私は書きたいようにしか書きませんよ。全員が納得するような作品なんて作れるわけありません。
だから無理と思えばすぐにUターンしてね。
黒曜中が交代のカードを使うと決まったから、オレはヒバリさんに報告をした後は放送委員会やスポーツ委員会のところにも確認にまわる。黒曜中からも報告はあっただろうけど、今回のルールだと絶対にミスを起こしちゃいけないところだからね。オレが動き回ってると昼休憩の時間になった。ヒバリさんからもそのまま休憩に出てと電話があったから、本部へ寄らずにみんなが居るところへ向かう。
「ツーちゃん、おかえり」
母さんの声でオレが帰ってきたとわかったのか、みんなが駆け寄ってくれる。オレの走ってるところもちゃんと見てくれてたらしく、みんなから褒めてもらえて凄く嬉しい。
「悪くなかったぞ」
「リボーン!」
でもオレの中でやっぱ一番嬉しかったのはリボーンに褒められたこと。万年ビリだったのにお前のおかげで出来るようになったんだよって思えるから。オレがあまりにもニコニコしてるからか、リボーンはボルサリーノを深くかぶって視線をそらした。呆れられちゃったかな?
リボーンの様子を見て興奮がおさまったオレは、チラッとディーノさんの様子を伺う。ディーノさんはやっぱ大人で、オレがいろいろとやらかしたのにそんな素振り一切みせない。心配はしてると思うけどね。やっぱディーノさんはカッコイイなーと思いながら、みんなとわいわい食事を取る。応援も白熱しているからか、ハル達も飽きなかったみたいで楽しんでるみたい。
「向こうは代理を使うと決めたみたいっスね」
「うん、そうなんだ。リレーに出る選手だったみたいで、外せないから骸も即決したみたい」
「オレ達はどうするんだろうな?」
「ヒバリさんも随分悩んでるみたいだよ。オレに意見を聞くぐらいだったし」
ヒバリさんを知っていればいるほど驚くことだよなーと山本達の反応にオレもわかると頷く。
「でもまぁオレ達はヒバリさんの指示に従うだけだよ。ヒバリさんほど真剣に考えてる人はいないから」
オレの言葉に納得したのか、この話はそれで終わったんだ。
その話が終わったとしてもオレの周りは相変わらず賑やかだ。だからなのか、最近家綱とあんまり話せてない。……元々話してるってほどじゃなかったけど。今も家綱は完全にオレ達のことは無視。そのおかげで獄寺君とのトラブルは防げてるんだけどね。獄寺君の前でいつもの態度すれば怖いから。オレ達はそういう関係なんだと思って、獄寺君は流してくれてる。
ちび達とかは気にせず突撃するかなーと思うんだけど、フゥ太は家綱のことが苦手みたいで絶対にそっちへ行かない。ランボもやりそうに見えるけど、最初のうちだけだった。似たような反応をする獄寺君には懲りずにやらかして泣かされるのにね。もちろんすぐにオレがあやすけど。不思議だなーと思ってリボーンに一度聞いたことがある。ガキの方がよくわかってんだって言われて、オレは首をかしげるハメになったけど。
家綱とどんどん距離が離れて行ってる気がする。なんとかしたいとは思ってるんだけど、家綱はオレを嫌ってるし。どうすればいいのか本当にわからない。今までもオレのことが嫌いっていう人は居たんだけど、なんか違うんだよ。カッ消すとか死ねとか言われる感じで来るからさ。うーん、この中で家綱とまともに話せるのは山本ぐらいだよなー……。今度相談してみよっと。
「ツナさん」
「炎真!」
オレが今後のことを考えてると、炎真達がやってきた。後ろに両親と妹さんもいるし、もしかしたら会いにきてくれたのかも。今日はオレ腕章をしてるって言っても他の風紀委員とは違って普通の体操服だし、よくわかったなーって思う。いやでも周りから見たらこの人数だと目立つかな。オレだけじゃなくディーノさんも居るから、遠くからみても髪の色でわかるだろうし。
みんなにちょっとごめんねと謝って、少し離れたところで挨拶する。
「父さん、母さん、真美……この人が沢田ツナさん」
「こんにちは、はじめまして!沢田ツナです!」
オレがバッと頭を下げてから顔を上げると、炎真のお父さんは困ったように笑った。うわー、歳をとった炎真とそっくり。お母さんも美人だし、まみちゃんも可愛いなー。ってなんで困ってんだろ?
