沢田綱吉、逆行。   作:ちびっこ

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本日は雲雀さんの誕生日!
おめでとうございます!
大好きです!←

ということで雲雀さんの出番が多め。


中1①


今日からオレは中学生になる。オレが外に出れるようになってすぐ、いろいろと動いてやりきったからかな。この数年の間、特に大きな事件も起きなかった。

 

何かすることあるかもと何度も考えたけどオレの頭では浮かばなくて……。骸にも相談したけど、「君の好きな平穏でしょうに」と呆れられた。……リボーンの影響で平穏が不安になるなんて思いもしなかったよ。

 

でも今ならそれがどれだけ幸せなことなのかわかる。

 

オレはちゃんとリボーンが来たら振り回される覚悟はしていたよ。でもさ、中学初日から平穏が壊されるとは思わなかったよ……。

 

「オレって本当にバカ!」

 

なんでこんなことにと思いながら、オレは学ランに手を通す。……そう、学ランだ。

 

事の発端はオレが世間話にヒバリさんに言った言葉。並中の制服が嫌だなって。

 

もちろん並中を愛するヒバリさんはその言葉に反応した。でも何年も毎週手合わせしているからか、すぐに咬み殺すような雰囲気は出さなくて、理由を聞いてくれたんだ。それでオレはスカートだと気になって動きが制限されそうだからって教えたんだ。小学校では私服だったからズボンを選んでたからさ。

 

この時にはもう並中で風紀委員長に君臨していたヒバリさんは、オレにあっさりと男物でいいって言ってくれたんだ。

 

でもその時にはオレはもう制服を予約しちゃってて、ヒバリさんに先に聞けばよかったって後悔すれば、それなら手を回してくれるって言ってくれたんだ。

 

ヒバリさんがめちゃくちゃ優しいってこの時感動したオレに言いたい。この人、オレを風紀委員にする気だよって。後、届いた時に確認しろって。

 

気付いたのは入学式の日。つまり今日だったけど、早起きのオレは余裕があってヒバリさん家に突撃した。この数年の間に知る機会があったからね。そして運良くヒバリさんはまだ家に居たんだ。

 

「ふわぁ、朝から何?」

「何じゃないですよ!オレの制服学ランだったんです!」

「僕、君の希望を叶えてあげたよね」

 

そうですけどーー!とオレは叫んだ。

 

もうこうなったヒバリさんは止まらないと知っていたオレは必死に交渉した。ヒバリさんもオレに他の風紀委員のようなことを求めてなかったからか、オレの希望が通ったのは不幸中の幸いだったよ……。

 

「あら、ツーちゃん似合うじゃない!」

 

オレの母さん、やっぱすげー。オレが男物を着ていることにも、同じ中学なのに家綱と制服が違うことにもスルーしたよ……。

 

「お前、その服なんなの」

 

今日は入学式だから早めに起きていた家綱にはちゃんとつっこまれた。

 

「先輩に風紀委員に入るように言われたんだよ……。風紀委員はみんな学ランだからオレも着てんの」

「優等生は大変だな」

 

いや、違うから……。一応、風紀委員は不良の集まりだから。ヒバリさんのせいで不良ってなんだっけ?ってなってるけど。

 

後からわかったけど、家綱は嫌味を言ったつもりだったらしい。オレが何も反応しないから、舌打ちして席を立ってしまったから。

 

「……母さん、ごめん。写真とろうと思ってたよね?」

「大丈夫よ。入学式でとるわ」

「そっか。母さん、後で一緒に撮ろうね」

「ええ」

 

よしよしと頭を撫でられる。ああもう、本当に母さんには敵わない。オレの気遣いなんてバレバレだったよ……。

 

 

 

いつものようにクロームを迎えに行くと、骸に爆笑された。その反応を予想していたオレは耐えた。コテンと首をかしげるクロームがオレの癒しだったよ……。

 

「はぁ………。朝から疲れさせないでください」

「だったら笑うの我慢しろよ!?」

「これほど面白いことはないので無理ですね」

 

キッパリと言い切った骸にイラッとしながらも、オレは骸の服を見ていた。

 

「……その制服みると、お前に会った頃を思い出すよ」

「クフフ。僕もまさかまた着ることになるとは思いませんでしたよ。やはり君といると面白いですね」

 

それ、絶対褒めてないだろ。

 

「僕はそろそろ行きます。ここから黒曜中は遠いですからね」

「お前も並中に行けばよかったのに」

「絶対にお断りします」

 

だよなー。骸が中学に通う理由の1つはリボーンから逃れるためだし。骸が学校に通ってないってバレれば、無理矢理入れようとするだろうからな。動きにくくて嫌って言ったコイツの考えもわからなくはない。

 

「まっ、ほどほどにな?」

「クフフフ」

 

あ、ダメだ。コイツ、絶対何かやらかす。オレが遠い目をしている間に骸は行ってしまった。

 

「……はぁ。クローム、行こうか」

「うん。……あの」

「どうしたの?」

「骸様、生徒会長になるって……」

「へ、へぇ……」

 

