魔法先生ネギま project in TOHO 作:水崎雨月
霊夢が長生きする理由付けで、他の作品のパク、ではなくリスペクトしました。
「……魔理沙、おかわり」
「あいよ」
今日もまた
「ハカセの姿がないわね……」
肉まんにかぶりつく。
「おはよ、茶々丸」
大量の
「おはようございます、博麗さん」
目の前の茶々丸はいつもと違い、髪を上げてショートヘアーのようになっていた。
挨拶だけして茶々丸は仕事に戻り、客席に蒸籠を置いていた。
「あ、おはようございます」
茶々丸が軽く会釈をする、その視線の先にはちょうどネギたちが来ていて、いつもの、と注文をしていた。
「あれ、茶々丸さん、髪を上げたんですね、似合っていますよ」
ネギはすぐに茶々丸の変化に気づいて誉める。
まさか気づいて誉められると思わなかったのか、呆けた表情をする茶々丸。
霊夢はそれを見て、へえ、あの子こんなに表情豊かなのね。と変なことを考えていると、そこに葉加瀬が来る。
「あーー。ダメだよ、茶々丸。髪なんて上げたら。それは放熱用なんだから」
「ハカセ……」
「なんでそんなことしたの? オーバーヒートしちゃうよ?」
「それは……」
茶々丸が言い淀んでいると、すでに席について、食べているこのかとアスナが代わりに答えてしまう。
「なんでって、ハカセちゃん、なーー?」
「茶々丸さんだってオシャレくらいしたいよねー?」
「おしゃれ?」
そんなプログラム入れていないっと困惑するハカセ。
「オシャレですか。カワイイと思います、茶々丸さん」
「え、そ、そうですか。そそ、それはどうもありがとうございます」
ネギの誉め言葉に慌てながらお礼を言い、仕事に戻ろうとする。
しかし、一歩も歩くことなく、自分の足に自分で引っ掛けてしまい、転倒してしまう。
アスナと刹那が優れた反射神経で空中にばらまかれた蒸籠をいくつもキャッチ。すぐに茶々丸に返す。
「大丈夫ですか? 茶々丸さん」
ネギがすぐ近くで顔を覗き込むようにして心配して声をかけると、それに驚いてまた蒸籠をばらまいてしまう。
ハカセは茶々丸の調子を聞くが、システム異常はない、と答える。すると、少し考えて、
「茶々丸ー。久々にあなたをバラして点検整備したいから放課後研究室寄ってくれないかな?」
「ハ、了解しました」
「バラすって、もうちょい言い方ってもんが……」
外野から話を聞いていた霊夢はそう呟くと、そこに、
「や、霊夢さん」
「なによ、チャオリンシェン」
「警戒しすぎヨ」
「ふん……」
「で、どうかな? 仲間になってくれるかナ?」
「その話は断ったでしょ。諦めなさい」
お互いが視線をそらさない。漫画なら、お互いの間に火花が散っているような描写が書かれるほどお互い見つめあっている。
「本当に、変えたい過去はないのかナ?」
「ないわ」
「そか、残念ネ」
超はそれだけ言うと霊夢から離れていく。
「霊夢さん。私の仲間になってくれないカ?」
その言葉に霊夢は怪訝な視線を向ける。
ある日の夜。女子寮の屋上にて、2人は対面をしている。
「何を企んでいるの?」
「んー、それは仲間になってくれないと話せないかナ?」
「それで仲間になれって無茶を言いすぎじゃない?」
「んー、じゃあ」
超はわざとらしく考えるような仕草をする。
「私の仲間になったときの利点を教えるヨ」
「利点、ねぇ」
「これ、秘密でお願いするヨ。実は私は」
ウィンクをして口元に指をやってかわいく見せる仕草に霊夢は若干イラっとするが我慢をする。
「未来から来た未来人なのネ」
「………」
「おや? 驚かないのかナ?」
わざとらしい驚きの表情。この会話も全部この天才の読み通りなのか、と霊夢は疑いを持ち始める。
断られること、ここで未来人だとカミングアウトすることも、すべて
「今更未来人が増えてもね」
魔法使いに吸血鬼、烏族のハーフ、機械人までいるクラスを思い浮かべて言う。
「あはは、それもそうネ」
霊夢は、どうすればこいつの筋書きから出られるかを考える。このまま筋書き通り進めば、仲間にならざるを得なくなるかもしれない。しかし、もしも幻想郷の崩壊が真の目的だとすれば、仲間になるわけにはいかない。
「未来人なら過去に行く方法がある。つまり、過去に行って望む現在に変えてあげる、ってところ?」
「そうネ。さすが博麗の巫女。勘がいい。ふむ。仲間になる前に私の目的を話すことはできない。だが、これだけは教えられるヨ」
一呼吸置く
「私の目的が成就されれば、幻想郷は秘境ではなくなる、かもしれ「その一言で十分だわ。私はあなたには協力しない」」
「あははは」
笑う。おなかを抑えて笑う。その予想外の行動に霊夢は呆気とられる。
「
「私の言う通り? 何を言っているの?」
唐突な語りに霊夢は何を言っているのか、と混乱する。
「そりゃそうネ。
「何を、言って……。過去に行くほどの力、どう考えても100年以上はたっている。私は生きてないわよ」
まさかのカミングアウトに霊夢が珍しくうろたえる。
「そうか、この時代の霊夢さんはまだ人間だったネ」
「私はずっと人間よ」
「私の時代の霊夢さんは仙人として生きていたヨ」
「仙人の修行なんてしてないわ」
「詳しくは聞いてないネ。でも、望んでいなくても、今のまま行けば、霊夢さんは自然と仙人になるネ」
ありえない、と霊夢は信用しない。
「まぁ、信じられないだろうネ。でも、事実だヨ」
「信用できないけど、今の話と関係ないから置いておくわよ」
「どうしても仲間になってくれないカ?」
「ダメよ。幻想郷に影響があるなら博麗の巫女として絶対に協力できない」
「ざーんねん。でも諦めないヨ」
そう不敵に笑うとその姿が徐々に透明になっていき、消えていった。
「……。透明化、か」
未来人。そして仙人。
霊夢はその場で立ち尽くし、考える。
「………」
携帯を取り出すと、すぐさま電話をかける。
「紫? ちょっと聞きたいんだけど」
『なにかしら?』
電話口から聞こえる紫の声に、何かすべてを察しているような気がするが、霊夢は気にせずに問う。
「仙人って道教の思想じゃなかった?」
『ええ、そうよ。でも、あくまで道教で理想とされている存在であって道教である必要はないのよ』
「………そう」
『気にすることはないわよ。あなたはあなたのしたいように動けばいい』
紫のその言葉を最後に通話が切れる。