幼馴染が百合ップルだった件について   作:袴紋太郎

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感覚的には前編ってかんじ


こういうの達人っていうんだな/ヴィクトーリア

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こういうの達人っていうんだな

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なにこれすげぇ

 

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1:金髪幼女が街中で誘拐?されかける

2:発見した男性がそばにあった店頭とかに置いてある人形(そこそこ重い)を蹴り飛ばして動きを止める

3:同じくそばにあった鉄パイプを槍の如く振り回して圧倒、鎮圧

 

相手魔導師のうえに拳銃まで使ったけど普通に勝ってる

 

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最近物騒だな

 

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映画の撮影じゃなくて?

 

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ちょっとニュースになってるよこれ

 

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あ、幼女ガン泣き

 

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鉄パイプの人、局員かね?

 

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ぽいね、終わったあとの対応がスムーズだし

 

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魔法だけじゃないんだな、管理局すげぇ

 

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いやいやいや、こんなの出来るのごく一部だから!

 

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魔法でなにかしら強化してんじゃねこれ

 

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街中で使うのってすっげー多い書類書かなきゃいけないはず

 

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たぶんだけど魔法使ってないよ

 

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マジ?

 

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人形蹴り飛ばしからの流れが早すぎる、ここまで早いと発動おっつかね

 

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しっかし勇気あるよねこのひと、というか判断力?

 

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公務員としてはあまりよろしくない

 

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偽善ぶった管理局員らしいな

 

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「偽善ぶった管理局員らしいな」キリッ

 

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管理局アンチ乙ー

 

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悪者捕まって、女の子無事でえがったやんけ

 

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ほんと物騒だよなぁー

 

※とある掲示板より抜粋

 

◆◆◆

 

やぁみんな、俺です。

 

参っちゃうね、よりにもよって首都のど真ん中で誘拐だよ誘拐。

 

咄嗟にそこら辺にあったので鎮圧しちゃったけど、俺あんな風に槍とか使えたっけ?

 

被害者の女の子も保護者の所に無事送り届けたらしいので、万事解決!

 

とはいかないんだよなぁ。

 

ぶっちゃけると謹慎くらいました、だいたい2週間くらい。

 

えっとねー軽はずみな行動と独断専行、その他諸々あるけれど一番デカいのはあれ。

 

地上の、首都クラナガンの、「陸」のお膝元で勝手な真似は許さへんでってことだろうなぁ。

 

「海」、本局が地上の人員根こそぎ吸い上げてるから地上とは仲が悪い。

 

の○太とジャ○アンみたいに劇場版で親友的なそれじゃない、犬猿の仲、ガチで。

 

地上の治安が悪かったり局員の消耗が早いのも、本局が人員吸い上げてるからで。

 

しかも明らかに地上のこと軽んじてるって感じに受け取ってるから最悪。

 

本局からしても広大な次元世界をカバーするには人員がまるで足りてない。

 

足りてないなら犯罪者だろうが人材不足の地上だろうがお構いなしに揃える。

 

だって足りないから、数が、人手が、マンパワーが。

 

次元戦争が終わって100年…まだ100年だ、たった100年程度しかたってない。

 

たかだか1世紀分の時間しか経ってない、薄氷の上に作られた平和。

 

それを守るために命懸けで戦う管理局。

 

たまに偽善者だとか、管理局は上から目線でどうたらとか聞くけど。

 

そのままにはできないじゃん。

 

そのままにしてたらもう一回クリーククリークだよ。

 

管理局無いほうがいいとか言ってる奴、無くなったらお前がどうにかしてくれんのって話。

 

おっと、脱線してたな。

 

要するに本局武装隊の俺が、地上で目立ってやったのはよろしくない。

 

事前に報告だったり許可だったり指示だったりを受けずに、勝手に行動した。

 

しかも魔導師+拳銃の凶悪セットに鉄パイプ。

 

ダメダメダ~メのペケ三つ。

 

下手すれば降格、さらにいえば懲戒免職もありえた。

 

怪我人がなかったのが唯一の救いだったわけで。

 

いやぁ、ほんとすんません。

 

さぁ自宅謹慎だと食料を買い揃え、背中に影しょって帰路につこうと思いきや。

 

「○○様ですね、お嬢様を救って頂いた件で当家より是非ともお礼をしたいのですが」

 

なんか執事風のあんちゃんがにこやかに出迎えてくれました。

 

なんでも助けた女の子が、ベルカ系列のいい家な「ダールグリュン」のお嬢様だったわけで。

 

親父さんが娘命な人らしく、直接礼を言いたいから屋敷に来いやぁ!と。

 

俺に謹慎命じた上司、にこやかにGOサイン。

 

あ、はい、行きます行きます。

 

◆◆◆

 

「先生! ご教授願いますわ!」

 

頑丈なベルカ系の騎士甲冑を纏う少女、ヴィクトーリア=ダールグリュン。

 

青年が助けた女の子。

 

彼女と向き合う青年は、貸してもらった長柄の模擬槍を構えております。

 

どうしてこうなったのだろうか。

 

端的に言えばダールグリュン当主、ヴィクトーリアのパッパに娘の指導を任されたのです。

 

え? 何でそんな事になってるのかって?

