課題で窒息寸前です。
まあ、ゆっくりご覧ください。
「・・・それでは、首都陥落の計画を伝える」
「・・・マジでやるんっすか?」
俺が指示を出そうとすると、飯を食って泣いた男・・・佐々木(ささき)が重い表情で俺に問いかける。
「ああ、やってやる。俺はともかく貴様らが入れんかった理由が分からん。そして門番の奴が言った。首都を落とせるなら話は別だと。・・・ならやるのが人間だろ」
俺はそう言いながら掌で続々と火器を作り出す。
「・・・不要な心配すんな。向こうの上層部としても万が一俺らに陥落させられてみろ?メンツ丸潰れだ。そうなれば演習だった・・・とかでもみ潰さないワケがない。逆にこれは新生変人部隊のまたとない門出だと思うが?」
「そりゃあ・・・そうっすけど・・・でも、難しいっすよ!綿月姉妹(わたつきしまい)も向こうっすし・・・」
「・・・綿月?「はい、俺達変人部隊はある一部はダントツで得意なんすが、あの二人は総合の成績がダントツなんっす。神の依り代となる妹の綿月依姫(わたつきよりひめ)と、事象を操れる姉の綿月豊姫(わたつきとよひめ)・・・流石に隊長でも無理っすよ」
俺はその言い方に少しイラッとし、両手からゴトリとキャノン砲を出し、周囲が飛び上がる。
「俺でも無理・・・とな?言うねぇ、俄然やる気が出た。・・・俺がその二人の相手をしてやる。・・・おそらく軍のトップだな・・・見てろ、最初からやる気ならもう・・・」
俺は叢雲にペイント弾を装填し、一番巨大な建築物の最上階の窓ガラスに向けて撃つ。
「落ちてる。・・・今頃月読命様が狙撃されかけたって大騒ぎじゃねえかなあ?」
事実都からけたたましいサイレンの音が響き渡る。
「・・・これでトップの綿月姉妹もうかつに動けんだろ「・・・マジか、向こうまで何キロあるんだよ・・・」「多分十キロ以上あるぞ・・・」「狙ってましたか・・・?」「そもそも隊長、狙撃もできるのかよ・・・」「てかさっきから料理長の手からやべーのがドカドカ出てるぜ・・・」「隊長・・・素敵・・・!」・・・ゴチャゴチャうるせえ。行くか、行かんのか、どっちだ」
「・・・私、行きます!」
一番端にいた女の子・・・浅野(あさの)が手を挙げる。
「・・・私、隊長について行きます!・・・こんなこと、初めてですから!」
「俺も・・・!浅野だけに危険な事に参加させてたまるかよ!」
「高澤(たかざわ)君・・・ありがとう」
「・・・お前ら熱いのはいいけど料理長見てるぞ・・・あ、俺も行きます、俺料理人志望だったんで・・・飯の作り方教えて下さい。こいつらの結婚式の飯は俺が作るんで」
高澤、岸田(きしだ)も賛同する。岸田には料理教えてやるか・・・
「僕も行きます!」
「私も!」
「俺も!」
「俺も!高木(たかき)も頑張ってくれるよな!?」
武田(たけだ)、名桐(なきり)、澤田(さわだ)、類土(らいど)からも賛同の声が続々と上がる。・・・まーた聞いたことある名前があるんですがねぇ・・・
「・・・隊長、俺ら九人しかいないっすけど・・・全員やる気っす。・・・お願いするっす!」
俺は両手から戦車を生産し、ニヤリと笑う。
「っしゃ、じゃあ作戦詳細は明日の朝から!得意武器のある奴は勝手にそこにあるのから拾うか、俺に注文しろ「「「イエッサー!!」」」良い返事だ!」
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明朝、俺は作ったブラックボードに図を描いた。
「いいか?ここを最終目標として・・・まず二人がそこに作った戦車に乗り込み、兵士に砲撃、注意を引く。するとまあ戦車に行くはずだから、その間に俺を含んで残り八人は突入。この時に俺がスピーカーで民間人に嘘の避難勧告をする。この時に三人が閃光爆弾を投げる。そして避難勧告でターゲットの軍事基地・・・で良いんだな?「そうっす!」そこに逃げさせる。流石に民間人の前で実弾ドンパチはしないだろうから元からペイント弾の俺らが攻める。ここに五人。本陣は俺一人で行く。後はなすがままだ。・・・質問は?「昼飯は?」持参。「おやつは?」五百円まで。「バナナはおやつに入りますか?」マトモな質問しろ!」
類土が手を挙げる。
「団長・・・じゃなかった、隊長は能力持ちですか?」
