真・幻想創星録   作:青銅鏡(銀鏡)

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そろそろクリスマスですね。皆様予定はお有りですか?

私?
・・・有るんですよねこれが。


第五十八話 竹取後日談

「んで・・・まあ色々騒がしかったけど、久しぶりだな、永琳。あの後全自動卵割り機の改造は出来たか?」

 

 

私や不比等さんの隠れていた屋敷の一室で、私と侵二さん、龍一、永琳さんが座っている。

 

 

「そうねぇ・・・前言ってたレーザーで割ってその熱で焼けるようになったのと、割った直後に温泉卵になるように出来たくらいね・・・」

 

 

「お、結構改造されてんじゃん。じゃあ次はどうするかな・・・」

 

 

「そうね・・・」

 

 

龍一と永琳はしばらく唸っていたが、馬鹿らしくなったのか互いにクスリと笑った。

 

 

「やめやめ。もうあの傑作品は忘れよう」

 

 

「ええ、そうね。・・・てっきり死んだと思ってたわ」

 

 

「ばっちり生きてたんだよなぁ・・・しかもドッキリ、俺は龍神様だ」

 

 

「さっき姫様から聞いたわ。・・・驚いたけれど、月読命様を見ればそんな神様もいるわよね。って思ったわ。特に丁寧にする必要もないでしょ?」

 

 

「その通りだ。助かるぜ。何せ常に龍神様なんて言われてみろ、蕁麻疹が出る。龍神とは本来干渉しない崇高なものであるべきなんだよ。俺は暇だから降りて遊んでるだけ。そんな崇高なんぞ合いもしねえ、逆に崇高という文字に中指立ててるもんだ。神界で舞見て軽く酒飲んで楽しむより、地上で馬鹿騒ぎして酔い潰れて雑魚寝したいね俺は。てか切実に龍神辞めたい」

 

ま、身勝手だけどな、文句あっかと龍一は笑う。

永琳はいいえと笑う。

 

 

「ま、そんな訳で俺は単なるアホだから放置してろ。・・・んで、隣に控えてるのが侵二。知ってるかもしれんが、地上で悪名高い饕餮だ。侵二、こっちは八意永琳。俺と一緒に薬や道具の開発をしてた・・・友達、いや・・・親友と呼んで良いのか?」

 

 

「あら、そんなに思ってくれてたの?嬉しいわ、親友でオッケーよ。で、隣が饕餮さんね」

 

 

「初めまして。侵二と申します」

 

 

「初めまして。紹介に預かった八意永琳よ。よろしく」

 

 

侵二は優しく永琳に微笑んだ。

 

 

「主上や輝夜殿から聞いてはいましたが、綺麗な方ですね」

 

 

「お冗談が上手いのね」

 

 

「本心ですよ」

 

 

侵二は再び微笑むと、さて、と大きな欠伸をする。

 

 

「どうするんですか、この先」

 

 

「そうだな・・・しばらくはまた隠居だな」

 

 

する事ねえなぁ、と龍一が呟く。

その時「だから唐揚げにレモンかけないでよ!・・・あ、マスターに手伝って貰わないと詰むよ」と叫ぶ幻夜さんがフラッシュバック(?)し、頼まないと詰む、という言葉が浮かぶ。

 

 

どうしても癪だったが、私は龍一に向いた。

 

 

「・・・頼みがあるの」

 

 

「あ?」

 

 

私は馬鹿にするような目で見下ろす龍一に頭を下げた。

 

「お願いします。・・・理想郷を作るのを手伝って頂けますか?」

 

 

「えー・・・」

 

 

「あら、龍神様がお願いを断るの?」

 

 

「断るわいあほう」

 

 

いいじゃないですか、と意外にも侵二さんが龍一の肩を叩いた。

 

 

「お暇ですし、手伝ってもいいんじゃないですか?」

 

 

「・・・暇だけどなぁ、あんまり干渉したくないしなぁ、それに一人で作れないのか・・・?」

 

 

予想通りの龍一の質問に私は唇を噛む。答えは無理だ。

前にボロクソに言われた時にしっかり考えると、やはり一人ではどうもできない課題が多かった。

 

 

「・・・無理です」

 

 

「無力だと認めるんだな?」

 

 

「・・・はい「よし侵二、ボケとクソとアホに連絡通せ」・・・!?」

 

 

龍一は私を見て、言えればよろしいと、ニヤリと笑った。

 

 

「聞こえるか、ボケ、クソ、アホ」

 

 

「こちらアホ、聞こえてるよゴミクズ。唐揚げ食べてるから早くしてね」

 

 

「こちらクソ、何の用だ虫ケラ。寝させろ」

 

 

「おう!こっちはアホぜよ!何の用ぜよかウジ虫?」

 

 

龍一が掌を開くと、残像のようなものが幻夜さん達の形をとって現れた。

 

 

「元気な罵声だなぶっ殺すぞ。・・・さて、おそらく理想郷の話は来てるな?」

 

 

全員が頷き、龍一は笑った。

 

