真・幻想創星録   作:青銅鏡(銀鏡)

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こんな遅くて何をしていたか、ですか?
申し訳ありません、A群溶連菌性咽頭炎、つまり溶連菌に感染してました。
一日中頭痛で呻くわ喉は爛れるわ熱は三十九度越えるわ・・・
皆様も体調には気をつけて下さいね。
朝早くの投稿も薬の副作用で夜がキツイからです。もうすぐ治りますけどね。


ゆっくりご覧下さい。


第六十八話 整理

「さて、どーこーあって百年が過ぎた訳だ。全員状況報告」

 

 

侵二と藍の間で色々あったあの日から百年が過ぎた。毎度毎度野郎全員を集めては百年に一度集まって酒盛り・・・もとい報告会をすることになっている。そこ、めんどくさかったから飛ばしただろとか言うな。

逆にここ数年騒がしかっただけだから。

 

 

「じゃあまず新入りの・・・幽夜」

 

 

「へいよ」

 

 

後日、具体的には八十三年前に改めて傘屋として経営していた幽夜が参上。

考えた挙句俺に仕えることにしたのだと。野郎曰く、「なんか最初に殺そうとした時に仕えるって言ってたし、今更それなしにするのも仁義に反するだろ?金貰うけどな!」と言い、幻夜にも挨拶をして完全に配下に。

ただし他の四凶と違い式ではないので、完全に傭われものだ。

アメーバが仁義持ってくるとは変な世の中になったもんだ。

 

 

そんな幽夜が口を開いた。

 

 

「俺のとこは普通に傘屋やってるだけだが、なんなんだ?傘屋だって言ってんのに菓子買いに来る奴がいるんだが。・・・そのおかげで経営の方は大繁盛。てかお前から教わったしゅうくりいむ?あれバカみてえに売れるんだが」

 

 

「・・・外国の料理だな」

 

 

「あんなもんあるんだな。・・・戦闘分野については新しく取り込んだ。取り込んだのは土蜘蛛の脚、蟹坊主の遺骸、後このメンバーの髪の毛。ただしリーダーと侵二のは取り込めず」

 

 

「了解。まあ好きにしといてくれ」

 

 

次に幻夜が口を開いた。

 

 

「じゃあ僕からは・・・まず訃報。・・・縁がこの前天寿を全うしたよ。ちゃんとあの子の孫まで出来たよ・・・」

 

 

「そうか。大丈夫か?」

 

 

「うん。幽香連れて行ってお母さんになるかもしれない人見つけたよって言ったら、笑ってくれた。・・・でも、もうちょっといたかったな」

 

 

だからって人から外すのは嫌だけどね、と幻夜は寂しそうに笑った。

 

「次の縁の娘は弥生、その娘は五月ね。・・・このままずーっと幸せだと良いな」

 

 

「だな」

 

 

後は・・・と幻夜が一変して照れくさそうな顔になった。

 

 

「えっと、だからって訳じゃないけど、幽香がお嫁さんになったよ・・・」

 

 

「おめでとさん」

 

 

「おめでとうぜよ!」

 

 

「おめでとうございます」

 

 

「お前もか。幸せにな」

 

 

「・・・おめでとう」

 

 

「ありがと。・・・その、いざ結婚してって言うのさ」

 

 

滅茶恥ずかしかった・・・!と幻夜が顔を覆った。お前そんな奴じゃねえだろ。

 

 

「・・・あ、後しばらくオランダに行ってきまーす。向こうの植物調べるのと・・・後、子供出来そうだから。静かなとこでって考えてて・・・」

 

 

「了解。ちゃんと外出届出せよ。後俺もそろそろイギリスに行く予定だからな」

 

 

「はーい。あ、誰も殺してませーん」

 

 

「よろしい」

 

 

次に壊夢が口を開いた。

 

 

「次は俺ぜな。俺んとこは何もねえぜよな。じゃが喧嘩はしたぜな」

 

 

「何処と?」

 

 

「地面の下で鬼が住めるとこを作ろうと思ったんぜよが、灼熱地獄に穴あけちまって、マジモンの喧嘩しちまったぜよ。死神と殴り合って、地獄の鬼捻って、阿呆と揃って閻魔大王のとこまでカチコミしちまったぜよ」

 

 

「で、負けたと「制圧したぜよ」勝った!?地獄制圧したのお前!?」

 

 

「応、灼熱地獄跡地貰ったぜよ。俺が軽く地面殴ったせいで地下の流れ殺して地熱止めたぜよ。火も出んようになったから責任を取って受け取れって言われたから、代わりに新しいとこに灼熱地獄作ってやったぜよ」

 

 

この野郎、良い話っぽくまとめたが地獄を一つ潰してやがる。しかも灼熱地獄。控えめかと思いきや有名どころ潰しやがった。

 

 

「殺しはしとらんぜよ。・・・気ぃ失って二日寝込んだ奴はおったぜよ」

 

 

「そいつ大丈夫か?」

 

 

「応、閻魔大王だったぜよが、目え覚ました時、ぽかんとして笑って飲み仲間になったぜよ。あいつも酒強いから騒げるぜよ」

 

 

「お前なぁ・・・」

 

 

どっと疲れる。なんだこいつ。殴り合えば友達とかこいつだけじゃねえの、実演できるの。

 

 

次は私か、と風魔が口を開いた。

 

 

「私はここ百年で天狗界を統括した。「は?」今は安に関西と九州、権左に関東と東北を任せ、「ヤクザか!」冗談だ。各々に神格化された天狗達を置いている。各々を組として纏めさせ、年に一度集まっている「なんだ組って!ヤクザか!」・・・まあそう言うわけで、やっと平定出来た。やっと、だ。・・・ああ疲れた寝させろ」

