GO GO! れめでぃおす 作:聖騎士07
◇
頭に本を載せてしずしずと歩くカルカにレメディオスは尋ねた。
「カルカ様、本は頭に載せる物ではなく読むものではないのか?」
カルカは頭の上の本に注意を払いながら答えた。
「これはね、美しく歩く練習なのよ。こうして本を落とさないように歩く事で美しく歩けるようになるのよ」
カルカの真似をしてレメディオスも頭の上に本を載せて歩いてみた。
「あら、とても上手だわ。これで貴女も淑女らしく見えるわ」
カルカに誉められてレメディオスはどや顔になる。
「いつもは本を開く度に眠くなるがこうして頭に載せると眠くならなくて良いものだな。カルカ様のおかげで私も少し本が苦手ではなくなったぞ」
◇
ある日、蔵書室を訪れたケラルトはスカスカの本棚に首を傾げた。司書に聞くと最近レメディオスが本を借りにきていたのだという。
「まあ、あれだけ勉強嫌いの姉様が読書家になるなんて……素晴らしい事ね」
感激して姉の姿を探すケラルトが練兵場に通りかかると──
そこには訓練をする聖騎士達の中に五十冊もの本を頭の上に積み上げて剣をふるうレメディオスの姿があった。
◇
「姉様。本を頭の上に載せて剣の練習はどうかと思うのだけど……」
ケラルトに注意をされてレメディオスは黙りこむ。
「…………むむむむむ」
ケラルトが立ち去った後も降ろした本を前に腕を組んで悩むレメディオス。
「……あらあら姉様! もしかしたらあれからずっとそこにいたの? もう朝というのに……」
「……うむ。本のかわりに何を頭に載せたら良いかずっと考えていたのだがな…………思いつかないんだ」
焦燥した顔の姉の顔を見てケラルトはため息をつく。
「仕方ないわ。姉様、頭に本を載せてちょうだい」
◇
レメディオスの頭の上に積み上げられた本はとうとう105冊に達するようになった。
「やったぞケラルト! 私はとうとう頭に本を載せる達人になったぞ!」
「……姉様。お願いだから食事中くらいはやめてちょうだいな」
◇
一計を案じたケラルトはレメディオスを一件の店に連れてきた。
「姉様、頭の上に載せるなら素敵な帽子にしたら良いと思うの。この店の品揃えは王国や帝国にもひけをとらないそうだから、きっと気に入る帽子が見つかると思うわ」
色とりどり、形も様々な帽子を前にしたレメディオスはすっかり本の事を忘れてしまう。
「うん。これが良いな。どうかなケラルト? 私に似合うだろう?」
レメディオスはピンク色のシルクハットを頭にかぶり、ケラルトを振り返った。
「…………なぜかしら……理由は特にないのだけれど……シルクハットってどうも好きになれないの……」
◇
何故かシルクハットにトラウマがあるケラルトの気持ちをよそに、レメディオスはピンク色のシルクハットを得意そうにかぶりだした。
これで問題が解決したかに思われたが…………
翌日、レメディオスの頭のシルクハットが二つになり、数日後にはかなりの高さに積み上がっていくのだった。
あなたにとってレメディオス・カストディオとは?
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愛すべきおバカさん
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理想の女上司
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レメディオス様の靴で踏まれたい
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身近にいたらたまらない
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いや、絶対に年齢詐称やん
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きっと謎の覆面女騎士として再登場するよ