真・幻想創星録   作:青銅鏡(銀鏡)

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いっやー、テスト中だったの忘れてました。

しかも新人PCがアップロードとか言って動かなかったんですよ。
三日間。


 なんか前作よりも展開遅いんですよね。ゆっくりご覧下さい


第十話 都にて・・・①

「そういや武田、お前の妹ってどんな奴だ?」

 

 

俺は武田に永琳の家に案内される道中で尋ねた。俺は武田の妹を治療したのだが、薬を作っただけで実際には会っていない。

 

 

「あ、そうでしたね。・・・俺の妹は血ぃ繋がってねーっす。あいつは俺の前の寝ぐらの前に捨てられてたんで拾っただけです。永琳先生曰く、妹のことで難しい事になってるらしいんすけど・・・俺は馬鹿なんでよく分からないんです」

 

 

「マジか・・・」

 

 

俺が呟いていると、武田は俺を見ていた。

 

 

「じゃ、俺からも聞きますけど、隊長ってどこから来たんですか?」

 

 

「俺・・・?」

 

 

・・・ミスった。龍神なんて言えねえ。

 

 

「・・・まさか、隊長、人間以外っすか?」

 

 

「・・・まさか、んな訳ねえだろ。俺は辺境の村にいたのを月読命様に見つけられただけだぞ?」

 

 

「・・・そうっすよね!・・・すいません、忘れてください」

 

 

・・・危ねえ、武田の奴、なかなかに鋭い・・・!?

 

 

「・・・おう」

 

 

「あ、着きましたよ。・・・先生ー、俺です、武田です」

 

 

武田がそう言いながら戸を叩くと、永琳が現れた。

 

 

「待ってたわよ、武田君。・・・鏡一さんも、改めて挨拶がしたかったしね?」

 

永琳はそう言うと、俺と武田を手招きした。

 

 

 部屋に入ると、武田は包みを取り出した。

 

 

 「じゃあ俺から用事いいですか?」

 

 

 「・・・?ええ、気になってはいたけれど、何かあったかしら・・・?」

 

 

 武田は用があるとか言ってたが、永琳は知らんのか・・・?

 

 

 「これです。・・・妹の薬代。「え!?受け取ってるわよ!?」・・・駄目です。それは俺が裏で稼いだ金で、昔に言ったはずです。あれは取りあえずの金だって。先生にそんな汚い金で払いました。なんて言えません。・・・こっちは軍とバイトで稼いだほうです。受け取ってください」

 

 

永琳は首を横に振って、包みを武田に返した。

 

 

「・・・先生!「私は要らないわ」でも・・・!」

 

 

永琳はそっと武田の手を握った。

 

 

「気持ちは嬉しい。・・・でも、こんな事に大金を使うなら・・・妹に使ってあげなさい。今でも貴方だけには彼女は会いたがっているんだから」

 

 

武田は俯くと、包みを仕舞った。

 

 

「・・・すいません。そう言われると何も言い返せないです。・・・輝夜に会って来ます」

 

 

「そうしなさい。・・・きっと待ってるわよ」

 

 

武田は俺と永琳に一礼すると、立ち上がって人外並みの速さで走り去った。アイツも人外かよ・・・

 

 

俺が呆れながら武田の後ろ姿を眺めていると、永琳に呼ばれた。

 

 

「改めて・・・私は八意永琳。この都で医者と科学者をやってるわ。この前はありがとう。そしておめでとう、隊長ですって?」

 

 

悪戯っぽくからかってくる永琳に俺は顔を顰める。

 

 

「やめてくれ。・・・まさか簡単に都が落ちるとは思わなかったんだよ」

 

 

 ああ、三日だ。とか言って半日で都を落としたのがつい最近のようだ・・・つい最近だわ。

 

 

 暫くお互いの情報交換と言うか、お互いの近況を報告をしつつ身近な人物の恥ずかしい話を暴露していると、ふと永琳が真面目な顔になった。

 

