どうしてもやりたかったのでクロスさせました。とは言え恐らくはゲスト参戦みたいな形にはなりますが…それではどうぞ。
ケース2:揺らぎの街のクリス
~前回のあらすじ~
マリア・カデンツァヴナ・イヴよ。
「…んあぁ…ってぇーな…またか…」
ハロー見知った天井、グッバイあたしの休日…
後輩たちに絶唱を歌ってあのクソ硬ぇアルミューレ・リュミエールをぶち破ったまでは覚えてんだが…その後気を失ったみてーだ。
しっかし、アイツ等も随分成長してやがったな…つい本気を出しちまったぞ…
思い更けてるとあたしのメディカルルームに誰かが来た…誰だ?
「クリス先輩ぃ~!心配したデスよぉ~!」
「…先輩、次に無茶したら、先輩といえど許しませんから…ッ!」
噂をすりゃあなんとやらだ…後輩たちが来た。っておい…!
「ちょっ、おい!抱き付いてくんじゃねぇよ!?」
「…簡単には離さない」
「もう無茶だけはしないって約束するデス~!」
「だぁ~!もう分かったから離れやがれってんだよ!」
コイツらに心配されるなんてな…ったく、あたしもまだまだみてーだ…ってちょっと待て。
「おい…なんでお前らはそんなピンピンしてやがんだ?」
「訓練だから」
「へいき、へっちゃらなのデース!」
…そういやそうだったな、絶唱のバックファイアは防げなかったみてーけどな…
でも訓練だったから大丈夫で片付けれんのはなんかこう…モヤるよな…
「あたしの頑張り損って訳だな…ちくしょう…」
「まぁそう言うなて。ぬしの歴史に、また1ページ…ってな?」
「お前が特訓を付けた訳じゃないだろう。…失礼するぞ」
あたしのメディカルルームに突然赤いジャケットを着た白のメッシュが掛かった髪型した男と
まるで狐の尾みてーなポニテが何本かある金髪で小柄な少女…少女か?が扉の前に現れた。
…っておい、嘘だろ?まさかコイツ等ってよ…
「…
ケース2:【揺らぎの街のクリス】
待て待て待て待て、状況が飲み込めねーよ、なんで
「…何?何故俺達のことを知ってる?」
「わし等、そんな大々的に広報活動なんてしてたっけ?超絶輪人ではあるまいて」
「何を訳の分からんことを言ってる」
「いや待て!訳がわかんねーのはこっちの方だ!なんであたし達の世界にいやがんだ!?」
…そう、この2人は
「せ、先輩?何を言ってるデスか?」
「というか、その口ぶりだとこの2人のこと…知ってそうだけど」
「そこは俺から説明しよう」
混乱する最中に今度はおっさんが来やがった…どういうこった?
「彼らは超常現象に関するエキスパート、【森羅】というエージェントなんだが…
彼らは今まで幾度となく世界を救ってきたそうだ。…
あぁ…知ってるさ。こいつらは…【ゆらぎ】と呼ばれる次元が歪む現象に関する異変を解決してきたんだ。
「ソイツぁ知ってるっつのおっさん。…問題はそこじゃねーだろ?」
「何故彼らが俺達の世界に居るか…それもまた今回の件に関わっているんだ」
「何がなんだか分からんだらけデス…調ぇ、つまりどういうことなんだってばデス?」
「この人達、私達の世界に何かがあったから私達の世界にやってきた…ってことだよ、切ちゃん」
「おっ、そこな眼鏡が似合いそうなロリ娘よ、なかなか鋭いのう!」
「ろ、ロリ娘…」
「小牟、お前にはお仕置きが似合いそうだな」
「じょ、冗談じゃ零児!…コホン、そうじゃ、まあ現にわし等がここに居ることが事実じゃて」
「なら、なんで私達の世界にやってきたデスか?」
…それに関しては、あたしは薄々勘付いているところはある、だが一つだけ気になることがある。
「そうだ…おっさん、今回の件ってどういうこった?何が起きてるってんだ?」
「…先程、渋谷にて…【ノイズ】が発生した」
「…ッ!?ノイズだと…?」
渋谷にノイズが現れた…だって?
