お待たせしました(大遅刻)
まさか一ヶ月ちょい更新を止めるとは自分でも思っていませんでした。
前書きでサボってた理由を書いても仕方ないので、
ゆっくりご覧下さい。
僕は眼を覚ます。
実際、僕が本当に寝ているのかは分からないけれど、とりあえず眼を覚ます。
布団から顔を出し、隣に寝ている暖かいものへ手を伸ばす。
サラサラとした感触が伝わり、辺りに良い香りが広がる。
僕はその暖かいものをしっかりと抱きしめ、二度寝の体制に移
「起きろ親父、起きろ母さん、朝からイチャついてねえで起きろ」
「んぅ・・・」
ろうとして部屋を開けた奴に起こされた。
それと同時に隣に寝ていた幽香が目覚め、残念ながら幽香との二度寝は叶わなくなった。
「あのさあ、毎回起こしにくるのやめてくれない?」
「るっせえ、ごちゃごちゃ言ってねえで起きろボケ」
僕の文句に顔を顰め、ボロクソに言ってくるのは、幸夜(こうや)。
そう、僕の息子だ。
幸夜は飯出来てっからな。と言いながら部屋を出る。
僕は眼をこすりながら小さく嬌声を漏らす幽香に微笑みかけると幽香も半分寝たまま微笑み返し、僕と幽香はそのまま二度寝した。
「んで?母さんから何か言い訳は?」
「その、ね?その、お父さんが中々離してくれなくて・・・」
結局一時間程寝坊した僕達は、リビングに置かれた朝食を前に肘をつく幸夜の席の向かいに座り、言い訳を述べていた。
「ほーん?俺親父が起きてるのは見てたけど?何?親父あの後熟睡した?」
「んーん「ちょっ、幻夜・・・」・・・ん、いや、寝た気がする」
僕が否定しようとすると、テーブルの下で幽香が僕の手を強く握ったので適当に仄めかした。
幸夜はじとっと僕を見たが、はいはいご馳走さまご馳走さまと言いながら、表情を崩し、笑顔になった。
「もう良いよ、二人が仲いいのは知ってるから。冷めたけど朝出来てる。適当に食べといて」
「ごめん、ありがと」
「んな事言う必要ねえよ。じゃ、いつも通り散歩行ってくるから」
幸夜はぷらぷらと手を振りながら部屋を出て、そのまま窓から見えるように空へと飛んで行った。
幸夜は実の僕と幽香の子だ。
僕の性質上大丈夫かと思ったが、幽香の遺伝子を継いだのか、生まれた時に無形、なんて事はなかった。
幸夜は今産まれて十五年目。成長速度は僕を継いだらしく、すくすくと育ち、幽香に似たイケメンになった。
性格も口は悪いけれども優しく、その優しさはほんの少しだけ縁を思い出させた。
今も縁の家族は健康そのもので、みんな笑っている。
話を戻そう。
幸夜は二人の能力は引き継がなかった。つまり僕の中にいる誰かを継いだのか、それら全部が混ざったかもしれない。
結果、【あらゆる手にした物を兵器に変える程度の能力】が発現した。
己が武器の知識を持っていれば、原材料か性質が一致した時連想した武器、兵器に変わる。と言う常に頭を使う能力。
実例とすれば、フォークを持たせる。金属の刃物でナイフ。終わり。
知識があると、フォーク、刺すから槍、先端部を変えて十文字槍、日本の槍は重さで殴る事もあったから、殴り殺すでメイス、ぶつけると言う観点から投石機。なんて考えれば考えるほど変わる。強くなる。使いやすくなる。
ついさっき幸夜が散歩と言ったのは、その能力を使いこなす為に街まで行って知識を得ている。
口に出すのは恥ずかしいが、僕と同じ努力家らしい。
幸夜の作った朝食を食べ終わり、ふう、と上を向く。
強くなりたいと言うのは幸夜の強い意志だ。ところが僕は能力任せ、幽香は日傘と近接と光線のため、割と幸夜の能力に向かない。
幸夜の意思を汲むなら、誰かに預けた方がいい。と言うか龍一に預ければいいと思う。
「幽香」
「なあに?」
幸夜の去った方向をぼんやりと眺めている幽香に声をかける。
幽香は振り向くと、僕に微笑んだ。
僕はそんな幽香を抱き寄せながら、口を開く。
「あのね、幸夜が強くなりたいって言ってるでしょ?」
「ええ」
「だから、幸夜が望んだらの話だよ?」
「・・・うん」
「龍一に預けようかなって」
幽香は答えなかった。
僕はダメかな、と思ったが、幽香はクスクスと笑った。
「良いわよ、別に。・・・勿論寂しいわ、でも、だからって幸夜の好きにさせないのは、嫌よ」
「じゃあ、聞いてみる?」
「ええ」
