いやぁ、意味は違えど語感似てるよね?って思ったし主人公繋がりで…ね?
どうも~こんにちは、私、立花響、17歳です。
え~、わたくしは今、未来と一緒にクリスちゃんの家にやってきています。
えっ、何しに来たんだって?
学校も訓練も休みだから、遊びに誘うつもりだったんだけど…
「ひっぐ…うっ…ダグザのおっさん…あんなの…人の死に方じゃねぇよ…!」
…そうですよ、そのつもりだったんですよ、ホントに!
その結果がコレなんだよッ!?
早起きして、朝から未来と一緒に今日は何して遊ぶか考えて、今はこうしてガンダムUC(OVA版)を一気観しているッ!
これ以上何をどうするっていうの!?どこまで観ればいいって言うの~!?
っていうか、クリスちゃんめっちゃ泣いてる…私達と一緒に観てるってこと忘れてるんじゃないかな~…?
「…いっちゃえユニコーン、
えっ、未来?嘘でしょ?それ自分のセリフじゃなかったかな~…?めっちゃノリノリじゃん。
「み、未来?クリスちゃん?今日はもしかして…ずっと観るなんて事…ないでしょ~か…?」
「「何言ってやがんだ(るの)?当たり前だろ(でしょ)?」」
えっ、マジすか?
まさかの未来がグルだったことに驚愕を隠せない私。
「いやぁ、前々から思ってたんだよな、バナージってお前とよく似た事言ってるじゃねぇか、「それでも!」ってな」
「響は「だとしても!」って言ってたじゃない?似てるよね、ってクリスに言ったら直ぐに鑑賞会することになったのよ」
確かに言ってたね、ついこないだの話だけどさ…
サンジェルマンさんに問われて導き出したたったひとつの私の答え。
それは圧倒的で強大な力の前であっても貫き抗う言葉。
そして、ガンダムUCの主人公であるバナージ君の”それでも”。
どうにもならない残酷な現実の前であっても可能性と希望を信じ言い続けた言葉。
なんとなく、通ずるものはあるのは分かったんだ。でも…
「だとしてもおかしくないかな!?私もう観たことあるんだよッ!?」
…実は既に視聴済みだったんだよ、うん。師匠のお陰でね…
「観たことあるんだったら尚更都合が良いなぁ…?」
ちょっと悪い顔したクリスちゃんが言う。かわいい。
「うん。カッコいい響が見てみたいものねぇ…?」
かなり悪い顔した未来が言う。こわかわいい。
って、そうじゃなくて…
「もしかして…私もアレ、やるんですかね…?」
「あったりめーだろ!後々新システムとして運用することになるかもしんねぇからな。
今の内に慣らし運転しときゃ感覚は掴めるだろ?」
こないだクリスちゃんが切歌ちゃん達の訓練でやってたようなギアの
なんでも、バックルを使ったなんちゃらとか。詳しい話は分かんなかったけど。
「言われてみれば、確かにそうかもしれないかも…でもだよ?クリスちゃん。一つ重大な事を忘れてないかい?」
「重大な事…?お前がスットンチンカンって事ぐれえしか思い浮かばねえぞ?」
「ちょっとクリス。流石に言い過ぎ。せめて”ちょっとスペシャルな子”ぐらいじゃないと」
いや~…2人共…私の普段の認識、ちょっと酷くないですかね…?
「ヒドいよ~…じゃなくて!私!武器っぽい感じのアームドギア、出せないよ?」
「「…あっ」」
2人共声を揃えてから少し黙る…えっ、もしかしてホントに忘れてた?
「…ユニコーンガンダムは伊達じゃねぇんだ、武装が無くたって戦ってたろ?ネオジオングバラバラ解体ショーの時によ」
「そうよ、響がユニコーンになるのもなんら不思議じゃないの。アームドギアが形成出来なくてもね」
「…だったら、ユニコーンじゃなくてゴッドガンダムが」
「Gガンは余りにもハマり過ぎてる上に戦闘スタイルがあんま変わんねえから却下だ」
「そ、そんなぁ…一番観たのGガンダムなのに~…」
「まぁ響の事だからそんな事だろうと思ってた」
うぅ、2人共…そうまでして私にユニコーンを推すんだね…
「うし、観てるって分かったんだ、話が早え。今からトレーニングルームに行くぞ」
「うえぇっ!?今から行くのッ!?もうお昼過ぎちゃってるよ~!」
「響。頑張って訓練してきたら今日は渾身のビーフストロガノフを作ってあげるから」
…うーむ、未来のビーフストロガノフかぁ…悩み難きや…
「遅かれ早かれやるモンだったんだ、今から行くぞ、あたしとファイトしやがれッ!」
「クリスちゃん、それじゃガンダムファイトの方になっちゃうよ…」
やる気満々のクリスちゃんに対して遊ぶ気満々だった私はそんなに乗り気じゃなかったんだけど…
こないだダインスレイフの欠片燃えちゃったもんね、エルフナインちゃんが頑張って研究してるなら私も協力しなくっちゃ!