 

それは青年の方が聞きたいだろう。

 

お礼の言葉やら高いワインやらを振舞われて、すっかり上機嫌になった所を、執事さん含めた武闘派配下共と戦うことになり(なぜ!?)

 

酒の勢いと酔いから勝ってしまったのだ、しかもそこにあった武器を全部使って。

 

刀剣類は元より、槍、槌、無手から弓にエトセトラ。

 

気づけば満足げに頷く当主パッパとお目々キラキラなお嬢さん。

 

翌日から謹慎の期間、ヴィクトーリアの屋敷に滞在することになりました。

 

お嬢さんの家庭教師として、だ。

 

わけがわからないよ。

 

まぁ酒も飯も美味いし、家具はすっげぇ高いし、至れり尽くせりはまさにこの事。

 

しかしあれだな、パワータイプの電気属性ってかなり新鮮だわ。

 

◆◆◆

 

私はその日、運命と出会いましたわ。

 

失礼、名乗りが遅れました。

 

ヴィクトーリア=ダールグリュン、ダールグリュン家次期当主。

 

雷帝ダールグリュンの血を(ほんの少し)引く私は、魔法戦技の競技者でもありますの。

 

12歳で早くないかと? そんな事はありません。

 

先祖伝来の鎧と武技、この身に流れる雷帝の血。

 

大人にも負けはしない、そう思っていましたわ…しかし、それは慢心でしかなかった。

 

首都クラナガンで何気なく家の者から離れた、私を含めて誘拐が起きるなど考えてもいませんでした。

 

突きつけられたナイフの感触、冷たい殺気、それに呑まれ体は硬直する。

 

自分はこんなにも弱いのか。

 

自分はこんなにも脆いのか。

 

ああ、これから先どうなってしまうのだろう。

 

不安と恐怖に竦む私を抱え、誘拐犯は裏路地へ―――飛び込んだ瞬間、目の前を犬を模した看板人形が通り過ぎた。

 

思わず瞼を瞑ってしまった自分を呪いたい、見ることが出来なかったのだ。

 

私を救い出してくれた○○先生の雄姿を。

 

かつて書物で読んだ古代ベルカの騎士の如く。

 

物語のそのまま切り取ったかのように、淑女を救い出したあのお方。

 

安堵から堰を切ったように泣き出してしまった私を、先生は抱きしめ宥めてくださいました。

 

今思い出すと淑女として相応しくない行為でしたが、それはそれ。

 

後日、恩人に礼を言いたいというお父様に便乗して、先生に再会することができたのです。

 

○○、管理局員、お酒の席で私が知れたのはほんの少し。

 

ですがいいのです、これから知っていけばいいのです。

 

お父様も酔いが回っていたのか、随分と無茶な事を仰いましたわ。

 

「その腕を見せてもらいたい、ウチの者はどれも腕利きだ」

 

執事長含め、我が家に仕える使用人達。

 

戯れといえど負けはしない、そんな自信が伝わってくる彼らを一瞥。

 

「全員で来い」※表面上素面ですが酔ってます

 

流石にそれはと異論を挟む使用人たちであったが、当主の方は豪胆実に結構と快諾。

 

結果、先生は我が家に、ダールグリュンに勝利した。

 

胸の高鳴りが止まらない。

 

この人の事をもっと知りたい!

 

戦ってる姿を見たい!

 

そんな激情が胸を満たし、私はお父様にお願いしました。

 

”このお方に鍛えて頂きたいのです”と。

 

お父様も少し悪い顔をしています、たぶん政治の話です。

 

深くは聞きません、興味がないので。

 

「先生! ご教授願いますわ!」

 

翌日から早速鍛錬に付き合って頂きました。

 

本来は「刀」を用いるそうなのですが、先生の槍術は古代ベルカ由来のそれに酷似しており。

 

即ち、私が使うものと同じなのです。

 

ああ、これは運命でしょう。

 

ああ、これが運命でなくてなんなのか。

 

互いに槍を振るう、それだけの時間が夢のようで。

 

少しでも長く。

 

少しでも強く。

 

先生、○○先生。

 

私を夢中にしたことは、安くありませんわよ。

 

 

 




ほうら拗らせてない(まだ)

たぶんだけど前世?的な騎士様のレアスキルとか使えて

「あ、あの技は…」

とかいう展開があるかもしれないけど

これは戦闘とかそういうのは二の次さんの次なので

それとなく設定を盛っていくのです

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