 

 「・・・ところで、この話はしたかしら?」

 

 

 「ん?依姫がいい年こいて町で迷子になって半泣きになった奴か?それとも豊姫が食堂でつまみ食いしすぎて出禁になった話か?」

 

 

 「・・・違うわ。武田の妹ブフッ・・・ごめんなさい、急に依姫のその話するから、思い出し笑いが、止まらな・・・」

 

 

「で何の話だっけ?」

 

 

俺は一瞬で真顔に戻る。

 

 

「貴方機械じゃないの・・・?武田の妹の事よ」

 

 

「・・・まだ聞いてないな」

 

 

そう・・・と永琳は今までの中で一番暗い表情になった。

 

 

「彼の妹はね・・・貴族なのよ」

 

 

「へ?」

 

 

・・・いや、タイム。そんな英語の基本学ぶための例文みたいなことある?しかも貴族?どこの学校の例文ですかねえ。ヒズシスターイズノーブルってか。

 

 

「貴族ってあの、気品漂うイメージのあれ?「そうよ」・・・うへえ」

 

 

武田が凄いのかその貴族の妹がすげえのか分からんな。

そう思っていると、永琳が話し始めた。

 

 

「武田君は・・・それはもう月読命様ですら手の出せない殺し屋だったのよ。どんな警備で守っても、必ずターゲットが死ぬ。そして追っ手を必ず振り切る・・・都では泣く子に言うことを聞かないと殺し屋が来るよ。という躾言葉が出来たぐらいよ」

 

 

「化け物じゃん」

 

 

「貴方が言うの?・・・戻るけれど、逆に武田に守られる、つまり保護対象として認識されると・・・絶対に安全なのよ。・・・それを利用されたのよ」

 

 

 

「・・・つまり、武田は貴族の間の問題に巻き込まれたって事か?」

 

 

「ええ、それも大貴族の問題にね。都で相当な位にいる蓬莱山家の跡取り娘なのよ。武田の妹は。・・・でも、他家とのゴタゴタで命を狙われ始め、家臣たちが武田の所へ逃がしたのよ。武田もこっちの仕事に文句を言わない、という体で承諾したらしいわ。・・・初めは驚いたわよ。いきなり殺し屋がやってきて薬を要求するんだから」

 

 

 無愛想な顔で薬を請求する武田か・・・完璧に笑いを取るつもりだったな。

 

 

「しかも訳を聞くと拾い子の世話。おまけに病状も分からない・・・で、見に行ったら行方不明になってた貴族が大人しく座ってるんだもの。更に武田に懐いてる上に、武田も私以外に触れさせようとしない。おかげで大混乱よ・・・」

 

 

「・・・それで武田が俺にも来るなって言ったのか。どうりで佐々木も名桐も顔知らんのか・・・」

 

 

「ええ、そうなるわ・・・」

 

 

「あれ?じゃあ何でお前は知ってるんだ?」

 

 

永琳はきょとんとした表情をした。

 

 

「あれ?言わなかったかしら?私はその娘の教育係よ。貴方と会った時はその娘の為の医療薬の原料探しに出てたのよ。・・・あそこにいた全員、武田の妹を見たことはないけれど、助ける事は出来るって血眼で原料探しと妖怪の殲滅をしてたのよ」

 

 

・・・ほんとうちの変人部隊、やることなす事特殊な奴等だな。

 

 

「ん?じゃあ何で武田の奴は変人部隊に?」

 

 

「いつも通り武田が薬を買いに来た時に胃腸薬を頼んでた佐々木と付き添いの高澤が来たのよ。高澤が気がついて佐々木が捕まえた感じね。・・・ところが佐々木が「もう雇えば良くないっすか?」とかで雇ったそうよ?だから武田だけ傭兵扱いだったはず・・・」

 

 

「また佐々木か・・・」

 

 

正直変人部隊の前団長ばっかりに注目してたが、佐々木の方がヤバイんじゃないのか・・・?

