんとしなよ」

 

 と思ったら優しく諭されてしまった。JCに説教されるとか。

 新たな快感に目覚めそうだ。

 

「ちゃんと、って言われてもなぁ。これがデフォだし」

 

「素で変態なのもすごいよね」

 

 変態紳士であることを主張したい。変態は変態でも、紳士だから。一つ格が違うから。そこ間違えないでほしい。俺は犯罪者じゃねぇ!

 

「で、ネギ少年だっけ?」

 

「そうそう、最近どうなのかなぁって。お前から見てさ」

 

「うーん、ちゃんと先生しようって頑張ってるのは見てて分かるんだけど。結構空回りしてる感じかな」

 

「ふむふむ」

 

「あとは、やっぱりまだまだ子どもだなって印象」

 

 なるほどなるほど。つまり原作通りなのだな。

 よかった、ここで変に覚醒でもされたら今後のイベント丸潰れの可能性もあった。

 

「そうか、やっぱり十歳だからな」

 

 難しい年頃以前に幼過ぎると思った。そんな子どもに大役を押し付けて挙句には世界の命運をも背負わせるのだからこの世界の魔法使いも相当鬼畜だと思う。

 だからって俺が背負う! とは間違っても言えないけど。彼は人柱になるべくしてなる。そういう運命なのだと思う。今後の歴史も考えれば彼に逃げ道はない。百年単位で重要になってくる偉人であるのは確かだしな。

 たぶん、彼も英霊の座に登録されるのだろう。さすがにあれだけやって登録されないのも悲しい。

 今はまだ未来の話だが彼は人が人として当たり前の自由のために戦った。文字通り世界をかけて戦ったのも一度や二度ではないだろう。

 俺の預かり知らぬことではあるが、正史の彼が辿った人生はまさしく世界のためのものだったと思っている。

 

「ん、どした?」

 

 ポカンとこちらを見ていた美空に気付いて声をかける。

 

「……いや、珍しく真面目な顔してたから、つい」

 

 失礼なことを言う。俺はいつでも真面目で不真面目だ。つまり全力投球。もっと熱くなれよ!

 

「まあな、ネギ君の将来を思うと少し。俺だって人並みの感情はあるんだぜ?」

 

 結構容赦ないけど、お前。

 

「あはは、変態ペド野郎に人権とかw」

 

「ちょっとオブラートに包んで。直に言われると心に来るものあるから」

 

 本当に容赦ない、俺でなきゃ自刃してるところだ。

 

「ま、あんたに関しちゃ一定の信頼は置いてるよ? もし本当にクソペド変態クズ野郎だったら今頃牢屋にぶち込んでるからね」

 

 ちょっと蔑称がグレードアップしてる気がするけど。

 

「そうかい。……ただ、俺が幼女にしか興奮しないなどいつ言った?」

 

「え?」

 

「ククク、俺の本分はロリコン。JCである貴様も漏れなく対象内なのだぁ!」

 

「へ……?」

 

 あれ、なんか思ってた反応と違う。まいっか。

 

「こんなボーイッシュでかわゆすなロリッ子を俺が見逃すわけがなかろう。さぁ、大人しくおじさんのお部屋にーー」

 

「……(かぁぁ」

 

 え、あれ? なに顔赤くしてんの?

 ちょっとそういう安いラブコメな反応やめてよね。なんか、調子狂うし……。

 

 顔を真っ赤にさせてフリーズする美空を見ていてだんだんと気まずくなった俺はRPをやめた。だってバカみたいだし。

 そんな純粋な反応されたらやり辛いよ。

 

「おい、美空?」

 

「え……あ、ああ! ちょ、JCとか。そんな単語使う時点で……その、き、気持ち悪いよ」

 

 歯切れ悪っ! ちょ、ほんとどうしたいきなり。俺何もラブコメ発言してないけど?