 

 

「お前それ単なる不眠症だろ。クマひどくなってんぞ」

 

 

「・・・分からん。最近事があれば昼寝はしているんだがな、寝れん。伊織に迷惑をかける気は無いのだが寝れん。・・・ああ、殺しは三桁だな。統治に血を流し過ぎた。こっちは怪我はないがな。・・・ところで、月侵略云々で何人か出したが、放っておいて良いのか?」

 

 

「あとで睡眠薬永琳から出しとくからな。・・・月侵略の話は参加しなくて良い。今回は紫一人で頑張るらしいからな」

 

 

「お、何?デレ期?」

 

 

「殺すぞ幻夜」

 

 

正確には紫含め数名がコソコソと動いているのを俺が知らないふりをしているだけだ。

ちゃーんと野朗共の配下の奴らは顔写真を撮ってこいつらだけ返せと変人部隊の武田を通じて佐々木には送っているので不安要素はなし。

そもそも月の戦闘員のうち九割が名桐の指示にしか動かないとか言う新情報を聞いたのでさらに不安要素は消え去った。が逆に月軍に不安を感じた。

俺ら出る幕ねえや。

ま、怪我がないのが一番だ。

 

 

「私は・・・言うことあります?正直報告することあります?」

 

 

「無い。何せここ百年お前は直属だったからな」

 

 

「はい、僕聞きたいことあるんだけど」

 

 

侵二の報告を無しにしようとしたが、幻夜が手を挙げた。

 

 

「藍ちゃんとは何処まで行ったの?ちゃんとしてあげてる?」

 

 

「・・・失礼な。ちゃんと仲良くしてますよ。それはそれは互いが一日離れるだけで落ち着かなくなるぐらいにね。ところで何処まで進んでいてほしいですか?」

 

 

「おー、侵二ってちゃんと優しいんだね。・・・そーだね、キスはしてるかな?」

 

 

「んなもん初日に終わらせてますよ。やりましたとでも言いましょうか?」

 

 

「・・・結構侵二って積極的なんだね。うん、もう良いよ。あんまり深く聞くとカウンターでこっちまで聞かれそうだし」

 

 

「そう言った貴様はどうなんだ?幻夜?」

 

 

「やめてよ風魔。滅茶ニヤニヤ笑ってるじゃん。・・・別にこれといったことはないよ。やったけどさ。そう言う風魔は?」

 

 

「やらん。「そこから!?」・・・うむ。隣で寝させてくれるだけで良い」

 

 

「・・・結構風魔も優しいよね」

 

 

念の為言っておくが、これは朝からの会話だ。決して夜中に酒を飲みながら話しているわけではない。

朝から飲んで話しているのだ。なんだこの意味わかんねえ奴ら。

 

 

「ところで壊夢は?」

 

 

「俺か?・・・よう分からんが仲良くしとるぜよ」

 

 

「壊夢のとこだけ異性の意識ないよね。まあそれも羨ましいけどさ」

 

 

「で、主上はどうなんだ?まさか今までに告白された事がないわけではあるまい」

 

 

風魔が俺を見て笑う。こいつ知ってんじゃねえのか。

 

 

「まあな。言っちゃあれだが俺でも性格を除けばお前らに匹敵するとは思ってるからな。・・・相手は適当に察しろ。向こうの為に言わん。当てられたなら別だが」

 

 

「ゆかりんだよね」

 

 

「違いないですね」

 

 

「当ててくるんじゃねえよ」

 

 

こいつらエスパーか。一発で当ててくるんじゃねえ。

 

 

「やっぱ?だってこの前マスターの好きな花について聞いてきたし、まさかねーと思ったけど、そうなの?ちゃんと答えてあげた?」

 

 

「・・・アイツが幻想郷作るまではダメって言ったぞ」

 

 

「・・・妥当だとは思うけど、ちょっと意地悪に聞こえるよね」

 

 

「まあ主の癖だから仕方ねえぜよな。紫も紫で意地を通そうとしとるぜよから邪魔になるのはいかんぜな」

 

 

「んー・・・そんな感じなのかな?んまあそう・・・よく分かんない」

 

 

「分からなくても良いさ。・・・そもそもこんな事例になるのは主上だけだからな」

 

 

「そうだよ。・・・ほっとけ」

 

 

そんな話をしていると、家の戸がノックされた。

 

 

「どうぞ」

 

 

戸を開けたのは武田。それに続いてぞろぞろと見知った顔が気絶した紫たちを連れて出てきた。

 

 

「隊長。・・・依頼通り全員殺さず返しに来ました」

 

 

「おう、ご苦労「待て待て待て」・・・なんだよ」

 

 

風魔が今日一番の微妙な顔をしながら口を開いた。

 

 

「どうやってこいつらが来た?」

 

 

「そりゃお前」

 

 

俺は立ち上がり、月の見知った奴らが出てきたのを確認して引き戸を指差した。

 

 

「直接月に繋いでるからだろうが」

 

「引き戸だけ繋ぐな」

 

 

「家ごとだドアホ」

 

 

「威張るなドアホ」

 

 

「・・・うわ、マジで外見た事ない場所じゃん。あの青いのが地球って奴かぁ・・・」

 

 

窓を開ける幻夜が呆れたようにそう零した。

 

 

「・・・さては主上、もし紫殿に何かあれば、駆けつける気満々でしたね?」

 

 

「うるせ」

 

 

侵二のニヤニヤしながらの質問に、俺はそう答えることしか出来なかった。

 

こうしている間にも地球は回っている。

ピーストゥオールワールド。

 

 

次回へ続く

 




ありがとうございました。


次回もお楽しみに。
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