 

 

俺が頭に手を当てていると、名桐から渡されていたトランシーバーらしきものが鳴った。

 

 

「次から次へと問題か・・・?俺だ、矢川だ。「あ、ちょっと佐々木!」「うおわあっ!?」「・・・何やってんだよ!副隊長!?」・・・電源切るぞ。「あー!待ってください!隊長ですね!佐々木が言ったと思いますが、今日の夕食がまだでしたら変人部隊の司令室に来てください!」・・・ごめんどこ?「ちょっと佐々木!?」「あ」「あ、じゃないわよ馬鹿!・・・今どこですか?時間になったら私が行きます!」「伏せろ名桐!」「へ?・・・きゃああっ!?」おい!どうした!?「・・・俺です、高澤です。名桐通信長が火薬の暴発で吹っ飛んだので俺です」無事なのそれ!?「多分」確証薄っ!?「まあクラッカーなんで大丈夫ですよ」音がロケットランチャーだったんだが・・・?「とりあえず・・・あ、名桐無事でした。名桐が向かうと思います」・・・了解。武田は?「居ますよ。妹も連れてます」んー?「あ、またクラッカー爆発するんで切ります」どんな状況だよ!?・・・マジで切りやがった」

 

 

フリーダム過ぎない?クラッカー爆発って何だよ。ロケットランチャーをクラッカーとは言わんのだがな・・・武田も妹で大変なんだな、支えてやらないと・・・って思ってる時に妹連れてくるんかい。感情を返せ。

 

 

「賑やかな電話ね「騒がしいの間違いだろ?・・・でも、嫌いではないな。・・・ヘリの音がするのは夢だろうしな」「隊長ー!」「ごめん正夢だわ」そうみたいね・・・」

 

 

何処のバカが俺を迎えにくるのにヘリ呼ぶかなぁ?

 

 

「・・・ごめんなさいね。長くなっちゃって」

 

 

「いや、こっちも無知だったんでな。色々知れた。ありがとう。・・・迷子と出禁の件は墓まで持って行くわ。「ちょっとそれやめて・・・!」・・・また来ると思う。じゃあな」

 

 

俺は永琳に礼を言うと、玄関を出てバリバリうるさいヘリに飛び乗った。中には高木と名桐が居た。

 

 

「あ、隊長!名桐通信長に頼まれて持って来ましたよ!ヘリ!「ちょっと高木・・・」「ほほーう」・・・なんかまずかったですか?」

 

 

俺は何でもない、ありがとうと高木に礼を言うと、高木は眩しい笑顔を向け、俺は冷や汗を流す名桐の頭を掴んだ。

 

 

「でお前は?・・・覚悟出来てんのか?」

 

 

「い、いやこれはあれですよ!車が全部出払ってたんです!「え?たくさんありましたけど?」「遺言は?」ごめんなさい悪かったですもうヘリできませんから「鎮圧」へぶっ」

 

 

俺は謝罪する名桐を頭突きで黙らせ、苦笑している高木に発進を求める。

 

 

「このTPOわきまえない馬鹿は無視して発進してくれ。なんかすまんな」

 

 

「いえ!通信長がこんなに騒いでるの久しぶりで、俺も嬉しいですから!」

 

 

高木が眩しい。ここに類土もいたら浄化されてるレベルだぞこれ・・・

 

 

 「じゃあ、行きます!」

 

 

・・・何故だろうか、ヘリにはニトロが積んであった。

 

 

高速で飛び回るヘリの中、俺は確信した。

 

 

駄目だわこの部隊。頭いかれてるんじゃねえの?

 

 

何故かブーメランを想像しながら、俺はそんな事を考えた。

 

 

 

 

 

 

ついでにヘリは着陸時に爆発した。

 

 

 

 

次回へ続く

 




 ありがとうございました。平和回でした(?)

 次回も多分平和回です。

 次回もお楽しみに。

 

 
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