 

 なんだよ、お前ってもっと気楽っていうかいじりがいがある奴じゃなかったのかよ。

 

「あー、なんかシャークティー帰るまで掛かりそうだし、一旦帰るわ」

 

「そ、そっか。ま、まあ、お菓子持って来てくれるなら、また、来なよ」

 

 ちょっと気まずすぎるのでさっさと教会から退散する。

 

「……ヘタレ」

 

 奥の椅子に座ったままのココネちゃんが何か言った。それってどっちに向けて言ったんすかねぇ、ちなみに俺の場合は大正解だ。今度、ポテチも持って来てやるよ。

 

 

 

 帰り道、ふと美空の真っ赤になった顔を思い出した。

 結構、可愛かったなぁ。

 もともと美少女なんだし、普段の斜に構えた態度を改めればそうとうモテると思うんだけどな。

 

「まあ、意外な一面が見れたということで良しとするか」

 

 教会での収穫は美空の可愛い一面をゲットといったところだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おや、リツカ。教会に来ていたのですか?」

 

 帰り道、ちょっと歩いたら偶然にもシャークティーと出会った。なんだもう少し待ってたら会えてたな。

 まあ、ここで会えたんだし。

 

「いや、ちょっと相談に乗ってほしくてさ」

 

「そうでしたか、なんなら今聞きましょうか?」

 

 微笑みかけてくるその姿はさながら聖女である。一年前まであんなに辛辣だったのに。

 

「また今度にするよ」

 

「そうですか? 別に私は構いませんよ?」

 

 その好意は嬉しいが今はそんな気分じゃないし。急ぎの用でもない。

 

「いいっていいって、じゃあまた任務の時にでも」

 

「わかりました、ではまた」

 

 優雅なお辞儀をして去る彼女の背中をしばし見つめる。

 

 

 今でこそ俺もタメ口で彼女も優しいが、一年前まではそれはもう美空を叱る時よりも辛辣だった。

 まず、態度がなっていないと叱られ、次に実力を疑われた。

 

 後者に関してはその通りだが、前者に関してもぐぅの音も出なかった。

 だが、一年前のとある任務の際に一緒になって以降は一転して先ほどのような優しいシスターになってしまった。

 一体なにが彼女の心に刺さったのかは知らないが態度が和らいだのは良いことなので放っておいた。

 

 しかし今更ながら無性に気になった。

 

「……ま、いっか」

 

 不利益を被るならまだしも役得なら特に問題なし、俺は疑問を振り払って歩き出した。

 

 

 

 

 

 

「……その優しき心に安らぎのあらんことを」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 教会を出たはいいが未だ昼過ぎ。暇なことに変わりないので街をぶらぶらとあてどなく練り歩いていた。

 

 そんな折、自動販売機の前で唸る女子中学生と出会った。ちなみに電撃少女ではない。確かに成績は下から数えて三番目かもしれないが。

 

「おーす、綾瀬」

 

「おや、リツカですか」

 

 綾瀬夕映。デコ助といえば大体通じるロリっ子だ。

 ネギ君のクラスに所属するネギハーレム要員の一人でもある。

 

「なんかすごく雑な紹介を受けた気がするのですが」

 

「気のせい気のせい。それより何してんの?」

 

 言動がなんとなく凸森を思い出させる子だな、と思いながら問う。

 

「いえ、ここにある納豆いちご牛乳オ・レと銀杏パワフルミックス野菜ジュースのどちらにしようか迷っていたのです」

 

「……なんて?」

 

 ちょっとよく分からない単語が出て来た気がする。全体的な話の内容は分かるが。

 

「だから、納豆いちご牛乳オ・レ。と、銀杏パワフルミックス野菜ジュース。どちらを買うか悩んでいるのです」

 

 あー、麻帆良のゲテモノ自販機か。そういえば彼女の趣味の一つに麻帆良のゲテモノジュースを飲み歩くとかなんとかあった記憶がある。

 

 いや、でも、そのチョイスはダメだろ。なんか、普通に嫌な組み合わせだと思う。主に臭いが。

 

 自販機を見れば飛び出そうな納豆のイラストの背景にいちごと牛乳が描かれたものと、銀杏の後ろに野菜がゴロゴロ並んで脇に謎のマッチョキャラが描かれたもの。その二つがあった。

 イラストからも悪意しか感じない。

 

「悪いこと言わないからどっちもやめとけ」

 

「いやです。本当はどちらも飲みたいのですがお腹がたぷたぷで」

 

 そんなことしてるからいつもトイレ近いんだよ。

 

「そんなことしてるからいつもトイレ近いんだよ」

 

「なっ、今の発言はレディに失礼です!!」

 

