サーバルと女の子の出会いから始まるストーリー

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掲示板で得た断片的な情報を元に書きました


けもフレ未視聴の俺がアニメの内容を妄想してみた

平原

 

 

女の子「ここはどこ? 私は誰?」

 

サーバル「君どうかしたの?」

 

女の子「あなたは?」

 

サーバル「私はサーバル! ここら辺に住んでいるフレンズだよ」

 

女の子「ふれんず……?」

 

サーバル「フレンズ、正確にはけものフレンズ。それが私たちの種族名。君もフレンズだと思うよ」

 

女の子「けものフレンズ……わからない……」

 

サーバル「名前は何て言うの?」

 

女の子「わかりません……なにも思い出せないんです……」

 

サーバル「記憶喪失なのかな? でも名前がないと困るよね。ひとまず、君のリュックにちなんで、かばんちゃんと呼んでいい?」

 

かばん「わかりました」

 

サーバル「世界中を回れば、君を知るフレンズがいるかもしれない! だから旅に出よう」

 

かばん「どうして見ず知らずの私に、そんなに親切に接してくれるんですか?」

 

サーバル「困ってるフレンズを見捨てられるわけないでしょ!」

 

 

こうして、二人の旅が始まったのだった。

 

一方その頃、別の草原にて

 

 

フェネック「用とはなんですか?」

 

長老「今日君たち二人をここに呼んだのは他でもない。この帽子を、ある人に届けてもらいたいのだ」

 

アライ「どうしてなのだ?」

 

長老「実はな……この世界に危機が迫っているのだ。このままなにもしなければ、この世はあと百日で滅んでしまう」

 

フェネック「最近頻発していた騒動はすべて、それによるものだったのね」

 

長老「パニックを避けるためにも、このことは他言無用だ。わかったな」

 

アライ「お任せなのだ」

 

フェネック「ところで、これを誰に渡せばいいの?」

 

長老「おっと、忘れていたわい。これを試作品No-00に渡しておくれ。特徴はリュックサックだ」

 

 

同時に、二人の冒険も始まった。

 

 

サーバル「! 伏せて!」

 

かばん「なんですか!?」シャガム

 

セルリアン「俺の攻撃を避けるとは。少しはやるじゃないか」

 

サーバル「君は誰?」

 

セルリアン「名乗る名など持ち合わせていないさ。俺はただ、お前たちを消すだけだ」

 

かばん「なんかヤバイのに絡まれましたね……」

 

サーバル「あぁいう奴に言葉は通じない。拳でわからせてあげないとね」

 

 

 サーバルは敵との間合いを一瞬で詰め、腹にストレートパンチを喰らわせた。吹きとばされるセルリアンだが、空中で体勢を整え、一直線に突っ込む。

 サーバルはそれを、ジャンプしてかわした。それから、敵の背中にしがみつく。

 

 

セルリアン「は……離せ!」

 

サーバル「これで終わりだ!」

 

 

 サーバルの鋭い牙が、セルリアンを貫く。敵が力なく、地面に落とされる。一方で彼女は、くるくる回りながら綺麗に着地した。

 

 

セルリアン「俺一人倒したところで、この世の運命は変えられねぇぞ……」

 

サーバル「どういうこと?」

 

セルリアン「俺たちに真の死はない……せいぜい足掻くがいいさ!」

 

 

 それを最後に、セルリアンは息絶えた。

 

 

かばん「俺たち? つまり、こんなやつらがうじゃうじゃといるんですか?」

 

サーバル「かもね。厄介なことになりそうだ……」

 

 

 サーバルとかばんは、旅の途中にとある村へと立ち寄る。そこでは、大量のセルリアンたちが村人を襲っていた。住民たちを救うため、必死に戦うサーバル。しかし人数の差は埋められず、段々と追い詰められていく。

 

 

かばん「サーバルちゃんばかりに負担はかけられない……私も戦わなきゃ!」

 

セルリアンa「どれ、俺が相手になってやろう」

 

かばん「……よし!」

 

 

 かばんがパンチを繰り出す。だが踏み込みは足らず、腰に力が入っていない。素人の攻撃は、難なく避けられてしまう。

 

 

セルリアンa「おやおや。その程度で俺たちに歯向かおうと思ったのか。身の程知らずめ!」

 

