沢田綱吉、逆行。   作:ちびっこ

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本日は骸の誕生日らしい(ぇ
だから骸の出番が多いよ。おめー。




新学期も始まり、合同体育祭の件でドタバタはしているけど、オレはその日もいつも通り過ごしていたんだ。家に帰って来るまでは……。

 

あれ?と思ったオレは部屋の窓を開けたんだ。やっぱり気のせいじゃなくて、そいつは窓から入ってきた。それも念入りに幻術を使って気配を誤魔化してやってきたんだ。

 

この時点でただ事じゃないなって思ったオレは骸が入ってすぐに窓を閉めたんだけど、幻術でこの部屋に誰も入ってこれないようにした。

 

「骸?」

「……やられました」

 

はぁと疲れたように骸は壁に背をもたれた。こいつがここまで言うなんて相当だよな?

 

「一体どうしたんだよ」

「XANXUSの氷が溶かされました」

「あ、そうなんだ」

 

オレとしてはこのタイミングで溶けなきゃ、オレがいつか溶かしてただろうし気にはしないんだけど。って、それぐらい骸もわかってるよな。

 

「えっと?」

「……覚えていますか。XANXUSの氷を溶かした人物がわかっていないことを」

「んーチェルベッロかなってオレは予想していたんだけど」

 

いやまぁそのチェルベッロもよくわかってないんだけどさ。探しても見つからないし、いつも向こうからの接触らしいし。オレには接触してこなかったけど。

 

「前はどうだったかわかりませんが、今回はおそらく違います」

「え?誰?」

「わかりません」

 

は?とオレは声を出す。チェルベッロじゃないのはわかんのに?

 

「ってか、さっきからの話だと、お前XANXUSの様子見てたんだろ?」

「ええ。ですが、最初に言ったでしょう」

 

は?とオレはもう一度言った。こいつ、最初にやられたって言ったよな……。まぁ本体はここに居るけどさ。こいつが作った幻覚を倒すのはどれぐらい大変かはオレはよくわかってる。前の経験を上乗せしている骸は術師としてはこの世界で間違いなくトップだ。そう簡単には倒せるはずがない。少なくともチェルベッロでは無理だよ。

 

「相手の手がかりはあるのか?」

「残念ながら」

 

うわ……。骸が完全に後手に回ったじゃん。

 

「失礼ですね。君と違って僕はちゃんと考えています。その証拠に、ヴェルデ博士から連絡がありました」

「ヴェルデ?」

「ええ。僕としてもこんなに早く連絡が来るとは思わなかったんですけどね」

 

……もしかして、と思う。こいつ、誰かわかってるんじゃないのか?

 

「確証はありませんから」

 

あ、これ確証がないだけでほぼ間違いないって思ってるな。

 

「オレも行く」

「いえ。あなたはこのままここに残った方がいいでしょう。XANXUSが復活したことは確認しましたし、僕はその二人がどのように接触したのかを見れませんでしたから、どのように変化が起きるかわかりません。……クロームのことを頼みます」

「……わかった」

 

それを言われれば、オレは残る道を選ぶしか残されてなかった。だから骸はオレに名前を言わないんだ。器用じゃないオレは名前を聞けば、そっちに気をとられるから。

 

「正直こちらのことを見る余裕があるかわかりませんので、シモンのことも任せますよ」

「わかってる。お前はそっちに専念して。けど、絶対に無茶はするなよ」

 

骸がリングをつけてることに気付かないほど、オレはバカじゃない。川平さんにもらったんだろうけど、それヘルリングだろ……。対峙したこいつが必要と判断したならオレはつけるなって言わないけど、倒す必要はないんだからな。

 

「そうそう、あなたのことです。どうせ9代目のことでグダグダ悩むでしょう。しかし僕もあなたも動けません。ですから、あなたの父親のところにXANXUSが目覚めたことを流してみては?」

「え、あ、うん。なら、そうする」

 

父さんがうまく動けるかはわかんないけど……。確かXANXUSに追われたはずだから。でも何もしないよりは気持ちは楽だよね、うん。

 

「では、僕はいきますね」

「骸!」

 