 

「手回し早くて結構。協力することになった、異論は?」

 

 

誰も何も言わなかった。

 

 

「決定、解散、失せろ」

 

 

龍一が手を閉じると、残像は消えた。

龍一が私を振り返り、中指を立てた。

 

 

「じゃあ手伝ってやるよクソ女」

 

本当に幻夜さんが言った通りだった。

なにかと言われたが、龍一は協力してくれるようだ。

 

 

「んじゃ俺の事は・・・まあなんでもいいや。ご主人様と呼べとか言おうと思ったが、お前に言われると気持ち悪い」

 

 

また何か言われたが、龍一は笑っているので悪意がないのはよく分かった。・・・だからと言って煽られるのが嫌ではなくなった訳ではない。

 

 

「ではまず、人間と妖怪の力の均衡を一定にする為の方法例をいくつか考え、一週間で軽く纏めろ。野郎共に協力を求めるのは禁止するが、まあ・・・永琳とか友人関連なら手伝ってもらっても構わん。それがステップその一だ、まあこれなら一人で考えつくだろ。良いな?」

 

 

「ええ」

 

 

「よろしくね、紫。・・・あ、私の事は呼び捨てで良いわよ」

 

 

「はい、よろしくおね・・・よろしく」

 

 

龍一に返事はしたものの、確かに最優先に解決すべき方法だ。

・・・一つだけ考えてはいるが、幼稚だと笑われるだろう、他にも考えてみようと決断する。

 

 

「んじゃその間に・・・待てよ?」

 

 

「あら?妹紅のお世話?なら受けてるわよ?」

 

 

「違う。・・・お前、蓬莱の薬飲んでねえか?」

 

 

永琳さんは優しく微笑みながら龍一に答えた。

 

 

「飲んだわよ。新しく作ってね」

 

 

龍一さんが永琳さん・・・永琳に摑みかかる。私は止めようとするが、龍一に睨まれて動けなくなった。一瞬だが双六ほどの小ささまでバラバラにされそうな威圧感があった。

 

 

「お前もか・・・っ!なんで飲みやがった!?あんな争いしか作らん駄作を・・・っ!」

 

 

「・・・作るためよ」

 

 

「アァ!?」

 

 

「姫様と、月野の不老不死を解くため。・・・欠点はあったけれど、解毒薬が一度作れたのよ?きっともう一度作れる。だから完成させるまで死なないって決めたの。・・・私が一番と二番と三番の死なない性質を作っちゃったんだもの、責任は待つわ。・・・でも、申し訳ないけど貴方の力は借りない。貴方は解毒薬を作れたけれど、私は作れていない。・・・悔しいから作るのは一人よ」

 

 

龍一は永琳を睨んでいたが、やがてため息をつき、優しく離した。

 

 

「・・・そういや、お前はそんな研究馬鹿だったな。仕方ねえ、不問にしてやる。・・・ならちゃんと四人分作れよ」

 

 

「分かってる。・・・相談すべきだったわよね、ごめんなさい」

 

 

「気にすんな。・・・そもそも今会えたのがそこそこの奇跡だろ?ま、本気で行き詰まったら作るのは手伝うぜ」

 

 

「ありがと」

 

 

「まあな。・・・俺は確か紫蘇と筍、そこにみりんと醤油、砂糖、塩をぶち込んだはずだ。参考にしてくれ」

 

 

「料理じゃないの?」

 

 

つい指摘してしまうが、龍一は頭をガリガリと掻く。

 

 

「仕方ねえだろ、一番の薬が不味かったから味付けに放り込んだんだよ。・・・妹紅にゃ不評だったけどな!」

 

 

龍一はさも悔しそうに床を殴った。正直それで美味しくなると薬の味を疑う。

 

 

「龍一は料理が荒いのよ。岸田も最初は混乱してたでしょ?」

 

 

「・・・あんなもんガッてやってバッてブチまけてザクッと切ってザッとまいてガーッと混ぜるだけだぞ?」

 

 

「擬音語が多いのよ。後それ、炒飯だったかしら?」

 

 

「分かるじゃねえか「そりゃ研究所でそれしか作らないもの」・・・楽なんだよ。そもそも俺料理要らんし」

 

 

龍一が料理出来るというのは意外だ。てっきり侵二さん辺りにさせているのかと思っていたが、違うようだ。

 

 

「誰か分からんが俺が侵二に飯作らせてたと思ってたみたいだな。まあ構わんが」

 

 

私を見ながら言っていたので、間違いなくバレたのだろう。

私はやっぱりこの人は化け物だと認識することになった。

 

 

と言うか家事できるわ頭いいわ運動できるわ顔いいわ背は高いわの龍一の性格の悪さに残念感を感じた。

 

 

次回へ続く

 





予定というのがクリスマスに【クリボッチ救済の会】を開く事になったので、馬鹿同士で騒ぐ事になりました。私は副会長です。
・・・私は本性の所為なのは分かってるんですが、馬鹿共がモテないのが意味わからないんですよね。
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