「司令、そのノイズって…【アルカ・ノイズ】や【カルマ・ノイズ】の事では無いんですか?」
「…違っていれば良かったさ」
「でもあの時…アイツが【ソロモンの杖】ごと【バビロニアの宝物庫】を封印したはずだぞ?なんで…」
「その封印が解かれたんだ。…【ゆらぎ】の発生によってな」
「それも渋谷と来たもんじゃ。…流石に偶然とは思えんの」
やっぱりそうか…ゆらぎがなけりゃコイツ等が出て来る訳もねぇな…
「ゆらぎ…?って一体なんデスか?」
「ゆらぎっちゅーんは、異世界同士を繋げるゲートみたいなもんじゃ」
「本来、そのゆらぎと言うものはあってはならないものなんだ。…色んな世界の次元の壁がボロボロになった時、あらゆる世界が混乱の渦に巻き込まれた」
「その為にわし等みたいなのが日々活躍しとるっちゅーワケじゃ!」
「…そのおかげで、渋谷周辺の一般市民の避難は完了している。彼らの情報が無ければ、被害が出ていたかもしれん…本当に感謝している」
「そいつは重畳。俺達は元々あまり表立って活動はしていない…動ける時に動けるように尽力を尽くすだけさ」
「妖怪が表立って飛び交ってる世界なんぞ想像したくも無いわ!…混ぜるな危険っちゅうワケじゃ」
「槍に刺されて封印でもされてみるか?」
「…わしも仲間に入れてくれんかのう」
「コントやってる場合かよ!…おっさん、つまりあたし達は渋谷に行けば良いんだな?」
「あぁ。今回は今ここに居る奏者3人に加え、森羅のエージェント2人に向かって貰うことになる。他の奏者にも向かっていってもらいたかったのだが、何故か連絡が取れなくなっている状況だ。…現場での連絡は難しいと考えていいだろう」
「ちっ、電波妨害の類か。…ヤツめ、また何か企んでいるのか?」
「みんな…大丈夫かな…」
「大丈夫じゃ、問題無い…ワシは言っている…ここで死ぬ運命では無い…とな!」
「ワケの分からんことをほざくな。…改めて、俺は零児…有栖零児だ。そしてコイツは…」
「ぬわっはっは!わしが森羅のアイドルマスター、小牟であるぞ!」
「は、ハイテンションのじゃロリガールデース…」
「あながち間違っちゃいない。コイツは人間じゃないからな」
「確か、仙狐ってヤツじゃなかったか?1000年を越えると天狐っつーのになるんだったな」
「仙狐…って言うと、もしかして、中国の狐の妖怪の事?」
「センコ…?ってなんデスか?調」
「調頼りは調べれず、だよ…詳しい事はネットで調べてね、切ちゃん」
…何気に上手いこと言ったって顔してやがんな…このしたり顔が可愛いじゃねぇかくそったれ…
「わお!乙女の秘密を知っとるとは…お主、ナニモンじゃ?どこの組じゃ?言ってみんかい!」
コイツ、伊達に『森羅の電子の妖精』なんて自称してねえな…まぁそりゃ勿論知ってるんだが。
「そりゃそうだろ、お前ら、元々あたし達の世界じゃゲームのキャラになってんだから当たり前だろ?」
「なに?ゲームだと?」
「わし等、ついに2次元に進出しよったぞ、零児。…もう嫁と会えん日は無いのう」
「そいつは重畳。もっとも、2次元に進出する意味が分からんがな…話がこじれる」
さり気なく惚気けてる辺り緊張感があるのかねーのか分かんねえな…
「まぁそういうこった。少なくともあたしはお前らを知ってる。…あたしはクリス、雪音…クリスだ」
「私は暁切歌デス、クリス先輩の後輩デス!」
「私は調…月読調。…切ちゃんと同じ、先輩の後輩」
「ほうほう…大、中、小、とな!定食屋も驚きのラインナップじゃて!」
「…アームロックをご所望のようだな、喰らってみるか?」
「それ以上いけないデス!」
どんだけコントが好きなんだよ全く…
まぁコイツ等、特に小牟が絡んだらまぁこうなるのはコーラを飲んだらゲップするぐれえ確実だ。
…あたしも随分毒されてるみてーだけどな…そこは気にしない、気にしたら負けだ。
「ったく…まぁ、よろしくな…奏者の国の…有栖さんよ?」
「とんだウサギが居るもんだがな…奏者の国の…クリス。あと、零児でいい」
「はっ!違いねえな…って、あたしはウサギって柄じゃねーよ…」
かくしてあたし達は渋谷に向かうことになった…
「フフ…待ってるわよ…坊や」
続くッ…?
『NAMCO x CAPCOM』より零児と小牟です。
時系列的にはPROJECT X ZONE後に来てもらいました。
小牟には色んなネタを仕込んでいく予定です…
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たやマさん、心配しなくても出番は…ありますよ
フッ…やはり私に相応しい出番を用意してくれているということね?
……………はい
何故そこで言い淀むッ!?