真・幻想創星録   作:青銅鏡(銀鏡)

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勿論不眠症奴が嫁に見つからないわけがなく・・・

ゆっくりご覧下さい。


第七十三話 喧嘩するほど

「で、風魔は新しいお嫁さんを作ったと」

 

 

「まだ作ってないと言っているだろうが」

 

 

「まだってもう言ってるじゃないですかぁ!」

 

 

帰宅して伊織に抱きつかれ、「他の女の匂いがする」と勘づかれ、そして今に至る。やはり駄々をこねられた。お前は犬か。単に依頼と言っただろうに。

 

 

「嫌です嫌です!風魔は私のです!誰にもあげません!」

 

 

「だから違うと」

 

 

「何が違うんですか!女の子悲しませちゃダメなんですよ!」

 

 

「・・・じゃあどうしろと」

 

 

「・・・と、とりあえず結婚はダメです!」

 

 

「だからなぁ・・・」

 

 

伊織と騒いでいると、鞍馬が窓を割って現れた。

 

 

「窓割りましたァ!「よろしい」・・・痴話喧嘩やめてくださいよ、下にまでクッソ聞こえてますよ。恥ずかしくないんすか?・・・後、伊織様。なんなら俺に相手変更しません?俺は絶賛相手募集中っすよ?」

 

 

「鞍馬みたいな節操のないチャラ男は嫌です!」

 

 

「んだとこっちがやだよぶん殴るぞロリババア!」

 

 

「だ、誰がロリババアですか!」

 

 

「貴様も喧しいぞ鞍馬「黙れや寝取り野郎!」・・・あ?」

 

 

更に戸を開けて現れた犬走にも飛び火し、三人が口喧嘩を始める。

 

 

「誰が寝取り野郎だ!貴様に魅力が無かったからだろうが!」

 

 

「んだとテメエ!椿ちゃんとは種族の違い以外完璧だったんだよ!それを同種族のテメエが横から・・・」

 

 

「横からとは失礼な事を言うな!貴様が椿を想う頃から私も想っていた!」

 

 

「そうか!そう考えると俺とお前と椿ちゃんと伊織とで集合写真撮ってたあの頃から取り合ってたわけか!ドッロドロだな!」

 

 

「それじゃあ私が魅力ないみたいじゃないですか!」

 

 

「「椿(ちゃん)に勝てる訳ないでしょうが(ねえだろ)ロリババア!!」」

 

 

「言いましたね老害に永久独身!」

 

 

「残念ながら同い年です伊織様!よってあなたも婆です!」

 

 

「だってよ伊織バアさん!悪いが俺は独身だが未だにバカみてえに若いのからも人間からもモテるんでな!まあ文が結婚するまでしねえけどな!」

 

 

「むきーっ!減給です減給!」

 

 

「パワハラだぜロリババア」

 

 

「それは問題行為ですな」

 

 

「私は風魔の奥さんだから良いんですー!二人共クビです!「それはやめろバカ者!首が回らん!」・・・じゃあトイレ掃除に左遷です!」

 

 

「んだと調子乗りやがって!ムカデぶつけんぞ!」

 

 

「ムカデはやめてください!」

 

 

「ところで犬走!椿ちゃんどうだった!」

 

 

「最後までいい嫁だった!」

 

 

「羨ましいなチクショウ!亡くなる直前入隊試験だったからなぁ!」

 

 

「だがな!」

 

 

「なんだ!」

 

 

「死ぬ間際、名前を呼んだのは・・・お前の事だった。頑張れだと」

 

 

「・・・テンポ下げて言う事じゃねえよ。俺はな、椿ちゃん幸せにできるか自信なかったんだよ。だからお前に渡した。分かってるけどな・・・やっぱ同じ種族だったお前が妬ましいよ。俺も白狼天狗が良かった」

 

 

「私も、最後に名前を呼ばれた貴様が妬ましい」

 

 

「・・・なんで愛する人まで同じかねえ」

 

 

「全くだ」

 

 

「・・・ま、幸せなら良かった。ちゃんと楓ちゃんもその娘の椛ちゃんも大事にしてやれよ」

 

 

「言われなくとも。・・・しかし、他に愛する相手など考えなかったな・・・」

 

「・・・二人共、別に私でも良かったんですよ?」

 

 

「「それは勘弁」」

 

 

「なんでですか!胸ですか!椿ちゃんみたいにボンキュボンが良かったんですか!」

 

 