「ツナ、おめーが頭を下げると、シモンは土下座しねーといかなくなるぞ」
「んなっ。オレそんなつもりじゃ……!」
リボーンに言われてオレってバカーーって頭を抱えたくなる。とにかく身振り手振りで違うと否定する。そんなことされればオレは胃に穴が開くよ……。
「……うん。炎真からよーく聞いているから、そういうのは望んでないってわかってる。大丈夫だよ」
「炎真!ありがとーー!!」
良かったー、オレの事話してくれててーー!……って、オレの事、家で話してくれてるんだ。次期ボンゴレボスの可能性もあるからだろうけど嬉しいや。
「今日はありがとうね。チケット譲ってくれて。おかげで家族みんなで楽しめているわ」
「いえっ、そんな、オレじゃなくてみんなが譲ってくれたおかげで……。でも家族みんな揃ってるのはオレも嬉しいですから喜んでもらえてよかったです」
本当に良かったと思う。こうやって家族揃ってるのは骸のおかげだよな。あいつは聞き飽きたとか言うだろうけど、改めてお礼しないと。
「えっと、まみちゃんだよね?楽しんでる?」
オレがかがんで声をかけると炎真の後ろに隠れちゃった。恥ずかしがり屋なのかな?
「こら、話したいって言ってたのは真美だろ?」
あ。なんか新鮮。炎真がお兄さんしてるよ。
「だって、こんな可愛い人なんて聞いてないもん!お兄ちゃんのバカ!」
「……僕のせいにするなよ」
「あはは。ありがとうね。でもまみちゃんの方が可愛いよ。炎真が言ってた通りだったね」
あれ?言っちゃまずかったかな。炎真の顔が赤くなったし、まみちゃんが面白そうに炎真を見ている。
「お兄ちゃん、私のこと可愛いって?」
「えっと……うん。可愛いって言ってたよ」
期待するような目で見られちゃったから、教えちゃった。炎真にごめんっと心の中で謝る。
「……ツナさん、お兄ちゃんと付き合ったりしない?」
「え?オレが炎真と?」
「まーみー!!」
うわー。本当に新鮮。炎真が妹にはそんな感じになるなんて知らなかったよ。オレは我慢できずに思いっきり笑ってしまう。
「っごめん、ごめん。ちょっと楽しくて」
2人を笑ったわけじゃないよとオレは説明する。そしてまみちゃんに向かってオレは一応返事をかえす。
「オレに炎真はもったいないよ。すっげーいい奴だし。あ、でも友達にはなりたいかな」
「……お兄ちゃん、フラれちゃったね」
「えっ、そんなつもりは……」
「だって!チャンスはあるみたいだよ!」
「真美っ!!」
「きゃー!お兄ちゃんが怒ったーー!」
ついに堪忍袋の緒が切れたのか、炎真はオレに謝ってから逃げたまみちゃんを追いかけて行った。仲のいい兄妹なんだなーってオレは微笑ましく思う。2人が行っちゃったからか、炎真の両親はこれからも炎真をよろしくお願いねと頭を下げて戻って行った。
炎真は次期ボスを見たいからって言っていたけど、炎真の友達に会いにきたって感じだったなー。……オレの希望でそう見えるだけかも。
「よかったじゃねーか。あの2人はツナを炎真のダチと思っておめーを見てるぞ」
「……うんっ!」
でもリボーンがそう言ってくれたから、オレは素直に信じることができたんだ。
その後もみんなとわいわい過ごしたけど、昼休憩が終わる10分前には本部へと戻る。……うん、やっぱりヒバリさんの機嫌は悪くなってたよ。いろいろあったんだろうなー。でもまだ大丈夫な範囲。
「休憩ありがとうございました」
御機嫌斜めのヒバリさんからは返事はなかったけど、オレが帰ってきたからフラッと本部から出て行った。群れを咬み殺しに行くようなオーラを漂わせてたけど、多分休憩に行ったんだろうね。ヒバリさんはほんと忙しいからね。