 思わず心の声がそのまま口に出てしまった。でも仕方ないと思う。図書館島で案内してもらえるのは助かってるけど頻繁にトイレにまで戻るから一向に調査が進まない。

 

 顔を真っ赤にさせてプンプンと怒る姿はまさしくお子様だ。

 

「はいはい、先にトイレ行って来てから飲めばいいじゃん?」

 

「っっっ! それは盲点でした。さすがリツカ、無駄なところで鋭いですね」

 

 一言余計だよね。

 

「一言余計だよね」

 

 いかんいかん、また本音が出てしまった。どうにもこのお子ちゃま相手だと本音がダダ漏れになってしまって困る。

 でも、ほんとちょっと生意気が過ぎるのではと思う。

 

「あんまり生意気言ってるとお腹押すよ?」

 

 ガチだ。公衆の面前で放尿してしまえ。

 

「ちょ、目がマジですよね!? わかりました、謝ります! ごめんなさい!」

 

「お辞儀の角度がなってないなぁ、これじゃあお兄さんも許せないよ」

 

「へ? あ、いや、今改めて意識したらお、お手洗いに行きたくなってしまってるので。その、どいてくれると、助かるのですが」

 

 ほほう、いいことを聞いた。これはマジで公開放尿プレイが楽しめそうだ。

 

「いやいや、お兄さんに謝るのが先でしょ? はい、もう一回」

 

「うぅ、生意気な口を聞いて、も、申し訳ありませんでした」

 

「でした? あと感情がこもってない。やり直し」

 

「うぅぅ、お兄様に不敬な物言いをして誠に申し訳ございません!!」

 

 土下座する勢いで頭を下げるゆえっち。プルプル震える身体と真っ赤なお顔を流れる冷や汗から限界が近いことを悟る。

 

「うーん、どうしようかなぁ。まだちょっと反抗的だし」

 

「そ、そんなぁ。お願いします! どいてくれたら()()()()()()から!」

 

 ん?

 

「今、何でもするって。言った?」

 

 俺の言葉に顔を真っ青に変えるゆえ。今頃失言に気付いたか。

 

「そうかそうかなら通してあげようかな」

 

「え、いや、その。さ、さすがに何でもは言い過ぎーー」

 

「え? なにそれ、萎えるわー通す気失せちゃったわー」

 

「うわわわ、分かりました! スカ○ロでも○尿でもフィ○トファ○クでも何でもしますです!!」

 

 いやなんでチョイスがどれも変態的なの? 俺は普通に全裸お散歩で許してあげようと思ってたのに。

 

「そっちもなかなか変態的です!!」

 

「まあいいや、はいどうぞ」

 

 俺は仕方なくどいてあげる、するとゆえは一目散に駆け出した。

 

 おっと足が滑った。

 

「……なんてやるほど鬼畜じゃないからね」

 

 走り去るゆえを尻目にひとりごちる。

 ……ちょっとだけ、本気でやってみたくなったのは秘密だ。

 

 たぶん大惨事になって貴重な場面が観れると同時にゆえからの好感度と今世の俺の人生に前科が加わることになるが。

 

「……」

 

 いや、ワンチャンーー

 

 

「リツカさん?」

 

 と、邪悪な策略を練り始めたところで透き通るような可愛い声が聞こえてきた。

 

 そこにはメカクレ娘こと宮崎のどかちゃんの姿。

 

「のどかちゃん、こんにちは」

 

「は、はい、こんにちは」

 

 ぎこちないながらも挨拶を返すあたり俺もなかなか懐かれたと思う。人見知りの激しい彼女がこうして年上の男に対してちゃんと挨拶を返せることが俺にとっては、なんとなく親目線で嬉しく思えた。

 

「うん、偉いねのどかちゃん。最初はあんなに人見知りしてたのにちゃんと挨拶できるようになったじゃないか」

 

 イイコイイコと頭を撫でてあげる。

 

「ふわわっ、あのあの、少し恥ずかしいです」

 

 俯きながらのセリフ、最高です。恥ずかしがり屋のロリっ子とか小動物以上に可愛いからね、ロリコンとか言われても構わないと思えるくらい。

 

「はは、のどかちゃんももうすぐ三年生だからね、さすがに撫でるのは失礼だったかな」

 