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さて、S.O.N.G.本部にやってまいりました。
「おーっす、エルフナイン居るか?」
クリスちゃんが呼びかけるとひょっこりと顔が出てきた。エルフナインちゃんだ。その仕草がかわいい。
「はい、クリスさん。おはようございます、響さんと未来さんも来てくれたんですね」
「おはよう。クリスが響と訓練したいって言うからそれを見に来たの」
「私は久し振りの休日だったから遊びに行きたかったのに~」
「もう、響?また今度改めて時間作ってあげるから今日は頑張ろ?」
「そうだぜ、ホントはあたしも家でアニメとか観たかったけどよ、【リビルド・バックル】でのギアの調整をしねーといけねえからな…」
「【リビルド・バックル】?ってもしかして前に切歌ちゃんと調ちゃん達の訓練で使ってたっていう?」
「はい。まぁクリスさんはそれでちょっと無理をしてしまったので…また調整が必要になったんです」
なるほどね…クリスちゃんが切歌ちゃん達と訓練した時に絶唱を歌ったって聞いた時ホントにビックリしたもん。
クリスちゃんを本気にさせたらそこまでしちゃうんだね…ちょっと気を付けないとまたやっちゃいそうじゃない?大丈夫?
「あー…流石にこないだのはちぃとやり過ぎちまったからな。今回は多分そこまで無茶しねーよ」
私の顔を見てクリスちゃんが答えた。なに?エスパーなのクリスちゃん?
「オマエの表情見りゃ分かんだよ。単純だからな」
「クリスの言う通りよ。響ったらすぐに思ったことが表情に出ちゃうんだから」
「あ、あれ~…?私ってそんなに顔に出ちゃったりするの~…?」
「おう」
「うん」
「はい…ってあっ」
2人…と思いきやエルフナインちゃんまで~!?
「…とまぁ、それは置いといて。はい、響さん」
エルフナインちゃんからリビルド・バックルを渡される。
すごい…まるで仮面ライダーの変身アイテムみたいだねこれ…
エルフナインちゃんからバックルの使い方を説明されて、いざトレーニングルームへ。
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「では、これよりクリス君と響君のリビルド・バックルを使った模擬訓練を始めるぞッ!」
トレーニングルームにて。どうやら今回も師匠が立ち会うみたいだ。
訓練の舞台は…インダストリアル7?えっ、マジっすか?
「…おっさん、もうなんつーかな…今回もかよ…」
…あっクリスちゃん、コレはスルーするんだ…
「クリス君は前回、無茶をしすぎたからな。今回はマズいと思ったら容赦なく止めに行くぞ?」
「わーったよ、流石にもう絶唱まではいかねぇよ」
「…それが聞ければ十分だ。響君も、今回から初めてバックルを使うんだ、無茶だけはしてくれるなよ?」
「分かってますよ、師匠!それに私、今回はバックルに保存するだけなんですよね?」
今回は
エルフナインちゃんが言ってた。言ってること全然分かんなかったけど。
「響。保存するだけでも前回クリスが無茶をしたんだから、気をつけてって司令は言ってるのよ?」
「…お前ら、どれだけあたしの傷口をえぐりゃ気が済むんだよ…」
「ま、まぁまぁ!それだけ切歌ちゃん達が成長してたって事だよ!ね?」
クリスちゃんがちょっと涙目っぽくなってたから助け舟を出した。クリスちゃんかわいい。
「…はん、まぁ…その?アイツ等が成長したのを見届けてやるのも?先輩の努めだもんな?」
クリスちゃん、すごく嬉しそうだね…
でも、切歌ちゃん達そんなに強くなってるんだ…今度訓練で手合わせしたいなぁ。
「…んじゃ、そろそろおっ始めんぞ、覚悟しやがれバカ野郎」
「Killter Ichaival tron…」
クリスちゃんが聖詠を歌ってギアを纏い…
【イチイバル!アルバムクリス!】
【トラック2!ガンダム・イチイバルッ!】
そしてリビルド・バックルを着け、カードをバックルに差し込むと…クリスちゃんが…
「え、えぇ~ッ!?クリスちゃんがガンダムにぃッ!?」
「…あー、そういやお前はコレ、まだ見たことなかったんだな、その反応だと」
「うわぁ…すごい、これホントにクリス?どう見ても頭がサバーニャにしか見えないけど…」
カラーリングは違うけどね、やっぱクリスちゃんは赤が似合うッ!
