真・幻想創星録   作:青銅鏡(銀鏡)

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そう言えば、テスト期間だったんですよね(過去形)。無視して書いてました。

そして増える相談客。一々相談内容が重い!(生きる事に疲れた云々)


ゆっくりご覧ください。


第二十三話 平和の中に見える狂気

「よっと、・・・こんなもんか?」

 

 

俺は朝から金属の塊を生成し、壊夢に見せる、壊夢は拳を振りかざし、拳骨で金属を破壊した。

 

 

「駄目ぜよ。全然足らんぜよ」

 

 

何をしているかと言うと、兵糧攻めをする時に国ごと囲うつもりなので、その為の柵を作っており、確認として壊夢に殴ってもらっている。尚1258回全部敗北。物理攻撃力カンストやめろや。

 

 

「お前なぁ・・・もうお前が地盤掘り出して囲えよ」

 

 

そう言いながら俺は1259回目の金属塊を作り上げる。

 

 

「別に構わんぜよが・・・お?これは凹まなかったぜよ!」

 

 

そう言いながら拳を下ろした。成功か・・・!?

 

 

「じゃあ頭突きぜよな。ぬんっ!」

 

 

崩壊しました。(1259敗)さあ残り何試合するんだろうか。

 

 

「主上、疫病を作れと言っていたから作ったが・・・本当に植物相手だけで良いのか?」

 

風魔が不思議そうに草木を黒く変えながら質問して来る。風魔には疫病の生産を任せ、見事に可食部位のみが酸化するという嫌がらせウイルスの完成を目標としている。もう完成してら。

 

 

「ま、善後策って奴だ。終わってからウイルス感染して人が死ぬとか言うバイオ展開嫌だしな「心得た。他に注文は?」感染から発症までを遅めに頼む」

 

 

そう言っている間に1300回目の金属塊を生成、やはり頭突きで破壊される。そして侵二が砂煙を上げながら、翼で地面を噛んでブレーキをかけて下がって来た。

 

 

「失礼しますよ主上。・・・はっは、諏訪子殿ォ、その程度じゃまだまだですよォ!」

 

 

「えっ、ちょ、ひえっ!?」

 

 

「その程度か祟り神ィ!?もっと来ねえと神同士でも殺せねえぞォ!?」

 

 

そう言いながら飛んで来た侵二は諏訪子の攻撃を全て受け流して再び接近し、諏訪子の会心の一撃を受け止めて再び砂煙を上げて下がる。侵二は念の為諏訪子の戦闘力も上げようという事で容赦なく鍛え上げている。まあ基本カウンターと受け流しからの一撃でボコボコにしている。侵二の狂い咲きの笑顔が最高に怖いです。

 

 

「諏訪子様ー!頑張って下さい!」

 

 

「頑張れー・・・縁、お団子要る?「頂きます!」はい、どうぞ」

 

 

そして、幻夜はサボり・・・あ?サボり?

 

 

「働けや幻夜ァ!!」

 

 

「やべっ!何で能力で違和感ないように欺いてんのにバレるかなぁ!?」

 

 

「現役プロ詐欺師が詐欺にかかるわけねえだろ、そもそも俺騙すってのが間違ってるんだよ。さっさと米の管理して「終わってるよ」・・・お前変なスイッチ入るとやけに働くなオイ。あと団子とかどうしたよ「作った」お前は目的を見つけると全能か」

 

 

幻夜には米の増殖を任せる筈だったのだが、縁と遊ぶから、とかぬかして俺でも2日かかる作業を半日で終わらせやがった。何故指を鳴らすだけで代償なしにアイツは米を出せるのか、指を鳴らすだけで冷凍保存出来るのか不思議でならない。俺でも生命体の生成は生贄というか依り代が必要なのだがな・・・こいつまさかその常識を欺いてんのか?

