幼馴染が百合ップルだった件について   作:袴紋太郎

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オチが強引だけど許してください、なんでもry


修羅場/フェイトちゃんとギンガちゃん

 

管理局特別演習場、廃墟を再利用したそこでは武装隊とクロノ率いるクラウディアメンバーとの実戦演習が行われた。

 

ひと目で激戦とわかるほどに一帯は破壊され、両陣営の局員たちは皆大の字になって地面に横たわっている。

 

「う~い、お疲れー」

 

「「「「「ういーっす」」」」」

 

本来ならば尻を蹴り上げて整列させるべきだが、今回ばかりは大目に見よう。

 

本音を言えば自分だってそうしたいが、立場というのは難しいものだ

 

生傷に土埃で汚れた体を無理やり立たせ、演習での採点を行わねばならない。

 

「先輩、これをどうぞ」

 

同じく土埃に汚れたギンガがスポーツドリンク手渡してくれた。

 

彼女も疲労を隠しきれていないが、副官として情けない姿は見せられないとビシッと決めている。

 

「今、大丈夫かな?」

 

そこへ金色の死神が舞い降りた。

 

「ん? フェイトか、どうした」

 

「えっとね、さっきの演習で君の意見も聞きたくて…」

 

「ハラオウン執務官、申し訳ありませんが先にこちらの」

 

「??? ギンガには聞いてないよ?」

 

ピシリッという、ガラスに皹が入ったような音が聞こえた気がした。

 

倒れていた部下たちは慌てて立ち上がり逃げ出す。

 

そう、もはやここは爆心地にほかならない。

 

巻き添えはごめんなのだ、チクショーメェ!

 

「私は、本演習での運行に関わる実務を担当しています。意見すべき立場だと判断しますが」

 

「もう終わったし、硬いことは要らないと思う」

 

「こちらにも予定があります、お引き取りください」

 

先程まで熱を帯びていた体が冷たい、完全な不意打ちだ。

 

右手側にはバチバチ帯電しはじめる執務官、左手側には瞳が金色に染まる副官。

 

どこかでゴングが鳴り響いた。

 

「いい加減にしてください執務官、いくら「ご友人」といえど先輩の事情も考慮に入れてください」

 

「そういうギンガもただの「部下」でしょ、そこまで言う必要ある?」

 

「あります、私は先輩の「副官」ですから」

 

おーっとギンガさん、大きな胸をドーンっと張って唯一無二の立ち位置をあっぴる。

 

執務官、青筋ビキィッ

 

「ふーん、でも結局は部下だしさー」

 

「プライベートに一々踏み込んでくるのは、やり過ぎじゃないかなー「ただの部下」なのに」

 

おーっとここで冷たい嘲笑、打って変わって副官アイからライトオフ。

 

どうやらお互いにエンジンが温まってきたようですね。

 

さぁ生々しいキャットファイトがはじま

 

「いい加減にしろ」

 

ここで沈黙を貫いていたイッチが起動!

 

「そこまで言い合うことはないだろう、この後のミーティングで話せばいい」

 

「でも…」

 

「しかし…」

 

「これで終わりだ、いいな!」

 

おーっと、怒ってますオーラを出して無理矢理流れを断ち切る作戦ですな。

 

「「ごめんなさい…」」

 

ふぅっとひとまず息を吐き…

 

「「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ」」

 

「」

 

ホラーかな?

 

ポンコツ執務官、ハイライトオフで胸元へとすがりつく。

 

豊かなお餅が潰れて、すっごくいいですね!

 

捨てないでと光のない眼差しがこわぁ~い。

 

偽物の右手を抱きしめて、無くさないように抱え込もうとする副官。

 

こっちも豊かなフルーツが…感触が分からんのが惜しい惜しい。

 

青ざめて震えていることを除けばなぁー

 

さぁーてどうしたもんかなぁーと遠い目をしていると…

 

視界の端にクロノ提督を発見。

 

助けろ、アイコンタクト。

 

これにサインすればなと、義妹の名が既に入っている一枚の書類を見せる。

 

ああ、どうしたもんかなぁーと空を見て。

 

どうしたもんかなぁと声に出すしかなかった

 

 




いやぁ、羨ましいですなぁ~あ、私は遠慮しておきます

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