そう言って幸夜の飛んでいた窓の方を再度向く幽香の顔は、一瞬陰って見えた。
かく言う僕も、少し辛い。
「・・・いや、もしかしたら幸夜が女の子連れてくるかも」
「笑って送ってあげましょう」
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「って事で息子の事よろしくぅ!」
「お願いね、龍一さん」
「ざけんな」
昼。
レミリア、フラン、オルゴイのおっさんが心安らかに眠る中、人様の、それも俺が居候している相手の家のガラスを粉砕し、幻夜がやって来た。
幽香と見慣れない緑髪のガキ連れて。
「いやさ、幽香と相談して、ここはよりよく息子、幸夜って言うんだけどね?「どうも、幸夜です」この子を強く出来る人に預けようと思って。勉学も兼ねてマスターんとこなら良いかなって」
「お前にしては珍しく合理的な判断だな。強いて言うならその知恵を社会性の学習に少しでも使ってくれりゃ助かるんだがな」
無理☆とシリアスと常識をぶち壊してほざきやがる幻夜を頭から地面に埋め、気をつけの姿勢のまま幻夜を白い目で見る幸夜と名乗ったガキ、もとい少年に声をかける。
「よう、俺は神矢龍一。龍神様。今言われたからお前の師匠になる。よろしく」
「どうも。風見幽香の息子の幸夜です。よろしくお願いします」
「幻夜、お前こいつ攫い子じゃねえだろうな」
「失礼な!その髪の色、顔つき。どう見ても幽香の子でしょ?」
「お前の子じゃない可能性」
「それは無いわよ、この子の目。どう見ても幻夜じゃない」
「・・・へーへー。んじゃ、幸夜だよな。「はい」お前今日からこの館で勤務な。俺は基本この館の図書室で魔道書弄ったり、この館のお嬢様と遊んだりしてるから、お前も多分何かしら働くと思う。ま、よろしく」
「はい」
俺は指で幸夜に来いと指示し、眠る美鈴を無視して門を開く。
幸夜が美鈴に変な目を向けていたが無視。
「ほらよ。とりあえず俺の部屋はお前に譲る。こっから左に行けば図書室で、そこに一番近い部屋になってる。ま、好きにしろ。館への挨拶は今日の夜だな。まあ、そんな大したもんじゃねえ、気にすんな」
「了解です」
こいつほんとに幻夜の息子なんだろうか。
返事も普通、態度も良く、別段異常性もない。
「龍一、おはよー・・・」
などと考えていると、フランドールがトコトコと図書室へと歩いていた。
幸夜が眉を顰めていたので、俺は紹介した。
「フラン、今日来た新しい家族だ。・・・幸夜。この子が現当主の次女。仲良くしてやってくれ」
「幸・・・夜?幸夜!よろしく!」
「おう、よろしく」
フランドールが手を出し、幸夜がその手を掴んだ。
「ッ!?」
瞬間バチリ、と何かが弾けたような音がし、幸夜は手を離した。
フランドールも何か感じたらしく、不思議そうに手を眺めていた。
「・・・?今、手がビリビリってしたよ?」
「俺もだ・・・」
「もう一回!もう一回繋ごっ!」
二人が恐る恐る再度手を繋ぐ。
何も起こらなかった。
「あれ?」
「・・・何も起きねえな」
「そう、だね?・・・あっれー?」
フランはともかく、幸夜まで不思議そうに首を傾げていたのが面白くなってしまい、俺は吹き出した。
「クッ、ハハハ!単なる静電気だったんじゃねえの?」
「せいでんき?」
「あれだよ、フランドール「フランでいいよ!」フラン、時々ドアを掴んだ時にバチってなるような奴だよ」
「そっか!・・・ねえ幸夜、遊ぼ!お姉さまもお父さまも寝ててつまんないの!」
「・・・良いっすか?」
「お前だんだんと口調荒れてきたぞ「いっけね」・・・やっぱりお前幻夜の息子だわ。良いぞ、行ってきて」
幸夜はニッと笑い、フランドールを持ち上げた。
「じゃあ行こうかフラン!何して遊ぶんだ!?」
「んーとね!鬼ごっこ!」
「良いぜ!じゃあ行くぞ!」
二時間後、図書室で肩で息をする幸夜と、嬉しそうにその幸夜の周りをくるくる回るフランドールが見れた。
こいつある日突然逃げるな。(突然の冴えた思考)
遅刻理由はストーリーどん詰まりだったから。と言うのが主な理由で、後は作者のリアル事情ですね。忙しいと言うより、良い意味でも悪い意味でもパニックになることばかりでして。
さて、なるべくネタも引きずって出していきますので。
次回もお楽しみに。