「い、いえ! あまり、人のいないところでなら、撫でて、欲しいです」

 

 素直なところもグッド。なんだか前よりも正直に言える子になったよね。

 案内役を頼んだ当初はゆえっちの後ろに隠れて一言も喋ってくれなかったからね。そう思うと成長したと思う。やはり小さい子の成長は早い。

 だからこそロリコンはそこに神秘性を見出すんだろうね、ほんの僅かしか存在しない未成熟な時期の、未来不確定型の少女たちに幻想を抱いてしまうんだろうね。これ多分、ロリコン魔術とか作れる気がする。

 

「リツカさん、ここで何、してたんですか?」

 

「うん? あー、俺も散歩だよ。そしたらさっきゆえっちに会ってね、今はお手洗い行っちゃったけど」

 

「あー……それは、しょうがないですね」

 

 なんだか納得したのどかちゃん。やはりゆえっちの早漏、じゃなかったトイレの近さは前からなのか。授業中とか心配だな。

 身体がちっちゃいからなのかね?

 

「そういえばのどかちゃんはどうしたの? 散歩?」

 

「あ、私は本を買いに行こうとしてて、それで、リツカさんの姿が見えたから」

 

 だんだんと顔を赤くさせていくのどかちゃん。うんうん、何も恥ずかしいことしてないんだからそんな顔真っ赤にしなくていいんだよ。

 どうやら人見知りは健在らしい。

 

「嬉しいね、お兄さん最近、いろんな女の子に冷たくされてちょっと自信無くしてたんだよ。

 のどかちゃんがそう言ってくれて救われたよ」

 

 本当に、最近の女友達たちが軒並み辛辣すぎて辛い。エリちゃんも最近はあまり一緒に帰ってくれないし。

 そこには段々と孤独になりつつある変態の姿があった。

 

「そ、そうなんですか? リツカさん優しくて頼り甲斐があるから、私なんかつい声をかけちゃうのに」

 

 なにその嬉しい発言。今のでロリコンパワー200%突破したぞ。

 

「のどかちゃんは本当にいい子だなぁ」

 

 なでなでを再度行う。この、滑らかな頭髪の手触りも妙に心地いい。

 ずっと撫でていたい。

 

「あわわわ……!」

 

 だがのどかちゃんはメダパニを食らったみたい混乱してしまっているので適当なところでやめる。

 ふわわ、とかあわわ、とかこれを天然でやっているのだから2002年のサブカルチャーは恐ろしい。例えるなら氷属性が弱点の相手にブリザジャ食らわすみたいなもんだ。普通は他の能力とか鑑みて戦略を練るRPGで初手から最後までブリザジャでごり押しする感じ。

 

「うう、たぶん、他の人たちもリツカさんが優しいからついつい冷たい態度とか取っちゃうんじゃないでしょうか?」

 

 的確なラブコメ推理を展開してくるのどかちゃん。その発想はすごく可愛いし俺的には大正解にしたいけど彼女たちはたぶん素で俺に辛辣なんだと思う。そういう扱い受けてるもん毎回。

 

「ありがとうね、のどかちゃん」

 

「っ! い、いえ……」

 

 すっかり茹で蛸みたいになっちゃったのどかちゃんを見てそろそろ離れた方がいいかもと思う。

 人見知りってあんまり無理に人と話させると悪化するというし。

 

「じゃあここらでお暇するよ、また今度島を案内してね」

 

「あ……はい! お、お待ちしてます!」

 

 必死にぺこりと頭を下げる姿は実に微笑ましく可愛らしかった。相棒のゆえとは大違いである。

 いや、ゆえもゆえで可愛いけどな。

 

 まあ、まだ中学生だ。これからもっと色々学んで大人に成長していくのだろう。A組のみんなは軒並み美人なので将来はすごい美人になって旦那を得て暖かい家庭を得ることだろう。そう願いたい。

 

「柄でもないな……」

 

 とりあえず今の思考は無かったことにする。無責任にも保護者でもない俺が烏滸がましい考えだった。

 

 

 

 

 

 

 




一歩引いた目線で語る美空ちゃんもまだ中学生だからね、変態ロリコンお兄さんにかかれば赤子の手を捻るようなものよ。
ココネはロリっ子ハーレム要因ってはっきりわかんだね。
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