…っと、いけないいけない。私も準備しなくっちゃね…!
「行くよッ、クリスちゃんッ!」
「Balwisyall nescell gungnir tron…」
聖詠を歌ってギアを纏う…良かったぁ、どうやらうまくいったみたい。
「ユニコーン…だとぉッ!?」
「…おぉ~、スゲェな。まさか"一本角"の方でイメージしやがったか」
「見た目はフェネクスって感じね、色の所為だと思うけど…素敵」
そして私はバックルを装着して真っさらなカードのようなものをバックルに差し込み、レバーを下ろした…
これ、なかなかイイですなぁ…カッコよくてホントに仮面ライダーになった気分だよ!
【ガングニール!アルバム響!】
【NEWシングルッ!】
ピピピピピピ…
【DEBUTッ!【ガンダム・ガングニール】ッ!】
カードに描かれたのは何故かゴッドガンダム。あれ?今のモチーフってユニコーンのハズなんだけどなぁ…
って、クリスちゃんのカードもよく見るとヘビーアームズだった。戦闘スタイルに似てるものが描かれるのかな?
とりあえず。
「…私のたった一人の陽だまり…花咲く勇気…へいき、へっちゃら…お父さん…」
「…未来、クリスちゃん、ごめん、私………行くよッ!」
(心に従え、立花響…だとしても、と言い続けろッ!)
…かつての
…じゃあ、このユニコーン形態、早く解かなくっちゃね?
「私の声に応えろォッ!ガングニィーーーーールッ!」
ガングニールの名前を叫ぶと、一本角が割れていく感触がした。
そうそう~これこれ、やっぱガンダムって言うならこうでなくっちゃ!
「んなッ…!?」
「嘘、角が割れた…!?」
「ゴッドガンダム、だとォッ!?」
…心なしか、師匠が嬉しそうにしてる。まぁ私と一緒に観ましたもんね、それにGガン大好きですからねー。
--BATTLE START--
訓練開始の合図だ。
「行くよクリスちゃん…!」
「おいバカ!てめぇGガンは却下って…」
最速で。
最短で。
一直線に。
「この想いを伝える為にィィーーーーーッ!」
クリスちゃん目掛けて突っ込む。そして、背中に腕を回してガッチリホールド。そのままインダストリアル7から押し出すように上昇していく。
あっ、クリスちゃんの胸が顔に当たる。めっちゃやわらかいよ~!
「~~~~~~ッ!テメっ…!ここから…出ていきやがれェッ!!!」
【METAL PEEL OFF EFFECT】
それ…私が言うべき台詞だったんじゃ…?
って、クリスちゃんが質量を持った残像を纏ってる!?
クリスちゃんが腕の中からすり抜けていった。
「クリスちゃんがF91に…?あ、なるほど」
…もしかしてクリスちゃん、1cmおおきk
「それ以上、ヘンなこと、考えてんじゃ、ねぇよッ!?」
【VARIABLE SPEED BEAM RIFLE】
あっぶなっ!ヴェスバーみたいなものを容赦無く撃ってくるなんて…
それにしても恥ずかしがってるクリスちゃんが可愛いんだけど。
「響?今日帰ったらちょっとOHANASIしよっか?」
「あっすいませんそれだけは本当に勘弁してください未来=サン…」
にこやかな笑顔で言う未来。
一見普通に言ってるようにしてか見えないんだけど長い付き合いの私にはわかる…
めっちゃ怒っていらっしゃるよ…あの状態の未来のご機嫌取るの、難しいんだよね…
「余所見してる場合かよッ!」
【RED BEAM MAGNUM】
今度はビームマグナムっ…!?
うわぁ…掠れただけでビルが溶けちゃったよ…あの威力、直撃したら訓練とはいえ痛いだろうね…
「なら…接近戦に持ち込めば良いだけ!」
私、思ったんだ…ガン=カタを習得しているクリスちゃんといえど接近戦なら私の方が分があるって。
「認識できんのかァ?
でも…質量を持った残像を今、クリスちゃんは纏ってる…ならばどうする?立花響ッ!
「…それでもッ!だとしてもッ!」
だったら、
「見えたッ!水の一滴ッ!」
【我流・明鏡止水】
精神を統一して…私の体中が黄金に光り輝いた。
視界には分身にしか見えないクリスちゃんがいっぱい映ってるけど…
今の私にはッ!そんなの関係ないッ!