 

 

「てな訳で仕事終わってるんで、えーちゃんと遊んで来まーす。じゃ、行こっか」

 

 

「はい!諏訪子様!頑張って下さい!」

 

 

「ありがとう、頑張るよ「よそ見するとは余裕ですねェ!?」すいません許して下さい!」

 

 

「侵二、口調荒れてるよー・・・ちょっと手抜いてあげてね」

 

 

「・・・おや、いけませんね、どうも神相手だと叫びたくなりますね・・・更に力を加え過ぎましたね。諏訪子殿、申し訳ない・・・「まあ口調面白いからそのままで良いよ」行くぞ祟り神ィ!武器の在庫は十分かァ!?」

 

 

幻夜が冷ましたのか油を注ぐのか分からない台詞を嬉しそうに言うと、縁と手を繋いで村に入って行った。侵二大発狂。

 

____________________

 

 

そして夕方。

 

 

「し、死ぬ・・・」

 

 

諏訪子は満身創痍で倒れていた。周囲の地面は陥没し、地割れを起こし、引っ掻き傷のような跡が残っていた。

 

 

「お疲れ様です。まー筋は悪かないですね」

 

 

対する侵二は無傷どころか土汚れ、汗すら無い。

 

 

「・・・何で侵二は投げた鉄の輪を人差し指と中指で掴み返せるんだい」

 

 

戦闘中、諏訪子は鉄で出来た輪を投げる、地面を盛り上げてぶつける、などの様々な技を繰り出していたが、どれも婚約者を喰った奴には効かなかった。

 

 

「二指真空波と行ったものです。矢などを掴んでそのまま投げ返す技ですねー・・・まあ主上のが上手いですが」

 

 

そう言いながら侵二は翼を一枚を除いて全て収納する。ちなみに俺も倒れて口から魂ぐらい出そうな状態だ。結局5692回目の生成で見事頭突きで破壊されなかった。え?無傷ではないのかって?思いっきりへこんだんだよ畜生が。

 

 

「・・・畜生、攻撃力どうなってんだよ」

 

 

俺は壊夢を睨むが、壊夢は腕と首を回して音を鳴らす以外、全く疲れた様子もない。そこに風魔が飛んできた。

「・・・やれやれ、疫病の製作が終わったと思って戻れば地獄絵図か」

 

 

そう言いながら風魔は煙管を咥え、白い息を吐く。

 

 

「・・・お前、煙草吸うのか?」

 

 

「詳細に言えば身に纏う風の湿度調節だな。この白いモノは水蒸気だ。細菌の調節に湿度云々が必要でもあったしな。・・・威嚇にもなるだろう?」

 

そう言いながら風魔は白い煙の形を変え、周囲に漂わせる。にしては変態的な湿度調節だな・・・と思いながら俺は起き上がる。多少ではあるが身体中が痛い。

 

 

「ただいまー・・・わお、マスターの目と諏訪子が死んでる」

 

 

「生きとるわ。・・・お前は何してたんだよ?「ん」・・・おう」

 

 

幻夜は背中を顎で示す。そこには寝ている縁の姿があった。

 

 

「山と湖まで遊びに行ってたんだけど、帰りに疲れて寝ちゃってさ。道中大和に会ったから大変だったよ。縁起こさずに蹴るのって難しいね」

 

 

そう言いながら幻夜は背中を揺らす。

 

 

「えーちゃんの事聞いたけどさ・・・もう、親がいないんだね」

 

 

幻夜は倒れている諏訪子を抱え上げながら悲しそうな顔をする。

 

 

「・・・そうだね。この子が3歳の時、妖怪に襲われて・・・ね。でも強い子だよ。妖怪に親を殺されても、会った妖怪は悪い妖怪かそうでないかを確認してる。絶対に親の事で泣かない、本当に強い子だよ・・・」

 

 

諏訪子は少しだけ悲しそうに笑う。

 

 

「・・・そっかー、僕とは違うのか・・・」

 

