幼馴染が百合ップルだった件について   作:袴紋太郎

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ひとまずはこんなもんかな


同棲シミュレーションプログラム/なのは&ヴィヴィオ?

 

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【悲報?】高町なのは氏に男の影あり【朗報?】

【男女が寄り添って歩く後ろ姿/目線に影あり】

 

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キタ――(゚∀゚)――!!

 

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キタ――(゚∀゚)――!!

 

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キタ――(゚∀゚)――!!

 

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ウワァァァァァァヽ(`Д´)ノァァァァァァン!

 

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ウワァァァァァァヽ(`Д´)ノァァァァァァン!

 

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ウワァァァァァァヽ(`Д´)ノァァァァァァン!

 

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嘘だぁぁーーーーーー!!!

 

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嘘だぁぁーーーーーー!!!

 

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おめでとう

 

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おめでとう

 

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おめでとう

 

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この差である

 

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隣の誰だー!?

 

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ラストサムライだ

 

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あ、知名度じゃダンチだけど有名な人だ

 

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このまえ公開演習で見た!

 

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リアル無双キャラじゃんかぁー!

 

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なんだこの二人こういう仲なんか

 

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全員武器をもてい!

 

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つ刺叉

 

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つ大槌

 

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つ太刀

 

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つ双剣

 

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モン○ンかよwww

 

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やめーやwww

 

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祝福しろ

 

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これで子供がいたりしたら…

 

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はは、まさか

 

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流石に(ヾノ・∀・`)ナイナイ

 

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つ【子供を肩車する男の背中】

 

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691いざゆけノーマル快男児

 

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沈黙の多いいんたーねっつですね

 

その後、掲示板が瞬く間に埋まっていく瞬間であった

 

◆◆◆

 

「同棲シミュレーションプログラム~?」

 

どっかおかしいと思っていたが、遂に秩序崩壊したか管理局。

 

辞めなきゃ(使命感

 

仕事終わりに洒落たバーへ連れてこられたと思えば、クロノが渡してきたのは資料の束。

 

また面倒な事やらせられるのかと中身に目を通すと書かれていたのがこれ。

 

【同棲シミュレーションプログラム】

 

「局員は日々激務に追われている「追わせてる張本人が言う台詞か」僕だって帰れてないからイーブンだ」

 

「続けるぞ、そんな状況なものだから出会いがない、長続きがしないと不満が出ている」

 

「今すぐに改善できるわけがないし、ひとまず局員同士での出会いを推奨することでお茶を濁すそうだ」

 

「馬鹿じゃねぇの?」

 

「僕もそう思う」

 

クロノは溜息。

 

「それでだ、ある程度のデータというか実験例は必要だとかで未婚の、適齢な局員同士による同棲実験を行うことにした」

 

「馬鹿じゃねぇの?」

 

「僕もそう思う」

 

二人で溜息。

 

「で、なんで俺よ…」

 

「彼女がほしいんだろ?」

 

「いや、まぁ、そりゃぁ~~~」

 

「要らないのか?」

 

「欲しい」

 

即答である。

 

「結婚はいいぞ、家族のためなら人一倍頑張れる」

 

「ほぉ」

 

既婚者の一言は無碍にできないだろう。

 

ふむほむほむ。

 

「相手は?」

 

「なのはだ」

 

「帰る」

 

「待て」

 

ふざけんじゃねぇ、俺のトラウマを掘り返すつもりか!?

 

クソ、こんな所にいられるか俺は合コンリベンジに行くぞ!

 

「まぁ待て、お前が何でそんなに拒絶するのかは知らない」

 

「だが、こういう時に必要なのは気心が知れた関係というものだろう?」

 

 

「実名が公表されることはないし、たった一週間だ、早いものだ」

 

 

「ならフェイトに「なのはさんでお願いしやす」よろしい、では頼むッチ」

 

舌打ちしたな!?

 

舌打ちしただろ!?

 

ファーーーーーック!!!

