幼馴染が百合ップルだった件について   作:袴紋太郎

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|ω・`)コソ

|ω・`)ノシ(ヒョイッ

|彡サッ



ずるい/レヴィ+ディアーチェ?

 

※今回は掲示板要素はありません

 

 

こっちに来てから一ヶ月程度、そこまでくると頭も冷える。

 

そろそろ連絡入れたほうがいいのだが、繋がらない。

 

ん~これはあかんくさい。

 

どうしたもんかなと、耕した畑(じゃがいも予定)から離れようとしたとき。

 

「どぉーん!」

 

「おおっと!」

 

水色の弾丸が背中に飛び乗ってきた。

 

雷刃の襲撃者こと、レヴィ・ザ・スラッシャー。

 

天真爛漫をそのまま形にしたような元気ハツラツの女の子…なのだが。

 

「こらぁ! その格好で動き回るんじゃない!」

 

「え~こっちの方が涼しいよー」

 

元となったフェイトと同じく、スーパーダイナマイトボディである!

 

ただでさえグンバツボディを体のラインがモロに出るレオタードレベルのタイツ姿。

 

息子がビルドアップしちゃうでしょ!

 

「むふふ~逃がさないぞ~」

 

背中の上で手足を巻き付かせ、肉感たっぷりな体を固定。

 

何が楽しいのか、鼻先を首筋に埋めている。

 

「…」

 

下半身に力を込めて血流を阻害するくらいしか出来ず、雑念を振り払うべくおんぶの体制でクルクル回転。

 

そうなればますます二つの肉まんが押し付けられる、自爆してんじゃねぇよ!

 

ばくだんいわ状態の青年であったが、神は彼を見捨ててはいなかった。

 

「こらそこぉ!暇であるのなら昼餉の準備を手伝うのだ!」

 

マテリアルのリーダー格、闇統べる王ことロード・ディアーチェ。

 

全員の胃袋を掴んでいる彼女に一喝されたら従うしかない、塩ごはんでは午後の作業を乗り越えるなど不可能。

 

ブーたれるレヴィを降ろし、三人で調理場へ向かうのであった。

 

◆◆◆

 

ディアーチェは内心で怒っていた、プリプリだ。

 

配下であるレヴィに鼻の下を伸ばし、あのような破廉恥な行為にふけている青年を怒っているのだ!

 

「(だ、男女があのような、あのような破廉恥な…破廉恥な!)」

 

頬が赤くなり、熱がこもっていくのが分かる。

 

王である自分を辱める要因ともなった青年を怒鳴りつけてやろうと口を開くが…

 

「…むぅ」

 

すぐ隣で野菜を洗っている者の横顔を覗くと、怒気が霧散してしまう。

 

正直、自分が今抱いている感情はきっとバグかなにかだ。

 

出会ってすぐに敵対し、そしてすぐに別れた。

 

短すぎる、あまりにも儚い思い出。

 

だからバグだ、気のせいだ、一時の病気。

 

なのに…

 

『なんとかしてみせる、信じろ!』

 

勢いまかせの、思慮もなにもない子供の戯言。

 

それなのに、それなのに。

 

「ディアーチェ?」

 

「む…」

 

思考を断ち切られたかと思えば、すぐ目の前に顔がドアップ。

 

「な、な、なんなのだ!? いきなりなんだぁ!?」

 

「いや、さっきから声かけてたんだが…」

 

「そ、そうか…ええい、さっさと済ませるぞ!」

 

軽く手を振り、その拍子に互いの指先が触れ合った。

 

チョコンっと擬音がつく程度、それだけでディアーチェは赤面する。

 

闇統べる王の恋愛偏差値は、まだまだ未熟のご様子です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メキャリッ

 

ゴキリッ

 

 

 

 

 

 

 

彼女は見ていた。

 

瞬きせずに、揺らぎもせず、ジッと見ていた。

 

物陰から、他の皆を呼んできたと報告しようとして。

 

夫婦のように寄り添う様子を、見ていた。

 

おかしいな。

 

なんか、おかしいぞ。

 

痛い。

 

胸の奥が、痛い。

 

苦しい。

 

キリキリする。

 

気持ち悪い。

 

見ていたくない。

 

でも目が離せない。

 

おかしい。

 

おかしいよ。

 

あんなに、好きだって伝えようとしてるのに。

 

どうして君は気づいてくれないの。

 

ほかの人に近づかないでよ。

 

ボクのことだけ見てよ。

 

触れてよ。

 

傍にいてよ。

 

メキャリッ

 

ゴキリッ

 

壁を【掴み】、【毟る】。

 

何かが、暴れだそうとしていた。

 

王様から彼を奪わなければと。

 

奪って。

 

毟って。

 

与えて。

 

貰って。

 

愛して。

 

愛されて。

 

そうだいますぐ「レヴィ、味見するかー?」

 

「するー!」

 

背中に抱きついて、あーんしてもらう。

 

あれ、さっきまで何してたんだっけ?

 

んーまぁいーや。

 

だーいすき!

 

 




( ´・ω・`)ノノシ

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