 

幻夜はそう呟くと、俺の方を向いた。

 

「ねぇ、その・・・ちゃんと働いて頑張るからさ、今やってる事終わったら、お願い聞いてもらえるかな?」

 

 

「・・・別に構わんが、馬車馬のように働いて貰うぞ」

 

 

俺は意地悪く幻夜の肩を叩く。

 

 

「酷いなぁ・・・「じゃあ早速仕事。縁寝かしてこい」・・・ん?」

 

 

「何ぼさっとしてんだ。さっさと行け、保育士幻夜」

 

 

俺は幻夜の背を押してやり、手を振る。

 

 

「・・・もー、人使い荒いなぁ。そんなんだから拳骨神なんだよ」

 

 

「おうこら何ほざいた貴様」

 

 

幻夜はにっこりと笑うと、舌を出した。

 

 

「そのままだよー!じゃあ縁、先に帰ろっか」

 

 

「・・・お父、さん・・・」

 

 

縁の寝言に幻夜は悲しそうな表情をしながら、上半身を微動だにさせずに走って行った。

 

 

「・・・縁には良いお父さんかな。・・・龍一、助けてくれるのは感謝して当然なんだけど・・・縁の事もありがとう」

 

 

諏訪子が幻夜の舐め腐った、それでも縁に気を配る態度を見て微笑んでいた。

 

 

・・・生前、こうして感謝されることは少なくは無かったが、今回はやけに照れ臭かった。

 

 

「・・・やめてくれ。感謝は色々と終わってからだ」

 

 

そう言いながら、俺は箒を諏訪子と幻夜を除く四凶に投げ渡す。

 

 

「てな訳で掃除するぞ。終わってから飯と休憩な」

 

 

「え、ちょ、休憩なしかい!?」

 

 

「会話中休めただろ。さっさと片付けるぞ。俺は腹減ったんだよ」

 

 

「鬼だ・・・」

 

 

「龍神なんだよなぁ。お前らも片付け手伝えー」

 

 

頭を垂れる諏訪子を横目に、侵二達も動き始めた。

 

 

「そう言えば今更ですけど、なぜ私達はここの言語が喋れるんですかね?」

 

 

「話が進まな「それ以上はいけない」まあ俺の神力多少渡してるし、なんかこう補正が入ってんじゃねえの?「ガバガバだ・・・」うるせえよ。それ言ったらお前の翼こそガバガバじゃねえか。概念喰うって何だよ」

 

 

侵二はこれですか?といつも一枚だけ出している翼を撫でる。

 

 

「まあ色々あるんですよ。そもそも饕餮は龍と言えば龍、神と言えば神のようなものですから。多少なりの神としての能力はありますよ。これもその一つです。・・・最も、これ以外の能力はとうに喰いましたがね」

 

 

侵二は後半を暗く言ったが、すぐに頭を振り、諏訪子を翼でつまみ上げた。

 

 

「やめやめ。さっさと片付けしましょう。諏訪子殿」

 

 

「・・・侵二に殿つけられるとさっきのせいで違和感があるんだけど「じゃあさっきので行きます?祟り神ィ?」勘弁してください」

 

 

途端に侵二が刃物のような笑顔を向けると、諏訪子の全身から冷や汗が流れ出す。

 

侵二はそのまま諏訪子をつまみ上げた状態で掃除を始めた。

 

 

「ちょっと!下ろしてくれないのかい!?」

 

 

「やかましい、怪我人は多少休んでなさい。私はあそこの龍神の部下ですけど、命令にはあまり従わないので。・・・どうせこうする気だったでしょう?」

 

 

翼に引っかけられバタバタする諏訪子を無視し、侵二が微笑を浮かべる。

 

 

・・・簡単な事ではないかもしれないが、このままこの平和が続いて欲しいと思う。

 

次回へ続く




ありがとうございました。


次回もお楽しみに。
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