 

それから数日後。

 

一週間分の着替えなどを用意して、青年は高町家(verミッド)の前へとやってきたのだ。

 

来てしまった…

 

来てしまったのだ…

 

魔王の居城、幼馴染の住む家に。

 

「ルームシェアならぬシェアハウスか、いい家建てたなぁ」

 

野郎の独り身と比べてよさげな外観。

 

これから住む、いや間借りする家。

 

インターフォンを押そうとして、躊躇う。

 

今更辞めるというわけにはいかんのだろうか。

 

むしろ今すぐ辞表を叩きつけてスローライフに勤しむべきではないだろうか。

 

よしそうしようと背を向けると、扉が開く音。

 

「おかえり~さぁさぁ入って入って」

 

エプロン姿のなのはが青年の腕を引き、そのまま中へと。

 

ガチャン。

 

扉の閉まる音が、やけに大きく聞こえた。

 

夕飯の準備をしていたらしい、焼く前のグラタンが三人分並べられている。

 

ん? 三人?

 

「飯は外で食ってくればいいのか?」

 

「これから焼くけど」

 

「いやだって三人分しか…」

 

「フェイトちゃんは暫く出張でいないんだ」

 

あ、然様で。

 

「手伝う、何をすればいい? そこそこ出来るようにはなったんだ」

 

「ん~それならサラダを作ってもらっていいかな」

 

予備のエプロンを借りて、キッチンで二人は料理を行っていく。

 

そういえば、子供の頃にも同じくキッチンで並んでいたな。

 

ホットケーキを作ろうとして大失敗。

 

よくわからん硬い物体を、二人して笑いながら齧っていた。

 

「懐かしいね」

 

「そうだな」

 

野菜を一口大に切っていき、ドレッシングはマスタードとオリーブオイル、りんご酢と塩コショウを少々。

 

いつも、お前の手を引いていた。

 

いつも、お前はついて来てくれた。

 

ああ、そうか。

 

俺はずっと、この時間が欲しかったんだ。

 

それを、忘れたくて。

 

「あのさ」

 

「ん?」

 

「私、同性愛者じゃないよ」

 

「ん、ああ、そうだな」

 

「信じてない」

 

「そんな事はない」

 

「本当?」

 

「ああ」

 

「やっぱり信じてない」

 

「…いや、俺は―――」

 

近い。

 

いや、もう距離もなくて。

 

影が、重なる。

 

息を止めてた。

 

何秒経ったのか、頬を赤く染めて。

 

ゆっくり、離れた。

 

「これでも、信じない?」

 

「あばばばばばばばばば!?」

 

「誰にでも、するわけないよ?」

 

「君にだから、したいんだよ?」

 

胸に感じる、優しい熱。

 

胸元に顔を埋められ、頭は真っ白。

 

縋るようで、縛るようで、震える肩が、小さくて。

 

「―――本当の、家族になろうよ」

 

まずいまずい、これはまずいですよ。

 

止まらなーい、止まりませーん、もう無理でーす!

 

彼女の服に、手をかけ―――

 

「ただいまぁー!」

 

「「お、おかえり…!!」」

 

義理の娘、ヴィヴィオの帰宅で飛び上がった。

 

危なかった、危なかった!

 

本番おっぱじめるとこだったわぁ!!!

 

チーン、オーブンでグラタンができましたー

 

「「…」」

 

「食べるか…」

 

「にゃはは、そうだね」

 

「???」

 

「ヴィヴィオ~? 今日からパパも一緒だよー」

 

「うん! パパは私の隣だよ!」

 

座って座ってと、椅子を引かれて。

 

一週間の、家族体験が始まる。

 

◆◆◆

 

「ん~どうしよっかなぁ~」

 

まだ早い、パパとママが本当の夫婦になるのはまだ早い。

 

「んあ~フェイトママはちょーっとこじらせてるから、パパが落としてくれるとして問題は八神司令かなぁ」

 

ギンガさん含め、スバルさん、ティアナさんはOK。

 

ナカジマ家、及び教会のナンバーズもいけるはず。

 

パパのお弟子さんもたぶん堕ちてるから、接触が必要。

 

フェイトママはうん、いっかい屈服したらワンちゃんだから調整次第でいける。

 

やはり問題なのは八神司令だ、彼女と守護騎士たちをなんとかしなければキツイ。

 

自分たちのテリトリーで完結する人たちだから、どうしたものか。

 

教会を経由して牽制しつつ、徐々に溝を埋めてくべきかな。

 

うんうん、パパならみんなお腹おっきくさせて大家族化できるってうん。

 

私はママが大好きで、パパも大好きで、娘として三人でいられたら嬉しい。

 