「…!そこだぁぁぁぁッ!」
「んなッ!?なんで分かんだよ!?」
私の拳がクリスちゃんの頬を掠める。どうやら本物のクリスちゃんを当てれたようだ。
「…なんとなく、そんな気がしたからって理由だったんだけどね、要はこういうのって山勘だよ、うん」
「デタラメにも程があんだろッ!?…チッ、こうなりゃ…」
私から距離を取るクリスちゃん…何かするつもりだ、その前に距離を詰める!
「トランザムだッ!」
【TRANS-AM SYSTEM】
ギア全体が赤く光るクリスちゃん…ってえぇっ!?トランザム!?
「わりぃがあんまり時間がねぇんだわ…圧倒させて貰うぜ?」
「く、クリスさん!その技は調整中です!使ったら…」
「あー、わりぃな、エルフナイン…話はベッドで聞くから後でな」
…あれー…?よく見たらクリスちゃんの目に当たる部分がなんか虹色に光ってるように見えるんですけど…
や、やばっ…あの構えって…
「させないッ!撃槍ッ!ガングニィィィル…フィンガァァァーッ!」
【我流・轟叫撃槍拳】
アレを発動させちゃったらなんかヤバい気がする…届いて私の拳ィーッ!
「ちょっせぇぇぇッ!クアンタムバーストッ!うおぉぉぉぉぉッ!」
【QUANTUM BURST】
赤から緑へと光が変わって…まるでユニコーンのサイコフレームの光のように…
あっ、コレ駄目なやつ。例えるなら人を駄目にするソファに埋もれるような…
光に包まれると私たちは…えっ!?すっぽんぽんだよ!?クリスちゃん風に言うとぽんぽんすー。
でも、なんだろう…この感覚…とても心地良いなぁ…
「私達…分かり合えたんだね…」
「あぁ…世界はこんなにも簡単だってことを…」
-イッツターイムナーウ…-
私達は幸せな対話をして訓練を終えたのだった…
--BATTLE END--
-----
訓練終了後。
メディカルルームのベッドに2人仲良くベッドに突っ込まれていました。
特に酷かったのがクリスちゃん。エルフナインちゃんに泣かれてたよ…
「なんでそんな無茶するんですかぁ…クリスさん…自分をもっと大事にしましょうよぉ…」
ってさ。そりゃそうだよね…熱くなりすぎて命燃やすレベルまでやっちゃったんだからね…って、クリスちゃんそんなキャラだったっけ…?
「…アニメ見出してから、もしかしたら影響されやすくなったかもしれねぇな…ちっと気を付けねえとな…」
「あ、あはは…まぁ、無事で何よりだったよ…」
幸いにも2人共々異常はなかったそうです。
寧ろ身体が軽くなったような気がするんだけど。
と。メディカルルームに未来がやってきた。
「クリス?響?ちょっとOHANASIがあるんだけど…?」
未来=サンがカンカンでいらっしゃる…いや、ね?対話を持ちかけられたら私は無条件で降伏しちゃうからね?仕方ないよね?
「よう。話ってなんだ?訓練の事か?心配かけて悪かったって…」
クリスちゃん、こういう時滅茶苦茶鈍感なんだね…
「クリスちゃん、今の内に神に祈ったほうが良いよ…」
「んだぁ?藪から棒に。なんであたしが神様なんざに祈りを込めなきゃなんねぇんだ?」
「ふふ…もうクリスったら…」
「ッ!?なに…しやが…る…」
そう言って未来がLinkerとかでよく使うような容器でクリスちゃんの首筋に何かを注入した…って!?
未来=サン!?ナニシテルンディス!?
「クリスちゃん!?」
「ひーびき、余所見しちゃ駄目だよ?」
ぷすっ、という音が聞こえた気がした…あっ…これ駄目なやつだ…
薄れ行く意識の中最後に見たのは未来のえげつないような笑顔だった…
つづくッ……?
クリス「この世界に神は居ねぇ…ぐすっ…」
というわけで番外編でした。
4話後の幕間みたいな話ですがもしかしたらまたやるかもしれない…
響にそれでも!って言わせたかったが為にユニコーンネタです…でもやっぱりGガン成分を我慢できなかったよ…
バックルの名前はほぼそのまま繋げたような感じで決めました…
ちなみに、現状バックルがほとんど意味を成していないのですが、それは後の話にて説明いたします。
次話のキーワードは…「ありす」です。
最後に関してはご想像にお任せします。