なんですか?っていつものように骸は振り向いたけど、さっきオレの言葉に返事しなかったのはわざとだろ。流そうとしたみたいだけど、そう簡単に騙されないっつーの。でもこいつもオレの指示に素直に従うような男じゃないし……。

 

「……骸、オレの霧の守護者はお前だからな。それを忘れんなよ」

 

ちゃんとわかってるよな。今回はクロームとお前の二人じゃないんだ。お前一人しかオレは認めないぞ。

 

「……霧の対決までには戻ってきますよ」

 

その言葉を信じて、無茶するなよと思いながらオレは骸を見送ったんだ。

 

 

 

 

骸のことにばっかり気を取られていたオレはすっかり忘れていたんだ。……さっきまで幻術でこの部屋が隔離されていたことを。

 

ドカッという音とパリンという音が同時に聞こえ、オレの部屋の扉が派手に吹っ飛ばされ、窓からガラスが消えた。

 

「ツナ!」

「沢田ツナ、無事か!?」

 

……あちゃーとオレは顔を手で覆う。だよね。心配するよな。どう考えたって。だってあいつが本気を出して隔離したんだよ、絶対心配するって。オレの部屋が凄いことになっちゃったけど、怒れない……。というか、オレが謝らないと。

 

「ごめん!ちょっと骸と話してたんだ……」

 

あいつ絶対こうなることわかってただろ……とか思いながら、何の話をしていたと詰め寄る二人に、XANXUSが目覚めたことを話して父さんに連絡をいれてと頼んだ。

 

けど、次の日には父さんとは連絡が取れなくなった。ラルに戻っていいよって伝えたんだけど、首を横に振られた。尚更オレ達から離れられないって。そしてあまりにも不穏すぎるから、ラルとリボーンの担当が入れ替わった。ラルは手を出せるけど、リボーンは手を出せないからね。家綱はオレと違って戦えないのもあって、3人で話し合ってそうしたんだ。3人はオレとリボーンとラルね。

 

母さんはオレ達よりも危なくはないけど、ビアンキについてもらってる。だから、大丈夫のはずなんだけど……。ちょっと気になることがある。

 

「……あのさ、リボーン」

「なんだ」

「やっぱいい」

 

もしかして、と思う。幻覚とはいえ骸がやられたこと、XANXUSの氷を溶かすことが出来る人物。骸から情報を聞いてすぐに話したのに、父さんと連絡が取れなくなったこと。こんなこと出来そうな人物ってオレは一人しか浮かばなかった。

 

……なあ。お前なのか、白蘭。

 




沢田ツナ
超直感が発動して全て繋がってしまった。
骸がここから離れるなと言った意味を本当の意味で理解した。
繋がる前にも不穏だと感じていたため、クロームの家に泊まらずに、家に呼んでいた。
骸とも連絡がないので、心配が尽きない。
ただうだうだ悩む感じはなく、眉間にシワがよってる状態。
近寄りがたい感じが出て、周りは積極的に話しかけるようにしている。
みんなと話しているといつものように戻るから。
周りには父と連絡が取れなくなったと説明し、母だけは知らないからと教えている。

六道骸
ヴェルデにある人物が訪ねてきた場合、連絡してほしいと頼んでいた。

雲雀恭弥
ツナから骸が野暮用で合同体育祭に出ないと思うと聞いた。
かなりムカついたが、ツナの様子をみて文句を言うのをやめた。
ツナらしくはない状態だが、言われた仕事はしているので放置。
ただ跳ね馬も最近来ないのもあり、表向きの説明は嘘でかなり厄介なことが起きていることには気付いている。

沢田家綱
当事者の一人なので、説明は受けた。
は?なら、そいつが継げばいいじゃんと言えば、お前よりも性格が悪いとリボーンに言われた。
男なので、扱いが酷かった。
ラルから候補者の家族は全員皆殺しタイプだと教えられた。
どっちもキツイ。
ビビっていれば、ツナにラルもいるし、もしもの時はオレが守るよと言われて反抗し、普段通りの生活に戻った。
ただし、ラルには頭があがらない。


次からVSヴァリアー編です。



作者の独り言。
最後まで白蘭の名前を出すか悩んだ。
でも骸がヴェルデに接触したい理由は別とか、わかりやすく書いたしいいよねと思って出した。
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