もう嫌な予感しかしない。なんで生徒会長になるっていう内容なのに、安心できないんだろう……。

 

「ツナ……?」

「うん、ごめん。撫でさせて」

 

嫌がらないクロームはほんとオレの癒しだよ……。

 

オレ達が並中に向かっていると、2年と3年は学ランの意味を知ってるからギョッとしてオレを見る。……オレ、リーゼントじゃないしね。もちろんヒバリさんは交渉するまでもなく女のオレにはしろって言わなかったよ。

 

後、群れてるのもあるのかも。ヒバリさんの前では気をつけるってことで許してもらった。多分ヒバリさんはオレは群れてる方が強いっていうのを気付いてるからだと思う。いつ知ったかはわからないけど……。

 

「ツナ?」

「山本!おはよう!」

「やっぱツナだったぜ!なんで学ランなんだ?」

 

登校途中に山本に会って、並中の門では京子ちゃんや黒川に会った。みんなには家綱にしたような説明をする。黒川は噂を知っていたのか、引きつりながらも誰に誘われたか聞かれた。

 

「ヒバリさん」

「……あんたの友好関係どうなってるのよ」

「そう言われても……」

 

オレとしては普通なんだけど。

 

「さっきあんたの兄貴みたけど、普通のブレザーだったじゃない。どうせあんただけ知り合いなんでしょうに、変だと気付きなさいよ」

 

言われてみれば家綱はヒバリさんとは会ってない?いつも同じ場所で待ち合わせだからヒバリさんがオレの家に来ることはないもんな。ヒバリさんのことだからオレの事調べてると思うけど……。家綱は昔のオレよりはマシってだけで、ヒバリさんが興味を持つようなところは無さそうだからかな。

 

うーん……とオレが考え込んでいると、黒川はため息を吐いていた。ごめん、心配かけて。

 

「でもまぁ大丈夫だよ。ヒバリさんとは付き合い長いから。基本的にオレは風紀を乱している人を捕まえるだけでいいって言ってくれたよ」

「えっ、ツナそんなことするのか?」

 

あれ?なんで山本びっくりしてるんだろう。

 

「怪我したらあぶねーじゃねぇか」

「そうだよ!ツーちゃん!」

「ああ、それなら大丈夫だよ。オレそこらの不良より強いから」

「……ツナ、強い。私、知ってる」

「ありがと、クローム。ヒバリさんもそうじゃなきゃ、オレを風紀委員に誘わないって」

 

ヒバリさんからすれば、未だにトンファーの使い方は壊滅的らしいけど……。

 

「私、あんたの規格外に慣れてきてるのが怖いわ……」

 

え、だから普通だってば!

 

そんな感じでわいわいと教室に向かったからか、オレの制服がみんなに違うってことも、風紀委員の噂を聞いていた人達も好意的に受け取ってもらえた。先生にはビビられたけど……。

 

あ、ちなみにオレ達はみんな同じクラスだった。そして家綱とも初めて同じクラスになった。双子だから今まで一緒になったことなかったのに。

 

入学式は普通に終わった。変わったことといえば途中でヒバリさんが風紀を乱さないようにと言ったぐらい。2年と3年は必死に首を縦に振ってたよ……。

 

入学式が終わるとみんなが教室に戻る中、オレはそのまま体育館に残った。ヒバリさんから他の風紀委員と顔合わせするって朝会った時に言われていたから。オレ以外の風紀委員ってデカイ人ばっかりだと思ってる間に草壁さんがオレの説明をしてくれる。話していた通りオレは他のみんなと違って風紀の乱れた人を捕まえるぐらいしかしないこととか。

 

「沢田、何かあるか?」

「ええっと、沢田ツナです。よ、よろしくお願いします……!」

 

急に草壁さんに振られたけど何も考えてなかったオレは無難な内容を口にし頭を下げた。すると、後ろから殺気がしてオレはその場から飛び退く。ついでに誰か確認するため振り向きながら。

 

「って、ヒバリさん!?何するんですか!?オレじゃなかったら怪我してますよ!?」

 

さっきまでオレが居た位置の床がトンファーでへこんでるよ……。

 

「これでわかったよね。彼女、君達より使えるって」

「そんなことのためにオレは咬み殺されかけたんですか!?」

「そうだけど?」

 

ヒバリさんの行動にオレは頭を抱えた。

 

「もう君、行っていいよ。そろそろ教師が説明に行く頃だから」

「はぁ。すみません、ではオレは行きますね。これからよろしくお願いします」

 

相変わらず優しいのか優しくないのかわかんない人だなぁと思いながら、オレは教室に向かう。それにしてもオレの中学生活はやっぱ波乱なんだなーっておかしくなって思わず笑ってしまった。




沢田ツナ
相変わらず身内には油断し、墓穴をほる。
スカートよりはましかな?と思うあたり、その場限りの反省。

雲雀恭弥
使えるものは使う。
ただ変なところでツナが頑固と知っているので、ちゃんと見極めている。
あまりにもツナがナメられそうだったので、トンファーをふるった。

六道骸
黒曜中に通い始めた。
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