 

 お返しとばかりに放たれた、セルリアンのラリアット。避けることも受けることもできず、かばんはかなりのダメージを負った。

 

 

かばん「私だけではどうすることもできないのか……」

 

 

 その頃サーバルは、相変わらず何体ものセルリアンと戦いを繰り広げていた。作戦を閃いたかばんは、彼女にこう叫ぶ。

 

 

かばん「サーバルちゃん! 逃げて!」

 

サーバル「どうして!? まだ私は戦える!」

 

かばん「いいから!!」

 

 

 渋々サーバルが、逃げ出す。彼女の背中を追って、セルリアンたちが追いかけ始めた。だがサーバルの素早さに敵う者がいないため、徐々に距離が広がる。さらに、セルリアンどうしにも身体能力の差があるため、彼らは一列に近づいていった。

 

 

セルリアンa「俺のことは無視か?」

 

かばん「あなたは私を簡単に殺せる。だったらその前に、サーバルちゃんが殺される様を眺めていてもいいんじゃないの?」

 

セルリアンa「それもそうか」

 

かばん「サーバルちゃん! 通路が狭くなってるとこあるでしょ? そこに入ったら立ち止まって!」

 

サーバル「オーケー!」

 

かばん(これで敵は常に、サーバルちゃんと一対一で戦うことを強いられる。タイマンならサーバルちゃんに有利なはず!)

 

 

 かばんの作戦によって、サーバルはほとんどのセルリアンの撃破に成功した。

 

 

かばん「残るはお前だけだ!」

 

サーバル「覚悟しな!」

 

 

 セルリアンaも倒され、村の平和が甦った。

 

その頃……アライとフェネックはなんとかセルリアンを倒していた。

 

 

アライ「はぁ……はぁ……」

 

フェネック「なんとかやっつけたね……」

 

アライ「いくら倒しても、どこからか際限なく沸き上がるのだ……」

 

フェネック「こいつらの生み出される原因を叩かないといけないのかもね」

 

アライ「ところでフェネック、帽子についてなにかわかったのだ?」

 

フェネック「詳しいことはなにもわからない。だけどどうやら、被ったものに何らかの影響を与えるようね」

 

アライ「ざっくりしすぎなのだ。それならアライさんが被って実験してみるのだ」

 

フェネック「そうかもしれないけど危険すぎる……私たちの目的は帽子の研究ではなく、これを届けることなんだから」

 

アライ「反省するのだ」

 

フェネック「あっ! また敵だ!」

 

アライ「そうだ! あいつに帽子を被せるのだ!」

 

フェネック「それならいいかもね」

 

アライ「えい!」

 

 

 アライの投げた帽子は、セルリアンの頭部にすっぽりとはまった。すると敵が苦しみ始める。体がどんどん大きくなっていき、低い声のおたけびをあげた。

 

 

フェネック「なにこれ……どうやら自我を失っているようね」

 

アライ「ヤバイのだ……」

 

 

 巨大セルリアンは、さらなる素早さと攻撃、耐久を得た。闇雲に放たれる殴打を、二匹はまったくかわせない。

 

 

アライ「アライさんがあんなことをしなければ……」

 

フェネック「今は後悔してる場合じゃない! どう切り抜けるかだけを考えなさい!」

 

 

 連打がやみ、開放される二人。しかし体はボロボロに傷ついている。次の攻撃で敵を倒しきれなかったら、二人の命運もここで潰えるだろう。

 

 

アライ「これを招いたのはアライさんなのだ。だから囮はアライさんが引き受けるのだ」

 

フェネック「えぇ、わかったわ。その隙に、私が帽子を取り返す」

 

 

 アライが巨大セルリアンに向けて、両手をかざす。彼女が精神を集中させたとき、敵のいる地面が陥没した。抉れた地面の中には大量の水が流れている。

 

 

アライ(アライグマの、すべてを洗い流す特性により、やつを水の牢獄へと送るのだ。地面の抉れも、膨大な水流も、アライさんが気を抜くと消えてしまうのだ。果たして、フェネックが帽子を取り返すまでもつかどうか……)

 

 

 フェネックが自慢の大きい耳でとびたつ。彼女は敵の真上に行き、帽子を奪還した。そして、下に向かってキックを繰り出し、セルリアンを地下へ蹴落とす。

 直後、アライが力尽きたことで、抉れた地面が元に戻る。敵は地面の中で圧迫され、死亡した。

 

 

アライ「恐ろしい代物なのだ……」

 

フェネック(彼はいったいこれを、なにに使わせるために、私たちにお使いを頼んだの?)