「そりゃまあ理想だろうぜ伊織様よぉ!伊織様は控えめに言ってまな板だからなぁ!」

 

 

「やめろ鞍馬、慎ましいと言え」

 

 

「・・・ッー!嫌いです!二人共嫌いです!大っ嫌いです!」

 

 

「おやおやおやぁ?良いんですかぁ?風魔様に酔い潰れた時の伊織様の話しちゃいますよぉ〜?」

 

 

「普通に寝るだけだろうが「あっ!てめ、裏切ったな!」元から敵だ、シスコン」

 

 

「んだと!今テメエシスコンバカにしやがったな!?「否定せんのか貴様!?」するかボケェ!」

 

 

「そう言えば鬼灯さんの娘が文ちゃんでしたよね。・・・あー、だからあんなに大事にしてたんですか。お姉ちゃんそっくりだから「うるせえ!姉が好きで何が悪りぃ!?」・・・文ちゃん、鞍馬くんの事好きみたいですよ?」

 

 

「ッ、バ、バカ言うんじゃねえ!誰がアイツなんかと・・・「はて?俺の大事な奴に触れんじゃねえ!と言って月で暴れて羽が千切れた奴は誰だったか」テメエエエッ!?」

 

 

「文も文で貴様ににお茶に行こうなどと誘うが、お前はいつも他の女を侍らせているからな。「うっせーぞハゲ!侍らせてるんじゃなくて飛行指導だって言ってんだろ!テメエが俺に合う時刻が女性の指導の時なんだよ!俺は断じて鬼灯姉と文以外に・・・って最後まで言わせようとしてんじゃねえよぶっ殺すぞ薄毛!」誰が薄毛だ!」

 

 

「あ、確かに犬走くん、ちょっとハゲましたよね。白狼天狗は年取るの早いですねー」

 

 

「だとよ!ハ・ゲ!後ジジイだってな!ほんと笑えるぜ!何せ最近若い奴らに俺とお前が同期だって言うと腰抜かされるもんな!」

 

 

「喧しい!歳のせいだ!仕方ないだろうが!」

 

 

「だからって抜けすぎなんだよ!孫に嫌われるぞ!」

 

 

「なんだと貴様アッ!?」

 

 

「やんのかコラァ!?」

 

 

「あ、殴る蹴るの喧嘩はダメです!」

 

 

「うっせえぞガキ!「ガキ!?」お前だけ俺と並んでたら娘さんですか?って聞かれたの覚えてるからな!」

 

 

「何?お前もか?・・・まあ私はお孫さんですか?と若いのに聞かれたがな!」

 

 

「もうこりゃロリババア確定だな!これで最高齢近くとかほんと笑えるぜ!もうちょい大きくならなかったんすか?色々と!特に胸!」

 

 

「キーッ!風魔もなんとか言ってください!」

 

 

私は長い息を吐いた。吸った、吐いた。

 

 

全員の頭を殴った。

 

 

「喧しいわ馬鹿共。仲が良いのは分かった「「「何処が!」」」そこがだ。・・・で、鞍馬「あ、へい」どうすれば良いと思うか?」

 

 

「いきなりマジな話に戻すんですかい。・・・そこのロリババア捨てるのが最適かと「くーらーまー!」「すまんが冗談はやめてくれ」へーへー、お熱いこって。・・・まあ、出会ってすぐみたいですし、しばらく見てやってりゃ良いんじゃないですかね?そのまま風魔様のお相手二人目じゃないですかね?」

 

 

「だから・・・もういい、お前らわざとだな。「解ります?」解るわ阿呆。犬走「はっ」・・・お前の妻は椿とか言ったな」

 

 

「・・・既に風魔様が来られる前に亡くなってはいますが」

 

 

「今度墓を教えてくれ。挨拶していない」

 

 

「はっ・・・!」

 

 

「俺も混ぜろ犬走。よく考えたらちゃんと入隊試験に受かった話してねえ」

 

 

「後、伊織」

 

 

「は、はい!」

 

 

「お前は体つきを気にしているようだが。「そ、そりゃ大きい方が良いですよね?」否定はしない。だがな、私はお前の中身に心奪われたと言っていなかったな「へ?」・・・言った通りだ。見ての通り私は不眠症だ。それはそれは夜寝る度に悪夢を見て寝れん程のな。・・・しかしお前が隣にいると、自然と悪夢を見なくなる。安心出来るんだ。お前は私にとってかけがえのない嫁だ。そこまで体を気にするな、どんな姿でも私はお前を愛する」

 

 

