GO GO! れめでぃおす 作:聖騎士07
◇
レメディオスがケラルトに縁談を持ってきてカストディオ家は騒動になった。
「姉様。いったいどういう事ですか? そもそも私より姉様の婚儀が先だと思いますが?」
「……ん? なんだケラルト。結婚するのか? それはめでたいな」
全く話が噛み合わないレメディオスをみてケラルトは気づいた。
「……姉様。あれほど注意したのにハムスターにケラルトって名前をつけたのね……」
◇
毎朝かかさずに走り込みと剣の素振りを終えると熱い風呂に入る、それがレメディオスの日課だった。それがある日から熱い風呂ではなく冷たい水を浴びるようになった。
ケラルトが心配して声をかけるが「大丈夫」と言ってとりあわなかった。
しかしとうとうレメディオスは風邪をひいてしまった。
「ゴホンゴホン……ようやくこれで私が馬鹿ではない事が証明されたぞ!」
◇
「姉様。今度ホバンスでカルカ様のお誕生会がありますが、ドレスはどうするおつもりですか?」
「……うん? 私はカルカ様の護衛だからな。いつものフルプレートでいくぞ? ああ、サーコートは新品を着ていくから心配はいらない」
武人然としたレメディオスの様子にケラルトはため息をついた。
「姉様。実はカルカ様からは『くれぐれもレメディオス団長にもドレスを着てくるように』との厳命があったのよ。観念しなさい」
「……ぐぬぬ。じゃあ仕方ないな」
「とりあえず私のドレスかから無難そうなものを貸してあげるから着てみてちょうだい」
「わかったよ」
ケラルトはレメディオスを自分の部屋に連れていくと早速ドレスを着せて鏡の前に立たせる。
「姉様。なかなか似合うわ。これなら殿方から放っておかれないわよ」
しかしながらレメディオスは浮かない様子だった。
「……うーん。ケラルトのドレスだと胸が苦しいな。それになんだかお腹の辺りがスカスカしていて変だぞ?」
ケラルトは姉に対して一瞬だけ殺意を覚えるのだった。
◇
レメディオスはケラルトに連れられて高級ブティックにやって来た。
「姉様。私が支払いますから好きなドレスを選んでちょうだい」
「えー? 私にはドレスなんて似合わないからいらないぞ?」
ケラルトはあらかじめ申しあわせておいた店員三人に囲ませてレメディオスにその気にさせる。
「レメディオス様は大変気高く美しくていらっしゃいますからこちらの純白のドレスがお似合いでございます」
「……う? うん。そ、そうなのか?」
「当店はケラルト様だけでなく聖王女様もよくご利用頂いておりますので、ご安心下さい」
「……なんと……カルカ様もなのか……」
「こちらの紅い髪飾りもお似合いになりますよ」
「……そ、そうなのか?」
やがて店員達によって飾り立てられたレメディオスが出来上がった。
「姉様。よくお似合いですわよ」
レメディオスは鏡の中の自分の姿をぼうっと覗き込む。そしてナイフを取り出すとドレスの裾をいきなり切り裂いてしまった。
「……うむ。これならばいざという時に動けるな」
聖金貨五十枚のドレスの成れの果てを身にまとい、短くなった裾から下着を露出させながら得意気な姉の姿にケラルトは頭をかかえるのだった。
◇
カルカ聖王女の誕生会が近付くがレメディオスのドレスはいっこうに決まらなかった。焦ったケラルトは一計を思いつく。
「姉様。これは新しくカルカ様から聖騎士団に下された勅命よ。これによると聖騎士団の新しい制服は全てドレスになったのよ」
「……なんだと?」
かくしてレメディオスに無事、ドレスを着せる事が出来たケラルトは得意満面だった。
一方でそのとばっちりを受けたグスターボら聖騎士団員はドレスを着せられてケラルトをおおいに恨んだという。
◇
カルカ聖王女聖誕祭の会場にやって来たカストディオ姉妹。着飾ったドレスが彼女達の美しさを引立てていて、感嘆の声が上がる。
レメディオスはケラルトの事を目を丸くしながら眺めて言った。
「魔法とはスゴいものだな。ケラルトの胸がふくらんでいるぞ! 私も今度ステーキを食べる時に魔法で倍にして欲しいものだな」
周囲から漏れる失笑にケラルトは顔を赤くするのだった。
あなたにとってレメディオス・カストディオとは?
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愛すべきおバカさん
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理想の女上司
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レメディオス様の靴で踏まれたい
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身近にいたらたまらない
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いや、絶対に年齢詐称やん
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きっと謎の覆面女騎士として再登場するよ