 

 

 かばんとサーバルは、セルリアンを倒しながら旅を続けていた。しかしかばんの情報は、なかなか集められないでいる。そんななか二人は、とある集落に足を踏み入れた。

 

 

博士「カレーライスが食べたい」

 

助手「なら作りましょう」

 

 

博士「また失敗した!」

 

サーバル「なにか困ったことでもあったんですか?」

 

助手「あなたはカレーライスという料理を知ってますか?」

 

サーバル「???」

 

博士「カレーライスとは遠く離れた場所で大人気の料理だ。私たちは前に一度だけ食べたことがあるのだが、味は本当に絶品だ!」

 

助手「だからときどき食べたくなるの。だけど、作り方を完全に覚えたわけではないから、いつも失敗してしまうんだ」

 

かばん「思い出の味ということですね。私たちが協力してもいいですか?」

 

サーバル「いいね! それ」

 

助手「ありがとう! ひょっとしてあなたは食べたことがおありで?」

 

かばん「ありません。だけど私は、困ってるフレンズ見捨てられm……」

 

博士「助手……ちょっとこっち来て……すまんが、旅の者はここで待っててくれ」

 

 

助手「なんですか?」

 

博士「二人のフレンズに見覚えがあるだろ」

 

助手「当たり前でしょ。黄色いのは、数々のセルリアンを倒された邪魔者。もう一人は、私たちが作ったのですから」

 

博士「これは願ってもない誤算だ。いいな、奴をここで仕留める」

 

助手「はい」

 

博士「だが、決行はカレーライスを作らせたあとだ。まあ、奴に作れるとは思えんが念のためだ」

 

 

戻ってくる

 

 

博士「悪い悪い、それでは料理を始めようか」

 

 

 博士の予想に反して、かばんは無意識でカレーライスを手掛けていく。一時間が経った頃には、四人前が完成した。

 

 

博士「まさか本当に作れるとは……これだ! この味を私は求めていた!」

 

サーバル「美味しいね!」

 

助手「そうそう、かばんちゃん。これをかけても美味しいんですよ」

 

助手(なんてな、おすすめのトッピングは劇薬だ。毒殺してやる……)

 

かばん「結構です」

 

博士「なぜだ?」

 

サーバル「せっかくだしかけてもらおうよ」

 

かばん「そんな異臭を漂わせる調味料など、かけたくありませんよ」

 

助手(バレた!?)  

 

助手「う……うわぁ!? これ腐ってるー(棒読み)」

 

博士「すまない。危うく君たちを危険に晒すとこだったよ」

 

博士(しくじったか……)

 

 

 カレーライスを食べ終わったあと、二人は旅を再開した。

 

 世界の滅亡まで残り五十日。その頃、アライとフェネックはカフェで休憩しつつ、これまでに入手した情報を整理していた。

 

 

フェネック「ようやくリュックサックフレンズの手がかりを得られたわね」

 

アライ「そうなのだ。黄色いフレンズと共に、セルリアン討伐の旅に出ているそうなのだ」

 

フェネック「情報によると、彼女らはここに一度立ち寄ってから、東の方に進んだらしい」

 

 

 これらの情報はいずれも、各地のカフェに行った際に、客の会話を盗み聞きして得ている。

 

 

アライ「滅亡まであと半分。アライさんたちが頑張らなければいけなののだ!」

 

フェネック「そうね、ではそろそろ出発しますか。マスター、お勘定よろしく」

 

 

──────────

 

 

博士「最終兵器が完成したな」

 

助手「いいえ。フレンズを生け贄として捧げなければ、真に完成したとは言えないでしょう」

 

博士「そうだったな。では、最終段階に入ろう」

 

 

 するとなんと、博士は超巨大セルリアンの中に、助手を投げ入れた。

 

 

助手「どういうことですか!?」

 

博士「支配者は二人もいらないのだよ! ははははは!!」

 

 

