GO GO! れめでぃおす 作:聖騎士07
◇
ある日、珍しくレメディオスがケラルトに文句を言ってきた。
「私とカルカ様、ケラルトの三人は仲が良いよな?」
「当たり前じゃないの」
「いやなに、イサンドロの話ではな、三人は二人と一人とに別れやすいんだそうだ」
「私達は別に姉様を仲間はずれになんかしていないわよ?」
「……そ、そうだよな。うん」
レメディオスの顔が明るくなる。
「まあ、仲良しでもいつも一緒じゃないもんな。まさかトイレまで一緒に入るわけにはいかないしな」
しかし、レメディオスは知らなかった。まさかカルカとケラルトが一緒にトイレでいたしている事を。
◇
「姉様。そういえば姉様が団長になってから聖騎士団の副団長が二人になったのでしたね。副団長は二人も必要なのかしら?」
ケラルトの疑問に対してレメディオスはあわてる。
「な、なにを言い出すんだ! 副団長は二人必要だぞ? いや、二人いないと困るんだ」
レメディオスの慌てぶりが気になったケラルトは翌日こっそりレメディオスの仕事ぶりを観察する事にした。
「団長。本日は午後から来客がありまして、その後に練兵場で騎士達の訓練を監督する予定となります」
副団長のグスターボから今日の予定を聞いたレメディオスはもう一人の副団長であるイサンドロに振り向く。
「うむ。ではイサンドロ、来客と練兵場は任せる。頼んだぞ」
イサンドロは渋い顔をしながらも承知する。と、すぐに顔を上げると報告をする。
「レメディオス団長。騎士達から休日についての要望が個別に上がっておりますが如何致しましょう?」
レメディオスは重々しく頷くと──
「うむ。その件はグスターボに任せた。頼んだぞ」
ケラルトは大きなため息をつくのだった。
◇
二人の副団長に仕事を任せてばかりのレメディオスの仕事ぶりにケラルトは危機感を感じた。
(……困ったわ。このままだと二人共、仕事が多すぎて大変な事になるんじゃないかしら?)
そこでケラルトは姉を諭す事にした。
「姉様。姉様は聖騎士団団長なのですから率先して仕事をしなくては駄目よ。上に立つものは一番働かなくはてならないわ。それが責任ある立場というものよ」
「うん。わかったよケラルト」
そしてレメディオスが団長の仕事に精を出すようになって一週間がたった。
ケラルトの元に二人の副団長の連名で『どうかレメディオス団長に仕事をしないようにさせて下さい。余計な仕事が増えて我々は過労死してしまいます』という嘆願書が届いたという。
◇
「そういえば姉様ってどうして男っ気が無いのかしら? あんまりにも女騎士というキャラだからなのかしらね。それこそ『剣が恋人』、みたいな……ね」
「ケラルトは馬鹿だな。剣を恋人になんか出来るわけがないじゃないか。私を馬鹿にするな」
真面目な顔で突っ込む姉を冷ややかな眼差しで見つめるケラルト。
「……え? どうしたのだ? ま、まさか剣は恋人に出来るのか?」
◇
リ・エスティーゼ王国の城塞都市エ・ランテルが割譲され、アインズ・ウール・ゴウン魔導国となったというニュースは聖王国にも衝撃を与えた。
「大変だ! アンデットが支配する国が誕生した!」
レメディオスが慌てて駆け込んできた。
「姉様、アンデットではありませんわ。アンデッド、最後は『ど』ですよ」
「……ほう。そうなのか……私はひとつ賢くなったぞ」
レメディオスはニッコリする。
「……するとドーナッツは『ドーナッヅ』が正しいのだな」
どや顔で胸をはるレメディオスの姿にケラルトは頭を抱えるのだった。
◇
「その魔導王なのですが、先日のカッツェ平野での戦いで強力な魔法を唱えて羊のような鳴き声の化け物を召喚して王国兵を数万も蹂躙したそうです」
ケラルトの報告に聖王女カルカは表情を暗くする。
「……よし。決めたぞ!」
突然叫ぶレメディオスに二人は視線を向ける。
「……いや、羊のな……今日のランチをラムステーキのセットにするか骨付き牛肉のステーキのセットにするか決めかねていたのだかな……」
レメディオスは胸をはる。
「両方食べる事に決めたのだ」
あなたにとってレメディオス・カストディオとは?
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愛すべきおバカさん
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理想の女上司
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レメディオス様の靴で踏まれたい
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身近にいたらたまらない
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いや、絶対に年齢詐称やん
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きっと謎の覆面女騎士として再登場するよ