「能力・・・ああ、一つ目が【なんでも生み出せる程度の能力】だな「反則じゃないっすか!?」「待て、今一つ目って言ったぞ・・・」で、まだ完成してないが・・・義眼の開発が終わると能力が安定する。そこまではまあ体力で抑えてる感じだな。まだ義眼は使い分けにゃならん。今つけてる黒いのは重力管理。「うっそだろ・・・」「何やってんだよ!隊長!」いいから行くぞ!次の質問!」
「はい!・・・この作戦の前に、正式に隊長になって頂けますか?」
名桐の質問に、ほんの少し押し黙ってしまう。
「・・・私は、二度と隊長を失いたくありません。今隊長がここでそうなさって下さらなければ、私はずっと隊長なしの部下です。・・・お願いです隊長、私が、私達がはっきりする為にも・・・」
背中の八岐の剣を地面に突き立てる。途端に周囲の自然がざわめく。
「ああ分かったよ!なればいいんだろ!どうせここまで来たらもう後戻り出来ねえ・・・連れて行ってやるよ!」
俺は草むらに向けて発砲する。すると鹿のような妖怪がどかりと倒れる。
「まずは飯だ・・・行くぞ!」
「「「イエッサー!!」」」
少しだけ、八岐の剣が揺れた気がした。
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1100、都正門前。固く閉ざされた正門前には数十人の兵隊と、数人の不気味な武器を構えた集団が集まっていた、その集団の中心には、龍一が立っていた。
「よお、・・・来てやったぞ。約束どおりに、な」
「まさか貴様!本気で襲撃を・・・?」
あたぼうよと龍一が言い、拳銃を両手に構える。
「行くぞ!変人部隊、GO!」
龍一が上空に拳銃を向けて叫ぶと、爆音と共に戦車が飛び込んで来た。
「行くぞ高木!」
「おう!任せろ類土!」
戦車は轟音を上げながら、門に砲撃、破壊した。その煙に紛れて龍一が率いる残り全員が突入した。
「結構曇るじゃねえか・・・頼んだぞ!」
「「はい!団長!!」」
龍一は都市内に突入すると、拳銃を上空に乱射した。
「非戦闘員に勧告!これより抜き打ち軍事練習を開始!直ちに避難せよ!繰り返す!直ちに避難せよ!・・・避難しねえと事故るぞ!」
そう言うと類土が砲手を務める特注品の戦車から爆音が聞こえた。先程の類土達の戦車のレールガンの音だろう。
それに続き、武田、名桐、澤田が閃光爆弾を投擲する。閃光爆弾は炸裂し、その間に龍一、佐々木、浅野、高澤、岸田が突入する。
「隊長!ここは何とかしやすぜ!約束どおり、薬頼みますぜ!」
「あーあ、悪いにいちゃんだな・・・隊長!あとお願いします!」
「隊長!私・・・今度は守りきります!」
・・・武田は重病の妹の世話をしており、変人部隊に入ったのもより多くの金を手に入れる為だった。澤田は五人兄弟の長男で、何とか家系をやりくりする為に所属していた。それを知った上で龍一が叫ぶ。
「頼んだぞ!お前らに全部預ける!行くぞ佐々木!」
「イエッサー!」
1200、都軍事基地司令塔
「メリークリスマス!早すぎるサンタのプレゼントだ!」
警戒状態の軍事基地の窓ガラスが崩壊し、龍一が飛び込んだ。龍一は煙幕弾を持っており、地面に叩きつけた。
「佐々木!「イエッサー!」・・・上等!」
龍一の掛け声と共に飛び出した佐々木が三節棍を振るう。瞬く間に周囲の半径三メートルの兵隊が気絶する。
「どうって事ないっす!「いえ、確かにお見事です」「そうね、見事だわ」・・・っ!?」
嬉しそうにする佐々木の背後から二人の女性の声がし、佐々木が凍りつく。
「・・・謀られたかね・・・佐々木、下がってろ、作戦変更、お前らは武田達に合流し、引きつけてろ」
龍一は凍りついた表情の佐々木を揺すると、二人の女性に向けて拳銃を構える。
「あんたらが・・・綿月姉妹かな?」
答える間も無く発砲した。
「危なっ・・・!貴方!会話する気は「微塵もねえ!」っ!?」
綿月姉妹の1人が文句を言おうとするが、龍一の拳銃に封殺される。
「ある訳ねえ!俺はともかくこいつらを締め出した軍隊の奴の話は聞かん。・・・さっさと月読命様でも呼べ」
そう笑うと龍一は、
「ま、断っても行くんだがな。作戦実行!」
拳銃を右手に、新月を左手に構え、拳銃を綿月姉妹に撃った。
次回へ続く
ありがとうございました。
次回もお楽しみに。