魔法先生ネギま project in TOHO   作:水崎雨月

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学園祭準備①

 (チャオ)の経営している超包子で朝食の肉まんを食べる霊夢。

 視線の先には、チャイナ服のような給仕服を着た魔理沙。

「………」

 肉まんを他の客のテーブルに置く魔理沙。

 次に路面電車の店内にいる超を見る。

 カウンターに座る瀬流彦先生と会話している。

 超は霊夢の視線に気づくと、霊夢に笑顔を向けてくる。

「タヌキめ」

 超を視界から外す。すると、ちょうどネギたちが現れて、四葉がスープのサービスをネギにあげていた。

「魔理沙。おかわり」

「あいよ」

 ちょうど通りかかった魔理沙に注文だけをする。

 

 

 

 

「えーー、それではみなさん。学園祭の出し物を何にするかですが」

 教室にて、ネギがクラス全員に問いかけると、

「いや、しかしそいつは難しい問題ですぜ、ネギの親分」

 祐奈が立ち上がり深刻そうな表情でそんなことを言う。

「ああ。メイドカフェを超える集客力となるとねぇ……」

 朝倉も立ち上がりながら言う。

 先日の騒ぎでメイド喫茶を禁止されてしまったこのクラスは別の催し物考えることとなってしまった。

「はいはーい」

 ハートが付きそうな可愛らしい声を上げ手を上げる桜子。

「『ドキッ☆女だらけの水着大会・カフェ』がいいと思いまーす」

「なんなのよ、それ! 意味わかんないわよ!」

 クラスの半数以上が桜子の言葉に驚愕する中、アスナがいち早くつっこむ。

「えー? 普通に楽しそうじゃない?」

「そうじゃないわよ!」

「「それだ」」

 裕奈とハルナが何故か同意すると、まき絵と風香が同調してわけのわからないこと意見を言い出す。

「じゃあじゃあ、『女だらけのどろんこレスリング大会喫茶』」

「『ネコミミラゾクバーッ』」

 意味もわからずただただ負けず嫌いを発揮して言っているような発言に周りがツッコミしきれずにいると、

「もう素直に『ノーパン喫茶』でいいんじゃないかしら」

「「それだああああ!!!」」

 千鶴がとてつもない爆弾を落とす。裕奈、朝倉、ハルナが自分は絶対にやらないと考えながらも同意を叫ぶ。

「80年代に実在したと記録にありますが、今は違法のようです」

何歳(いくつ)なんだ、あのおばはん」

 その言葉に千鶴は発言者の茶々丸と千雨に気づかれぬうちに後ろに回り込んで、、おば……? とつぶやきながら青筋を立てた。

「は、はやい!?」

「ちょっと、真名」

 霊夢はそんな周りを気にせず龍宮のもとに行く。

「私は一体、何をさせられるの? オンナダラケとか、ネコミミとか、言っている意味がわからないんだけど……」

 珍しく困惑の表情を見せる霊夢。その後ろには、涙目になっている史伽、ネギ、のどかもいて。

「うむ。君たちは生涯知らなくていいことだ。そして、良い子は意味がわからなくても決してお父さんお母さんにたずねては行けない。君たちとお姉さんとの約束だ」

 そのままどんどん収集がつかなくなるほどの大騒ぎ隣、ネギもそれを止めようとオロオロしだす。

 とても修学旅行中、生徒を守ろうと勇敢に戦っていた少年とは思えないほど動揺している。

「確かに」

 そんな中、メガネをくいっと持ち上げながらハルナがつぶやく。

「カワイイ女の子を見世物にするというのは、いささか単純かもしれないわね」

 先程まで騒いでいた人たちがハルナの言葉に耳を傾ける。そして、

「逆ならいいんじゃない?」

 その言葉に騒いでいた人たちがその手があったか、とばかりに納得し、

「じゃ、ネギくんをノーパンに!」

 とネギが確保され、抵抗虚しくどんどん服を脱がされていく。

 そこに、

「コラーーお前ら! 朝っぱらなにを!」

 新田先生が扉を思いっきり開けて叫ぶ。

 新田先生の前に広がる光景は、数人の生徒が涙目のネギの服を脱がしていた光景。

「な、ななな。なにをやっとるか! 全員正座!」

 

 

 

「なんでいつも連帯責任なのよ」

 霊夢が隣にいる龍宮に愚痴を言いながらも仕方なく従う。

「仕方あるまい。それが集団生活だ」

「納得いかないわね」

 

 

 

 後日、前回の反省を踏まえて多数決をした結果、3−Aはお化け屋敷となった。

「……てか、ネギ先生、相坂のこと、無意識に見えてるじゃないの」

 お化け屋敷の票数の一つに地縛霊の相坂さよがか数えられていたことに気づいたのは、霊夢だけだった。

 