ヒバリさんに任されたのもあるし、オレは周りに状況を聞いてトラブルの対処をしていく。午後の部が始まるころにはちゃんとヒバリさんは本部に帰ってきた。ちょっと気分転換できたみたいで、さっきより機嫌はましになってたよ。
午後からはリレーのような協力するような競技が多くなる。1人のミスがチームみんなに響くからちょっと不安。その分盛り上がって面白いんだけどね。一応、運動神経が良くてもチームプレイが苦手な人は個人種目にまわってもらってる。……獄寺君とお兄さんとかね。棒倒しは乱闘になってあんまり関係ないから出てるけど。
だから人当たりのいい山本はこれからが本番。昼休憩で気合いが入ってた。オレもリレーに出るけど、一回だけだし棒倒しの一つ前。女子限定競技の中では一番最後になるからまだ先。女子の中では一番距離が長いしね。アンカーなのもあって、オレはまた400mだし。
トラブルは競技が始まるとまた減ったからオレも競技へと集中する。山本頑張れー。
「あっ!」
思わず声が出たのはオレだけじゃなかった。並中の生徒のほとんどが出したんじゃないかな。山本のチームの1人がバトンを落としちゃったから。体育祭でバトンを落とせば失格っていうのは厳しすぎるかなってなしになった。もともと、欠席とかあれば失格だったからね。重なって失格続出ってのも避けたかったのもあるから。だから山本達は失格にはならないけど、かなり痛いミス。いくら山本でもここから挽回するのは厳しいんじゃないかな。それでも山本は凄くて、バトンを受け取った時は最下位だったのに、ゴールした時には2位だった。
「危なかった……」
確実に1位を取れる計算だったから、ここで最下位とかだったら本当にやばかったよ。……だからそんなに機嫌が悪くならないでください。怖いです、ヒバリさん。バトンは落としましたけど、みんな最善を尽くしてますって。
オレは出場表を見ながら、計算し直す。ヒバリさんなら頭の中でやってのけるだろうけど、オレそこまで頭良くないからね。ちゃんと資料を見て考えるよ。
「えーっと……」
オレが頑張ってる計算している間に、次のリレーが始まった。わっ!っと盛り上がる声にオレは一度顔を上げる。
「……速い」
予想はしていたけど、やっぱり炎真は凄かった。普段ドジでちょっと不運だから怪我とか多いけど、本当にやるときはやる男。骸が動いたのかわからないけど、ちゃんと炎真は鍛えていた。
この種目は全部黒曜中に一位を取られたこともあって、午前に貯金してた差がなくなってしまった。
「あー……」
オレは思わず頭を抱えた。これほぼ確実だ。棒倒し落とせないじゃん。多分いい結果が続いても、棒倒しで負ければひっくり返されると思う。最後の競技ってのもあって盛り上げるために点数を高くしすぎたかなーなんて思う。いやでも出場選手の数も一番多いからなー。
「ねぇ」
「は、はい!」
ヒバリさんどうするのかなーなんて思ってたオレは、そのヒバリさんに話しかけられてビビった。
「負けたら許さないよ」
「え?……えっと、わかりました。勝ちますよ」
これはオレも棒倒しに出ることだよな?と判断して、オレは返事した。ヒバリさんはオレの返事に満足したのか、もう話しかけてくることはなかった。
リボーン
ツナの純粋な視線に戸惑う。
こんなに喜ぶならもっと褒める言葉をかければよかったとちょっと思った。
炎真の両親&妹
作者によってねつ造された人達。
炎真の両親だよ?優しい両親に決まってる!
その両親と炎真の妹だよ。のびのびと育つでしょ!でも炎真の妹だし絶対しっかりしてそう!
という私の偏見によって出来上がった。
炎真
妹の言動に頭が痛い。
本気で聞いたわけじゃないことにも気付いているから尚更。
怒るために追いかけたのに、しっぺ返しをくらう。