でもパパはうん、パパだから女の子をメロメロにしちゃうから。

 

だったらもう、みんなパパの嫁でいいんじゃないかな。

 

将来的に弟妹が増えそうだ、しっかりお姉ちゃんをやらねば(メラメラ

 

「あれ、いたんだ」

 

部屋の隅に、訝しげな表情で「右腕」を抱える何か。

 

そして消える、ただの幻。

 

幽霊なのかもしれないけど、どうでもいいや。

 

「オリヴィエも馬鹿だよねぇ、一緒に逃げちゃえばよかったのに」

 

朧気な記憶、クローンとして受け継いだ記憶。

 

たぶんオリヴィエのだけだったら取って変わられたかもしれないほど、強い記憶。

 

耐えられたのは、騎士の血。

 

オリヴィエと混ざった、騎士の優しさ。

 

「んんん~とりあえずフェイトママを焚きつけて、突撃からのベッドインで落としてもらおう」

 

パパならやれる、うん絶対。

 

ママたちが幸せでハッピー

 

大好きなパパが本当のパパになってくれて私ハッピー

 

パパは…うん、肩叩きをしてあげようっかな!

 

どうせなら誰も悲しまずに、ハッピーエンドがいいはずだから。

 

「みんなで幸せになろうよぉ~」

 

◆◆◆

 

「レイジングハート、防犯用スフィアの展開よろしく。【雲耀】はメール設定と処理の方お願い」

 

『Yes.master』

 

『承知』

 

彼が【自室】で荷物を纏めている間、大量に送られているメールを処分しなければ。

 

それにしても顔が熱い、羞恥心で爆発しそうだ。

 

「うわぁ、これは正直引く」

 

私に378件、彼には500件近く送られていた。

 

相棒たるデバイスに頼んで非通知設定にしてもらっていたが、彼が気づいたら大変だった。

 

送り主は言うまでもない、あのポンコツゴールデンメス犬だ。

 

『なのは、あんな奴と一緒にいちゃ危険だよ!』

 

『ヴィヴィオが危ないよ!』

 

『メール見たでしょ、なのはに近づくな』

 

『絶対に許さない』

 

『返信しないの?』

 

『なのは、あいつ見てないのかな』

 

『返信してください』

 

『ごめんなさい』

 

『返信してください』

 

『怒ってる?』

 

『お願い、お願いだから返事してください』

 

『寂しい』

 

『やだ』

 

『ねぇ、ねぇ、ねぇ』

 

『返事、ください』

 

適当に並べたらこれだ、どんだけメンタル弱いのだ。

 

そんなだからマッドを捕まえるのに、彼からのハグが必要なのだ羨ましい。

 

本当なら叩き出してやりたいのだが、ヴィヴィオの懇願でズルズルと。

 

出張先から帰ってくるな。

 

しかしクロノくんも偶にはいい事するね、ファインプレー。

 

このチャンスをモノにして、ゴールインしてみせよう!

 

あの悪夢の日からずっと耐えてきたのだ、絶対に譲らない。

 

どうせなら管理局もやめてしまおうか、磨いてきたこのスキルを欲しがる所は幾らでもあるだろう。

 

貯金もあるし、これ以上ブラックやることもない。

 

ふふ。

 

ふふふ。

 

はははははははははははははははははははははははは!

 

うん! そうだよ、幸せだよ!

 

もっともっと幸せになろうね! 

 

家族で、私たちで幸せになろうね!

 

どんな相手でも倒すから!

 

貴方を奪う者は、傷つける者は、困らせるものは全部、ぜーんぶ!

 

私が全部倒すから。

 

ギュッとしてね!

 

抱きしめて!

 

私も抱きしめるよ!

 

「なのはー本当にあの部屋使っていいのか?」

 

勿論、だって君の部屋だから!

 

最初からヴィヴィオと貴方と3人で暮らすために建てたんだもの!

 

「うん、この家は私たちの家なんだから」

 

おかえりなさいって、言って欲しい。

 

おかえりなさいって、言いたいの。

 

「はは、一週間だけな」

 

ううん、これからずっと。

 

世界で一番、愛しい貴方と。

 

愛しい娘と一緒に暮らす。

 

私たちの家。

 

 




書いちゃった。

次はうん、IFのおはなしを書こう。


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