 滅亡のときが迫るなか、セルリアンの出現も激化していった。敵がどんどん強くなるにつれ、かばんたちも鍛えられていく。

 かばんの知恵と、サーバルの力。二つの要素が組合わさったことで、彼女らは最強のコンビになっていった。

 

 そんな彼らの前に、十体の巨大セルリアンが立ち塞がる。

 

 

かばん「こいつらは今までの敵とは格が違う!?」

 

サーバル「そうみたいだね。だけど、小回りは効かなそうだ」

 

 

 恐るべき速さでとびだしたサーバルは、すれ違い様に敵の足首を切断した。一体が倒れるが、他の個体は気にせず襲いかかってくる。

 

 

かばん(これまでのこいつらは、仲間の死に動揺していた。私が初めて戦った相手も、仲間が殺される度に、私たちを恐れていった)

 

 

 だからセルリアンaは、結果的に仲間が全滅するまで、かばんに手を出さなかった。いや、出せる精神状態になかったのだ。

 

 

サーバル「だけどあいつらは、全然気にしてないように見える。そういえば意味のある言葉も発していない。まさか、自我がない?」

 

アライ「その通りなのだ」

 

サーバル「誰?」  

 

フェネック「話はあと。みんな私に掴まって」

 

 

 フェネックが飛んで逃げる。巨大セルリアンたちは、ただその様子を眺めているだけだ。

 

 

 

 

フェネック「ここまで来ればひとまず安心かな」

 

サーバル「君たちは?」

 

アライ「アライさんはアライさんというのだ。こっちはフェネックなのだ」

 

フェネック「よろしく」

 

かばん「先程は危ないところを助けていただき、ありがとうございました」

 

フェネック「いえいえ、それより、あなたが試作品No-00ね?」

 

サーバル「どういうこと?」

 

アライ「アライさんたちはこの帽子を君に届けに来たのだ。見に覚えはあるのだ?」

 

かばん「……わかりません……」

 

フェネック「そんな!」

 

サーバル「実はこの子、記憶喪失なんだよね。だから恐らく、その前に落としたんじゃないかな?」

 

アライ「なるほど……それなら覚えてないのも無理ないのだ」

 

サーバル「それにしても可愛い帽子だね。被っていい?」

 

フェネック「ダメ! これを被ると暴走してしまう。自我を失った代わりに得た驚異の身体能力を武器に、見境なく暴れまくるの。まるでさっきの敵みたくね」

 

かばん「どうしてそんなものを私に?」

 

アライ「わからないのだ。アライさんたちも、そうしろと命令されただけなのだ……」

 

博士「また会ったな」

 

サーバル「カレーライスのときの!」

 

かばん「どうしたんですか?」

 

博士「邪魔者のお前たちを消す。この超巨大セルリアンを使ってな!」

 

 

 木々を凪ぎ払い、超巨大セルリアンが姿を現す。容姿はこれまでのセルリアンと一線を画しており、戦車型ロボットと形容できる。

 

 

フェネック「こんなのどうやって倒せばいいの?」

 

アライ「バラバラに戦っても勝ち目は薄いのだ。アライさんが奴の動きを封じるから、その隙に頼むのだ!」

 

かばん「わかりました!」

 

サーバル「かばんちゃん、指示は任せたよ」

 

 

 アライの能力で、敵の地面が抉れる。ところが、超巨大セルリアンは翼を展開して宙におどりでる。

 

 

アライ「なに!?」

 

博士「お前たちの戦い方はすべてお見通しさ!」

 

 

 敵が地面に向かって、見境なく銃火器をぶっぱなす。

 

 

サーバル「どうして?」

 

博士「お前たちが何度も戦った敵─セルリアンというのだが─を作ったのは私だ!」

 

フェネック「あいつが!? なんのために!」

 

博士「この世界の秩序を一度ぶっ壊し、新たに私を中心とする世界に作り替えるためだ!」

 

サーバル「そんな下らない野望のために多くのフレンズが犠牲になったというの?」  

 

博士「小さな犠牲はやむおえないさ。そうそう、かばん! いや、試作品No-00。お前は、私がセルリアンを作り出す過程で生み出された失敗作だ!」

 

かばん「えっ?」

 

長老「破壊行動を慎みたまえ!」

 

博士「どうしてお前が?」

 