 

 

 

 その日の夜。

「ちょっとコンビニ行ってくるわ」

「おーう」

 寮の部屋で寝転がっている魔理沙に一声かけて外出の準備をする霊夢。

「霊夢、最近夜によくコンビニ行くな」

「まぁ、便利だしね」

 それだけいうと霊夢は外へと出る。少し離れたところにある学校に近いコンビニに行くと、そこには地縛霊のはずの相坂さよが入り口前で佇んでいた。

「あんたね。地縛霊なら地縛霊らしく教室にいなさいよ」

「ひゃっ!?」

 霊夢が声をかけると、驚いたように飛び跳ねて霊夢の方を恐る恐る見る、さよ。

「は、博麗さん?」

「夜教室行ってもいないと思ったらこんなところにいるし。数日見てたけど、声かけもしなければなにもしないのね」

「わ、私のこと、見えるんですか?」

「たまーに見えなくなるけど、今は見えてるわよ」

「すごいです! 私、存在感なくて、どんなお祓い師や霊能者にも見えなかったのに」

「確かに存在感薄いわね、あんた」

 霊夢の言葉に一気に気分が落ち込むさよ。

「ま、気にする必要はないわよ。現代のお祓い師や霊能者は偽物多いし」

「そ、そうなんですか」

 涙目のさよに霊夢は、えぇ。と同意する。

「あの、博麗さん! 私と、友達になってくれませんか」

「………」

 さよの言葉に霊夢は無言で御札を取り出す。

「ひぃ!」

「私はあんたを成仏させる側の人間なんだけど。友達って何言ってるのかしら」

 御札をペラペラと見せつけるように動かす霊夢。

「わ、私友達募集中なんですー!」

「そんなの知ったことじゃないわよ」

「ご、ごめんなさいー」

 涙目で謝るさよにばつが悪そうな顔をする霊夢。

「あー、もうわかったわかった。あんた悪霊になりそうにないし、何もしないから」

「ほ、本当ですか?」

「本当よ、ほら」

 まだ涙目のさよに見せるように札をしまう霊夢。すると、ようやく落ち着いたのか涙が収まる。

「もー。で、あんた何してるの?」

「教室に一人でいるのは寂しいですし、怖いので、こちらに」

 幽霊が何を怖がるんだか、と言いたくなる霊夢だが、よく考えれば、半人半霊の魂魄妖夢も幽霊が嫌いだと言っていたことを思い出し、何も言わないことにした。

 するとそこに、

「あれ、霊夢さん?」

 ネギとアスナ、このか、刹那、さらに朝倉が偶然近くを通りかかり、霊夢がいたことでネギが声をかけてきた。

「どうもネギ先生」

「どうしたんですか、こんなところで」

「コンビニが便利なのでたまにこうしてきてるんですよ」

「遅くならないように気を付けてくださいね」

「あの、こんばんは!」

 ネギと霊夢が話をしていると、さよがネギの近くで頭を下げて大声を出して挨拶する。しかし、ネギは気づかない。

 ネギは他の人たちと一緒にその場を離れようとしてしまう。

「おやすみなさい、先生」

「はーい、おやすみなさい」

「じゃあねー、霊夢ちゃん」

「ほななー」

 手を振ってネギたちと別れようとする霊夢。その横には、声をかけても気づかれなかったさよが落ち込んで、さらに転んで泣いていた。

「……足もないのに転んじゃうなんて。私ってやっぱりダメダメのダメ幽霊~」

 なにやってんのよ。

 足元で泣いているさよを見ながらそう考える霊夢。しかし、

 ネギが何か気づいたように後ろを振り向き、霊夢の方を見る。

「?」

 しかし、気のせいだったのかと思ったのか、ネギは手を振って霊夢にさよならを伝えてくる。

 霊夢も手を振って返事をする。そして、

「……やっぱりネギ先生、無意識に気づいてるっぽいわね」

「え、本当ですか」

 霊夢のつぶやきにさよが反応する。

「そーゆー訳で、明日から学際準備で深夜まで教室にいるけど大目に見てね」

「ちゃんと規則の9時までに帰ってくださいよ」

 アスナとネギのそんな会話が聞こえてくる。すると、

「深夜まで……。昼間はダメです、夜なら……」

 ぼそぼそとさよが独り言を喋る。

 そして、

「今年こそ、お友達を作ります」

「ま、頑張んなさい」

 やる気満々の宣言に霊夢はそれだけ伝える。

 

 

 

 

 

 次の日の夜、さよが教室内で出てきたが、突然の幽霊の出現に驚かせてしまい、写真を撮られ学校新聞に悪霊として載ってしまっただけだった。

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