「にゃ、にゃんでそんな事すらすら言えるんですかぁー・・・」

 

 

伊織が私に向かって倒れこみ、鞍馬がやれやれと首を振り、犬走も苦笑した。

 

 

「・・・ロリババアに手を出さなかったのは、愛らしすぎたからなんすけどね。羨ましいですよ風魔様」

 

 

「まあな。あの頃伊織様は鈍感だったからな。・・・百は告白されていたな」

 

 

「そうそう。毎度毎度「お手紙くれましたー!好きですって!嬉しいですねー!」で済ませたもんな。一番とんでもねえぜこの人が」

 

 

「風魔様のように貴様を奪う。嫁にする。ぐらい言わなければ分からんかったのだろうな。何故そうも言えたのかは謎ですが」

 

 

「・・・それは、語れん」

 

 

「なーんかあるぜ絶対。てか、かく言うお前もだよな、犬走。・・・まあ椿ちゃんにど一途だったしな。死んでから大荒れだったもんな」

 

 

「・・・あの頃はまだ若かったからな。お前も。・・・正直私がアイツを嫁にして良かったのか?」

 

 

「何今更言ってやがる。おせえよ。それに、俺はお前に託したの。・・・お前なら大丈夫だと思ってな。この話広めんなよ、俺は振られた役でいいから」

 

 

「はぁ・・・いつもそうだな。何か閃いては上層部へ昇格し、何か意図の読めんことを成し遂げる・・・待て、まさか貴様、近親者間の婚約の法を書き換える気か・・・!?」

 

 

鞍馬は悪戯のバレた子供のように笑った。

 

 

「書き換えたんだなコレが。先代天魔様の時に金貢いで酒貢いで汚ねえ仕事して。・・・あ、風魔様、汚職やってたんでクビにしてもいいっすよ」

 

そう言えばそんな法が書き換えられた跡があった気はする。

正直仕事を増やさんならなんでもいい。

 

 

「・・・ここまで仕事の片棒担がせておいてぬけぬけと言う。クビにするなどこっちの首が回らん。せいぜい墓まで持って行って働け」

 

 

「クソブラック企業じゃねえすか」

 

 

「ざまあないな」

 

 

「笑いやがったな?・・・ま、ぶっちゃけ風魔様に言っても切られると思ってたんすけどね」

 

 

「私は来る前の悪事は知らん。何をしようが使えれば雇う。その代わり死ぬまで働いてもらう」

 

 

やだねえと言いながら、鞍馬は嬉しそうに笑った。

 

 

「やれやれ・・・これじゃ、天魔様殺害計画がおじゃんになるのは仕方なかったな」

 

 

「何?お前もか?」

 

 

「そりゃ伊織ちゃんあの野郎に取られるのは気に入らねえよ。あの野郎鬼灯姉にも色目使ってやがったからな。・・・オイ、お前もか?」

 

 

「考えることは同じか。・・・話を戻しますが風魔様、もう少し見守ってやるのが年長者の務めでしょう。レンゲ・ウドンイン・イナフ殿と話すのを見守ってやればいいでしょう」

 

 

「お前名前間違えてるぞ。レンコン・オオキメニ・キレバですよね?・・・てかあの美青年がその子と結婚するとどうなるんです?何処が性ですかその子?」

 

 

「誰がレンコンを大きめに切るんだ。鈴仙・優曇華院・イナバだ。まあ良い、助かった。また明日向かうからその時にでも話す。・・・後、幽夜は私と同い年に近いからな「マジすか?」マジだ」

 

 

「私も行きます!」

 

 

「・・・起きていたのか」

 

 

私も行きますと私の目を見据える伊織を見て、まだ気づいていないのか。これはまた荒れるなと苦笑した。

 

 

「あ、そうだ風魔様。あの話はどうなんですか?」

 

 

「・・・貴様らも来るなら来いとのことだ。強制はせん」

 

 

「了解」

 

 

次回へ続く




既に椿さん、鬼灯さんは亡くなっております。
現在の天狗最年長は喧嘩三人組です。

参考に・・・
鞍馬・・・185センチ
犬走・・・178センチ
伊織・・・149センチ
風魔・・・1 9 4 セ ン チ←渾身の設定時の10センチミス(184センチだった筈)


・・・ああそう言えば、今日はバレンタインデーでしたね。
どうでした?え?私?
ある人からのもの以外は本当に求めるものではないので、はい。ま、その人からは貰えないんですけどね。


次回もお楽しみに。
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