フェネック「二人は知り合いなの?」

 

長老「かつてワシと彼女は、セルリアンの開発に尽力していた。ただしワシはフレンズの生活を豊かにするため、彼女はフレンズの生活を壊すため」

 

博士「次第に関係は悪化していった。そしてある日、彼女は私を取り除くため行動に出た」

 

長老「だがワシは殺される前、試作品No-00と共になんとか逃げ出した。しかし追っ手の強襲によって、我々は離ればなれになってしまったのだ」

 

サーバル「つまりかばんちゃんの記憶喪失の真相は……」

 

長老「察しがいいのう。元々記憶が入ってなかったのさ」

 

博士「あのときの失敗は今日取り戻す。超巨大セルリアン! 奴等を蹴散らせ!」

 

 

 放たれる弾丸に、一同が苦しめられる。彼らは逃げ出すため、山を駆け降りる。しかしその先には、巨大セルリアンが待ち受けていた。

 

 

長老「超巨大セルリアンに詰まっている核さえ壊せれば、こいつらを全滅させられる」

 

フェネック「理屈はそうかもしれないけど、どうすれば勝てるの?」

 

サーバル「粉々に砕けばあるいは……」

 

長老「ところでフェネック、なぜ帽子を被せていない?」

 

フェネック「だってあれは……」

 

長老「いいから被せろ!」

 

アライ「アライさんは見たのだ! この帽子を被ったセルリアンが暴れだすのを!」

 

長老「君たちはなにか勘違いをしてるようだな。あれは……!」

 

 

 長老が撃たれる。

 

 

博士「お喋りはそこまでだ」

 

フェネック「そんな! しっかりして!」

 

サーバル「残念ながら手遅れ……だね」

 

かばん「アライさん、帽子を下さい」

 

アライ「わかったのだ……ただし! もし暴走しそうになったら、すぐに剥ぎ取るのだ!」

 

かばん「お願いします!」

 

 

 帽子を被るかばん。

 

 

フェネック「なにも起こらない?」

 

かばん「いえ、なんだか力が込み上げてくるような気が!」

 

 

 かばんが瞬時に、巨大セルリアンたちを全滅させる。さらに、超巨大セルリアンの火砲を避けながら、敵に近づく。

 敵とかばん、両者の拳が激突する。重さの違いからかばんはふきとばされるも、敵に傷を与えることができた。

 

 

フェネック「まさかあの帽子、着用者に秘められた可能性を引き出すためのものなんじゃ?」

 

アライ「確かに、セルリアンには元々、巨大化できる力が蓄えられていたと考えれば、辻褄があうのだ」

 

サーバル「かばんちゃん一人では苦しそうだ……私たちもいくよ!」

 

 

 虚空より生成した光の剣を、敵に撃ち放つサーバル。フェネックは耳から光線を放ち、火器を破壊させた。アライが水流で出来た二本の鞭を振り回し、敵の装甲を壊す。

 

 

博士「まさかフレンズに……これほどの力が!?」

 

サーバル「私たちを舐めるなよ!」

 

かばん「これで終わりだ!」

 

 

 かばんが助走をつけて高くジャンプした。空中で頭を下にして、右腕にすべての力をかける。超巨大セルリアンの頭部に、渾身のパンチが決まる。

 かばんによって、超巨大セルリアンは核ごと粉砕された。

 

 

サーバル「残るはお前だけだ。どうする?」

 

博士「たとえ敵わなくても……最後まで抵抗してみせる……」

 

フェネック「やめときな。はっきりいって、お前なんて私でも倒せる。それよりも仲直りしない?」

 

アライ「お前がこれまでしてきたことは、けっして許されるものではないのだ。だけどもし、自分の非を認めて心から謝罪すれば、まだやり直すチャンスは残されているのだ」

 

博士「どうして……どうして私に優しくしてくれるのだ……私はお前たちに沢山酷いことをしたのに……」

 

かばん「困ってるフレンズを見捨てられないからですよ」

 

サーバル「だってここには、獣はいても除け者はいないから」

 

 

 数ヵ月後、復興に精を出しつつ、滅亡の危機から脱した世界に生きるかばん、サーバル、アライ、フェネック、そして博士。

 彼らの生活はいつまでも続いていくのだった。




お読みいただきありがとうございました


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